元剣聖、レベル1の国造り~転職した英雄は悠々自適なスローライフを送ります~

山夜みい

文字の大きさ
2 / 18

第二話 転職

しおりを挟む
 
 荘厳な神殿の中にオリバーはいた。
 白い柱が林立するなかに一本の絨毯が引かれている。
 その最奥、玉のごとく座っている女神を見つける。

「あんたか……」

「えぇ、お久しぶりですね。オリバー」

 そう微笑んだのは絶世の美女だ。
 ひらひらした神衣をまとう白髪の女に、オリバーはげんなりする。

「俺は死んだはずなんだが……わざわざ神域に呼んだ理由はなんだ? 最高神イルディス」

 くすくすと、イルディスは笑った。

「まぁ。聖剣を与えた女神に対してその物言い。人族でもあなたくらいでしょうね。言っておきますが、この聖域は神々にも立ち入りを許していない、私だけのプライベートルームなのですよ?」

 オリバーは舌打ちした。

「いいから本題を話せ。戦神になる件なら断ったはずだ」

「ご褒美を、あげようと思いましてね」

 イルディスは玉座に深く腰掛けた。
 艶めかしく膝を組み、男を誘う悪魔のように彼女は言う。

「あなた達が魔王を惹きつけてくれていたおかげで、魔神の討伐に成功しました。ありがとうございます」

「そもそもあんたら神々が魔神なんて生まなきゃいい話だったんだがな」

「あれは創世神が遺した負の遺産。定期的に復活し、因果律を破壊する滅亡因子。私たちに抑えるなんて無理な話です。ぶっちゃけ、あなた達が魔王を討伐できたことも奇跡だと思ってます。ダメ元だったのに。最後はあなた達が勝つか負けるかを賭けて神々が大盛り上がりでしたよ」

「くたばれ」

 吐き捨てるように言うと最高神イルディスはくすくすと笑う。
 人のいい笑顔を浮かべているがこの女も神々の一人。
 その気になれば権能を使って世界がめちゃくちゃになる人族にとっての厄災だ。

(まったく……こんなものを崇める奴の気が知れるぜ)

「まぁ私はあなた達が勝つ方に手持ちの金銀財宝を全部賭けたわけですが」

「お前ら魔神と戦ってたんだよな!?」

「だいぶ懐が潤いました。あと賭けに負けた神々に貸しが出来たので私はご機嫌なのです」

「で、ご褒美ってわけか」

「そうです……オリバー。を生きたくありませんか?」

「なに?」

 思いもよらぬ言葉を受けてオリバーは目を瞬いた。
 てっきり神々にだけ都合の善意の押し付けをされるかと思っていたのだ。
 イルディスは頬杖をつき、愉快そうに言う。

「思い出したのでしょう。前世の記憶を」

「……」

 相手は神々だ。知っていることに驚きはない。
 ただ、世界を隔てた情報を受けて神々がどういう反応をするかと思った。
 探るような目つきになるオリバーにイルディスは頬を緩める。

「別に、世界はあなた達だけの世界だけではありませんからね。我々が管理しているのは無数の並行世界。それこそ世界なんて星の数ほどあります。今回、たまたま魔神因子を受け継いだのがあなた達の世界であっただけで……その本質、世界全体の魂総数は一定なので、異なる世界の魂が来ることは珍しいことでもなんでもない」

「……それで?」

「望みを叶えてあげようというのです。女神特権で生き返らせてあげます」

 得意げにそう言われてもオリバーは頷かなかった。
 死に際、もう少し生きていたいと思ったことは確かだ。
 前世と今世、その生き方を改めなかったことも後悔しているけれど。

「悪いが、断る」

「なぜ?」

「生き返ったとしても『剣聖』のままなんだろう? 俺はもう戦うのは飽き飽きしてるんだ」

 オリバーは嘆息して頭を掻いた。

「このまま生き返ったとしても、『剣聖』として祭り上げられて面倒なことに巻き込まれるに決まってる。戦争とか権力闘争とかな。世界を脅かす魔王が居なくなったんだ。次に争うのは元々いがみあっていた四大種族だろ」

「よく分かりましたね」

「ガキでも分かる理屈だ……というわけで、俺はもう休みたい。さっさと死なせてくれ」

「なら、転職してみてはどうでしょう?」

「ん?」

 投げやりだったオリバーは顔を上げた。
 イルディスは両手を叩き、悪戯を思いついた子供のように言う。

「今、あなたは『剣聖』という天職を得ています。それは元々『剣士』だったあなたが力を高めた結果、得られたもの。そうですね?」

「まぁ、そうだな」

 天職は最高神イルディスが人族に授けた弱者救済システムだ。
 生まれながらに強大な魔力を有する他種族と比べて貧弱な肉体しか持たない人類を哀れみ、作ったシステムだと言われている。

 天職はその者の肉体・精神・魂に最も適した職を選び、授ける。
 十五歳の時に授けられる天職で人族は人生を全うする。
 しかし、

「例外があります。授かった天職を最高位まで極めた者は転職が可能となるのです」

「へぇぇええ、そんなのあるのかっ」

 オリバーは声を弾ませた。

「俺は知らなかったけど」

「最高位の天職に達した者には教える規則ですが、あなたは四英雄の『剣聖』ですからね。そんなものを知ったら真っ先に利用すると思って情報統制をしていました」

「おいコラ」

「まぁまぁ、今教えたらからいいじゃないですか」

「適当だなこの女神……」

「しかし、転職したら今持っている力とはおさらばです。山を斬り飛ばすような剣聖の力を使うことは、もうできません。ステータスも最初からになりますが、それでもいいですか?」

「いいぞ」

 オリバーは即答した。
 元より家族を守るために培った力だ。家族亡きいま、この力に意味はない。
 魔王を倒したことだし、あとは仲間の四英雄がなんとかしてくれるだろう。

「くす。私、あなたのそういうところ結構好きですよ」

「はいはい。褒め言葉として受け取っておくよ」

イルディスはきょとんとして、首を傾げた。

「あ、あれ? 結構勇気を出したのに……おかしいですね、人間なんて私がこの言葉をかけたら一撃で堕ちるはずなのに……」

「何ぶつぶつ言ってんだ。さっさと始めろ」

「わ、分かりましたよもう……!」

 イルディスが指を鳴らした。
 オリバーの足元から魔法陣がせり上がり、胴体を通って頭へ突き抜けていく。
 魂の奥から力が抜けていき、魔法陣に吸い込まれていくような感覚。
 宙に描かれた文字が次々と消え、書き換えられていく。

 大陸公用語で書かれたスキル表が宙に浮かんだ。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 レベル:5310
 名前:オリバー・ハロック
 天職:剣聖(英雄級)
 種族:人族ヒューマン
技能スキル
 体術Lv10:身体能力を大幅に向上させる。
 剣術Lv10:あらゆる剣の流派をすばやく学ぶことが出来る。
 剛剣Lv10:武器の耐久度を上げる。スキル獲得時点で効果が発動する。
 疾風斬Lv10:魔力の青き斬撃を飛ばす。
 金剛身Lv10:肉体を強化し、速度と膂力を大幅に引き上げる。
 滅陣結界Lv10:斬撃で剣の結界を作り、あらゆるものを切り裂く檻とする。
 降魔招来Lv10:神話時代の英雄を憑依させ、おのれの力と化す。
 狂戦士化Lv10:痛覚麻痺、認識能力低下。一定時間身体能力十倍。

 《神技ユニークスキル
 天魔Lv10:全身のチャクラを開き剣神の力の一端を授かる。効果時間は十秒。

 体力:SSS
 魔力:SSS
 敏捷:SSS
 幸運:SSS
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 レベル:5310→1
 名前:オリバー・ハロック
 天職:なし
 種族:人族ヒューマン
 技能スキル:なし
 体力:F
 魔力:F
 敏捷:F
 幸運:F
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 どっと、身体が重くなったような気がした。
 肩を押さえつけられているような感覚を覚えながら、オリバーは拳を握ったり開いたりする。

(ずいぶん変わるな……天職の力に頼ってた証拠か)

 自嘲気に口元を緩めると、スキルを表示していた文字が変わった。
 玉座のほうからイルディスが言う。

「好きなのを選んでいいですよ」

「じゃあ遠慮なく。どれどれ……」

 オリバーは順番に文字を追っていく。

 ********************************

【適性値:最上】

 ・竜騎士:ワイバーンに騎乗して圧倒的な破壊力で敵陣を突破する人族の尖兵。

 ・魔剣士:闇の力が宿った剣を使いこなす。徐々に自我が崩壊する恐れがある。

 ・侍:刀を扱う不倒不屈の戦士。極めれば刀で切れぬものはない。


【適性値:上位】

 ・弓兵:弓術が巧みになる。エルフに多い。最上位である『弓匠』では一キロ離れた場所に矢を立てる。

 ・盗賊:斥候やトラップの解除を得意とする。大怪盗になればこの世に盗めないものはない。


【適性値:中位】

 ・魔具師:魔法を道具に込めることが出来る。熟達には時間が必要。

 ・商人:交渉術に秀でている。金運が上昇するものの、破滅することもある。

 ・鍛冶師:製鉄・精錬・鍛鉄などを行うことが出来る。熟達には時間が必要。

 ・調教師:魔獣を使役し、おのれの手足のように操ることが出来る。魔獣に裏切られる危険あり。


【適性値:下位】

 ・神官:神の加護を授け、儀式を進行することが出来る。簡易的な加護で戦うことも可能。

 ・魔導師:エルフの使う魔法をスキルとして習得し、自在に使うことが出来る。


【適性値:最下位】

 ・召喚師:幽界からこの世ならざるものを召喚し、使役する。魔力が必要。

 ********************************


「色んな天職があるんだなぁ」

 オリバーは感心したように呟いた。
 最下位の召喚師は、戦場で出会ったことがある。
 実体のない霊体で戦場を俯瞰、相手を呪い殺す事も出来る厄介なやつだった。

「そりゃあそうですよ。転職は人の数だけあるといってもいいです」

「さすがにそれは言いすぎだろ……」

 茶々を入れてくる女神をあしらいながらオリバーは天職を見ていく。
 さらに下へめくっていくと、何やら面白そうなものがあった。

 ********************************

【適性値:判定外】

 ・道化師:ピエロとなって民衆を楽しませる。サーカスによく生息している。

 ・吟遊詩人:人の世のうつろい、偉大な英雄たちや神を称えて世界を回る。

 ・気候士:天候を観察することで天気を読むことが出来る。

 ・按摩士:他人の身体をもみほぐして人々を癒して回る。

 ・美食家:未知なる美味を探し求めて世界を探索する変わり者。

 ********************************

 変わった職業だ、とオリバーは思う。
 さらに変わっていると思うのは、一番下に書かれた文言だ。

【これらの天職はレベルが上がりません】

 魔族に劣ることを哀れんで神が作った天職システム。
 その存在意義を問うような文言にオリバーは目を瞬かせた。

「レベルが上がらないのか……そうか……」

 レベルは身体能力の向上と頑強さにつながるだけではない。
 この世界においてレベルはそのまま格差につながる。
 ある国ではレベル20以下の入国を禁止していたり、あるギルドではレベル50以上になると破格の優遇を受けられるようになったりするようだ。

「とはいえ、絶対じゃないんだよなぁ」

 レベル5の者がレベル20の者に勝つこともある。
 人間だから、首や目玉が弱いのは変わらないし、レベルが絶対の差というわけでもない。

 完全に油断している状態なら、レベル100の男がレベル20の男に暗殺された事例も存在する。かくいうオリバーも、仲間と共に規格外のレベルを持つ魔王を倒したばかりだ。

 オリバーはたっぷり五分ほど悩んでから、職業一覧の中から一つを選ぶことにした。

「これにしよう」

【この天職は二度と転職できません。本当によろしいですか?】

「うん」

「ちょ、ちょっと待ってください!」

 イルディスが慌てたように止めに入った。

「あなた、もしかして『美食家』を選ぼうとしています?」

「え? うん」

「いやそれ、レベルが──」

「分かってるし。戦わないんだからいいだろ別に」

「いやそうじゃなくて、その天職、ぶっちゃけ数が足りないから適当に追加したネタ天職なんですが……っ! ほんとのほんとに弱いですよ? 人族史上最弱の職業ですよ?」

「いいよ」

「いや待って。ちょっと待って、あなたは私の夫にするんだからもっと相応しい天職がいっぱい……」

「あ、わり。なんかぶつぶつ言ってる間に押しちゃった」

「あぁあああああああああああああ!?」

【転職が完了しました。よき人生を】

 魔法陣が頭から足までを通過し、祝福するような光の粒が頭上に舞う。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 レベル:1
 名前:オリバー・ハロック
 天職:美食家
 種族:人族ヒューマン
 技能スキル:なし
 体力:F
 魔力:F
 敏捷:F
 幸運:F
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「よしよし。いい感じに弱くなったな」

 オリバーが満足げに頷くと、イルディスが口をパクパクさせていた。

「あ、あなたは……なんてことを……」

「いいだろ俺の人生だし」

「やり直し! やり直しです! 最高神特権でやり直しを要求します!」

「最高位に達しないとシステム的に転職できないんだろ」

「だったら早く最高位に……ぁあぁあああっ、ネタ天職に最高位なんてありませんよぉおおおおおおお!」

「なに騒いでんだお前……いいからさっさと下界に降ろせ。用は済んだろ」

「人族のくせに最高神に塩対応すぎません!?」

 抗議の声をあげたイルディスは頬を両手にあげて身体をくねくねし始めた。

「でもそれがいいというからそこが……なんですけど……えへへ」

「気持ち悪い顔浮かべんな。さっさとしろ」

「あぁもう、乙女心の分からない男ですねっ」

 最高神が再び指を鳴らす。
 再びオリバーの目の前に文字が浮かんだ。

 《転職者特典が付与されます》
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 大いなる心眼:あらゆる欺瞞を見破り、対象のステータスを看破する。
 不可視の拒絶:日に一度、不意打ちによるダメージを無効化する。
 イルディスの加護:ステータスの成長速度が上昇する。
 在りし日の剣聖:月に一度だけ聖剣を呼び出し、剣聖の力を使うことが出来る。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「おいなんだこれ」

「あなたはこの私が見込んだ男なのですからつまらないことで死んだら許しませんから!」

 まくしたてるようなイルディスにオリバーは声を上げた。

「待てっ、俺はこんなの望んでないぞ」

「ちゃんと天寿を全うして、第三の人生を謳歌してください」

 身体が浮いて女神の姿がどんどん遠くなっていく。
 蒼穹の中を漂いながら、声だけが風に乗って運ばれた。

「忘れないで。あなたの魂は私と共に在る」

 オリバーの意識は、彼方に呑まれていった。


しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

処理中です...