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第二話 森の奥、洞穴にて
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森の奥に進むにつれて森の影が濃く、深くなっていく。何時魔物が出て来てもおかしく無い雰囲気ではあるが、ディンは一切の物怖じを見せずに闊歩している。それを見たミザリーは良くわからない強気な子供かと思ったけど、確かに見所は有りそうね、と心で笑う。
「例の洞穴、この辺よね」
「そうだね、もう少しいったところ」
「あんた魔法使えるの?」
スタスタと歩きながらステッキを調整するミザリー。そのステッキの先には見たことの無い宝玉のような物が付着している。
「いやー、良くわかんないんだよね。今まで数回爆発したっつーかなんつーか…?」
思い当たる節があるディン。自身の掌を見つめながら言う。
「へー、じゃあ、いいもん見せてあげるわよ」
どうやら、調整が済んだようだ。
「中入ったら一気にぶちかますから、気をつけなさい」
「大丈夫、わかってるって」
洞穴の入口を潜る。魔物が数匹こちらに気付いたようだ。暗がりになっていて一気に視界への情報が遮られる。
すぅー、と息を吸い、小声で「いくわよ」と呟くミザリー。
「エンファイア!! それっ! それ!」
ヒュゴッ! と狙い定めた数発の火球は魔物目掛けて轟速で着弾した。
ボウウウウゥゥゥウウン!!!!
ディンはミザリーの放った魔法の威力にシビれ、開いた口が塞がらなかった。
(こいつ、多分リアナより……強いな)
だが、砂塵の向こうには数体の魔物が息している。
「しぶといわね…まだいくわよ! カースエッジ!」
ズシャシャシャシャシャン!!
と闇の力を宿した刃が洞穴の壁ごと魔物を切り刻んだ。
「どうよ? こんなもんよ?」
得意気にディンにアピールするミザリー。
「すげーよ! 俺にも教えてくれよそんな魔法!」
「ふふん、すごいでしょ? こんな魔法、田舎じゃそうそう見れるもんじゃないわよ」
ディンに煽てられ得意気にしているミザリー。
そして、慢心するミザリーの背後の爆煙から魔物が瞬間的に飛びかかってくるのをディンは見逃さなかった。一気に詰め寄り、剣を振るう。
ズザッ!
斬撃の音がすれば、魔物の首はボトリ……と切り落とされた。
「まだ残ってたな。こいつらやっぱりしぶといね」
ディンは魔物だった物を見下ろす。闇の魔力オードが魔物の身体から昇華し、亡骸ごと消え去る。
「あんたやっぱりただのガキじゃないのね。本当に面白いものが見たいならここからが本番よ」
そして、深部からドゴォン! と聞こえる。
「「!?」」
その轟音と共に洞穴の主が姿を現した。
ガルル…ガルルルルルルル…!!
主は大型のウルフのような風貌をしていた。
威嚇の表情は小物には出すことの出来ない強い怒りを表している。
(やっぱり、あいつらとは迫力が違うよな……)
とディン思い、冷や汗が顔を伝う。
一方ミザリーは顔色を全く変えないで、主から目線を離さない。焦りの無いミザリーの目の前の主には首輪が装着されていた。
「……とうとうお出ましね。この子、一年くらい前に首輪を付けておいたのよ。今日はその成果を回収しに来たってわけ」
「それで何するの? 目印? 首輪が何か関係あるわけ?」
やれやれ、わかってないな、わざとらしく手を天秤のように上げながら首を振るミザリー。余裕綽々で大きな隙を作り、完全に主を舐めている。
「この、天才呪術師ミザリーがただの首輪を作るわけないでしょう? あれは、全ての成長を妨げる妨害装置よ。一気にその成長を解放すると……どうなると思う?」
「一気に強くなるんじゃないか!?」
食い気味で答えるディン。
「その成長に耐ええられればね……私のペットにしてやってもいいんだけど。実験台としてね……」
フフフフと笑うミザリー。 何を言っているんだと思うディンを置き去りに、主に目配せしながら様子を伺っている。
「とにかく、解放の手筈は済んでるわ。少し時間かかるけど陣を張るから、あんた上手く誘導できる?」
「えっ、俺かよ!! あぶねーよあいつ! 死んだらどうすんだ!?」
「何? ここに来て日和ってるの? ほら早く!」
「日和ってなんかねぇよ! くそっ」
そんなやり取りをしている間にも、主はディンへと向かってジリジリと距離を詰めてくる。弱者から消そうとしているのだろう。今にも飛びかかってきそうだ。ディンは剣を構え、集中し、動きを捉える。
グガァアア!!!
一瞬で距離を詰めて、爪を振り下ろしてきた。ドゴォ、と地面が抉れる。ディンは後ろへ飛び、回避した。
「ちょっと私の近くでやらないで!!」
爆風、砂埃を不快に感じるミザリー。薄い青紫色の髪の毛がガシガシになってしまうと危惧している。
「いきなり頼むとか言っておいて何言ってんだよ!」
「頼むとは言ってないわよ!」 そんな言葉が聞こえたが、ディンは主を壁際に誘導する。いつまでも気を抜いていられない。
数ヶ月前、この洞穴の主である魔獣に挑んで返り討ちにあったあの時とは違う。今度こそはやってやると気持ちを括ると、幼ながらも表情が少しだけ精悍になる。
洞穴の主であるダークウルフは非常に素早く、前の爪には禍々しい力を感じる。恐らくあそこに力を溜め込んでいる、ディンにはそう見えた。
分厚い毛皮に、強靭な四肢、剥き出された重厚な牙、薄らと立ち込める闇の気配。この魔獣はダークウルフだ。闇の魔石がこの洞穴の奥にある事は確かなのだろう。
その迫力が成す威圧は、普段のディンが持つ自信さえもなくす程。だが、今は違う。そんな事を気にしている暇など無い。
ディンは剣を駆使して牽制する。ダークウルフの間合いに入って、もし攻撃を受けたら防御もままならないだろう。
圧倒的体格差の中、どうしたら倒せるのかと思考を巡らせる。ダークウルフは攻撃の手を止めはしない。ただ、右前脚の攻撃だけやけに力が入っていて他の攻撃に比べて若干の隙が生じている事にディンは気づく。
そしてディンはダークウルフの勢いづいた右前足での攻撃を左側へかわし、体を器用にくねらせながら即座に左脇へと一撃を叩き込む。
ドスンッ!
(切れねえ……っ!!)
ディンの剣では打撃にしかならなかった。重厚な毛皮の前には中途半端な剣捌きなどでは肉を切れやしない。
それでもカウンターは綺麗に決まり、ダークウルフは若干よろめいた。恐らく利き腕を有する身体の右側を思い切り叩かれれば、痛みにより隙は更に生まれるだろう。そう思うディンだが、ダークウルフの攻撃の手は止まらない。むしろ怒りを買い、攻撃の勢いがさらに増した。
(おいおい、効いてねぇのかよ……)
ディンは防戦一方。苦笑いを浮かべる。ダークウルフの一撃が重すぎて受け止める際は力を流しきれないと体が宙に浮く。そこに衝撃を与えられると空中での抵抗は出来ず、玩具のように殴り飛ばされて終わりだ。
ディンは攻撃を丁寧に否しつつミザリーを見ると陣が完成してきている。ようやく、疲れてきたダークウルフの異変に気付く。
(さっきの効いてきたな。動きが左側主体になってきてる……)
あまり重くない攻撃なら簡単に受け流せる。そしてディンは再び右前足の攻撃をかわし、もう一撃同じ場所へ叩き込む。
ドォン!
ダークウルフの動きが鈍っていた分さっきより体の奥まで衝撃が伝わり、派手な打撃音が洞穴に鈍く響く。また子供であるディンの力が足りない為、二度目にしても刃は肉へと届かない。
「くっ……!!」
(全っ然切れねぇ……!! でも、かなり効いたはずだ)
死闘の中、ここまでやれた自分の成長を実感するディン。歯が立たない相手に何とか食らいつく。
だが、ディンの体力ももう僅かしか残っていない。圧倒的実力差の中で、防御に徹し過ぎた為に疲労が溜まってきていた。するとタイミング良くミザリーが言う。
「ねえ! 陣できたわよ! 陣の中でトドメ刺してちゃって!!」
「無茶言うなよ! こっちは精一杯やっててこれだぞ!?」
死線の最中、瞬きさえも死を左右する。ディンはダークウルフから目を離せない。
ダークウルフの怒りは徐々に増長し続け、理性という名のタガの外れた猛攻を受け続けている。ただ、動きがめちゃくちゃだ。力がしっかりと乗っていない。
(この化物、疲れ知らずかよ……っ)
それでも十分な威力を誇るダークウルフは上から下へ降りかかるような鋭く重い一撃を繰り出す。その一撃一撃の重みがディンの体にのしかかる。
骨は軋み、肉は裂け、体が悲鳴を上げている。思い切り歯を食いしばって最高の一瞬を見逃さない様に耐え抜く。
ディンの小さな体躯ではもう、気力で自我を保つのが精一杯だった。ミザリーも見ず知らずの少年に酷な仕事を与えてしまい、その根性だけは買うが目を当てられない状況になっている。
「仕方ないわね、ちょっとそいつから離れて!」
そんなディンを見かねたミザリーは再びカースエッジを発動し闇の刃がダークウルフを襲う。相変わらずの威力だ。
初めからそうしてくれれば良かったんじゃないかとディンは薄ら思った。ただ、ディンがダークウルフを疲弊させたからこそ、カースエッジがしっかりと命中する。
ズタズタに血肉が引き裂かれたダークウルフは毛皮からダラダラと体液が溢れているものの、何とか大きく息をして命を繋ぎ止めている。
「グ…グォ…グゥゥアアアアアアア!!!」
ダークウルフは最後の力を振り絞ってディンに襲いかかる。その様はまるで猪突猛進。
(もう、お前も限界みたいだな……!!)
力だけに偏った悪足掻きの様な突進攻撃をディンは脚に力を込めて翻る。
「これで、終わりだァ!!」
「例の洞穴、この辺よね」
「そうだね、もう少しいったところ」
「あんた魔法使えるの?」
スタスタと歩きながらステッキを調整するミザリー。そのステッキの先には見たことの無い宝玉のような物が付着している。
「いやー、良くわかんないんだよね。今まで数回爆発したっつーかなんつーか…?」
思い当たる節があるディン。自身の掌を見つめながら言う。
「へー、じゃあ、いいもん見せてあげるわよ」
どうやら、調整が済んだようだ。
「中入ったら一気にぶちかますから、気をつけなさい」
「大丈夫、わかってるって」
洞穴の入口を潜る。魔物が数匹こちらに気付いたようだ。暗がりになっていて一気に視界への情報が遮られる。
すぅー、と息を吸い、小声で「いくわよ」と呟くミザリー。
「エンファイア!! それっ! それ!」
ヒュゴッ! と狙い定めた数発の火球は魔物目掛けて轟速で着弾した。
ボウウウウゥゥゥウウン!!!!
ディンはミザリーの放った魔法の威力にシビれ、開いた口が塞がらなかった。
(こいつ、多分リアナより……強いな)
だが、砂塵の向こうには数体の魔物が息している。
「しぶといわね…まだいくわよ! カースエッジ!」
ズシャシャシャシャシャン!!
と闇の力を宿した刃が洞穴の壁ごと魔物を切り刻んだ。
「どうよ? こんなもんよ?」
得意気にディンにアピールするミザリー。
「すげーよ! 俺にも教えてくれよそんな魔法!」
「ふふん、すごいでしょ? こんな魔法、田舎じゃそうそう見れるもんじゃないわよ」
ディンに煽てられ得意気にしているミザリー。
そして、慢心するミザリーの背後の爆煙から魔物が瞬間的に飛びかかってくるのをディンは見逃さなかった。一気に詰め寄り、剣を振るう。
ズザッ!
斬撃の音がすれば、魔物の首はボトリ……と切り落とされた。
「まだ残ってたな。こいつらやっぱりしぶといね」
ディンは魔物だった物を見下ろす。闇の魔力オードが魔物の身体から昇華し、亡骸ごと消え去る。
「あんたやっぱりただのガキじゃないのね。本当に面白いものが見たいならここからが本番よ」
そして、深部からドゴォン! と聞こえる。
「「!?」」
その轟音と共に洞穴の主が姿を現した。
ガルル…ガルルルルルルル…!!
主は大型のウルフのような風貌をしていた。
威嚇の表情は小物には出すことの出来ない強い怒りを表している。
(やっぱり、あいつらとは迫力が違うよな……)
とディン思い、冷や汗が顔を伝う。
一方ミザリーは顔色を全く変えないで、主から目線を離さない。焦りの無いミザリーの目の前の主には首輪が装着されていた。
「……とうとうお出ましね。この子、一年くらい前に首輪を付けておいたのよ。今日はその成果を回収しに来たってわけ」
「それで何するの? 目印? 首輪が何か関係あるわけ?」
やれやれ、わかってないな、わざとらしく手を天秤のように上げながら首を振るミザリー。余裕綽々で大きな隙を作り、完全に主を舐めている。
「この、天才呪術師ミザリーがただの首輪を作るわけないでしょう? あれは、全ての成長を妨げる妨害装置よ。一気にその成長を解放すると……どうなると思う?」
「一気に強くなるんじゃないか!?」
食い気味で答えるディン。
「その成長に耐ええられればね……私のペットにしてやってもいいんだけど。実験台としてね……」
フフフフと笑うミザリー。 何を言っているんだと思うディンを置き去りに、主に目配せしながら様子を伺っている。
「とにかく、解放の手筈は済んでるわ。少し時間かかるけど陣を張るから、あんた上手く誘導できる?」
「えっ、俺かよ!! あぶねーよあいつ! 死んだらどうすんだ!?」
「何? ここに来て日和ってるの? ほら早く!」
「日和ってなんかねぇよ! くそっ」
そんなやり取りをしている間にも、主はディンへと向かってジリジリと距離を詰めてくる。弱者から消そうとしているのだろう。今にも飛びかかってきそうだ。ディンは剣を構え、集中し、動きを捉える。
グガァアア!!!
一瞬で距離を詰めて、爪を振り下ろしてきた。ドゴォ、と地面が抉れる。ディンは後ろへ飛び、回避した。
「ちょっと私の近くでやらないで!!」
爆風、砂埃を不快に感じるミザリー。薄い青紫色の髪の毛がガシガシになってしまうと危惧している。
「いきなり頼むとか言っておいて何言ってんだよ!」
「頼むとは言ってないわよ!」 そんな言葉が聞こえたが、ディンは主を壁際に誘導する。いつまでも気を抜いていられない。
数ヶ月前、この洞穴の主である魔獣に挑んで返り討ちにあったあの時とは違う。今度こそはやってやると気持ちを括ると、幼ながらも表情が少しだけ精悍になる。
洞穴の主であるダークウルフは非常に素早く、前の爪には禍々しい力を感じる。恐らくあそこに力を溜め込んでいる、ディンにはそう見えた。
分厚い毛皮に、強靭な四肢、剥き出された重厚な牙、薄らと立ち込める闇の気配。この魔獣はダークウルフだ。闇の魔石がこの洞穴の奥にある事は確かなのだろう。
その迫力が成す威圧は、普段のディンが持つ自信さえもなくす程。だが、今は違う。そんな事を気にしている暇など無い。
ディンは剣を駆使して牽制する。ダークウルフの間合いに入って、もし攻撃を受けたら防御もままならないだろう。
圧倒的体格差の中、どうしたら倒せるのかと思考を巡らせる。ダークウルフは攻撃の手を止めはしない。ただ、右前脚の攻撃だけやけに力が入っていて他の攻撃に比べて若干の隙が生じている事にディンは気づく。
そしてディンはダークウルフの勢いづいた右前足での攻撃を左側へかわし、体を器用にくねらせながら即座に左脇へと一撃を叩き込む。
ドスンッ!
(切れねえ……っ!!)
ディンの剣では打撃にしかならなかった。重厚な毛皮の前には中途半端な剣捌きなどでは肉を切れやしない。
それでもカウンターは綺麗に決まり、ダークウルフは若干よろめいた。恐らく利き腕を有する身体の右側を思い切り叩かれれば、痛みにより隙は更に生まれるだろう。そう思うディンだが、ダークウルフの攻撃の手は止まらない。むしろ怒りを買い、攻撃の勢いがさらに増した。
(おいおい、効いてねぇのかよ……)
ディンは防戦一方。苦笑いを浮かべる。ダークウルフの一撃が重すぎて受け止める際は力を流しきれないと体が宙に浮く。そこに衝撃を与えられると空中での抵抗は出来ず、玩具のように殴り飛ばされて終わりだ。
ディンは攻撃を丁寧に否しつつミザリーを見ると陣が完成してきている。ようやく、疲れてきたダークウルフの異変に気付く。
(さっきの効いてきたな。動きが左側主体になってきてる……)
あまり重くない攻撃なら簡単に受け流せる。そしてディンは再び右前足の攻撃をかわし、もう一撃同じ場所へ叩き込む。
ドォン!
ダークウルフの動きが鈍っていた分さっきより体の奥まで衝撃が伝わり、派手な打撃音が洞穴に鈍く響く。また子供であるディンの力が足りない為、二度目にしても刃は肉へと届かない。
「くっ……!!」
(全っ然切れねぇ……!! でも、かなり効いたはずだ)
死闘の中、ここまでやれた自分の成長を実感するディン。歯が立たない相手に何とか食らいつく。
だが、ディンの体力ももう僅かしか残っていない。圧倒的実力差の中で、防御に徹し過ぎた為に疲労が溜まってきていた。するとタイミング良くミザリーが言う。
「ねえ! 陣できたわよ! 陣の中でトドメ刺してちゃって!!」
「無茶言うなよ! こっちは精一杯やっててこれだぞ!?」
死線の最中、瞬きさえも死を左右する。ディンはダークウルフから目を離せない。
ダークウルフの怒りは徐々に増長し続け、理性という名のタガの外れた猛攻を受け続けている。ただ、動きがめちゃくちゃだ。力がしっかりと乗っていない。
(この化物、疲れ知らずかよ……っ)
それでも十分な威力を誇るダークウルフは上から下へ降りかかるような鋭く重い一撃を繰り出す。その一撃一撃の重みがディンの体にのしかかる。
骨は軋み、肉は裂け、体が悲鳴を上げている。思い切り歯を食いしばって最高の一瞬を見逃さない様に耐え抜く。
ディンの小さな体躯ではもう、気力で自我を保つのが精一杯だった。ミザリーも見ず知らずの少年に酷な仕事を与えてしまい、その根性だけは買うが目を当てられない状況になっている。
「仕方ないわね、ちょっとそいつから離れて!」
そんなディンを見かねたミザリーは再びカースエッジを発動し闇の刃がダークウルフを襲う。相変わらずの威力だ。
初めからそうしてくれれば良かったんじゃないかとディンは薄ら思った。ただ、ディンがダークウルフを疲弊させたからこそ、カースエッジがしっかりと命中する。
ズタズタに血肉が引き裂かれたダークウルフは毛皮からダラダラと体液が溢れているものの、何とか大きく息をして命を繋ぎ止めている。
「グ…グォ…グゥゥアアアアアアア!!!」
ダークウルフは最後の力を振り絞ってディンに襲いかかる。その様はまるで猪突猛進。
(もう、お前も限界みたいだな……!!)
力だけに偏った悪足掻きの様な突進攻撃をディンは脚に力を込めて翻る。
「これで、終わりだァ!!」
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