恋愛相談から始まる恋物語

菜の花

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2人目の恋愛相談者

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毎度のこと、俺と四月は学校の屋上で秘密の雑談をしていた。

秘密って訳でもないが、この事は他言しない様にと、前に四月に言われてるから、一応秘密の雑談ということにしておこう。

その割にはあいつ、普通にクラスに俺を呼びに来たりするから、言動が一致してなくね? って思ったりもするが、最近では、これが四月クオリティーなのだろうと理解している。

「今度は、ちゃんとクッキー渡せたのか?」

「うん! 五月先輩その場で食べてくれてさ、美味しいって言ってくれたの!」

「ほう、それは良かったじゃねーか。第2弾もありそうだな」

「あったりまえだよっ! 次も絶対美味しいって言わせてみせるもん」

前回はクッキー渡しに失敗してしょげていた四月も、今度は成功してとてもご満悦な様子だった。

今日も、何やらよく知らない鼻歌を歌っている。

すると、屋上の入り口が開けられる音がした。

別に立ち入り禁止な訳じゃないので先生に怒られる事はないだろうが、2人で隣同士にベンチに座っている姿を見られると恋人と間違われてしまうかもしれない。

俺自体はそんな事どうだっていいが、四月の場合は違う。

そのせいで、例の先輩と付き合えなくなる可能性も出てくる。

入って来たのは、黒髪をポニーテールに結った女の子だった。

あいつは確か、同じクラスの水無月みなづき 六日ろっかか?

いきなり俺に殺意向き出しに睨んでくる水無月は、そのまま四月の元に歩み寄ってくる。

「六日! どうしてここに!?」

四月は水無月の登場にかなり驚いて動揺している様子だった。

四月は水無月の事を知っているようだが、友達か何かか?

「七が最近、放課後屋上に行ってるみたいだから、気になって来てみた。ていうか、その隣にいる人、誰?」

これは困ったな。四月の友達ならまだしも、変に誤解を生まないようにした方がいい。

「えーっと、この人は如月 一くん。最近、ここで如月くんに相談を受けさせてもらってるっていうか・・・」

四月は目を泳がせながら答える。

おいおい、それ言ったら余計に水無月に怪しまれるだろ。

「相談? 何それ、四月、なんか悩みでもあるの?」

あー、やっぱしそう来るよな。

もういっその事、水無月に全部話した方が良い気がするな。

「なあ、四月。こいつにくらいなら話していいんじゃねーか? 友達同士みたいなんだし? これ以上くだらん誤解でギスギスするのは好きじゃねぇ」

「ここ屋上だよ? 厳密に言えば4階だけど?」

「階数の話してるんじゃねーから・・・」

他の階でならギスギスしていいぞ! なんてそんなことある訳ないだろうが。

俺はこのバカじゃダメだと思い、自分の口から俺と四月の関係を説明した。

「七に好きな先輩がいると?」

「おう」

「その先輩に京都弁での告白の練習をしていたと?」

「おう。どう思う?」

「ないと思う」

「えぇ~、六日までそう言うのぉ・・・」

「それであんたが、七の恋が上手くいく様に相談に乗ってあげてると?」

「そうだ」

「そういうことだったんだ」

俺と四月の関係をやっと理解してくれた水無月。

これで疑いは晴れたみたいだな。

「あ、私今日は日直だったんだ。仕事してくるから六日も如月くんもまたね!」

そう言って大振りで手を振りながら屋上を後にする四月。

屋上が静けさに包まれる中、水無月がベンチに腰をかけて口を開いた。

「・・・何で七の恋愛相談に乗ってるの?」

「頼まれたからだな」

「それはわかってる。メリットもないのに何で乗ってるかって聞いてるの」

「確かにメリットはないけどな。まあ、乗りかかった船だし別にいっかなって」

「ふーん・・・」

水無月は、つまらなさそうに相槌を打つ。

そんな態度を取られても、俺だってようわかんねえんだよな。

ただ、四月に付き合っていると、不思議と結構楽しいって思えてしまう。

四月程じゃないだろうが、俺の頭どうかしちゃってんじゃねえのか?

雲1つない青空を見上げながら、そう思うのだった。
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