あなたの隣で愛を囁く

再手術

　お腹の痛みは、2週間。カズくんを襲った。

　食べてはお腹が痛くなる。ゼリーをやめて点滴をすると痛みは落ち着く・・・

　これの繰り返しだった。

　カズくんは辛そうにしていたが、弱音は吐かなかった。
　でも、確実に。また痩せていくのが、誰の目を見ても明らかであった。


　流石にこれでは手術した意味がない。


　再び、主治医から話があると呼ばれた。

　主治医は、

「手術は問題なく終わったが、食事ができない。もう一度お腹に内視鏡を入れて見ないと・・・ダメだった場合、もう一度腸を切らなくては行けない」

と、私に言ってきた。私も、それは仕方ないことだと思って承諾した。


　1週間後、カズくんは再度全身麻酔かで再手術となった。

　手術開始から2時間後。

　主治医がオペ室から出てきて、私に
「腹の中は問題がなかったです。」
と、言ってきた。
　私は医師に感謝し、喜んだ。
　その後ベットで戻ってきたカズくんは、まだ麻酔が効いていたので、少しだけあって、その日は早めに家に帰った。

　よかった、本当によかったと、喜びを噛み締めたのを覚えている。