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本編【表】
第37話-封じ込めた真意
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-セリア視点-
『打ち明けたぞ…これが俺の真意だ。』
ライアンはセリアに対する自身の気持ちを包み隠さず打ち明けた。
『君が俺の傍にいるのは苦痛だ…俺が君に焦がれれば焦がれる程…君が遠い存在であると思い知らされる。』
『俺には君を幸せにする力がない…"君を幸せにして見せる"と胸を張って言える根拠がない』
『君が俺の傍でその才能を腐らせ…不幸になって行く様を見るのが何より辛いし苦しい…だから君は君を守れる殿下と一緒になった方が幸せになれる。』
『昨日語った言葉は嘘じゃない…"君の幸せを願っているよ"…セリア』
-知らなかった…
セリアは、ライアンが自分に対してそんな考えを持っていた事を知らなかった。
ライアンは今まで誰にも弱味を見せて来なかったからだ。
ライアンはセリアと出会って初めて
自分の心の内を言葉でセリアに表した。
-そんな事を考えていたのですね…
『さようならセリア』
全てを打ち明けたライアンは再びセリアに背を向ける。
『ライアン…』
しかし…ライアンの真意を明かした以上
セリアも本当の姿で真意を見せる必要がある。
セリアは頭で考えるのを辞め
心で思った事を言葉にしようと口を開いた。
『ライアン…貴方はバカなんですか…?』
『え……?』
普段のセリアからは出る筈のない言葉に呆然とするライアン。
『私の幸せを…勝手に決め付けないで下さい』
『私の幸せは…ライアン・ファルカシオン……貴方の妻になる事です!』
『それは…君の父上に決められた事だからだろう…家の為に親が決めた道を進むのが幸せへの道と教育…いや洗脳されて…』
『ふざけないで下さい!怒りますよ!』
『!?』
セリアの怒声に肩を震わせるライアン。
屈強な戦士であるライアンがこの様な反応をするのは彼女が怒鳴る姿等…初めて見たからだ。
『私は確かに今まで自分で何かを決めた事はありませんでした。着る服も食べる物も…歩き方や喋り方まで…父上の言い付け通りに生き…私の意見や気持ちはないモノとして扱われて来ました。…私はそれを"お前は人間ではなく人形だ"と言われている様で悔しく思いながらも貴族家に生まれた女の宿命と受け入れて来ました。』
『しかし…貴方の事だけは別です!!』
『バカな…俺の何処にそんな器量があると言うんだ…』
『私が父にウラドの山に置き去りにされた夜…私は絶望の底に居ました…政略結婚の道具にすらなれない娘なら死んでしまえと…直接言われた訳ではありませんが実の父にそう言われた気がして…約立たずな私は生きる価値の無い"不要の者"になったと…』
『そんな時、冷たい暗闇から…怖い夢から私を救い出してくれたのは貴方だったじゃありませんか』
『それは…』
ライアンは"それは当たり前の事をしただけ"と口を挟もうとする。
しかし
『最後まで言わせて下さい!!!』
『・・・』
『最後まで…言わせて下さい』
セリアは気迫でライアンを制した。
『私に生まれて初めて…母以外からの優しさをくれたのは…貴方じゃないですか』
『兄上も…他の方々も出来なかった猛吹雪の夜に…命の保証等ないウラドの山から自分を顧みず私を救ってくれた…!もしあの時貴方が来てくれて居なければ…例え命が助かってたとしても…私の心は死んで居ました…貴方があの夜くれた励ましの言葉…全部覚えています…あの温もりが…私に"生きていていいんだよ"と教えて下さったのです』
『貴方の温もりがあったから孤独も…辛い父の仕打ちも耐えられた…貴方に貰った言葉が心が壊れそうになった時も力をくれた!』
『私が今まで頑張って来れたのは…父が定めた許嫁が貴方だから…貴方だったから頑張れただけです!』
『貴方の役に立ちたい…貴方の傍で支えられる人間になりたい…貴方と生きて行きたい…だから頑張れたんです。』
『そこまでして願った私の幸せを…ライアンのくだらない勘違いで諦めろと言うんですか…?』
『私の気持ちは…また無いモノとして扱われるんですか…?』
『あの夜の事に君が恩義を感じる必要はない…俺がそうしたかったからそうしただけだ…もしセリアの俺に対する気持ちがあの夜の恩返しのつもりなら…』
『ライアン…私は貴方が思っている程、そんな律儀な女性じゃありませんのよ』
『私が貴方の傍に居るのは…私の意志…いいえ私の我儘です!』
『俺の傍に居て何が楽しい…話だって面白くないし…俺より良い男は五万といる…』
『貴方なら…私を絶対に守ってくれると信じて居るからです。』
『え…』
『私、こう見えてずっと誰かに寄りかかって甘えたいと渇望して居ました。実家では父が仕立てあげた"理想の女性像"を守る為に弱音は吐けませんでしたし気を緩ませる時間もありませんでした。私はライアンや他の方々が思っている程、真面目な淑女でも…強い女でも無いんです…』
『ただずっと我慢して本当の自分を押し殺して来ただけなんです』
衝撃のカミングアウトに言葉を失うライアン。
『ライアンは…いつだって私を守ってくれていた…貴方と居る時だけ…私は心から安らげるんです…』
『俺がいつ…君を守った?』
『一昨日だって…オオアマナの花畑で、私が毒性のあるオオアマナを撫でて愛でようとした時、腕を掴んで止めて下さいましたよね?』
『ライアンが親方と話をしている時に、私を人払いした時も…私に余計な不安を与えない為でしょう?』
『あと、見回りの時に…護衛の方を遠巻きで数騎私に付けている事も知って居ます。』
『な、何故そんな事まで…』
『ライアンってちょっと過度な位心配性ですよね?そんな貴方が…賊の出現情報が出た中で私を一人で帰す訳ありません』
『・・・』
ライアンはセリアの看破に押し黙る。
全て図星だからだ。
『貴方は子供の時から少々潔癖で、特に私が汚れる事を嫌って居るのも態度で分かっています。』
『私が殿下から賜ったドレスを着て帰った時、嫌な顔をしたのって…あれ嫉妬ですよね?』
『そんな事は…ない』
『ライアン…眉が下がって居ますよ?貴方の眉が下がる時…それは嘘を吐いている時です。』
『ッ!』
『私、ライアンの事はなんでも知っているんですよ…?当然です。愛している方の癖や特徴はなんでも知っていて…私の一度決めたことに対する執着心は半端じゃないんですよ…?』
『おぉ…』
ライアンは間の抜けた声しか出せない。
二面性を持って居たのは王太子だけでなく、セリアも同様であった事に驚いて居るからだ。
そしてライアンが描いていたセリアの女性像
"真面目で家の為ならばどんな事でも受け入れる模範的な女性"と言うイメージが破壊されたからだ。
『幻滅しました…?』
『・・・』
『これが私の本当の姿。真意です。』
『・・・』
『私も全てを打ち明けました。私が貴方の傍に居続けるのは…私に生きる意味をくれた男性が…貴方だったから…ライアン・ファルカシオンは私にとって理想の男性だったからです。』
『私はライアンが好きです…大好きです!!貴方なら私を守ってくれるから』
『私なら…ライアンを守ってあげられるから!』
『セリア…君は女だ…守られるべき女性の君に守って貰う様な俺が君に相応しい訳…』
『まだウダウダ言うんですか…?私が守りたいって言ってるんです!!』
『確かに私は…ライアンを物理的には守れません。非力な私は敵に襲われてもライアンを一方的に頼るでしょう』
『でも公務やファルカシオン家の財政管理…ライアンの心が傷付いた時に貴方の心を守る事は出来ます!その為に私は今まで力を付けて来たのですから』
『ただ守られてばかりの"居るだけの存在"なら…私の存在価値はない。でも貴方の隣で支える事が出来たならそれは私にとって充分"生きる意味"になるんです。私の母も亡くなる寸前まで父の公務に付き従い支え合っていたと聞きました。』
『ライアン…私を守って下さい』
『私も貴方を守りますから』
『それは…どう言う意味だ』
『鈍いですね…いえ遠回しな言い方はなしにしましょうか…』
『ライアン……私と結婚して下さい』
『打ち明けたぞ…これが俺の真意だ。』
ライアンはセリアに対する自身の気持ちを包み隠さず打ち明けた。
『君が俺の傍にいるのは苦痛だ…俺が君に焦がれれば焦がれる程…君が遠い存在であると思い知らされる。』
『俺には君を幸せにする力がない…"君を幸せにして見せる"と胸を張って言える根拠がない』
『君が俺の傍でその才能を腐らせ…不幸になって行く様を見るのが何より辛いし苦しい…だから君は君を守れる殿下と一緒になった方が幸せになれる。』
『昨日語った言葉は嘘じゃない…"君の幸せを願っているよ"…セリア』
-知らなかった…
セリアは、ライアンが自分に対してそんな考えを持っていた事を知らなかった。
ライアンは今まで誰にも弱味を見せて来なかったからだ。
ライアンはセリアと出会って初めて
自分の心の内を言葉でセリアに表した。
-そんな事を考えていたのですね…
『さようならセリア』
全てを打ち明けたライアンは再びセリアに背を向ける。
『ライアン…』
しかし…ライアンの真意を明かした以上
セリアも本当の姿で真意を見せる必要がある。
セリアは頭で考えるのを辞め
心で思った事を言葉にしようと口を開いた。
『ライアン…貴方はバカなんですか…?』
『え……?』
普段のセリアからは出る筈のない言葉に呆然とするライアン。
『私の幸せを…勝手に決め付けないで下さい』
『私の幸せは…ライアン・ファルカシオン……貴方の妻になる事です!』
『それは…君の父上に決められた事だからだろう…家の為に親が決めた道を進むのが幸せへの道と教育…いや洗脳されて…』
『ふざけないで下さい!怒りますよ!』
『!?』
セリアの怒声に肩を震わせるライアン。
屈強な戦士であるライアンがこの様な反応をするのは彼女が怒鳴る姿等…初めて見たからだ。
『私は確かに今まで自分で何かを決めた事はありませんでした。着る服も食べる物も…歩き方や喋り方まで…父上の言い付け通りに生き…私の意見や気持ちはないモノとして扱われて来ました。…私はそれを"お前は人間ではなく人形だ"と言われている様で悔しく思いながらも貴族家に生まれた女の宿命と受け入れて来ました。』
『しかし…貴方の事だけは別です!!』
『バカな…俺の何処にそんな器量があると言うんだ…』
『私が父にウラドの山に置き去りにされた夜…私は絶望の底に居ました…政略結婚の道具にすらなれない娘なら死んでしまえと…直接言われた訳ではありませんが実の父にそう言われた気がして…約立たずな私は生きる価値の無い"不要の者"になったと…』
『そんな時、冷たい暗闇から…怖い夢から私を救い出してくれたのは貴方だったじゃありませんか』
『それは…』
ライアンは"それは当たり前の事をしただけ"と口を挟もうとする。
しかし
『最後まで言わせて下さい!!!』
『・・・』
『最後まで…言わせて下さい』
セリアは気迫でライアンを制した。
『私に生まれて初めて…母以外からの優しさをくれたのは…貴方じゃないですか』
『兄上も…他の方々も出来なかった猛吹雪の夜に…命の保証等ないウラドの山から自分を顧みず私を救ってくれた…!もしあの時貴方が来てくれて居なければ…例え命が助かってたとしても…私の心は死んで居ました…貴方があの夜くれた励ましの言葉…全部覚えています…あの温もりが…私に"生きていていいんだよ"と教えて下さったのです』
『貴方の温もりがあったから孤独も…辛い父の仕打ちも耐えられた…貴方に貰った言葉が心が壊れそうになった時も力をくれた!』
『私が今まで頑張って来れたのは…父が定めた許嫁が貴方だから…貴方だったから頑張れただけです!』
『貴方の役に立ちたい…貴方の傍で支えられる人間になりたい…貴方と生きて行きたい…だから頑張れたんです。』
『そこまでして願った私の幸せを…ライアンのくだらない勘違いで諦めろと言うんですか…?』
『私の気持ちは…また無いモノとして扱われるんですか…?』
『あの夜の事に君が恩義を感じる必要はない…俺がそうしたかったからそうしただけだ…もしセリアの俺に対する気持ちがあの夜の恩返しのつもりなら…』
『ライアン…私は貴方が思っている程、そんな律儀な女性じゃありませんのよ』
『私が貴方の傍に居るのは…私の意志…いいえ私の我儘です!』
『俺の傍に居て何が楽しい…話だって面白くないし…俺より良い男は五万といる…』
『貴方なら…私を絶対に守ってくれると信じて居るからです。』
『え…』
『私、こう見えてずっと誰かに寄りかかって甘えたいと渇望して居ました。実家では父が仕立てあげた"理想の女性像"を守る為に弱音は吐けませんでしたし気を緩ませる時間もありませんでした。私はライアンや他の方々が思っている程、真面目な淑女でも…強い女でも無いんです…』
『ただずっと我慢して本当の自分を押し殺して来ただけなんです』
衝撃のカミングアウトに言葉を失うライアン。
『ライアンは…いつだって私を守ってくれていた…貴方と居る時だけ…私は心から安らげるんです…』
『俺がいつ…君を守った?』
『一昨日だって…オオアマナの花畑で、私が毒性のあるオオアマナを撫でて愛でようとした時、腕を掴んで止めて下さいましたよね?』
『ライアンが親方と話をしている時に、私を人払いした時も…私に余計な不安を与えない為でしょう?』
『あと、見回りの時に…護衛の方を遠巻きで数騎私に付けている事も知って居ます。』
『な、何故そんな事まで…』
『ライアンってちょっと過度な位心配性ですよね?そんな貴方が…賊の出現情報が出た中で私を一人で帰す訳ありません』
『・・・』
ライアンはセリアの看破に押し黙る。
全て図星だからだ。
『貴方は子供の時から少々潔癖で、特に私が汚れる事を嫌って居るのも態度で分かっています。』
『私が殿下から賜ったドレスを着て帰った時、嫌な顔をしたのって…あれ嫉妬ですよね?』
『そんな事は…ない』
『ライアン…眉が下がって居ますよ?貴方の眉が下がる時…それは嘘を吐いている時です。』
『ッ!』
『私、ライアンの事はなんでも知っているんですよ…?当然です。愛している方の癖や特徴はなんでも知っていて…私の一度決めたことに対する執着心は半端じゃないんですよ…?』
『おぉ…』
ライアンは間の抜けた声しか出せない。
二面性を持って居たのは王太子だけでなく、セリアも同様であった事に驚いて居るからだ。
そしてライアンが描いていたセリアの女性像
"真面目で家の為ならばどんな事でも受け入れる模範的な女性"と言うイメージが破壊されたからだ。
『幻滅しました…?』
『・・・』
『これが私の本当の姿。真意です。』
『・・・』
『私も全てを打ち明けました。私が貴方の傍に居続けるのは…私に生きる意味をくれた男性が…貴方だったから…ライアン・ファルカシオンは私にとって理想の男性だったからです。』
『私はライアンが好きです…大好きです!!貴方なら私を守ってくれるから』
『私なら…ライアンを守ってあげられるから!』
『セリア…君は女だ…守られるべき女性の君に守って貰う様な俺が君に相応しい訳…』
『まだウダウダ言うんですか…?私が守りたいって言ってるんです!!』
『確かに私は…ライアンを物理的には守れません。非力な私は敵に襲われてもライアンを一方的に頼るでしょう』
『でも公務やファルカシオン家の財政管理…ライアンの心が傷付いた時に貴方の心を守る事は出来ます!その為に私は今まで力を付けて来たのですから』
『ただ守られてばかりの"居るだけの存在"なら…私の存在価値はない。でも貴方の隣で支える事が出来たならそれは私にとって充分"生きる意味"になるんです。私の母も亡くなる寸前まで父の公務に付き従い支え合っていたと聞きました。』
『ライアン…私を守って下さい』
『私も貴方を守りますから』
『それは…どう言う意味だ』
『鈍いですね…いえ遠回しな言い方はなしにしましょうか…』
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