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真昼のストレンジャー
第七章 2
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「ここは、おっさんち。オレはここに住んでやってるんだ」
住んでやってるなんて偉そうな言い方をしてルイは目線を泳がせた。どうもドアの向こうを気にしているようだ。
「あのひとが、『おっさん』なのか」
気のよさそうな人だった。何もかも受け止めてくれそうな、度量の大きさを感じた。
「そう。宮野丈太郎っていう名前だったかな。で、もうひとりがレン。元月猫で、今はおっさんの嫁だ」
「き、きれいな人だね」
庄野はレンの名を聞いて顔を赤らめる。レンと宮野がそういう関係だというのは、とっくに予想がついていた。
そして改めて周囲を見回す。広い部屋だった。
「――ここは現実の世界なんだな」
公園の世界ではなく外。あの阻まれた透明な壁の向こう側。
「ああ。今は夜だ。あんたが公園で倒れてからまだ三時間くらいしか経ってない」
「三時間? あ、そうかあれは全部夢の中のことで。現実の時間はそんなものか……」
「夢の中のことって言ってしまうのは簡単だけどな。でもあそこで出会った猫たちは、みんなあの公園にいる。ミイナも茶々もボスもな。忘れたいだろうけど黒マスクもだ」
猫の世界にトリップしていたと思えばいい、とルイは庄野の背を撫でた。
「まだ気持ちが上手くついていかないけど、そう思うことにするよ。それで、ルイとはこれからどうなるんだ?」
中なのか外なのか、どちらに属す存在なのだろう。消えないよな、と不安にかられて庄野は顔を上げた。
「何心配してんだか。オレはナオのものだ。ナオだけの猫だよ。ナオが望む限り一緒にいる」
「本当に!? だったら、ずっとだ。ずっと一緒にいたい。俺頑張って働くから。お前ひとりぐらい養えるくらい」
庄野は抱き込まれていた腕を取り戻して、ルイの背に回す。自分はこの現実の世界で生きなければならない。弱くても淘汰されるわけにはいかない。
「どっちのオレ? 猫? それとも人?」
「どっちもルイだろ? 意地悪いぞ」
人でも猫でも構わない。ルイと一緒にいられるなら。
「そうだな、どっちもオレだな」
自然に顔が近くなる。そうするのが当たり前のように唇を重ねた。
「なあ、話してるとこ悪いんだが――」
とんとんとノックの音がしてドアが開き、宮野が顔を出した。
「おい、おっさん。分かってんなら邪魔するなよ」
途端に不機嫌な声を上げたルイの横で、庄野は何でもない顔を作る。人の家で何をやっているのだ。
「お前、うるさいな。俺は彼に用があんだよ。あんた、広尾工業の庄野尚之でいいんだよな?」
「俺の名前、どうして――あ、そういえば俺、まだ」
宮野に言われて、庄野はかしこまった。世話になったというのに、自分で身元を言っていない。
「あ、いいからいいから。まだ休んでな。けど、ちょっと答えてくれないか?」
「はい。でも、俺の勤め先をどうして知ってるんですか?」
「ルイから聞いたからな。あんた倒れたとき、身元示すもん何にもなくてさ」
「スリに遭って財布やられたんです。財布の中に免許証入れてたから」
「そうだったってな。あとで警察行って被害届出してくるこった。免許証悪用されたら敵わねえからな」
「はい」
猫のとき、ルイに聞かれるまま話していたことだった。そして合点がいった。庄野の身に起きたことを知っているルイ以外の者の存在だ。
「おっと、話を戻そう。で、取引先の敷島商事から空調ダンパの発注受けるも納品キャンセルされた、でいいか?」
「はい、そうです。正式な注文書がないからどうにもならなくて。納品のとき本伝票起こすと言っていたんですけど」
「そうか、敷島か」
それきり押し黙った宮野を焦れてルイが口を挟む。
「おっさん、いきなり何だよ。説明しろよ」
「あ、ああ、そうだな。な、庄野くん。キャンセルの理由聞いてっか?」
「いえ。ただ敷島の先の親会社の都合だっていうぐらいしか」
「親会社の都合ねえ」
「あの、どうしてこんなこと聞くんですか?」
ルイではないが、理由が知りたいのは庄野もだ。何せ自分の仕事のことなのだ。この宮野という男は何者だ?
「あ、悪いな。いきなりこんな話じゃ気になるわな。まあ、気になりついでに教えてくれ。物はあるのか? 敷島が発注したダンパは」
「はい。本当にもう納品するばかりでしたから」
人のよさそうな宮野の雰囲気につられて話したが、こういう内部のことを外で言ってもよかっただろうか。守秘義務ってあったっけ、と庄野は内心で首を傾げる。
「もう一度聞くが、庄野くんは広尾工業なんだよな」
「だああもうっ! おっさんいい加減にしろって。ナオは広尾っていう会社の営業とかいう仕事してんだって」
庄野が頷くよりも先にルイが喚いた。
「ルイ、丈太郎さんの邪魔しない」
「邪魔って何だよ、レン。おっさんこそ、ナオ困らせんじゃねえっ!」
自分を思って言ってくれているルイだが、口を尖らせた顔が子供っぽくてつい笑みたくなる。
「よし、分かった。こっちもな、敷島からいきなり納品が遅れると言われて弱ってたんだよな」
「はい? あの宮野さんはいったいどういう人なんですか?」
「あ? 俺か? 俺はその……」
窺うように聞いた庄野を前に、宮野は決まり悪そうに鼻の横をかいた。
「常磐物産の営業です。その敷島の親会社の。そして今回の担当です」
「え――…?」
代わりに答えたレンの言葉に庄野は驚きの余り固まった。寝耳に水とはこのことか? こんな偶然があるものなのか。
「じゃあ何か!? ナオが倒れたのって、おっさんのせいだったのかよ!!」
つかみかからんと立ち上がったルイが、宮野に向かって叫んだ。
「ちょお待てって! 俺はキャンセルなんざしてねえって!!」
ルイの剣幕に宮野が慌てて言い返す。
「どういうこったよ。分かるように説明しやがれ」
言葉は悪いがルイがすべて庄野の気持ちを代弁していた。
「だからな――」
宮野が話を始めた。常磐が進めているプロジェクトで商業施設の施工を子会社の敷島に請け負わせたところ、空調ダンパの納品が遅れて工事が停滞すると言ってきたという。しかし納期は当初十分見て発注しており、今になって遅れること自体が妙な話だったそうだ。
「多分な、ブツの値上げを要求したかったんだろうな。こっちも施主への受渡期日があるし、工事はただでさえ遅れ気味だ。なのにこれ以上もたつくなら、背に腹は代えられないってんで、要求飲むしかなくなってくる。庄野くんところも、値下げ言われたんじゃないか? 引き取ってやるから原価下げろとか」
「いえ、まだそういう話は出てないです」
値下げは思ってもいなかった。しかしこの先提示される条件にはあるのかもしれない。こちらは材料費だけでも回収したいという足元を見られるのだ。
「その敷島って、おっさんところには値上げしろと言って、ナオんとこには値下げ? その間に入ってんだよな」
「マージン総取りですか。えげつないですね」
「利益を上げなきゃなんねえのは、どこも同じだわな」
「そういう問題かよ! いいのかよ、それで!!」
憤るルイに宮野は苦笑を浮かべた。
「事情が分かったところで、庄野くん。物は相談なんだが」
「はい、何でしょうか」
改めて言われると身構えざるを得ない。庄野はルイに抱きつかれたまま顔を引き締める。
「広尾が作るものはいい。業界でも定評がある。それは分かるんだが、今回の件、原価どこまで抑えられる?」
「何だよ、結局おっさんもそういうこと言うのか?」
「黙ってなさい、ルイ」
レンがぴしゃりと窘めた。
「あの、社長と相談しなくては正式な値段はお話しできません。自分はまだ若輩なので。でも多分、それなりには応えられると思います」
それが今の自分が言える精いっぱいだ。
「分かった。明日にでも広尾の社長を訪ねるよ。何、悪いようにはしねえから、安心しな。それと今回は我慢してくれな。敷島を通すことに」
「――はい」
まさか、こんなところで取引先の親会社の人間と話をすることになるとは思っていなかった。宮野は不思議と人を引きつけた。きっと任せておけば大丈夫。そんな気にさせるのだった。
「あの、宮野さんは常磐の部長か何かですか?」
これだけの魅力を持った人なら、何か役職に就いているのかもしれない。
「俺が部長? そんなわけねえって。ただの平、平社員だ」
そう言って宮野は豪快に笑い声を上げた。
住んでやってるなんて偉そうな言い方をしてルイは目線を泳がせた。どうもドアの向こうを気にしているようだ。
「あのひとが、『おっさん』なのか」
気のよさそうな人だった。何もかも受け止めてくれそうな、度量の大きさを感じた。
「そう。宮野丈太郎っていう名前だったかな。で、もうひとりがレン。元月猫で、今はおっさんの嫁だ」
「き、きれいな人だね」
庄野はレンの名を聞いて顔を赤らめる。レンと宮野がそういう関係だというのは、とっくに予想がついていた。
そして改めて周囲を見回す。広い部屋だった。
「――ここは現実の世界なんだな」
公園の世界ではなく外。あの阻まれた透明な壁の向こう側。
「ああ。今は夜だ。あんたが公園で倒れてからまだ三時間くらいしか経ってない」
「三時間? あ、そうかあれは全部夢の中のことで。現実の時間はそんなものか……」
「夢の中のことって言ってしまうのは簡単だけどな。でもあそこで出会った猫たちは、みんなあの公園にいる。ミイナも茶々もボスもな。忘れたいだろうけど黒マスクもだ」
猫の世界にトリップしていたと思えばいい、とルイは庄野の背を撫でた。
「まだ気持ちが上手くついていかないけど、そう思うことにするよ。それで、ルイとはこれからどうなるんだ?」
中なのか外なのか、どちらに属す存在なのだろう。消えないよな、と不安にかられて庄野は顔を上げた。
「何心配してんだか。オレはナオのものだ。ナオだけの猫だよ。ナオが望む限り一緒にいる」
「本当に!? だったら、ずっとだ。ずっと一緒にいたい。俺頑張って働くから。お前ひとりぐらい養えるくらい」
庄野は抱き込まれていた腕を取り戻して、ルイの背に回す。自分はこの現実の世界で生きなければならない。弱くても淘汰されるわけにはいかない。
「どっちのオレ? 猫? それとも人?」
「どっちもルイだろ? 意地悪いぞ」
人でも猫でも構わない。ルイと一緒にいられるなら。
「そうだな、どっちもオレだな」
自然に顔が近くなる。そうするのが当たり前のように唇を重ねた。
「なあ、話してるとこ悪いんだが――」
とんとんとノックの音がしてドアが開き、宮野が顔を出した。
「おい、おっさん。分かってんなら邪魔するなよ」
途端に不機嫌な声を上げたルイの横で、庄野は何でもない顔を作る。人の家で何をやっているのだ。
「お前、うるさいな。俺は彼に用があんだよ。あんた、広尾工業の庄野尚之でいいんだよな?」
「俺の名前、どうして――あ、そういえば俺、まだ」
宮野に言われて、庄野はかしこまった。世話になったというのに、自分で身元を言っていない。
「あ、いいからいいから。まだ休んでな。けど、ちょっと答えてくれないか?」
「はい。でも、俺の勤め先をどうして知ってるんですか?」
「ルイから聞いたからな。あんた倒れたとき、身元示すもん何にもなくてさ」
「スリに遭って財布やられたんです。財布の中に免許証入れてたから」
「そうだったってな。あとで警察行って被害届出してくるこった。免許証悪用されたら敵わねえからな」
「はい」
猫のとき、ルイに聞かれるまま話していたことだった。そして合点がいった。庄野の身に起きたことを知っているルイ以外の者の存在だ。
「おっと、話を戻そう。で、取引先の敷島商事から空調ダンパの発注受けるも納品キャンセルされた、でいいか?」
「はい、そうです。正式な注文書がないからどうにもならなくて。納品のとき本伝票起こすと言っていたんですけど」
「そうか、敷島か」
それきり押し黙った宮野を焦れてルイが口を挟む。
「おっさん、いきなり何だよ。説明しろよ」
「あ、ああ、そうだな。な、庄野くん。キャンセルの理由聞いてっか?」
「いえ。ただ敷島の先の親会社の都合だっていうぐらいしか」
「親会社の都合ねえ」
「あの、どうしてこんなこと聞くんですか?」
ルイではないが、理由が知りたいのは庄野もだ。何せ自分の仕事のことなのだ。この宮野という男は何者だ?
「あ、悪いな。いきなりこんな話じゃ気になるわな。まあ、気になりついでに教えてくれ。物はあるのか? 敷島が発注したダンパは」
「はい。本当にもう納品するばかりでしたから」
人のよさそうな宮野の雰囲気につられて話したが、こういう内部のことを外で言ってもよかっただろうか。守秘義務ってあったっけ、と庄野は内心で首を傾げる。
「もう一度聞くが、庄野くんは広尾工業なんだよな」
「だああもうっ! おっさんいい加減にしろって。ナオは広尾っていう会社の営業とかいう仕事してんだって」
庄野が頷くよりも先にルイが喚いた。
「ルイ、丈太郎さんの邪魔しない」
「邪魔って何だよ、レン。おっさんこそ、ナオ困らせんじゃねえっ!」
自分を思って言ってくれているルイだが、口を尖らせた顔が子供っぽくてつい笑みたくなる。
「よし、分かった。こっちもな、敷島からいきなり納品が遅れると言われて弱ってたんだよな」
「はい? あの宮野さんはいったいどういう人なんですか?」
「あ? 俺か? 俺はその……」
窺うように聞いた庄野を前に、宮野は決まり悪そうに鼻の横をかいた。
「常磐物産の営業です。その敷島の親会社の。そして今回の担当です」
「え――…?」
代わりに答えたレンの言葉に庄野は驚きの余り固まった。寝耳に水とはこのことか? こんな偶然があるものなのか。
「じゃあ何か!? ナオが倒れたのって、おっさんのせいだったのかよ!!」
つかみかからんと立ち上がったルイが、宮野に向かって叫んだ。
「ちょお待てって! 俺はキャンセルなんざしてねえって!!」
ルイの剣幕に宮野が慌てて言い返す。
「どういうこったよ。分かるように説明しやがれ」
言葉は悪いがルイがすべて庄野の気持ちを代弁していた。
「だからな――」
宮野が話を始めた。常磐が進めているプロジェクトで商業施設の施工を子会社の敷島に請け負わせたところ、空調ダンパの納品が遅れて工事が停滞すると言ってきたという。しかし納期は当初十分見て発注しており、今になって遅れること自体が妙な話だったそうだ。
「多分な、ブツの値上げを要求したかったんだろうな。こっちも施主への受渡期日があるし、工事はただでさえ遅れ気味だ。なのにこれ以上もたつくなら、背に腹は代えられないってんで、要求飲むしかなくなってくる。庄野くんところも、値下げ言われたんじゃないか? 引き取ってやるから原価下げろとか」
「いえ、まだそういう話は出てないです」
値下げは思ってもいなかった。しかしこの先提示される条件にはあるのかもしれない。こちらは材料費だけでも回収したいという足元を見られるのだ。
「その敷島って、おっさんところには値上げしろと言って、ナオんとこには値下げ? その間に入ってんだよな」
「マージン総取りですか。えげつないですね」
「利益を上げなきゃなんねえのは、どこも同じだわな」
「そういう問題かよ! いいのかよ、それで!!」
憤るルイに宮野は苦笑を浮かべた。
「事情が分かったところで、庄野くん。物は相談なんだが」
「はい、何でしょうか」
改めて言われると身構えざるを得ない。庄野はルイに抱きつかれたまま顔を引き締める。
「広尾が作るものはいい。業界でも定評がある。それは分かるんだが、今回の件、原価どこまで抑えられる?」
「何だよ、結局おっさんもそういうこと言うのか?」
「黙ってなさい、ルイ」
レンがぴしゃりと窘めた。
「あの、社長と相談しなくては正式な値段はお話しできません。自分はまだ若輩なので。でも多分、それなりには応えられると思います」
それが今の自分が言える精いっぱいだ。
「分かった。明日にでも広尾の社長を訪ねるよ。何、悪いようにはしねえから、安心しな。それと今回は我慢してくれな。敷島を通すことに」
「――はい」
まさか、こんなところで取引先の親会社の人間と話をすることになるとは思っていなかった。宮野は不思議と人を引きつけた。きっと任せておけば大丈夫。そんな気にさせるのだった。
「あの、宮野さんは常磐の部長か何かですか?」
これだけの魅力を持った人なら、何か役職に就いているのかもしれない。
「俺が部長? そんなわけねえって。ただの平、平社員だ」
そう言って宮野は豪快に笑い声を上げた。
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