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第31話 セクシー軍団のこうげき
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昼休みが残りわずかになってしまっていた。
パンと饅頭を食べたので工藤珠希のお腹は満たされているのだが、この状況のままでは学校に帰るのは難しいだろう。
相変わらずイザーとセクシーなお姉さんたちは言い合いをしているのだけれど、イザーは全く相手にしていないのか聞いている様子はなかった。
逆に、セクシーなお姉さんであるサキュバスの幹部連中は何の反応も見せないイザーに対して若干イライラしているように見えてきた。
「もしかしたらなんだが、君は私たちの事を誤解しているのではないだろうか。私たちは君たちの事を憎んでいるのではないのだよ。むしろ、君たちの置かれている特別な境遇に関しては同情していると言っていいだろう」
イザーは同情と言う言葉に反応はしていたようだが、それ気が付いたのは工藤珠希一人だけだったようだ。セクシーなお姉さんはなおもイザーに向かって語り続けていた。
「君たちは自分たちの事を進化したサキュバスだと思っているみたいなんだけど、それは完全に間違いだからね。普通と違う事を特別だと思っているのかもしれないけれど、君たちのその性癖は特殊なだけで特別なモノではないという事は何となく自覚しているんじゃないかな。自覚しているからこそ、零楼館高校と言う隔離された空間で自分たちの仲間だけで過ごしているという事なんじゃないかな」
「同性を好きになるという事はあっても良いことだとは思うよ。私たちは他の種族、特に人間に関しては好きなように生きてくれてかまわないと思っているし、そういった他人とは違う価値観を持っている人を応援したいとも思っている。だが、我々サキュバスは他の生き物と違って他種族の雄から精力を頂くことで命を繋いでいるんだ。栗宮院うまなさん、君は長年かけて紡いできた我々の歴史を自分の手で終わらせようとしているんだよ。他の誰とも違う我々サキュバスにしか出来ないことを、君たちは自分の意志で拒んでいるんだよ」
「君が連れている工藤珠希は確かに魅力的な女性だと思う。私たちがサキュバスではなくインキュバスであれば真っ先に襲っていただろう。君の持っている力を失うことになったとしても、君は工藤珠希を選んでしまうんだろうね。そう思うと、工藤珠希君、君はとても罪深い女と言えよう。だが、我々は栗宮院うまな君の力が失われることなんてあってはならないと思っている。今は同じ道を歩むことは出来ていないかもしれないが、いずれ栗宮院うまな君も私たちの考えに共感してくれることを期待しているよ。正しいサキュバスのあり方を君がその身をもって示してくれることを期待している」
「我々は誰一人として栗宮院うまなと工藤珠希の未来を明るいモノにしたいとは思っていない。工藤珠希の存在は全てのサキュバスにとって害悪としか言えないであろう。その証拠に、君は工藤珠希の心を手に入れるためにこの世界を混沌としたモノへと作り替えようとしているじゃないか。それはそれで面白そうだとは思うが、さすがに世界を作り替えようとするのは傲慢すぎるとは思うんだがね」
「罪深き栗宮院うまなよ。我に従いその者をこの場で始末するのだ。そうすれば、我々は貴様が今までに犯した罪を赦そう」
次々と入れ代わり立ち代わりセクシーなお姉さんがイザーに話しかけているのだが、全員に共通して言えることは誰もイザーの話を聞いていないという事だ。
みんながみんなイザーの事を栗宮院うまなだと思い込んでいるのでどうにも話がかみ合わない。イザーと栗宮院うまなは一心同体と言ってもおかしくないくらい似ている部分は多いのだが、それでも別人なので違うところも多くあるのだ。
それに、セクシーなお姉さんたちは自分の話を終えると工藤珠希の事を殺そうとして攻撃を加えようと近付いてきたりもしていたのだ。ただ、それらは全てイザーによって防がれていたので工藤珠希は自分が殺されそうになっていたことには気が付いていなかったのだ。
「女一人のために世界を敵に回そうって考えは嫌いじゃないけれど、大事なことを思い出してほしい。君はサキュバスなんだから女なんて相手にしないでちゃんと男を相手にして我々の使命を果たすべきではないかな。聡明な君は歪んだ愛情なんてものに負けずにサキュバスとしての本能に正直になるべきだよ」
「さっきから黙って聞いてれば好き勝手なこと言いやがってよ。誰が誰を好きになったところでお前らに関係ない話だろうが。大体、私はうまなちゃんじゃなくてイザーだって何回も言ってるだろうがよ。そんな事も理解出来ないお前らに歪んでるとか正しくないとか言われたくないんだわ。お前らの方こそ変わっていくのが怖くて何も出来ない臆病者だろうが。自分たちよりも優れているうまなちゃんに仲間を奪われるのがそんなに怖いって事なんだよな?」
ずっと黙って聞いていたイザーがいきなり反論してきたことに驚いたセクシーなお姉さんたちはお互いに顔を見合わせてどうしていいのかわからないといった感じでうろたえていた。
それでも、セクシーなお姉さんたちはイザーの事を栗宮院うまなだと思っているのは変わらないようで、ますます話はかみ合わなくなってしまっていたのだった。
パンと饅頭を食べたので工藤珠希のお腹は満たされているのだが、この状況のままでは学校に帰るのは難しいだろう。
相変わらずイザーとセクシーなお姉さんたちは言い合いをしているのだけれど、イザーは全く相手にしていないのか聞いている様子はなかった。
逆に、セクシーなお姉さんであるサキュバスの幹部連中は何の反応も見せないイザーに対して若干イライラしているように見えてきた。
「もしかしたらなんだが、君は私たちの事を誤解しているのではないだろうか。私たちは君たちの事を憎んでいるのではないのだよ。むしろ、君たちの置かれている特別な境遇に関しては同情していると言っていいだろう」
イザーは同情と言う言葉に反応はしていたようだが、それ気が付いたのは工藤珠希一人だけだったようだ。セクシーなお姉さんはなおもイザーに向かって語り続けていた。
「君たちは自分たちの事を進化したサキュバスだと思っているみたいなんだけど、それは完全に間違いだからね。普通と違う事を特別だと思っているのかもしれないけれど、君たちのその性癖は特殊なだけで特別なモノではないという事は何となく自覚しているんじゃないかな。自覚しているからこそ、零楼館高校と言う隔離された空間で自分たちの仲間だけで過ごしているという事なんじゃないかな」
「同性を好きになるという事はあっても良いことだとは思うよ。私たちは他の種族、特に人間に関しては好きなように生きてくれてかまわないと思っているし、そういった他人とは違う価値観を持っている人を応援したいとも思っている。だが、我々サキュバスは他の生き物と違って他種族の雄から精力を頂くことで命を繋いでいるんだ。栗宮院うまなさん、君は長年かけて紡いできた我々の歴史を自分の手で終わらせようとしているんだよ。他の誰とも違う我々サキュバスにしか出来ないことを、君たちは自分の意志で拒んでいるんだよ」
「君が連れている工藤珠希は確かに魅力的な女性だと思う。私たちがサキュバスではなくインキュバスであれば真っ先に襲っていただろう。君の持っている力を失うことになったとしても、君は工藤珠希を選んでしまうんだろうね。そう思うと、工藤珠希君、君はとても罪深い女と言えよう。だが、我々は栗宮院うまな君の力が失われることなんてあってはならないと思っている。今は同じ道を歩むことは出来ていないかもしれないが、いずれ栗宮院うまな君も私たちの考えに共感してくれることを期待しているよ。正しいサキュバスのあり方を君がその身をもって示してくれることを期待している」
「我々は誰一人として栗宮院うまなと工藤珠希の未来を明るいモノにしたいとは思っていない。工藤珠希の存在は全てのサキュバスにとって害悪としか言えないであろう。その証拠に、君は工藤珠希の心を手に入れるためにこの世界を混沌としたモノへと作り替えようとしているじゃないか。それはそれで面白そうだとは思うが、さすがに世界を作り替えようとするのは傲慢すぎるとは思うんだがね」
「罪深き栗宮院うまなよ。我に従いその者をこの場で始末するのだ。そうすれば、我々は貴様が今までに犯した罪を赦そう」
次々と入れ代わり立ち代わりセクシーなお姉さんがイザーに話しかけているのだが、全員に共通して言えることは誰もイザーの話を聞いていないという事だ。
みんながみんなイザーの事を栗宮院うまなだと思い込んでいるのでどうにも話がかみ合わない。イザーと栗宮院うまなは一心同体と言ってもおかしくないくらい似ている部分は多いのだが、それでも別人なので違うところも多くあるのだ。
それに、セクシーなお姉さんたちは自分の話を終えると工藤珠希の事を殺そうとして攻撃を加えようと近付いてきたりもしていたのだ。ただ、それらは全てイザーによって防がれていたので工藤珠希は自分が殺されそうになっていたことには気が付いていなかったのだ。
「女一人のために世界を敵に回そうって考えは嫌いじゃないけれど、大事なことを思い出してほしい。君はサキュバスなんだから女なんて相手にしないでちゃんと男を相手にして我々の使命を果たすべきではないかな。聡明な君は歪んだ愛情なんてものに負けずにサキュバスとしての本能に正直になるべきだよ」
「さっきから黙って聞いてれば好き勝手なこと言いやがってよ。誰が誰を好きになったところでお前らに関係ない話だろうが。大体、私はうまなちゃんじゃなくてイザーだって何回も言ってるだろうがよ。そんな事も理解出来ないお前らに歪んでるとか正しくないとか言われたくないんだわ。お前らの方こそ変わっていくのが怖くて何も出来ない臆病者だろうが。自分たちよりも優れているうまなちゃんに仲間を奪われるのがそんなに怖いって事なんだよな?」
ずっと黙って聞いていたイザーがいきなり反論してきたことに驚いたセクシーなお姉さんたちはお互いに顔を見合わせてどうしていいのかわからないといった感じでうろたえていた。
それでも、セクシーなお姉さんたちはイザーの事を栗宮院うまなだと思っているのは変わらないようで、ますます話はかみ合わなくなってしまっていたのだった。
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