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慰め
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「落ち着いたか?」
「落ち着かないよ」
「まあ・・・無理もないけどな」
「慰めてよ」
「無茶言うなよ・・・」
いきなりやってきて大泣きして、泣き疲れて寝たと思ったらまた起きて、やいのやいのと叫び出す自称超絶可愛い大天使七ちゃん。
目の前に置かれたホットミルクティーをちびちびと飲みながら、彼女は言っていた。
「・・・フられるなんて・・・ありえない」
「だからそれは——――」
「分かってる。自分が悪いってことも、ちゃんと理解してるよ・・・」
先程からずっと四月はそう口走っていた。
フられるなんてありえないといった類の言葉を。
自分が悪いと分かっていても、理不尽だけど他責にしてしまう気持ちは分からなくもない。
人ってのはそうやってうまくいかないことを他責にして棚に上げて、精神を保とうとする。
頭ではちゃんと理解はしていても、行動では真逆の動きをしてしまう。
今の四月は実に人間らしいソレだった。
だから、そんな彼女を叱咤する事はできなかった。
俺にはそんな権利も権限もない。
今の四月と同じ様に、都合のよくみっともない人間臭い人間なのだから。
「一応言っておくが、自業自得だからな」
「・・・うるさいな~。バカ! アホ! 変態! それから・・・変態!」
「少しはバリエーション増やしたらどうなんだ」
「ふんっ。これが私だから! 今のこの私以外は私じゃないんだもん」
「ほんっと意味分からねーからな・・・」
何だかんだ言いながらも、結局はちゃんと悪い所は悪いで見つめ直す。
四月はそういうヤツだ。
その為に、わざわざ大好きな人との初デートの予定を、キャンセルするくらいだからな。
俺が心配しなくても、この四月は1人でちゃんと前向いて、解決できるだろう。
まあ、俺への気持ちを払拭しきれなかった事を考えると、少し不安要素は残るがな。
でも、それよりも今は、六日の事の方が優先的だと感じた。
今考えてみると、俺は六日の事を知っているようで知らない。
こんな時、六日ならどうしているだろうかとか、何をするだろうかとか、そんな考えが浮かんでこない。
四月なら容易に思いつくソレも、今はまったく思い浮かばなかった。
結局の所、俺は六日の事を知っているようで、なにも知らない。
六日に支えてもらって、お互いに理解し始めて俺も前に進めるようになったと思っていたけど、俺は六日の事をなにも知らなかった。
知った気でいただけだった。
メッセージを飛ばしてみたが、返信はこない。
ましてや既読にすらならない始末だ。
一瞬、目の前で相変わらずホットミルクティーをちびちびと飲んでいる女の子に聞いてみようかとも思ったが、それは違うだろと思い考えるのをやめた。
もう他人には頼らないで、全部ちゃんと自分で解決してみせる。
それが俺の成長への第一歩だと思った。
「なんからしくないね。今日の如月くん」
気がつくと、四月が頬づえをつきながら俺の事を見ていた。
そんなあどけなさが残る彼女の表情に、少しドキリとしてしまう。
「らしくないってなんだよ?」
「なんかムカつくくらいかっこいいな~って。なんか考えてる雰囲気が」
「ムカつくは余計だろ」
お互いにそんな軽口を叩きながら、会話をしている。
ふと、掛けてある時計に目をやると、もう良い時間だった。
こんな時間に四月を1人で帰すのも気が引けるので、送ってやるか。
「四月、送ってくから帰るぞ」
「いい。今日は泊まるもん」
「は?」
隣にいたピンク髪の女の子は、さも当然かの様にその発言をした。
泊まる? いやいやまずいだろ。
第一に四月の着替えなんてない。
それに別れた後に違う男の家に泊まるとかどこのビッチだよ・・・。
俺が変な気を起こさなければいい話か?
いや、そういう話でもないだろう。
「バカなコト言ってないで帰るぞ」
俺がそう言うと、四月はスマホを取り出し慣れた手つきで操作していた。
そして、口角を上げニヤリと笑いながら、俺にスマホの画面を見せてきた。
「六日は泊めたのに私はダメなの~?」
イジワルな笑みを浮かべながら、俺に詰め寄ってくる四月。
スマホの画面に映されているのは、寝巻き姿の六日だった。
カメラ目線と腕が伸びてるところから判断して、他撮りではなく自撮りだろう。
六日が着ているのは男物の服で、その服には見覚えがあった。
いつの日か、六日が来て止む無く泊めた時に俺が貸した服だった。
後ろに写っているソファーも、あきらかに俺の家のものだった。
なぜ四月がこの写真を持っているのかは不明だが、これを見せられちゃ俺は何も言い返す事が出来ない。
既に詰みだったのだ。
「なんで四月がそんな写真持ってるんだよ・・・」
「六日がSNSであげてたの保存したんだ~。投稿してすぐ消してたから間一髪だったよ!」
俺としてはそのまま世に出回って欲しくなかった写真だったけどな。
いつの間にかこのバカは、人の弱味につけ込むずる賢さを身に付けていた。
俺はそんなやり方を教えた覚えはまったくないのだが・・・。
「っという訳で私は泊まりま~す! それにさ! こんな時は1人でいない方が逆にいいんじゃないかなって!」
そう言って、俺の肩を後ろから掴んできた彼女の手は震えていた。
強気な発言とは異なり、その震えは恐怖を感じているようにも思えた。
そんな彼女を放っておくことなど当然できるはずのない俺は、その手を優しく取ってあげた。
そして振り向くと、彼女はまた俺の胸に顔を埋めてボロボロと泣き出した。
たとえ自分が悪かったとしても、四月が先輩を好きだった気持ちそのものに嘘はなかったのだろう。
それの証拠が四月の今の涙だった。
フられて落ち込むくらいなら、最初からそんな事をするなよって言うのは簡単だ。
でも、そう一蹴するコトは俺にはできない。
むしろ、やってはいけない事だった。
だって彼女の苦しみの一端の原因は、俺にもあるのだから。
「過ぎた事はもうどうしようもない。四月も前を向くしかないんだよな」
「・・・ごめんね・・・」
「でも、今は謝ならくていいからいっぱい悲しめ」
「ごめんね・・・ごめんね・・・」
俺のその言葉を聞いて尚、彼女は俺の胸を借りて泣き続けて謝り続けた。
しばらくすると、彼女は俺から離れた。
目元は赤く腫らして、今にも涙で溢れそうな程に暗い表情をしていた。
「・・・お風呂入りたい」
「1人で入れるか?」
「うん、大丈夫」
そう言って彼女は、風呂場へ向かっていく。
冗談めかしてそう言ったはずなのに、彼女がいつも俺にそう言って罵倒していた「変態!」の言葉を言うことなく目の前を通り過ぎでいった。
六日のことも心配だが、今日は四月のことだけを考えよう。
少しでも、悲しみや不安を取り除いてあげよう。
そう思うくらいに、俺の目の前を通り過ぎていった彼女の背中が寂しかった。
「落ち着かないよ」
「まあ・・・無理もないけどな」
「慰めてよ」
「無茶言うなよ・・・」
いきなりやってきて大泣きして、泣き疲れて寝たと思ったらまた起きて、やいのやいのと叫び出す自称超絶可愛い大天使七ちゃん。
目の前に置かれたホットミルクティーをちびちびと飲みながら、彼女は言っていた。
「・・・フられるなんて・・・ありえない」
「だからそれは——――」
「分かってる。自分が悪いってことも、ちゃんと理解してるよ・・・」
先程からずっと四月はそう口走っていた。
フられるなんてありえないといった類の言葉を。
自分が悪いと分かっていても、理不尽だけど他責にしてしまう気持ちは分からなくもない。
人ってのはそうやってうまくいかないことを他責にして棚に上げて、精神を保とうとする。
頭ではちゃんと理解はしていても、行動では真逆の動きをしてしまう。
今の四月は実に人間らしいソレだった。
だから、そんな彼女を叱咤する事はできなかった。
俺にはそんな権利も権限もない。
今の四月と同じ様に、都合のよくみっともない人間臭い人間なのだから。
「一応言っておくが、自業自得だからな」
「・・・うるさいな~。バカ! アホ! 変態! それから・・・変態!」
「少しはバリエーション増やしたらどうなんだ」
「ふんっ。これが私だから! 今のこの私以外は私じゃないんだもん」
「ほんっと意味分からねーからな・・・」
何だかんだ言いながらも、結局はちゃんと悪い所は悪いで見つめ直す。
四月はそういうヤツだ。
その為に、わざわざ大好きな人との初デートの予定を、キャンセルするくらいだからな。
俺が心配しなくても、この四月は1人でちゃんと前向いて、解決できるだろう。
まあ、俺への気持ちを払拭しきれなかった事を考えると、少し不安要素は残るがな。
でも、それよりも今は、六日の事の方が優先的だと感じた。
今考えてみると、俺は六日の事を知っているようで知らない。
こんな時、六日ならどうしているだろうかとか、何をするだろうかとか、そんな考えが浮かんでこない。
四月なら容易に思いつくソレも、今はまったく思い浮かばなかった。
結局の所、俺は六日の事を知っているようで、なにも知らない。
六日に支えてもらって、お互いに理解し始めて俺も前に進めるようになったと思っていたけど、俺は六日の事をなにも知らなかった。
知った気でいただけだった。
メッセージを飛ばしてみたが、返信はこない。
ましてや既読にすらならない始末だ。
一瞬、目の前で相変わらずホットミルクティーをちびちびと飲んでいる女の子に聞いてみようかとも思ったが、それは違うだろと思い考えるのをやめた。
もう他人には頼らないで、全部ちゃんと自分で解決してみせる。
それが俺の成長への第一歩だと思った。
「なんからしくないね。今日の如月くん」
気がつくと、四月が頬づえをつきながら俺の事を見ていた。
そんなあどけなさが残る彼女の表情に、少しドキリとしてしまう。
「らしくないってなんだよ?」
「なんかムカつくくらいかっこいいな~って。なんか考えてる雰囲気が」
「ムカつくは余計だろ」
お互いにそんな軽口を叩きながら、会話をしている。
ふと、掛けてある時計に目をやると、もう良い時間だった。
こんな時間に四月を1人で帰すのも気が引けるので、送ってやるか。
「四月、送ってくから帰るぞ」
「いい。今日は泊まるもん」
「は?」
隣にいたピンク髪の女の子は、さも当然かの様にその発言をした。
泊まる? いやいやまずいだろ。
第一に四月の着替えなんてない。
それに別れた後に違う男の家に泊まるとかどこのビッチだよ・・・。
俺が変な気を起こさなければいい話か?
いや、そういう話でもないだろう。
「バカなコト言ってないで帰るぞ」
俺がそう言うと、四月はスマホを取り出し慣れた手つきで操作していた。
そして、口角を上げニヤリと笑いながら、俺にスマホの画面を見せてきた。
「六日は泊めたのに私はダメなの~?」
イジワルな笑みを浮かべながら、俺に詰め寄ってくる四月。
スマホの画面に映されているのは、寝巻き姿の六日だった。
カメラ目線と腕が伸びてるところから判断して、他撮りではなく自撮りだろう。
六日が着ているのは男物の服で、その服には見覚えがあった。
いつの日か、六日が来て止む無く泊めた時に俺が貸した服だった。
後ろに写っているソファーも、あきらかに俺の家のものだった。
なぜ四月がこの写真を持っているのかは不明だが、これを見せられちゃ俺は何も言い返す事が出来ない。
既に詰みだったのだ。
「なんで四月がそんな写真持ってるんだよ・・・」
「六日がSNSであげてたの保存したんだ~。投稿してすぐ消してたから間一髪だったよ!」
俺としてはそのまま世に出回って欲しくなかった写真だったけどな。
いつの間にかこのバカは、人の弱味につけ込むずる賢さを身に付けていた。
俺はそんなやり方を教えた覚えはまったくないのだが・・・。
「っという訳で私は泊まりま~す! それにさ! こんな時は1人でいない方が逆にいいんじゃないかなって!」
そう言って、俺の肩を後ろから掴んできた彼女の手は震えていた。
強気な発言とは異なり、その震えは恐怖を感じているようにも思えた。
そんな彼女を放っておくことなど当然できるはずのない俺は、その手を優しく取ってあげた。
そして振り向くと、彼女はまた俺の胸に顔を埋めてボロボロと泣き出した。
たとえ自分が悪かったとしても、四月が先輩を好きだった気持ちそのものに嘘はなかったのだろう。
それの証拠が四月の今の涙だった。
フられて落ち込むくらいなら、最初からそんな事をするなよって言うのは簡単だ。
でも、そう一蹴するコトは俺にはできない。
むしろ、やってはいけない事だった。
だって彼女の苦しみの一端の原因は、俺にもあるのだから。
「過ぎた事はもうどうしようもない。四月も前を向くしかないんだよな」
「・・・ごめんね・・・」
「でも、今は謝ならくていいからいっぱい悲しめ」
「ごめんね・・・ごめんね・・・」
俺のその言葉を聞いて尚、彼女は俺の胸を借りて泣き続けて謝り続けた。
しばらくすると、彼女は俺から離れた。
目元は赤く腫らして、今にも涙で溢れそうな程に暗い表情をしていた。
「・・・お風呂入りたい」
「1人で入れるか?」
「うん、大丈夫」
そう言って彼女は、風呂場へ向かっていく。
冗談めかしてそう言ったはずなのに、彼女がいつも俺にそう言って罵倒していた「変態!」の言葉を言うことなく目の前を通り過ぎでいった。
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