44 / 97
第44話 いささか危険な使用人の調達法
しおりを挟む
セス様の威力は相当のものだったらしく、使用人の一掃は一瞬だったそうだ。
「その後がいけません」
カールソン氏は、厳しい口振りで言った。
彼は、小柄だが、いかにもキチンとした身なりの白髪頭で、スッと背筋を伸ばしていた。
セス様とは好対照だ。
地方の領地の管理が主な仕事だそうで、今回はスターリン男爵がいなくなったため、急遽呼ばれて王都まで来ていた。
領地の方は部下に任せて、帳簿だのなんだの、スターリン男爵家が残した爪痕の整理と金銭の回収に努めているそうだ。
「ドレスや宝石関係の出費が相当ありまして」
カールソン氏は渋面をして言った。
「ああ、それは娘のうちのどちらかと、第二王子殿下を結婚させたがっていたので、自然、ドレス類の出費が多くなったのでしょう」
私はピンときた。
「家政の方は誰か信用できる女性にお任せしたいところなのですが……」
「信用できる女性……」
信用できるけど、全くアテにならない女性なら、知っている。おばあさまだ。家政など任せたら、何が起きるか知れたもんじゃない。
「全く心当たりがない……勘定を合わせるだけなら、同じクラスに帳簿関係に強いバスター君がいますが……」
彼は適任だと思う。
「奉公人が欲しいんです。学生ではちょっと」
そりゃそうだ。
私はセス様を見た。セス様は仏頂面をして、私の格好を見た。
「何? その女中服」
「お手伝いしようと思ったのよ。でも、ここまでひどいとは思っていなかったわ。その昔から仕えていた人たちに戻ってきてもらうわけにはいかないのかしら?」
「それが、セス様がその格好だとみんなが悪魔のようだと怖がりまして。まあ、下心のある連中を瞬時に見抜いたわけですから、心を読まれると怯えるのも無理はありませんが」
その割には、カールソン氏や庭師連中はケロリとしているが?
カールソン氏はコホンと咳払いした。
「まあ、マルク様(注:自称闇の帝王クロード様の苗字の方。名前はセバスチャン、通称セス様)は、こんな格好ではありますが、別に悪意があるわけではございません。それは趣味だとちょっと付き合いがあれば、みんな理解するわけです」
「趣味とは何だ。俺は、漆黒の……」
「はいはい。漆黒の闇のルロード様なんですよね。そんな妙な名乗りをなさらなくたって、十分力がおありじゃありませんか。後でウィルキンソンの頭を治してやってくださいませね。本人、元々気にしていたのに、致命傷ですよ。悪夢が実現してしまって」
カールソン氏が面倒くさそうに言った。
あの脳天ハゲになった庭師は、ウィルキンソンさんと言う名前だったのか。
「まあ、ルロード様は、モテまくるのが怖いとかおっしゃってますけど、確かにおモテになるとは思いますわ。そのコスチュームを脱げばの話ですけど」
「ポーシャ嬢だって、恐ろしい勢いでモテると思うぞ? その女中服を脱げばの話だが」
そう言うと、ルロード様ことセス様は、ピンと指をこちらに向けた。
途端に私の魔法は解けて、銀色の髪と青の目に戻った。顔立ちもぼやかしていたのがはっきりし、それから小太りに見せていた体型も戻った。
戻ったと言っても、人の目にそう映るようにしていただけで、実態は変わらないのだけれど。
ただ、カールソン氏はビックリした。
彼はまじまじと私を見つめ、それからハラハラと涙した。
私はギョッとした。
「え? なに?」
「お、奥様」
セス様と私はびっくりして、気まずそうにカールソン氏を眺めた。
涙の間から、カールソン氏は途切れ途切れに言った。
「私が若い頃、この屋敷に初めて参りました時、舞踏会に出かける奥様と旦那様をお見かけしました。旦那様の方は忘れましたが、奥様のまるで妖精のような美しさに心が震えたことを覚えています。なんとお美しい方かと、こんな美しい方には二度とお目にかかることはあるまいと思っていたのですが、程なくして亡くなられてしまい……」
彼はハンカチを取り出すと目を拭き、それから失礼と一言残すとパタパタと出て行ってしまった。
セス様と私は目と目を見交わした。
「あれは何だろう」
「うちの母のファンじゃない?」
「うーん。この際、よかったのかな? 忠実に仕えてくれそうだ」
そうかもしれない。
「で、どうしましょう?」
「とにかく、もしよければバスター君を連れてきてくれないかな」
「そうですわね。今、一番お困りなのは、帳簿関係ですわよね」
ここに住むべき主人の私は今は寮住まいなので、当分、家政婦長や女中は要らないだろう。
「バスター君なら最強ですわ。学生だけど、生家があれだけの商家ですし、最初だけカールソン氏とセス様が見ておけばそれなりだと思いますわ」
「夏休みのアルバイトだね」
「卒業したら引き抜きましょう。それから侍女や女中は殿下にお願いしてみますわ」
「ルーカス殿下に? まあ、宮廷で働く女性は多いけど、殿下が使用人の事情なんか知っているかなあ?」
私はその時、フッとアイデアが浮かんだ。
「あ、そうですわ。セス様、私たち、婚約しませんか?」
「えっ?」
セス様は思い切り驚いた。そりゃ驚くだろう。
私だって、セス様に婚約を申し込まれたら驚く。そして困る。
「いや、婚約なんかしたら、殿下が何と言うことか。そもそも何の意味があるんですか? まったくもってお勧めではないと思いますよ」
こういうところは、セス様はまともなのだ。目が悪いわけでもないのに、眼帯をしているあたり、どう見ても変だけど。眼帯だなんて、どこで作ったのかしら。
「殿下を見ていると、私に婚約者がいれば都合がいいなと、最近思い始めまして」
「人の話を聞きなさい。安易すぎるわ、その発想」
「婚約しないと、『漆黒の闇のクロード様』ネタを、殿下とおばあさまにバラしますわよ?」
「ハハハ……婚約なんか絶対にお断りですよ。そのネタ、全員に、完ぺきに否定しますから。まったく質の悪い冗談だ」
私はセス様の抗議を無視した。
「その上で婚約したことを伝えたいと思いますの。きっとその趣味が皆さんに知られれば、どこの女性からもお断りされると思いますけど、それ以上におばあさまが何とおっしゃるか」
セス様はピクッと動いた。
「セス様が了承なさらなくても、私があの二人にそう言えば、殿下とおばあさまは信じるんじゃないかと思いますの」
普通の令嬢の場合、親の意向を無視したそんな婚約あり得ない。でも、私は誰はばかることのない当主で、セス様は大魔術師と言う自らの能力が、平民出身と言う出自を含めてすべてを凌駕する。
「ええとですね、ポーシャ様」
セス様は言い出した。
「私は結婚願望がないんですが?」
「あら、私だって。私もポーションの開発に一日を捧げたいのですわ。でも、正直に申し上げますと、殿下が邪魔で」
「私だって、一刻も早く魔法塔に戻って、研究の続きをしたいんです! それなのに家令の真似事をさせられて」
問題はそこですわ!……と私は力説した。
「婚約したと殿下が聞き付けたら、この家からセス様はあっという間に追い出されて、殿下が死に物狂いで優秀な家政婦と侍女を探してくると思いますの」
「は?」
私やセス様やおばあさまが、どんなに頑張っても、公爵家を再興させたかったら、まず人材がいなくては始まらない。それも優秀な人材が。
おばあさまは、自分に、領地経営の才覚もなければ家政の才能もないことを重々理解していた。スターリンがのさばっていた理由である。
そして私には人脈がない。そもそも十六歳になるまでずっと田舎で、侍女の一人も使わず暮らしてきた私に何が出来ると言うのだ。侍女なんか、女性の知り合い同志から伝手をたどって呼んで来ることが圧倒的に多い。
その点ではセス様だって、畑違い。優秀な魔術師の知り合いなら山ほどいるだろうが、本人も言っている通り、侍女や女中に知り合いなんかいるはずもなかった。
この際、頼りは殿下だけ。殿下は大勢の使用人にかしずかれて生きているはずだ。側近あたりに耳打ちすれば、誰かが心当たりを連れて来るだろう。
「でも、仮にですよ? あなたと婚約したと聞いたら、今度は殿下が私のところに直接対決にやってくるのではないですか? あなたはどう思っていらっしゃるのか知りませんが、殿下はあなたに惚れ込んでいますよ?」
セス様が、知らないのかなあ?みたいな顔で教えてくれた。
「先日、殿下からそのお話はうかがいました」
しまった。アデル嬢に金貨十枚返すのを忘れていたわ。
「知っているんですか! それなのに、こんな話を持ちかけてくるんですか? 私がポーシャ嬢と婚約しようものなら、確実に殿下が私を半殺しにするためにやって来ますよね?」
「あらあ。ですから、セス様がいいなと。セス様ならどうにかなさるでしょ?」
セス様はためらった。
「あの、ポーシャ様はご存じないのかもしれませんが、人間……というか、魔術師には得手不得手というものがありましてね? 殿下に攻撃されて、もちこたえられるのは、確かに私くらいしかいないと思いますが、別に勝てるわけじゃないですからね」
「公爵家の再興は私の義務ですわ。でも、やりたいことがあるのに、我慢するのなんか嫌ですわ。そのために使えるものは使うのよ」
セス様は、私の顔をまじまじと見つめた。
「ベリー公爵夫人と同じことを言っている。私の人生を狂わせる女どもだ」
ウフフと私は笑った。
「いい解決法が見つかって、本当によかった。よろしくお願いしますね、婚約者様」
「その後がいけません」
カールソン氏は、厳しい口振りで言った。
彼は、小柄だが、いかにもキチンとした身なりの白髪頭で、スッと背筋を伸ばしていた。
セス様とは好対照だ。
地方の領地の管理が主な仕事だそうで、今回はスターリン男爵がいなくなったため、急遽呼ばれて王都まで来ていた。
領地の方は部下に任せて、帳簿だのなんだの、スターリン男爵家が残した爪痕の整理と金銭の回収に努めているそうだ。
「ドレスや宝石関係の出費が相当ありまして」
カールソン氏は渋面をして言った。
「ああ、それは娘のうちのどちらかと、第二王子殿下を結婚させたがっていたので、自然、ドレス類の出費が多くなったのでしょう」
私はピンときた。
「家政の方は誰か信用できる女性にお任せしたいところなのですが……」
「信用できる女性……」
信用できるけど、全くアテにならない女性なら、知っている。おばあさまだ。家政など任せたら、何が起きるか知れたもんじゃない。
「全く心当たりがない……勘定を合わせるだけなら、同じクラスに帳簿関係に強いバスター君がいますが……」
彼は適任だと思う。
「奉公人が欲しいんです。学生ではちょっと」
そりゃそうだ。
私はセス様を見た。セス様は仏頂面をして、私の格好を見た。
「何? その女中服」
「お手伝いしようと思ったのよ。でも、ここまでひどいとは思っていなかったわ。その昔から仕えていた人たちに戻ってきてもらうわけにはいかないのかしら?」
「それが、セス様がその格好だとみんなが悪魔のようだと怖がりまして。まあ、下心のある連中を瞬時に見抜いたわけですから、心を読まれると怯えるのも無理はありませんが」
その割には、カールソン氏や庭師連中はケロリとしているが?
カールソン氏はコホンと咳払いした。
「まあ、マルク様(注:自称闇の帝王クロード様の苗字の方。名前はセバスチャン、通称セス様)は、こんな格好ではありますが、別に悪意があるわけではございません。それは趣味だとちょっと付き合いがあれば、みんな理解するわけです」
「趣味とは何だ。俺は、漆黒の……」
「はいはい。漆黒の闇のルロード様なんですよね。そんな妙な名乗りをなさらなくたって、十分力がおありじゃありませんか。後でウィルキンソンの頭を治してやってくださいませね。本人、元々気にしていたのに、致命傷ですよ。悪夢が実現してしまって」
カールソン氏が面倒くさそうに言った。
あの脳天ハゲになった庭師は、ウィルキンソンさんと言う名前だったのか。
「まあ、ルロード様は、モテまくるのが怖いとかおっしゃってますけど、確かにおモテになるとは思いますわ。そのコスチュームを脱げばの話ですけど」
「ポーシャ嬢だって、恐ろしい勢いでモテると思うぞ? その女中服を脱げばの話だが」
そう言うと、ルロード様ことセス様は、ピンと指をこちらに向けた。
途端に私の魔法は解けて、銀色の髪と青の目に戻った。顔立ちもぼやかしていたのがはっきりし、それから小太りに見せていた体型も戻った。
戻ったと言っても、人の目にそう映るようにしていただけで、実態は変わらないのだけれど。
ただ、カールソン氏はビックリした。
彼はまじまじと私を見つめ、それからハラハラと涙した。
私はギョッとした。
「え? なに?」
「お、奥様」
セス様と私はびっくりして、気まずそうにカールソン氏を眺めた。
涙の間から、カールソン氏は途切れ途切れに言った。
「私が若い頃、この屋敷に初めて参りました時、舞踏会に出かける奥様と旦那様をお見かけしました。旦那様の方は忘れましたが、奥様のまるで妖精のような美しさに心が震えたことを覚えています。なんとお美しい方かと、こんな美しい方には二度とお目にかかることはあるまいと思っていたのですが、程なくして亡くなられてしまい……」
彼はハンカチを取り出すと目を拭き、それから失礼と一言残すとパタパタと出て行ってしまった。
セス様と私は目と目を見交わした。
「あれは何だろう」
「うちの母のファンじゃない?」
「うーん。この際、よかったのかな? 忠実に仕えてくれそうだ」
そうかもしれない。
「で、どうしましょう?」
「とにかく、もしよければバスター君を連れてきてくれないかな」
「そうですわね。今、一番お困りなのは、帳簿関係ですわよね」
ここに住むべき主人の私は今は寮住まいなので、当分、家政婦長や女中は要らないだろう。
「バスター君なら最強ですわ。学生だけど、生家があれだけの商家ですし、最初だけカールソン氏とセス様が見ておけばそれなりだと思いますわ」
「夏休みのアルバイトだね」
「卒業したら引き抜きましょう。それから侍女や女中は殿下にお願いしてみますわ」
「ルーカス殿下に? まあ、宮廷で働く女性は多いけど、殿下が使用人の事情なんか知っているかなあ?」
私はその時、フッとアイデアが浮かんだ。
「あ、そうですわ。セス様、私たち、婚約しませんか?」
「えっ?」
セス様は思い切り驚いた。そりゃ驚くだろう。
私だって、セス様に婚約を申し込まれたら驚く。そして困る。
「いや、婚約なんかしたら、殿下が何と言うことか。そもそも何の意味があるんですか? まったくもってお勧めではないと思いますよ」
こういうところは、セス様はまともなのだ。目が悪いわけでもないのに、眼帯をしているあたり、どう見ても変だけど。眼帯だなんて、どこで作ったのかしら。
「殿下を見ていると、私に婚約者がいれば都合がいいなと、最近思い始めまして」
「人の話を聞きなさい。安易すぎるわ、その発想」
「婚約しないと、『漆黒の闇のクロード様』ネタを、殿下とおばあさまにバラしますわよ?」
「ハハハ……婚約なんか絶対にお断りですよ。そのネタ、全員に、完ぺきに否定しますから。まったく質の悪い冗談だ」
私はセス様の抗議を無視した。
「その上で婚約したことを伝えたいと思いますの。きっとその趣味が皆さんに知られれば、どこの女性からもお断りされると思いますけど、それ以上におばあさまが何とおっしゃるか」
セス様はピクッと動いた。
「セス様が了承なさらなくても、私があの二人にそう言えば、殿下とおばあさまは信じるんじゃないかと思いますの」
普通の令嬢の場合、親の意向を無視したそんな婚約あり得ない。でも、私は誰はばかることのない当主で、セス様は大魔術師と言う自らの能力が、平民出身と言う出自を含めてすべてを凌駕する。
「ええとですね、ポーシャ様」
セス様は言い出した。
「私は結婚願望がないんですが?」
「あら、私だって。私もポーションの開発に一日を捧げたいのですわ。でも、正直に申し上げますと、殿下が邪魔で」
「私だって、一刻も早く魔法塔に戻って、研究の続きをしたいんです! それなのに家令の真似事をさせられて」
問題はそこですわ!……と私は力説した。
「婚約したと殿下が聞き付けたら、この家からセス様はあっという間に追い出されて、殿下が死に物狂いで優秀な家政婦と侍女を探してくると思いますの」
「は?」
私やセス様やおばあさまが、どんなに頑張っても、公爵家を再興させたかったら、まず人材がいなくては始まらない。それも優秀な人材が。
おばあさまは、自分に、領地経営の才覚もなければ家政の才能もないことを重々理解していた。スターリンがのさばっていた理由である。
そして私には人脈がない。そもそも十六歳になるまでずっと田舎で、侍女の一人も使わず暮らしてきた私に何が出来ると言うのだ。侍女なんか、女性の知り合い同志から伝手をたどって呼んで来ることが圧倒的に多い。
その点ではセス様だって、畑違い。優秀な魔術師の知り合いなら山ほどいるだろうが、本人も言っている通り、侍女や女中に知り合いなんかいるはずもなかった。
この際、頼りは殿下だけ。殿下は大勢の使用人にかしずかれて生きているはずだ。側近あたりに耳打ちすれば、誰かが心当たりを連れて来るだろう。
「でも、仮にですよ? あなたと婚約したと聞いたら、今度は殿下が私のところに直接対決にやってくるのではないですか? あなたはどう思っていらっしゃるのか知りませんが、殿下はあなたに惚れ込んでいますよ?」
セス様が、知らないのかなあ?みたいな顔で教えてくれた。
「先日、殿下からそのお話はうかがいました」
しまった。アデル嬢に金貨十枚返すのを忘れていたわ。
「知っているんですか! それなのに、こんな話を持ちかけてくるんですか? 私がポーシャ嬢と婚約しようものなら、確実に殿下が私を半殺しにするためにやって来ますよね?」
「あらあ。ですから、セス様がいいなと。セス様ならどうにかなさるでしょ?」
セス様はためらった。
「あの、ポーシャ様はご存じないのかもしれませんが、人間……というか、魔術師には得手不得手というものがありましてね? 殿下に攻撃されて、もちこたえられるのは、確かに私くらいしかいないと思いますが、別に勝てるわけじゃないですからね」
「公爵家の再興は私の義務ですわ。でも、やりたいことがあるのに、我慢するのなんか嫌ですわ。そのために使えるものは使うのよ」
セス様は、私の顔をまじまじと見つめた。
「ベリー公爵夫人と同じことを言っている。私の人生を狂わせる女どもだ」
ウフフと私は笑った。
「いい解決法が見つかって、本当によかった。よろしくお願いしますね、婚約者様」
16
あなたにおすすめの小説
ゲームには参加しません! ―悪役を回避して無事逃れたと思ったのに―
冬野月子
恋愛
侯爵令嬢クリスティナは、ここが前世で遊んだ学園ゲームの世界だと気づいた。そして自分がヒロインのライバルで悪役となる立場だと。
のんびり暮らしたいクリスティナはゲームとは関わらないことに決めた。設定通りに王太子の婚約者にはなってしまったけれど、ゲームを回避して婚約も解消。平穏な生活を手に入れたと思っていた。
けれど何故か義弟から求婚され、元婚約者もアプローチしてきて、さらに……。
※小説家になろう・カクヨムにも投稿しています。
【完結】教会で暮らす事になった伯爵令嬢は思いのほか長く滞在するが、幸せを掴みました。
まりぃべる
恋愛
ルクレツィア=コラユータは、伯爵家の一人娘。七歳の時に母にお使いを頼まれて王都の町はずれの教会を訪れ、そのままそこで育った。
理由は、お家騒動のための避難措置である。
八年が経ち、まもなく成人するルクレツィアは運命の岐路に立たされる。
★違う作品「手の届かない桃色の果実と言われた少女は、廃れた場所を住処とさせられました」での登場人物が出てきます。が、それを読んでいなくても分かる話となっています。
☆まりぃべるの世界観です。現実世界とは似ていても、違うところが多々あります。
☆現実世界にも似たような名前や地域名がありますが、全く関係ありません。
☆植物の効能など、現実世界とは近いけれども異なる場合がありますがまりぃべるの世界観ですので、そこのところご理解いただいた上で読んでいただけると幸いです。
婚約破棄歴八年、すっかり飲んだくれになった私をシスコン義弟が宰相に成り上がって迎えにきた
鳥羽ミワ
恋愛
ロゼ=ローラン、二十四歳。十六歳の頃に最初の婚約が破棄されて以来、数えるのも馬鹿馬鹿しいくらいの婚約破棄を経験している。
幸い両親であるローラン伯爵夫妻はありあまる愛情でロゼを受け入れてくれているし、お酒はおいしいけれど、このままではかわいい義弟のエドガーの婚姻に支障が出てしまうかもしれない。彼はもう二十を過ぎているのに、いまだ縁談のひとつも来ていないのだ。
焦ったロゼはどこでもいいから嫁ごうとするものの、行く先々にエドガーが現れる。
このままでは義弟が姉離れできないと強い危機感を覚えるロゼに、男として迫るエドガー。気づかないロゼ。構わず迫るエドガー。
エドガーはありとあらゆるギリギリ世間の許容範囲(の外)の方法で外堀を埋めていく。
「パーティーのパートナーは俺だけだよ。俺以外の男の手を取るなんて許さない」
「お茶会に行くんだったら、ロゼはこのドレスを着てね。古いのは全部処分しておいたから」
「アクセサリー選びは任せて。俺の瞳の色だけで綺麗に飾ってあげるし、もちろん俺のネクタイもロゼの瞳の色だよ」
ちょっと抜けてる真面目酒カス令嬢が、シスコン義弟に溺愛される話。
※この話はカクヨム様、アルファポリス様、エブリスタ様にも掲載されています。
※レーティングをつけるほどではないと判断しましたが、作中性的ないやがらせ、暴行の描写、ないしはそれらを想起させる描写があります。
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
婚約破棄を突き付けてきた貴方なんか助けたくないのですが
夢呼
恋愛
エリーゼ・ミレー侯爵令嬢はこの国の第三王子レオナルドと婚約関係にあったが、当の二人は犬猿の仲。
ある日、とうとうエリーゼはレオナルドから婚約破棄を突き付けられる。
「婚約破棄上等!」
エリーゼは喜んで受け入れるが、その翌日、レオナルドは行方をくらました!
殿下は一体どこに?!
・・・どういうわけか、レオナルドはエリーゼのもとにいた。なぜか二歳児の姿で。
王宮の権力争いに巻き込まれ、謎の薬を飲まされてしまい、幼児になってしまったレオナルドを、既に他人になったはずのエリーゼが保護する羽目になってしまった。
殿下、どうして私があなたなんか助けなきゃいけないんですか?
本当に迷惑なんですけど。
拗らせ王子と毒舌令嬢のお話です。
※世界観は非常×2にゆるいです。
文字数が多くなりましたので、短編から長編へ変更しました。申し訳ありません。
カクヨム様にも投稿しております。
レオナルド目線の回は*を付けました。
【完結】王位に拘る元婚約者様へ
凛 伊緒
恋愛
公爵令嬢ラリエット・ゼンキースア、18歳。
青みがかった銀の髪に、金の瞳を持っている。ラリエットは誰が見ても美しいと思える美貌の持ち主だが、『闇魔法使い』が故に酷い扱いを受けていた。
虐げられ、食事もろくに与えられない。
それらの行為の理由は、闇魔法に対する恐怖からか、或いは彼女に対する嫉妬か……。
ラリエットには、5歳の頃に婚約した婚約者がいた。
名はジルファー・アンドレイズ。このアンドレイズ王国の王太子だった。
しかし8歳の時、ラリエットの魔法適正が《闇》だということが発覚する。これが、全ての始まりだった──
婚約破棄された公爵令嬢ラリエットが名前を変え、とある事情から再び王城に戻り、王太子にざまぁするまでの物語──
※ご感想・ご指摘 等につきましては、近況ボードをご確認くださいませ。
【受賞&書籍化】先視の王女の謀(さきみのおうじょのはかりごと)
神宮寺 あおい
恋愛
謎解き×恋愛
女神の愛し子は神託の謎を解き明かす。
月の女神に愛された国、フォルトゥーナの第二王女ディアナ。
ある日ディアナは女神の神託により隣国のウィクトル帝国皇帝イーサンの元へ嫁ぐことになった。
そして閉鎖的と言われるくらい国外との交流のないフォルトゥーナからウィクトル帝国へ行ってみれば、イーサンは男爵令嬢のフィリアを溺愛している。
さらにディアナは仮初の皇后であり、いずれ離縁してフィリアを皇后にすると言い出す始末。
味方の少ない中ディアナは女神の神託にそって行動を起こすが、それにより事態は思わぬ方向に転がっていく。
誰が敵で誰が味方なのか。
そして白日の下に晒された事実を前に、ディアナの取った行動はーー。
カクヨムコンテスト10 ファンタジー恋愛部門 特別賞受賞。
いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる