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第41話 尋問
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「オズボーン侯爵家の園遊会に行ったのですって?」
早くも翌日、私は母に問い詰められた。
書斎に呼びつけられて、怒った母はとても怖かった。
招待状なしで押しかけたことが、特に気に障ったらしい。
「シュザンナ、どうしてあなたはそんな恥ずかしい真似をしたのですか? 淑女が招かれもしない家の園遊会に押しかけるだなんて、聞いたこともありません。オズボーン家に借りが出来てしまうじゃありませんか。あなたを追い返してもよかったのよ? 追い返されたら、どんなに恥ずかしいことか」
説教は延々と続いた。
「エレン、そんなにまで言わなくても……」
母のすることには絶対反対しない父が口出しするほどだった。
「大体、招待状もないのに、どうやって入ったの? 馬車はどうしたの? 家のは使わなかったんですって?」
「バ、バーカムステッド家のオスカー様に連れて行っていただきました」
「バーカムステッド公爵家!?」
父と母は顔を見合わせた。
何かしら? 何かまずかったのかしら?
「シュザンナ、もう、バーカムステッド家のオスカー様と結婚したらいいんじゃない?」
母がにこにこしながら言いだした。
「え?」
「バーカムステッド家があったわねえ、あなた」
母が父をあなた呼ばわりする時は、ものすごく機嫌がいい時だけだ。
「そうだな。バーカムステッド家か。忘れていたな」
「オスカー様は優秀だと言う噂ですわ」
「人間、忘れると言うことがあるのだな。それで、どうだった? シュザンナ」
「ど、どうとは?」
私は目を白黒させた。
「なに、オスカー殿だ。どんな雰囲気だった?」
「雰囲気なんか何もありませんわ。だって、ケネスがオスカー様を紹介してくれて、オスカー様に連れて行っていただいて、邸内に入ったらすぐにケネスが迎えに来てくれて、そのあとはずっとケネスと一緒でしたから……」
母が青筋を立て始めた。
「本当にオズボーン家のケネスは邪魔ね」
「お母さま、最初の婚約を決めたのはお母さまとお父様でしょう……?」
私は消え入りそうな声で、尋ねた。
「まあ、そうだが。どこで待ち合わせたのか?」
「だ、誰とですか?」
「決まってるだろう。バーカムステッドのオスカーとだ」
「あの、ここで」
「え? この家で?」
「ここまで迎えに来たのか?」
「ええ……」
だから大ごとになるから止めようと言ったのに。
父が呼び鈴を鳴らしてトマスを呼び出した。
あ、マズイ。まずいわ。トマスは知ってるわ。
しかつめらしく現れたトマスに父が尋ねた。
「昨日、バーカムステッド家のオスカー殿がこちらへ来たそうだが?」
「はい。お越しになりました」
「予定になかったと思うが……」
トマスは一挙に不安そうな顔になった。
「はい。手前どももそう思いましたが、間違いなくバーカムステッド様の馬車でございましたし、オスカー様に間違いありませんでした。お嬢様をお連れするお約束だと伺いまして……何か不都合でもございましたか?」
「いや、ないない。それで?」
父は妙に機嫌よさそうに、トマスに続きを促した。
「お嬢様をお連れすると伺っておりませんでしたので、不安でございましたが、あのバーカムステッド公爵家に間違いはございませんでしたし、お嬢様もそうおっしゃいましたので。ですので、お断りするわけにはまいりませんで、そのまま……」
「もっともだ。トマス」
父は、どうしてかリズムを付けてフンフンうなずきながら、話を聞き出そうとしていた。
「どんな雰囲気だったのかな?」
トマスは横目で私の表情をうかがった。
思わず、シーッと下品な手ぶりをして、母にグイッとにらまれた。
「なんですか、シュザンナ。下品な真似をして」
私が固まったところで、母はトマスに尋ねた。
「何か都合の悪いことでもあったのですか? シュザンナに構わずお話しなさい」
トマスにしてみれば、父より母の方が怖い。多分、家族の中で私の序列は最下位だ。
トマスは私と母の様子をうかがいながら話し始めた。
「別に、これといって……」
「嘘おっしゃい」
ピシリと母が言った。
「どんな様子だったかと聞いているのです。トマス、あなたが話さないなら他の者に聞きます」
トマスは震え上がった。
「いえ、ですから、どんな様子と言われましても……。どこをお話すればよろしいので?」
「仲は良さそうだったのか?」
父が機嫌よく誘導した。
「あ、そのことでしたら、大変、親しげに見えました」
「親しくありませんわ」
「黙りなさい、シュザンナ」
母のにらみは怖い。つい黙ってしまった。
「どんな話をしていたんだ?」
「ええと、そうですね、あのう……」
トマスが言いよどむと、直ぐに母が斬り込んだ。
「ちょっと、トマス。あなたはもういいわ。今すぐ、ジョンを呼んできて。それからメアリ・アンとロンダを呼んできて」
「あ、あの、奥様、ただ、お互いに名前呼びをする約束をされていたようでして」
「名前呼びとは?」
両親が食いついた!
「ですから、敬称なしで呼ぶ約束だったから、オスカーと呼んで欲しいとバーカムステッド様がおっしゃるのが聞こえまして……お親しいのかなと、わたくしは思いましたが」
父は満面の笑みで、母はニヤリと笑って、私を見た。
それ見たことかと言う表情だった。私は叫んだ。
「違うんです!」
「トマス、違うって言っているわよ?」
母が余裕の表情でトマスを追い詰めた。
「いえ、間違いはございません」
生真面目にトマスが返事した。
「なんでしたら、メアリ・アンとロンダにもお尋ねくださいませ」
母はすでに呼び鈴を振っていた。
残念なことに、メアリ・アンとロンダはすぐに参上した。
「昨日のことを聞きたいのだけれど……」
奥様の前で二人は緊張していたが、なんのことかすぐに思い当たったらしく、二人で顔を見合わせた。
「何か不都合でも……」
「とんでもない。ただ、バーカムテッド家のオスカーが来ていたと聞いてね」
父は機嫌よさそうに話しかけたが、さらに二人は不安そうになった。
「今、トマスから敬称なしで呼び合う仲だと聞いたばかりなんだが、本当かね?」
二人は私からの拒否しろサインを無視して、トマスの顔を見た。トマスがうなずくと、二人は恐る恐る肯定した。
「まあまあ、仲がいいのね。知らなかったわ。オスカー様はどんなご様子だったの?」
メアリ・アンとロンダはそろって、トマスの方を見たが、父が割り込んだ。
「楽しそうだったかい? それとも嫌そうだった?」
「ええと……あの……」
二人はそろって同じ方向を向く癖でもあるらしい。私の顔を見て、私が首を振ると二人はよくわかりませんと返事しようとしたが、そこへ母が突っ込んだ。
「後で、ジョンとトマスにも聞きます。嘘は使用人として許されないわ。そうよね? シュザンナ」
お母さま、怖すぎる。使用人をクビにして、紹介状に嘘をついたから解雇なんて書こうものなら、その使用人はどこにも就職できなくなるでしょう!
「ええと、あの、笑ってらっしゃいました」
「おお。そうか」
「お、お嬢様の手を取って、馬車に……」
「あらあら!」
「ケネスが迎えに行って欲しいとオスカーに頼んだのよ。それで……」
「おお、オスカー呼ばわり……」
しまった。
「あなた、早速、バーカムステッド家のご意向を……」
「ヘンリーとは知らぬ仲ではない。そう言われれば、ご子息のオスカー殿の婚約者の家だが、確か少し前に破産騒ぎを起こしていたな。婚約破棄などと言う派手なマネはしなかったから知られていないが……」
「まあ、それは……」
二人は仲良さそうにトマス達に下がっていいと合図すると、部屋から出て行こうとした。
「お母さま! 次のお茶会にケネスを呼んでもいいですか!?」
ドサクサまぎれに、決死の覚悟で私は尋ねた。
母が振り向いた。
すごく怖い顔をしていた。
「まだ、オズボーン家のケネスにこだわる気……」
だが、急ににっこりした。
「いいわよ」
「え……」
「そのお茶会に、オスカー様も一緒に呼びましょうね。私も参加しようかしら」
早くも翌日、私は母に問い詰められた。
書斎に呼びつけられて、怒った母はとても怖かった。
招待状なしで押しかけたことが、特に気に障ったらしい。
「シュザンナ、どうしてあなたはそんな恥ずかしい真似をしたのですか? 淑女が招かれもしない家の園遊会に押しかけるだなんて、聞いたこともありません。オズボーン家に借りが出来てしまうじゃありませんか。あなたを追い返してもよかったのよ? 追い返されたら、どんなに恥ずかしいことか」
説教は延々と続いた。
「エレン、そんなにまで言わなくても……」
母のすることには絶対反対しない父が口出しするほどだった。
「大体、招待状もないのに、どうやって入ったの? 馬車はどうしたの? 家のは使わなかったんですって?」
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「バーカムステッド公爵家!?」
父と母は顔を見合わせた。
何かしら? 何かまずかったのかしら?
「シュザンナ、もう、バーカムステッド家のオスカー様と結婚したらいいんじゃない?」
母がにこにこしながら言いだした。
「え?」
「バーカムステッド家があったわねえ、あなた」
母が父をあなた呼ばわりする時は、ものすごく機嫌がいい時だけだ。
「そうだな。バーカムステッド家か。忘れていたな」
「オスカー様は優秀だと言う噂ですわ」
「人間、忘れると言うことがあるのだな。それで、どうだった? シュザンナ」
「ど、どうとは?」
私は目を白黒させた。
「なに、オスカー殿だ。どんな雰囲気だった?」
「雰囲気なんか何もありませんわ。だって、ケネスがオスカー様を紹介してくれて、オスカー様に連れて行っていただいて、邸内に入ったらすぐにケネスが迎えに来てくれて、そのあとはずっとケネスと一緒でしたから……」
母が青筋を立て始めた。
「本当にオズボーン家のケネスは邪魔ね」
「お母さま、最初の婚約を決めたのはお母さまとお父様でしょう……?」
私は消え入りそうな声で、尋ねた。
「まあ、そうだが。どこで待ち合わせたのか?」
「だ、誰とですか?」
「決まってるだろう。バーカムステッドのオスカーとだ」
「あの、ここで」
「え? この家で?」
「ここまで迎えに来たのか?」
「ええ……」
だから大ごとになるから止めようと言ったのに。
父が呼び鈴を鳴らしてトマスを呼び出した。
あ、マズイ。まずいわ。トマスは知ってるわ。
しかつめらしく現れたトマスに父が尋ねた。
「昨日、バーカムステッド家のオスカー殿がこちらへ来たそうだが?」
「はい。お越しになりました」
「予定になかったと思うが……」
トマスは一挙に不安そうな顔になった。
「はい。手前どももそう思いましたが、間違いなくバーカムステッド様の馬車でございましたし、オスカー様に間違いありませんでした。お嬢様をお連れするお約束だと伺いまして……何か不都合でもございましたか?」
「いや、ないない。それで?」
父は妙に機嫌よさそうに、トマスに続きを促した。
「お嬢様をお連れすると伺っておりませんでしたので、不安でございましたが、あのバーカムステッド公爵家に間違いはございませんでしたし、お嬢様もそうおっしゃいましたので。ですので、お断りするわけにはまいりませんで、そのまま……」
「もっともだ。トマス」
父は、どうしてかリズムを付けてフンフンうなずきながら、話を聞き出そうとしていた。
「どんな雰囲気だったのかな?」
トマスは横目で私の表情をうかがった。
思わず、シーッと下品な手ぶりをして、母にグイッとにらまれた。
「なんですか、シュザンナ。下品な真似をして」
私が固まったところで、母はトマスに尋ねた。
「何か都合の悪いことでもあったのですか? シュザンナに構わずお話しなさい」
トマスにしてみれば、父より母の方が怖い。多分、家族の中で私の序列は最下位だ。
トマスは私と母の様子をうかがいながら話し始めた。
「別に、これといって……」
「嘘おっしゃい」
ピシリと母が言った。
「どんな様子だったかと聞いているのです。トマス、あなたが話さないなら他の者に聞きます」
トマスは震え上がった。
「いえ、ですから、どんな様子と言われましても……。どこをお話すればよろしいので?」
「仲は良さそうだったのか?」
父が機嫌よく誘導した。
「あ、そのことでしたら、大変、親しげに見えました」
「親しくありませんわ」
「黙りなさい、シュザンナ」
母のにらみは怖い。つい黙ってしまった。
「どんな話をしていたんだ?」
「ええと、そうですね、あのう……」
トマスが言いよどむと、直ぐに母が斬り込んだ。
「ちょっと、トマス。あなたはもういいわ。今すぐ、ジョンを呼んできて。それからメアリ・アンとロンダを呼んできて」
「あ、あの、奥様、ただ、お互いに名前呼びをする約束をされていたようでして」
「名前呼びとは?」
両親が食いついた!
「ですから、敬称なしで呼ぶ約束だったから、オスカーと呼んで欲しいとバーカムステッド様がおっしゃるのが聞こえまして……お親しいのかなと、わたくしは思いましたが」
父は満面の笑みで、母はニヤリと笑って、私を見た。
それ見たことかと言う表情だった。私は叫んだ。
「違うんです!」
「トマス、違うって言っているわよ?」
母が余裕の表情でトマスを追い詰めた。
「いえ、間違いはございません」
生真面目にトマスが返事した。
「なんでしたら、メアリ・アンとロンダにもお尋ねくださいませ」
母はすでに呼び鈴を振っていた。
残念なことに、メアリ・アンとロンダはすぐに参上した。
「昨日のことを聞きたいのだけれど……」
奥様の前で二人は緊張していたが、なんのことかすぐに思い当たったらしく、二人で顔を見合わせた。
「何か不都合でも……」
「とんでもない。ただ、バーカムテッド家のオスカーが来ていたと聞いてね」
父は機嫌よさそうに話しかけたが、さらに二人は不安そうになった。
「今、トマスから敬称なしで呼び合う仲だと聞いたばかりなんだが、本当かね?」
二人は私からの拒否しろサインを無視して、トマスの顔を見た。トマスがうなずくと、二人は恐る恐る肯定した。
「まあまあ、仲がいいのね。知らなかったわ。オスカー様はどんなご様子だったの?」
メアリ・アンとロンダはそろって、トマスの方を見たが、父が割り込んだ。
「楽しそうだったかい? それとも嫌そうだった?」
「ええと……あの……」
二人はそろって同じ方向を向く癖でもあるらしい。私の顔を見て、私が首を振ると二人はよくわかりませんと返事しようとしたが、そこへ母が突っ込んだ。
「後で、ジョンとトマスにも聞きます。嘘は使用人として許されないわ。そうよね? シュザンナ」
お母さま、怖すぎる。使用人をクビにして、紹介状に嘘をついたから解雇なんて書こうものなら、その使用人はどこにも就職できなくなるでしょう!
「ええと、あの、笑ってらっしゃいました」
「おお。そうか」
「お、お嬢様の手を取って、馬車に……」
「あらあら!」
「ケネスが迎えに行って欲しいとオスカーに頼んだのよ。それで……」
「おお、オスカー呼ばわり……」
しまった。
「あなた、早速、バーカムステッド家のご意向を……」
「ヘンリーとは知らぬ仲ではない。そう言われれば、ご子息のオスカー殿の婚約者の家だが、確か少し前に破産騒ぎを起こしていたな。婚約破棄などと言う派手なマネはしなかったから知られていないが……」
「まあ、それは……」
二人は仲良さそうにトマス達に下がっていいと合図すると、部屋から出て行こうとした。
「お母さま! 次のお茶会にケネスを呼んでもいいですか!?」
ドサクサまぎれに、決死の覚悟で私は尋ねた。
母が振り向いた。
すごく怖い顔をしていた。
「まだ、オズボーン家のケネスにこだわる気……」
だが、急ににっこりした。
「いいわよ」
「え……」
「そのお茶会に、オスカー様も一緒に呼びましょうね。私も参加しようかしら」
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