57 / 100
高校生編1
吉川さんと今井さんはお互いにスカートをめくりあう
しおりを挟む
吉川さんと今井さんのお陰で僕はクラスの女子と話す機会が増えたのだけれど、毎週水曜日は林田さんと二人でお昼を食べるという決まりが出来てしまったのだった。
その経緯としては、みんなの前で林田さんがそう宣言したからなのである。宣言した後にクラス代表と副代表はどうのと言ったことを付け加えていたのだけれど、みんなそんな事は気にしていないようだった。
林田さんの言った事は誰も気にしていないようなのだけれど、僕と林田さんと陽香の事で何かあったんだろうと思っている人は多いようだ。吉川さんと今井さんもそれが気になって仕方ないといった様子なのだが、僕たちが一緒にお昼を食べているすぐそばに林田さんがいることもあって直接聞いてくることは無いのだった。
「齋藤君ってさ、前田さんの手料理を毎日食べてるわけじゃないんだ」
「そうだね。前田さんってくくりにすると毎日食べてることになるけど、陽香が作った料理って事ならそんなに食べてないかも」
「もう、そういう揚げ足取りってモテないよ。でもさ、いつだったかの休みの日に齋藤君が一緒に歩いてた綺麗な人って前田さんのお姉さんだったのかな?」
「それが本当に僕だったとしたら、沙緒莉姉さんで間違いないと思うよ」
「今度見かけた時は話しかけてもいいかな?」
「僕は構わないけど、そんなに面白いことも無いと思うよ」
「そう言えば、前田さん関連でもう一つ思い出したんだけどさ、このクラスの女子が中心となって前田さんのファンクラブを作ることにしたんだよ。一組の人も何人か協力してくれるし、他のクラスの子も結構入ってくれたりしてるさ。齋藤君もメンバーになる?」
「いや、なるわけないでしょ。僕が入るのっておかしいでしょ」
「そうなんだけどさ、特別顧問みたいな感じでどうかな?」
「どうしてそこまで陽香にこだわるの?」
「どうしてって、前田さんは頭も良いし美人だし性格も良いみたいだし、私達にはない魅力があるのよ。前田さんの魅力に齋藤君は気付いていないのかもしれないけど、きっと中学でも大学でも前田姉妹の話題で持ちきりだと思うよ」
「そこまでの物なのかな?」
「そこまでの物なのよ。実際私の妹は中学二年生なんだけど、前田さんの妹さんのファンクラブが出来たって言ってたし、雪のお姉ちゃんも高三でたまに大学に行ってるんだよね?」
「うん、お姉ちゃんは大学の講義も受けてるんで時々言ってるんだけど、沙緒莉さんって凄い人がいるって話題になってるみたいだよ。前田さんの妹さんのファンクラブの話を聞いて、私達もそれを見習わないといけないって思ってさ、一昨日から活動を開始したんだよ。って言っても、遠くから見守ってるだけなんだけどね」
「そのファンクラブってさ、陽香を見てるだけって事なの?」
「今のところそうなんだけど、私達が前田さんとの接点っていとこの齋藤君とクラスメイトって事だけなのよね。私達が一組に入れるわけも無いんでこれ以上は選択科目とかで一緒になることを期待するしかないのよね。でもさ、実際に近くに前田さんがいても緊張して話しかけられないような気がしてるんだ。それってさ、前田さんに対しても失礼なことになっちゃうんじゃないかな」
「そんなに気にすることも無いと思うけどね。普通に話しかければ答えてくれるとは思うよ。何でも出来るように見えてるかもしれないけど、意外と苦手なこともあったりするみたいだしね。あと、姉妹仲は凄くいいと思うよ」
「そうなんだ。でも、前田さんって優しそうだから姉妹仲が良いって納得かも」
僕の昼休みは陽香の話を二人にして終わってしまった。今日のお弁当は二人に取られることは無かったのだけれど、それもファンクラブで決めた事らしい。なんでも、陽香に関わることに関しては、陽香から提供されない限り自分から催促しないという事になっているらしい。
陽香の作ったおかずが食べたいと言えば陽香も作ってくれると思うのだけれど、このクラスの女子が全員で頼んでしまったとしたら、さすがにそれは断るだろうけどね。
僕のお弁当は三分の一の確率で陽香が作っているという事は周知の事実となっているのだけれど、それを期待して僕とオカズ交換をするのはファンクラブの会員の中で禁止事項になっているとのことだ。
「でもさ、齋藤君に対する前田さんの態度って昔から変わらないの?」
「小学校の時以来にあったけど、昔は二人ともシャイで無口な感じだったと思うよ。お互いに異性の兄妹がいないってのもあったと思うけど、小さい時は陽香と話した記憶はほとんどないかも。沙緒莉姉さんにはよくからかわれたりもしたんだけどさ、陽香って妹の真弓の世話をよく見てた印象があるかも」
「へえ、小さい時からそんなにしっかりしてたんだね。やっぱりさ、前田さんって女神って感じするよね」
「わかる。それもさ、魔性の女って感じじゃなくて、美の化身って感じだよね。不思議とそういう悪そうなところって感じないもんね。林田さんも美人だけど、ちょっとミステリアスな感じもするよね」
「それはわかるかも。林田さんって小さい時から綺麗だもんね。ちょっと話しかけにくいってのはあるけど、それを除けばとても綺麗で見守りたいって感じだよね」
「そう言えば、毎週水曜の独占日ってさ、二人で隠れて何しているの?」
「何してるのって、たぶんご飯食べてクラスの事を話して終わりじゃないかな?」
「多分って、自分の事でしょ?」
「そうは言うけどさ、林田さんが水曜日に僕と二人でご飯を食べるって言ったのは先週の金曜だからね。まだその水曜が来てないんだからわかるわけないじゃない」
「それもそうか。そうだったそうだった。でもさ、二人っきりで個室の中にいたら変な事しちゃうのかもね。例えばこんな感じでさ」
吉川さんは僕から視線を外して今井さんに微笑みかけると、素早く今井さんのスカートを掴んでめくりあげた。
僕は壁際の席に座っていて、正面に今井さんがいたのでスカートの中が丸見えになってしまったのだけれど、そこには覗き防止のためなのか裾を折りたたんだハーフパンツが見えていた。
「あれ、雅美ってなんでそんなの履いてるの?」
「なんでって、雪がこんな事しそうだって思ったからだよ」
「ええ、始めたやったのに。なんでそんな気がするのさ」
「たまたまだよ。たまたま。でも、履いてて良かったなって思ったよ」
「もう、せっかく可愛いパンツ履いてるのにもったいない。齋藤君に見せてあげれば前田さんの情報を手に入れられたかもしれないのにね」
「そんなので手に入れた情報なんて嬉しくないでしょ。あ、前田さんがこっち見てるんじゃない?」
今井さんのその言葉を聞いた吉川さんは立ち上がって今井さんの指さした方向を向いていた。今井さんはすかさず吉川さんのスカートをめくっていた。
吉川さんの履いている白を基本として真ん中に赤くて小さいリボンのついたパンツは僕だけしか見ていないはずだ。吉川さんのパンツが見える位置関係にいるのは僕だけだと思うし、後ろの壁にも窓なんてついていないので外から見られる心配もないのだ。
ただ、スカートをめくった今井さんではなく、目の前に座っていただけの僕が吉川さんに怒られたのは納得がいかなかった。
その経緯としては、みんなの前で林田さんがそう宣言したからなのである。宣言した後にクラス代表と副代表はどうのと言ったことを付け加えていたのだけれど、みんなそんな事は気にしていないようだった。
林田さんの言った事は誰も気にしていないようなのだけれど、僕と林田さんと陽香の事で何かあったんだろうと思っている人は多いようだ。吉川さんと今井さんもそれが気になって仕方ないといった様子なのだが、僕たちが一緒にお昼を食べているすぐそばに林田さんがいることもあって直接聞いてくることは無いのだった。
「齋藤君ってさ、前田さんの手料理を毎日食べてるわけじゃないんだ」
「そうだね。前田さんってくくりにすると毎日食べてることになるけど、陽香が作った料理って事ならそんなに食べてないかも」
「もう、そういう揚げ足取りってモテないよ。でもさ、いつだったかの休みの日に齋藤君が一緒に歩いてた綺麗な人って前田さんのお姉さんだったのかな?」
「それが本当に僕だったとしたら、沙緒莉姉さんで間違いないと思うよ」
「今度見かけた時は話しかけてもいいかな?」
「僕は構わないけど、そんなに面白いことも無いと思うよ」
「そう言えば、前田さん関連でもう一つ思い出したんだけどさ、このクラスの女子が中心となって前田さんのファンクラブを作ることにしたんだよ。一組の人も何人か協力してくれるし、他のクラスの子も結構入ってくれたりしてるさ。齋藤君もメンバーになる?」
「いや、なるわけないでしょ。僕が入るのっておかしいでしょ」
「そうなんだけどさ、特別顧問みたいな感じでどうかな?」
「どうしてそこまで陽香にこだわるの?」
「どうしてって、前田さんは頭も良いし美人だし性格も良いみたいだし、私達にはない魅力があるのよ。前田さんの魅力に齋藤君は気付いていないのかもしれないけど、きっと中学でも大学でも前田姉妹の話題で持ちきりだと思うよ」
「そこまでの物なのかな?」
「そこまでの物なのよ。実際私の妹は中学二年生なんだけど、前田さんの妹さんのファンクラブが出来たって言ってたし、雪のお姉ちゃんも高三でたまに大学に行ってるんだよね?」
「うん、お姉ちゃんは大学の講義も受けてるんで時々言ってるんだけど、沙緒莉さんって凄い人がいるって話題になってるみたいだよ。前田さんの妹さんのファンクラブの話を聞いて、私達もそれを見習わないといけないって思ってさ、一昨日から活動を開始したんだよ。って言っても、遠くから見守ってるだけなんだけどね」
「そのファンクラブってさ、陽香を見てるだけって事なの?」
「今のところそうなんだけど、私達が前田さんとの接点っていとこの齋藤君とクラスメイトって事だけなのよね。私達が一組に入れるわけも無いんでこれ以上は選択科目とかで一緒になることを期待するしかないのよね。でもさ、実際に近くに前田さんがいても緊張して話しかけられないような気がしてるんだ。それってさ、前田さんに対しても失礼なことになっちゃうんじゃないかな」
「そんなに気にすることも無いと思うけどね。普通に話しかければ答えてくれるとは思うよ。何でも出来るように見えてるかもしれないけど、意外と苦手なこともあったりするみたいだしね。あと、姉妹仲は凄くいいと思うよ」
「そうなんだ。でも、前田さんって優しそうだから姉妹仲が良いって納得かも」
僕の昼休みは陽香の話を二人にして終わってしまった。今日のお弁当は二人に取られることは無かったのだけれど、それもファンクラブで決めた事らしい。なんでも、陽香に関わることに関しては、陽香から提供されない限り自分から催促しないという事になっているらしい。
陽香の作ったおかずが食べたいと言えば陽香も作ってくれると思うのだけれど、このクラスの女子が全員で頼んでしまったとしたら、さすがにそれは断るだろうけどね。
僕のお弁当は三分の一の確率で陽香が作っているという事は周知の事実となっているのだけれど、それを期待して僕とオカズ交換をするのはファンクラブの会員の中で禁止事項になっているとのことだ。
「でもさ、齋藤君に対する前田さんの態度って昔から変わらないの?」
「小学校の時以来にあったけど、昔は二人ともシャイで無口な感じだったと思うよ。お互いに異性の兄妹がいないってのもあったと思うけど、小さい時は陽香と話した記憶はほとんどないかも。沙緒莉姉さんにはよくからかわれたりもしたんだけどさ、陽香って妹の真弓の世話をよく見てた印象があるかも」
「へえ、小さい時からそんなにしっかりしてたんだね。やっぱりさ、前田さんって女神って感じするよね」
「わかる。それもさ、魔性の女って感じじゃなくて、美の化身って感じだよね。不思議とそういう悪そうなところって感じないもんね。林田さんも美人だけど、ちょっとミステリアスな感じもするよね」
「それはわかるかも。林田さんって小さい時から綺麗だもんね。ちょっと話しかけにくいってのはあるけど、それを除けばとても綺麗で見守りたいって感じだよね」
「そう言えば、毎週水曜の独占日ってさ、二人で隠れて何しているの?」
「何してるのって、たぶんご飯食べてクラスの事を話して終わりじゃないかな?」
「多分って、自分の事でしょ?」
「そうは言うけどさ、林田さんが水曜日に僕と二人でご飯を食べるって言ったのは先週の金曜だからね。まだその水曜が来てないんだからわかるわけないじゃない」
「それもそうか。そうだったそうだった。でもさ、二人っきりで個室の中にいたら変な事しちゃうのかもね。例えばこんな感じでさ」
吉川さんは僕から視線を外して今井さんに微笑みかけると、素早く今井さんのスカートを掴んでめくりあげた。
僕は壁際の席に座っていて、正面に今井さんがいたのでスカートの中が丸見えになってしまったのだけれど、そこには覗き防止のためなのか裾を折りたたんだハーフパンツが見えていた。
「あれ、雅美ってなんでそんなの履いてるの?」
「なんでって、雪がこんな事しそうだって思ったからだよ」
「ええ、始めたやったのに。なんでそんな気がするのさ」
「たまたまだよ。たまたま。でも、履いてて良かったなって思ったよ」
「もう、せっかく可愛いパンツ履いてるのにもったいない。齋藤君に見せてあげれば前田さんの情報を手に入れられたかもしれないのにね」
「そんなので手に入れた情報なんて嬉しくないでしょ。あ、前田さんがこっち見てるんじゃない?」
今井さんのその言葉を聞いた吉川さんは立ち上がって今井さんの指さした方向を向いていた。今井さんはすかさず吉川さんのスカートをめくっていた。
吉川さんの履いている白を基本として真ん中に赤くて小さいリボンのついたパンツは僕だけしか見ていないはずだ。吉川さんのパンツが見える位置関係にいるのは僕だけだと思うし、後ろの壁にも窓なんてついていないので外から見られる心配もないのだ。
ただ、スカートをめくった今井さんではなく、目の前に座っていただけの僕が吉川さんに怒られたのは納得がいかなかった。
0
あなたにおすすめの小説
高校生なのに娘ができちゃった!?
まったりさん
キャラ文芸
不思議な桜が咲く島に住む主人公のもとに、主人公の娘と名乗る妙な女が現われた。その女のせいで主人公の生活はめちゃくちゃ、最初は最悪だったが、段々と主人公の気持ちが変わっていって…!?
そうして、紅葉が桜に変わる頃、物語の幕は閉じる。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
幼馴染に告白したら、交際契約書にサインを求められた件。クーリングオフは可能らしいけど、そんなつもりはない。
久野真一
青春
羽多野幸久(はたのゆきひさ)は成績そこそこだけど、運動などそれ以外全般が優秀な高校二年生。
そんな彼が最近考えるのは想い人の、湯川雅(ゆかわみやび)。異常な頭の良さで「博士」のあだ名で呼ばれる才媛。
彼はある日、勇気を出して雅に告白したのだが―
「交際してくれるなら、この契約書にサインして欲しいの」とずれた返事がかえってきたのだった。
幸久は呆れつつも契約書を読むのだが、そこに書かれていたのは予想と少し違った、想いの籠もった、
ある意味ラブレターのような代物で―
彼女を想い続けた男の子と頭がいいけどどこかずれた思考を持つ彼女の、ちょっと変な、でもほっとする恋模様をお届けします。
全三話構成です。
みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される
けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」
「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」
「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」
県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。
頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。
その名も『古羊姉妹』
本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。
――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。
そして『その日』は突然やってきた。
ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。
助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。
何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった!
――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。
そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ!
意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。
士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。
こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。
が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。
彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。
※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。
イラスト担当:さんさん
かつて僕を振った幼馴染に、お月見をしながら「月が綺麗ですね」と言われた件。それって告白?
久野真一
青春
2021年5月26日。「スーパームーン」と呼ばれる、満月としては1年で最も地球に近づく日。
同時に皆既月食が重なった稀有な日でもある。
社会人一年目の僕、荒木遊真(あらきゆうま)は、
実家のマンションの屋上で物思いにふけっていた。
それもそのはず。かつて、僕を振った、一生の親友を、お月見に誘ってみたのだ。
「せっかくの夜だし、マンションの屋上で、思い出話でもしない?」って。
僕を振った一生の親友の名前は、矢崎久遠(やざきくおん)。
亡くなった彼女のお母さんが、つけた大切な名前。
あの時の告白は応えてもらえなかったけど、今なら、あるいは。
そんな思いを抱えつつ、久遠と共に、かつての僕らについて語りあうことに。
そして、皆既月食の中で、僕は彼女から言われた。「月が綺麗だね」と。
夏目漱石が、I love youの和訳として「月が綺麗ですね」と言ったという逸話は有名だ。
とにかく、月が見えないその中で彼女は僕にそう言ったのだった。
これは、家族愛が強すぎて、恋愛を諦めざるを得なかった、「一生の親友」な久遠。
そして、彼女と一緒に生きてきた僕の一夜の物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる