真壁優志は結婚に向いていない

ちょろぎ

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番外編

お正月

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 日付が変わってすぐに二人で初詣に行った。
 子どもの頃から優志さんが訪れていたという神社。

「穴場なんだよ」と聞かされていた神社の駐車場はいっぱいで何とか端っこの方に停められた。
 昔はここまで混雑していなかったのに。と優志さんも戸惑っている。
 どうやらお守りだか御朱印だかがバズった影響らしい⋯と、周りの会話から推測する。
 御朱印、人気だもんね。会社のパートさんでも神社巡りが趣味って人いるし。

 いつもなら、こんな時間は真っ暗だろう歩道には街灯もないけど、臨時の照明が設置されていて明るい。

 誘導スタッフさんが等間隔で立っている歩道をぞろぞろ連なって神社に向かった。
 こういう時、優志さんはここぞとばかりにくっついて来て可愛い。

「出店、結構出てるんですね」
「すごいよね、後で見ようね」

 参道の両脇は出店で埋め尽くされている。

「不思議な光景⋯」

 日付が変わった深夜帯に子どもも出歩くのが許される特別な日。

 拝殿の前の行列に吸い込まれるように、その行列を形成する一部となった。
 優志さんと肘が触れ合う。
 さすがに手繋いだりはしないけど「寒ーい」って言いながらちょっとだけ身を寄せ合った。

 アウトドアブランドのダウンを着ているから上は平気なんだけど、足元がすっごい冷える。思わず内股になってしまう。

 そうこうしている内に順番が回ってきた。
 去年一年の感謝と、今年の決意を年神様に誓う。

 破魔矢や安全祈願のお守りをいただいて、おみくじにチャレンジ。
 結果は『小吉』。
 普通だ。今年も平穏て事か。最高じゃないか。
 隣で「あ、大吉だ」と聞こえたのを奪い取って一緒におみくじかけに括り付けてやった。






 はっ⋯!
 寝てた。

 現在、我が家リビングのこたつの中。

 初詣から帰ってそのままこたつで二人で寝てしまったみたいだ。

 服がちょっと煙臭い。
 優志さんは後ろから抱きついたまま目覚めない。

 外からはお分かりいただけないが、こたつの中では裸んぼ。
 上は着ている。下だけ全裸。より変態度が増している。

 帰って来て「下半身が冷えた」と言ったら「あっためてあげるよ」
とか言いながらこたつに引きずり込まれたんだ。

「あっ⋯あんッ、⋯わざわざ、こんな狭い所でしなくても⋯」
って言いながら、冬休みの高校生カップルかよってシチュエーションに俺も燃えた。
 動きにくいし、いけないことをしている気分になって、別に声出してもいいのに必死に抑えちゃって。
 優志さんもめっちゃ興奮して2回、俺の中で出した。
 絶対こたつの中ヤバイ事になってる。
 カーペットと共に天日干ししたい。

 よくエロ漫画で「目が覚めても入ったまんま⋯キュン」みたいなシーンもあるけど、残念ながらそこまで俺たちは若くない。

 俺の尻の谷間に、優志さんの平常時がいい感じに収まっている。
 柔らかくふにふにして、あったかい。
 そういや脱がされたパンツどこだろ。
 身じろいだら背後から抱きしめていた腕に力が加わる。
 連動するように尻に当たる優志さんが硬くなってきた。

「⋯涼くん、あんなにしたのにまだ足りなかった?」
「おはよ優志さん、寝ぼけてないで。俺、何もしてないから」

 あなたが大きくしたそれ、別に俺の責任じゃないから。

「はー⋯涼くんと姫始め、最高すぎる」
「姫始めって1月2日が正しいみたいですよ。だからさっきまでしてたのはただのセックス」
「えっ⋯⋯て事は、また出来るの?姫始め」

 そんな特別な事でもないだろうに優志さんは嬉しそう。思い出や記念日が増えるのが好きみたいだ。

「さ、そろそろ起きましょう。優志さん、俺のパンツどこやったの?」

 下半身丸出しでキス。何とも自堕落な年明けだ。


 煙臭い服を着替えて、昨夜仕込んでおいたお雑煮の準備。
 関東風のすまし汁。真壁家もうちと似たような感じだったって。

「食べたら初日の出見に行きたい。海行こ」
「行きます!海沿いランニングしたい!」

 最近優志さんもランニングを始めた。
 それぞれのペースがあるから一緒に走りはしないけど、初ランニングを一緒に出来るのは嬉しい。

 ウェアに着替えて出発。

「今年もいっぱい色んな所に行こうね」

ってキスをし合って玄関を出た。


【END】
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