転生したら悪役令嬢の〇〇〇だった⁈

遊夢

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ルアーナちゃんパパ登場

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調子に乗って部屋中の調度品を飛ばしまくった結果、ルアーナちゃんのベッドである揺籠を大破させた挙句、部屋中の壁紙やら調度品を破壊神の如く破損させてしまった私。

中でも熱々な飲み物が入っていたティーカップを襲撃犯の頭からぶち撒けたのは良いが、部屋の豪華な絨毯が紅茶のシミで酷い有様の上に花瓶は割るわ、中に入ってた水で絨毯は水浸しだわ、花瓶に飾られていた花は無惨にも散るわ、その他諸々の絨毯大惨事。
本当すみません…。

そんな中、自宅が悪い奴らに襲撃された一報を受けたのだろう。
ルアーナちゃんパパが恐らく騎士団だと思われる一団を引き連れて部屋の中に血相を変えて飛び込んで来た…のだが、ある意味別のベクトルで大惨事な部屋の有り様をみてぽかん。とやや間抜けな顔になった。

ルアーナちゃんを抱き締めてるルアーナちゃんママや乳母さんは無傷ではあるが、襲撃犯ご一同達は全員ぶっ倒れてるし。
ティーカップや花を生けていた花瓶が飾ってあった机に至っては直立不動の如く四本足では無く二本足で垂直に立っていたり、ちゃぶ台返しをした後みたいにひっくり返って襲撃犯を下敷きにしてたりな大惨事祭り状態で目も当てられないのだから仕方がない。

騎士団の御一行様もあまりの惨状に呆けていたが、呻き声を上げる襲撃犯ご一同達にすぐさま意識を向けると慌てて彼らを束縛。
その一糸乱れぬ様は流石!と言わざるを得ないだろう。

…まぁその前に私がやらかした事に対して呆けさせてしまったが。

でもそれは私がやり過ぎたからで。

一瞬とはいえ、職務怠慢をさせてしまって申し訳ない…。


「ソアラ!」


そんな私の1人自己反省大会を他所に、我を取り戻したルアーナちゃんパパさんが奥さんの名前を呼んで色々と大惨事な調度品を華麗に避けつつママさんの下へと駆け付けると、ルアーナちゃんごと抱き締める。


「無事で、良かっ…たッ」
「アナタ…ッ」


恐らく相当怖かったのであろう。
ママさんがパパさんに震えてた身を安堵の為に寄せて一雫の涙を零す。

それは、まるで1枚の絵の様で…。

あまりにも神々しくて…。

何で今、私の手元にスマホが無いのか!
写メりたいのに!
この光景を後世にも残したのに残せないのが本気で悔しいぃ‼︎

黒髪で瞳の色が薄っすらと青紫色なイケメンパパさん。
瞳の色が空色で、ふんわりウェーブ金髪美人なママさん。
そんな2人の間にいる、可愛い可愛いルアーナちゃん。

もうもうすっごく絵になるのにぃ‼︎

勿体ない‼︎

勿体ないオバケが出るよ‼︎

ってかもう出てるよ!

私っていうオバケ背後霊が!


…でも待って。

今写メると背景が大さ……



……うん、気にしたらダメだ。

やっぱりスマホが無くて良かったのかも知れない。


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