ストーカーから逃げたかっただけなのに男に買われるなんて

ちょろぎ

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7 片割れのような存在※

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 セヴランさんは三日と空けずに俺を抱いた。

「あ、あっ、セヴランさん、もっと、アんッ、好きっ、あ、奥⋯っ挿れて」
「可愛いマチュ、あまり煽るな。壊しかねない」

 初日の不慣れさが嘘のように愛を囁きお互いを求めた。
 セヴランさんとのセックスはめちゃくちゃ気持ちいい。
 俺の事尊重してくれる。
 金で繋がった関係だけど、契約が終了するまでは精一杯夢を売らせてもらいたい。

「こら、他の事を考えるなんて悪い子だ」
「セヴランさんのことしか、考えてっいません⋯!」

 風俗とかで嬢が「好き好き」言う心理が分かった気がする。行った事無いけど。
 どうせならお互い気持ちの良いセックスがしたい。
 ラブラブプレイは心が満たされる。

「マチュ、舌を出してごらん」
「は、あん、⋯あ、セヴランさん」

 めっちゃディープなキスをされながら中に出された。
 射精に合わせて意識的に中を締め付ける。

「⋯⋯んンッ、マチュ、⋯はぁっ、」

 セヴランさんすごい気持ち良さそう。

 終わった後、一緒に浴室に行っている間にベッドメイキングは終了している。俺達の情事が丸分かりなのは、日本人の感性からすると居た堪れないがどうする事も出来ない。

 今日も二人で就寝。
 セヴランさんは頬杖をついて俺の頭を撫でている。
 自室で寝ないのかな。
 ピロートークを大事にするタイプっぽい。

 セヴランさんは寝物語に俺が元いた世界の話を聞きたがる。
 家族や友達の話とか他愛もない事。
 個人情報も相当教えてしまったが、別に悪用される心配もないし構わない。俺もう死んでるし。

 代わりにセヴランさんはこの国の事を教えてくれる。
 RPGの世界みたいでワクワクする。

「いいな~俺も冒険してみたい」

 途端にセヴランさんの顔が厳しくなった。

「マチュ、今の君は身分証の類を持っていない。身分証を所持せずに関所に近付いたら処罰されかねない」
「えっ!そうなんですか!?」

 不法入国みたいな扱い?!

「最悪処刑される恐れがある」

 ひいい!もっとヤバイじゃん!

「近付かなければ心配ない、と言いたい所だが街には憲兵隊が彷徨いていて身分証の提示を要求される事がある。⋯どういう事か分かるな?」
「⋯⋯街、歩く、身分証、ない、俺、処刑される」

 思わず片言になった。セヴランさんは真剣に頷いてくれる。

「街には行きません!」

 今は性奴隷の身だけど、無事解放された暁にはきっと何とかしてもらえるはず。だって俺、別に犯罪者じゃねーし。


 本日25回目の性接待。
 なんと100万を突破した。
 凄い。釈放される未来が近付いてるのが分かる。

 思い切って、ずっと気にかかっていた事を訊いた。

「セヴランさんが俺に優しいのって、元々のマチュさんと関係があるんですか」

 恋人だったり、密かな恋心を抱いていたとしたら、俺なんかが転生してしまって申し訳ない。なんと詫びればいいのだろう。
 しかし、セヴランさんは驚いたように否定した。

「いや、全く会った事もなかった。ただ何と言うか⋯私と君は魂の番というか。言わば片割れのような存在だ」

 意味が分からない。
 マチュさんじゃなく、俺とって事?
 運命とか、そういうロマンチックな事なんだろうか。
 この国の慣用句はちょっとまだ理解できない。

「俺がセヴランさんの恋路を邪魔したとか、そういう訳ではないんですか」
「神に誓ってそれはない」

 そんな事誓われて神様とやらも迷惑だろう。でも、そっか。
 それなら、この関係が終わるまで精一杯頑張らせていただこう。

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