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第1章 変わった少年
少年の仕打ち
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「……まぁ、こんなのはさておき」
「っ!……はぁ!?」
少年は何食わぬ顔で剣を床の方にひょいと投げた。
その呆気からんとした様子に、思わず間の抜けた声が漏れてしまう。
魔剣のことをこんなのとは……!
しかも、今私はこいつに剣を向けたわけで!
刀身が青から赤に変わったわけで!
もしかしたら殺されるかもしれないという状態だったわけで!
ただでさえ人相手にここまで追い詰められることも無いし、魔剣を奪われたことも、魔剣が赤くなったことも無いわけで……
私にとっては、こんなのでは済まされないのだが!?
少年は私に剣を呼ばせないためか、また隙を突いて手首を合わせるように胸の前で押さえつける。
彼の前髪が触れそうなギリギリのところで、少年は顔を合わせた。
「あんたのその臭い、染み付きすぎて簡単には落ちない。
から、上書きする」
「っ……上書きだと……なっ!?」
少年は自分の着ていた白い服の裾を片手で捲り上げ、器用に私を拘束する手を手を入れ替えて瞬時に脱ぎ捨てた。
引き締まった細身の上半身が露わになる。
ドキッと胸が苦しくなった。
「な!何をするつもりだ!」
自身のベルトを外して器用にズボンを脱ぎ去ると、今度は布団を剥いで私の兵服のベルトに手をかける。
ここまでくれば予想はつく。
足を使って暴れようにも上に覆い被さるそれに抵抗がままならない。
「……脱がすけど、強姦じゃないから」
「は!?ちょっ……!」
完全にズボンを外されて、少年の顔が目の前に現れる。
特になんとも思っていないようで、少年は青い瞳を私に向けてまばたきもせずにジッと見つめた。
「臭い付け。
俺の臭い付けるから。
しばらく魔物に襲われなくなるよ」
「はぁ!?」
目が回りそうだ。
この少年の真意が全く分からない!
臭い付けって臭い付けって……!?
俺の臭いって……何するつもり!?
魔物に襲われなくなる!?
そんな話、聞いたことない……!
新手の強姦方法なのか!?
言葉のあやなのか!?
なんて頭の中がパニックを起こしているうちに完全に衣服が脱がされ、更に少年の身体が上から密着するように覆い被さった。
一回り大きい身体に、完全に制圧されている。
こ、こいつも丸裸……!
「やめろ……!」
ギュッと目を瞑り顔を逸らすと、少年は私の前髪を分けて顔を合わせた。
恐る恐る目を開くと、少年は真面目な顔をして私を見下ろしていた。
「リラックスしてればいいから。
別に痛くしない」
「っ……!」
そう言って、額にキスされ、頭のネジが吹っ飛んだ気がした。
キス……キス!?
キスというのはつまり、そういう行為で!
つまり、つまり……!?
痛くしないって、何!?
ああもうホントに……!
今日はホントに…人生の汚点だ。
「っ!……はぁ!?」
少年は何食わぬ顔で剣を床の方にひょいと投げた。
その呆気からんとした様子に、思わず間の抜けた声が漏れてしまう。
魔剣のことをこんなのとは……!
しかも、今私はこいつに剣を向けたわけで!
刀身が青から赤に変わったわけで!
もしかしたら殺されるかもしれないという状態だったわけで!
ただでさえ人相手にここまで追い詰められることも無いし、魔剣を奪われたことも、魔剣が赤くなったことも無いわけで……
私にとっては、こんなのでは済まされないのだが!?
少年は私に剣を呼ばせないためか、また隙を突いて手首を合わせるように胸の前で押さえつける。
彼の前髪が触れそうなギリギリのところで、少年は顔を合わせた。
「あんたのその臭い、染み付きすぎて簡単には落ちない。
から、上書きする」
「っ……上書きだと……なっ!?」
少年は自分の着ていた白い服の裾を片手で捲り上げ、器用に私を拘束する手を手を入れ替えて瞬時に脱ぎ捨てた。
引き締まった細身の上半身が露わになる。
ドキッと胸が苦しくなった。
「な!何をするつもりだ!」
自身のベルトを外して器用にズボンを脱ぎ去ると、今度は布団を剥いで私の兵服のベルトに手をかける。
ここまでくれば予想はつく。
足を使って暴れようにも上に覆い被さるそれに抵抗がままならない。
「……脱がすけど、強姦じゃないから」
「は!?ちょっ……!」
完全にズボンを外されて、少年の顔が目の前に現れる。
特になんとも思っていないようで、少年は青い瞳を私に向けてまばたきもせずにジッと見つめた。
「臭い付け。
俺の臭い付けるから。
しばらく魔物に襲われなくなるよ」
「はぁ!?」
目が回りそうだ。
この少年の真意が全く分からない!
臭い付けって臭い付けって……!?
俺の臭いって……何するつもり!?
魔物に襲われなくなる!?
そんな話、聞いたことない……!
新手の強姦方法なのか!?
言葉のあやなのか!?
なんて頭の中がパニックを起こしているうちに完全に衣服が脱がされ、更に少年の身体が上から密着するように覆い被さった。
一回り大きい身体に、完全に制圧されている。
こ、こいつも丸裸……!
「やめろ……!」
ギュッと目を瞑り顔を逸らすと、少年は私の前髪を分けて顔を合わせた。
恐る恐る目を開くと、少年は真面目な顔をして私を見下ろしていた。
「リラックスしてればいいから。
別に痛くしない」
「っ……!」
そう言って、額にキスされ、頭のネジが吹っ飛んだ気がした。
キス……キス!?
キスというのはつまり、そういう行為で!
つまり、つまり……!?
痛くしないって、何!?
ああもうホントに……!
今日はホントに…人生の汚点だ。
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