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番外編
クリスマスは何もしない(R15)
しおりを挟むクリスマスと言えば恋人と過ごす甘い時間。ではなく地獄の一週間の序盤でしかない。
いつも年末進行を見据えて早めに在庫確保に取り掛かっているんだけど、体調不良や家族の看病で急遽の欠勤が増えるのもこの時期な訳で⋯。しかもクリスマスと言えば、お子さんが冬休みに入るからと、パートさんの長期休暇や午前中のみ勤務にする人が増える訳で!
正直とっても忙しい。土曜日も出勤。
「涼くん、今年のクリスマスどうする?」
11月の頭に優志さんが聞いてきた。
「平日ド真ん中ですもんねぇ。どっかでチキンとケーキだけ予約しますか」
優志さんも勿論仕事だ。
「今年は連休取れそう?」
「あ、はい。優志さんに合わせようかと思って」
社員はどこかしらで長めの休みを取る人が多い。俺も12月上旬までのどこか、優志さんが有休を使うタイミングで取る予定。
今年の長期休暇はあえて予定も決めずに気ままに出掛けようという事になった。
「あ、一つやってみたい事があって。クリスマスアフタヌーンティー」
スマホを優志さんに手渡す。
「へぇ、いいね」
「男二人でも大丈夫ですかね?」
「別にいいんじゃない?たまに打ち合せでホテルラウンジとか行くけど男の一人客も二人組も気にした事ないや」
気になるならシガールームプランもあるよといくつか提案してくれた。
そして12月頭。俺、土日合わせて一週間のお休み!
年末に楽できるように大掃除を行うんだ。あと車二台のタイヤの履き替え。
優志さんも何とか四連休を確保してくれたんだけど。
「⋯⋯ごめん」
疲れが出たのか優志さんは高熱で寝込んでしまった。病院で検査も受けたが、陰性だった為同室で看病もできる。
「さすがに熱はしかたないでしょ。でも俺が休みの日で良かった。さ、薬飲まなきゃだし、何か食べたいのありますか?」
「⋯白菜とたまごの、あんかけうどん」
「分かりました。生姜入れていい?」
頷く優志さんの肩まで布団を掛け、キッチンへと向かう。
少し柔らかめに煮込んだうどんと、冷たい麦茶。
熱いからお椀に移しながら食べさせる。
完食し眠りについた優志さんの髪を撫で、加湿器を確認し、静かに部屋を出た。
⋯⋯あっぶね~~!!弱ってる優志さんに襲いかかるとこだった!
とろんとした顔で見つめてくるしされるがままだし。
何よりあの舌っ足らずな口調は、生でヤって俺の中に出した後も腰を振り続けている、極上の射精感を味わっている時にしか聞けないもんだから、こんな、人として駄目なタイミングで欲情してしまうなんて⋯!
駄目だ駄目だ。他の事を考えよう。えぇと⋯、ゼリーとプリンとアイスはあるから後でどれが食べたいか聞いて⋯、着替えも準備して。って、する事ないな。
いいや、書斎で大人しくしてよ。
来年度の計画書やら、急ぎじゃない仕事を片付けていたら隣の寝室から、か弱い声で呼ばれた。
伸ばされた手が弱々しい。きゅっと握って顔を覗き込む。
「目、覚めちゃいました?具合はどうですか?」
「ちょっと、汗かいた。ふいてほしい」
せっかくだから枕カバーも変えて、着替えと蒸しタオルを用意。
顔を拭いてあげると気持ち良さそうに目を閉じた。
「⋯⋯ん、」
「寒くないですか?」
「ん、平気。涼くんの手つめたくてきもちいい」
平熱が冷たく感じる位体が熱いのか。優志さんの首筋にに舌を這わせてみる。
熱いししょっぱい。いや何やってんの俺。
ぼんやりと見つめてくる視線に罪悪感を覚え、作業スピードを速めてあくまで事務的に介助を終わらせる。
「涼くん、勃っちゃった」
着替えを済ませ、布団の上からトントンしていたらトンデモ申告。
「トイレ行きますか?」って聞いたのに「口でしてほしい」とか宣ったよ。
さすがにマズイでしょ。って断ったら、腕が伸びてきて俺の耳たぶを捏ねくりながら「⋯駄目?」って潤んだ瞳で見つめてきた。
ちくしょう、そう言われたら俺が断れないの分かってわざとやってるだろ!
心の中では絶対「ちょろい」とか考えてるだろうにおくびにも出さない所が腹立つ。
ため息を一つ吐いて布団の中に手を入れて、優志さんの中心を柔らかく包んでやった。
「⋯直接さわって」
「少しでも体調悪化したら言ってくださいね⋯」
ズボンの前開きの部分から屹立したのを取り出す。ヤバイ位熱いんだけど。不安になって玉にも触れてみたけど、こっちも熱く、俺の手の中で脈打つように蠢いている。
「涼くんの口の中に入れさせて」
ここぞとばかりにリクエストしてくるな。一度出さないと辛そうだし、さっさと終わらせて寝かせてあげたい。
足元から布団に潜り込んで足の間に収まる。骨盤を軽く叩いて腰を浮かせてもらい、下着ごとズボンを下ろした。すっごい熱い。
唾液を溜めた口内に一気に含み、ぎゅっと窄ませてから解放し、今度は玉から竿の先端まで舐め上げた。鈴口から溢れるカウパーを音を立て吸い、また歯を立てないように口の中をそそり立つのでいっぱいにした。
「んんっ、口の中ぬるくてきもちいい⋯ッ」
「優志さんのが熱いんだよ。いつもより血管もビキビキで凄いよ」
じゅぷじゅぷ音を立てながら愛撫すると優志さんはされるがまま。半分朦朧としながらも低く唸り、無申告口内射精。喉奥で受け止め吸い尽くす。布団の中あっつい!
「⋯⋯ごめ、イッちゃった」
「優志さんが気持ちいいのが一番だから別にいいですよ。ほら、スッキリしたならもう寝ましょ」
「うん⋯、ありがと。涼くん、愛してる」
いつもより大分幼い口調が可愛い。
衣類と寝具を整え、眠りに落ちた頬を撫でた。
今年の休暇は優志さんとゆっくり過ごして終わりそうだ。
優志さんは申し訳なさそうにするけど、俺としては大切な人が不調の時に一番近くにいられてむしろラッキーだったよ。
これが年末の繁忙期だったら、辛そうにしている優志さんを置いて仕事しなきゃならなかったもん。
クリスマスも特別何もしないけど、健やかに過ごせたらそれでいいや。
【END】
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