JDの憂鬱

asami

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第五話

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 秋になって、共同で研究をしている他の大学の研究室の男の子達に虹鱒釣りに誘われました。
釣り場がキャンプ場になっていて、釣った魚を焼いてその場で塩焼きにしてお昼ご飯にするという話でした。
そのあとは、山にハイキングに行くというお誘いでした。
女の子達は、そんなにうまく人数分だけ虹鱒が釣れるれるのかしらと話していましたが、男の子の話では、そこでは虹鱒の養殖をしているので食べきれないほど釣れるとのことでした。
当日は、大学の研究室に朝早くみんなで集まって、電車で奥多摩まで行くことになりました。
電車で駅につくとそこからバスで釣り場までいきました。
釣り場は狭い谷間の間にあって、河原はキャンプ場のようになっていて、たき火の跡があちこちにありました。
ちょうど良さそうな所にカマドを用意すると男の子達が釣り竿の用意をして、思い思いの所に場所をとりました。
男の子達は釣りにはなれた様子で、いかにも上手そうな竿使いで釣りを始めました
しばらくは全然釣れる様子もなかったのですが、ようやく10分ぐらいたって最初の一匹が釣れました。
それからは、すぐに釣れ始めて、2時間ほどたつと、とても食べきれないほど虹鱒が釣れました。
女の子達は、川では水しぶきがかかるからと、服が濡れないようにレインコートを持っていきました。
最初はだまって見ていただけですが、もう十分釣れたあとは、女の子にも釣り竿を使わせてくれました。
みんな釣りは初めてでしたが、男の子に言われた通りに竿を使うと、面白いように釣れました。
そろそろ、お昼ご飯にしようと言うことになあり、カマドで火をたくと、ご飯を飯盒で炊きながら、虹鱒を焼きました。
釣ったばかりの虹鱒は、とても美味しくてたくさん食べてお腹いっぱいになりましたが、虹鱒はそれでもかなり余りました。
男の子が用意してきた魚を入れる入れ物に詰め込み、氷を詰めて持ち帰る事にしました。
食事のあとは、近くの山にみんなで登ることにしました。
しばらく歩いて山の頂上につくとしばらく景色を眺めて記念写真をとったあと帰り道を下りました。
最終のバスにようやく間に合うと、私達は帰り道につきました
帰りはみんなで電車で立川駅まででました。
しかし、立川駅までついて中央線に乗ろうとするとなんだかホームの様子が変でした。
事故があって電車が止まっているとのアナウンスが繰り返し流れていました。
他の電車で帰れる人たちはモノレールや南部線を使って帰り道を急いでいました。
私も他の線で帰ったほうがいいかと思いましたが、帰りの切符をもう買ってしまっていたので、事故が復旧するまで待つことにしました。
駅で待っていてもしょうがないと思い、私は残った友達と駅のロッテリアでコーヒーを飲んで時間をつぶしました。
もうそろそろいいだろうと思って駅に戻ってみるともう電車は普通に動いていました。
私は友達と一緒に新宿まで出ました。
新宿で友達と分かれると私は地下鉄に乗り換えました。



 地下鉄の中は夜もかなり遅いのにずいぶん込んでいました。
私は降りるのに丁度いいように電車の一番前に乗りました。
しばらく電車が走ると、次の乗換駅で乗客が一斉に乗り込んできました。
私は運転席のすぐ後ろの角に押し込まれて、つぶされそうになりました。
私の後ろの男が体を押し付けるようにしてきました。
押し返すこともできずに私は苦しい姿勢でじっと我慢しました。
私のお尻のあたりにもぞもぞと動く感触がありました。
私は以前にも朝地下鉄で痴漢にあった事があるので、今度もすぐ痴漢だと思いました。
なにげなく、ミニスカートの上から軽く触れていたり離れたりしていた手が、今度は私のお尻をくすぐるようになで始めました。
私はどうしようもなくて、じっと我慢していました。
ようやく男の手がお尻から離れたとき私はほっとしました。
帰りの駅に着くと私は男を振り払ってなんとかホームに降りました。
駅の改札を駆け抜けると私はやっとのことでほっとした気分になりました。


 駅の出口ではほかの乗降客も階段を上っていくのが見えました。
私はもう大丈夫と思いアパートへの帰り道を急ぎました。
駅の前の通りはもう夜遅くて商店は本屋も、電気屋もみんな店を閉じていました。
飲み屋の前を通り過ぎると中からカラオケの音が聞こえてきました。
いつも買い物をしているコンビニの角をまがってしばらくはまだ人通りがありました。
アパートへ抜ける裏道にはいるともう誰も見えず暗い夜道が続いていました。
自分の足音だけを聞きながら一人で歩いていて何気なく後ろをみると、すこし後を同じ道を曲がって来る人影がありました。
私はたいして気にもとめずに歩いていきました。
しかし次の角を曲がったとき後ろを見るとやはり同じ角をまがってついてくるのが見えました。
私はすこし心配な気持ちになりました。
人影は少しずつ私に近づいてきました。
私が少し早く歩くと後ろの人影も距離をたもって足早に歩きはじめました。
アパート近くになって街灯の明かりもすくなくなると、人影は急には距離を詰めて私に近づいてきました。
男がすぐ後ろまで来るのが見えました。
私は慌てて小走りに駆け出しました。
走りだそうとすると私の目の前に車が止まり男が飛び出すと私に飛びかかってきました。
後ろから追いかけてきた男も私につかみかかり私は車に乗せられました。
車はすぐに走り出しました。
車はしばらく走ると近くの河原につきました。
私は土手をおりて河原に連れ出されました。
欲望の嵐が激しい竜巻となって私の体に襲いかかってきました。
男の欲望は、楽しみを先に延ばしたいかのように、私の身体ををじらしながら開いてきました。
支配者に従順に従うことだけが、私に許された快感だと心の底から思えてきました。
竜巻のような激しい勢いで吹き抜ける嵐の中では、もう逃げることもできませんでした。
いつまで続くともわからない時間が私の心の中で凍り付いていました。
このままずっと続くのなら、私の体はもう征服者に屈服するよりないと覚悟を決めました。
男は私の身体を一撃で貫き通すと、最後の望みを打ち砕きました。
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