【完結】令嬢はされるがままに

asami

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第十五話

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 いつも遊びに来ている近所の由香利さんと、いつものように居間でテレビをつけてお茶を飲んでいると「ところで有紀ちゃんフリーマーケットに出す物何かない」と聞かれました。
「何でもいいのよ、いらない物なんでも出せばいいの、使わないタオルとか、コップとか、何でも売れるから」と言われて、全然使っていないコーヒーカップのセットを奧から出してきました。
結婚するとき旦那の叔母がお祝いに買ってくれたんですが、ずっと使わないままになっていました。
「あ、これならすぐ売れるわよ800円でどう」と言われてちょっと安すぎる気がしましたが、もう古いものなのでお金になるならいいかと思いました。
「売れたらお金もってくるわね」と言って由香利さんはコーヒーカップのセットを持っていきました。
フリーマーケットの当日に朝由香利さんから電話があって、「ちょっとフリーマーケットの売り子手伝ってくれない、一人だとさ、トイレにもいけないじゃない、友達頼んどいたんだけど急に用事できちゃったの」と言われました。
私もせっかくのコーヒーカップのセットが売れないと困るので渋谷の代々木公園まで行くことにしました。
会場は広い公園いっぱいに、小さなスペースが区切られていて、由香利さんの店も中央の混雑した場所にありました。
朝方は人通りもほとんどなくて、これで売れるのかしらと思っていましたが、昼過ぎから大変な混雑になって、あっという間に半分くらいの商品は売れてしまいました。


 午後になって、急に空に黒い雲が広がってきました。
「天気予報だと晴れだといってたのにね、雨になるのかしらね」と由香利さんと話していると、急に大粒の雨がポツリポツリと落ち始めました。
空を見上げて様子を見ているとあっというまに土砂降りの雨が降り始めました。
私達は慌てて、並べていた商品を紙袋に入れて濡れないようにかたづけました。
あれほどたくさんいた客も、雨のせいで人っ子一人いなくなり、隣の店でも品物を濡れないように車にしまい込んでいました。
「よかったらそっちの荷物も車に入れましょうか、濡れちゃいますよ」と隣の店の男の子に言われて私達は残りの品の入った紙袋を車に載せてもらいました。
雨はみていても、すぐには止みそうになく、他の店も荷物を車に積み込んでは店をたたんで帰り始めました。
「俺たちもう帰るんだけど荷物どうします、近くだったら一緒に運んでもいいけど」と男の子達に言われました。
男の子達の家の場所はそんなには近くではなかったのですが、車ではすぐだという話しなので、私達は一緒に荷物を運んでもらう事にしました。
車が走り出してしばらくして、「ちょっとお茶飲んで行きませんか、近くにいい店があるから」と男の子の一人に誘われました。
せっかく荷物を運んでもらっていんだから、お茶の相手はくらいしたほうがいいと思い、私達は寄り道していくことにしました。
大通りをしばらく走ると大きなファミレスの駐車場に車が入りました。
店に入ると男の子達は「いやあ腹減った」と言いながら軽い食事を頼んでいました。
私達もお茶だけという訳にはいかなくなって軽いサンドイッチを頼みました。
食事も終わると「いやこれ、元気出るんですよ」と言って男の子達がドリンク剤を勧めてくれました。
断る訳にもいかないと思い私は由香利さんと一緒に飲み干しました。
どろっとした液体がお腹に入った瞬間にお腹の中が燃えるように熱くなり、体中に広がっていきました。
体中が急に重くなり、頭が熱くなって目眩がしてきました。
男の子達に体を支えられてやっとの事で車に乗ると、車がどこを走っているのかもわからなくなりました。
車がしばらく走って着いたのはラブホテルでした。
私はなんとか逃げなければいけないと体を動かそうとしましたが、どうにもなりませんでした。
私はようやくさっき飲まされた薬が変な薬だったのに気が付きました。
欲望の嵐が激しい竜巻となって私の体に襲いかかってきました。
私に抵抗する余裕を与えて、私を征服するのを楽しむかのように、男はゆっくりと私の身体を開いてきました。
これが運命の決めた時だとあきらめの気持ちは、やがてあふれ出る泉を呼び起こしました。
竜巻のような激しい勢いで吹き抜ける嵐の中では、もう逃げることもできませんでした。
支配者に従属するのが女の宿命だと私は心のそこから思い知らされました。
支配者が最後の至福の時を告げるのを待つしかもう望みはなくなりました。
廃墟となった私の身体に、男は征服者の鉄杭を力強く打ち込み続けました。
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