JDの憂鬱

asami

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第七話

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 教育史の先生が夏休みの宿題を出しますと授業の時に言い出しました。
歴史的建物を旅行して回って写真とレポートを提出するというのが宿題でした。
授業のあと先輩に話を聞いてみると、その先生は毎年その宿題を出すそうです。
女子大生に学生の間に、旅行をさせるのが目的で、学生のためにと思って考えた宿題だそうでした。
しかし、旅行をするお金がない学生がいることなど、全然考えてはいないようでした。
夏休みに郷里に戻る途中、寄り道をして旅行すればなんとか安く済むと思いました。
しかし、それでもホテル代と食事代くらいは余計にかかってしまいます。
いろいろ考えて結局、アルバイトを探すことにしました。
大学の生協でアルバイトニュースを買ってから、ワープロの募集を調べてみました。
たくさん募集があってどこにしていいのかわかりませんでしたが、大学の近くなら便利だと思いよさそうな所を選びました。
大学の公衆電話で電話してみると担当者の男性らしい声で、履歴書をもって面接に来て下さいと言われました。
翌日大学の授業が終わってから指定された場所にいくとみすぼらしいくらいに古いビルの五階でした。
担当の男性がでてきて履歴書を一通り見た後、「ところで彼氏なんかいるのかな」と聞かれました。
彼氏なんかどうでもいいのに、きっとセクハラなんだ採用する気なんかないんだと思い黙ってました。
じゃあ後日連絡しますと言われたので、てっきり駄目だと思って諦めて帰りました。
翌日電話があって明日から来て下さいと言われました。
スーツを着て来て下さいと言うのでいちおうそれらしい格好で行きました。
会議室で待っていると営業課長さんがでてきて名刺の束を渡されました。
一枚でいいのにと思っていると渡されたのは私の名刺でした。
なんで私の名前の入った名刺なんか渡されるのだろうと思って変に思っていると、これから東洋システムという会社に行くから一緒に来るようにとの話でした。
「君は内の社員ということにしてあるからね、そのつもりで」と言われました。
荷物もあるからとタクシーで東洋システムの会社まで行きました。
受付を通って中にはいるとソフトウェア開発部の基幹システム課の課長さんに紹介されました。
一応紹介されてからすぐ席に連れていかれました。
狭い部屋には机がたくさんならんでいて案内されたのはパソコンの前でした。
今度の新システムの設計書を、納品用にワープロで清書するのが仕事でした。
渡された分はそんなに多くなくて、これならゆっくりやってもすぐ終わると思いました。



 夕方になって貸金庫にDVDROMを入れてきてくださいと言われました。
貸金庫の鍵を渡されましたが私は鍵をどう使っていいのかわかりませんでした。
ちょうど課長さんがいたので「貸金庫でどうしたらいいんでしょか」と聞いてみました。
すると課長さんが一緒にきて教えてくれるといいます。
私は課長さんと一緒に銀行に行きました。
鍵を使って貸金庫に入ると今度は梯子を使って上の方まで登らないと手が届きませんでした。
私は梯子の上まで登ってDVDROMを納めると、梯子を降りようとしました。
梯子を半分ほど降りて、あと数歩で床に足がつきそうになったとき、急に私の腿の間に課長さんの手が差し入れられてきました。
思いもかけない感触が私の体の芯から広がり、泉のように溢れだしました。
頭の中まで熱い奔流が流れこみ、私は半分夢のなかにいるかのように体が重くなりました。
課長さんは帰りを私のアパートまで送るというので、車で送ってもらうことにしました。



 車は私のアパートに帰る途中の道だからと、課長さんのマンションにひとまず寄りました。
ずいぶん立派なマンションなので私はすっかり驚いてしまいました。
少し休んで行かないかと課長さんに言われて私は部屋に入りました。
お腹がすいたからと課長さんは電話で宅配のピザを注文しました。
しばらく待つと、ドアのベルが鳴ってピザが届きました。
私は課長さんに勧められて、すこしピザを食べていくことにしました。
お茶がいると思い、私は台所でお茶を入れました。
ピザを食べ終わったあと、私はお茶の湯呑を台所で洗っていました。
そのとき突然、私は課長さんに後ろから抱きしめられました。
欲望の嵐が激しい竜巻となって私の体に襲いかかってきました。
私に抵抗する余裕を与えて、私を征服するのを楽しむかのように、課長さんはゆっくりと私の身体を開いてきました。
今誰が私を支配しているのか、それだけが私の涙を誘う喜びでした。
逃げることの出来ない快楽の時が始まったことを私は思い知らされました。
意志を失った人形の体を女の宿命が支配し続けました。
支配者が究極の快楽の時を告げるのを待つしかもう希望はなくなりました。
心を失って獣となった私の身体を、課長さんはとどめの一撃きで貫き通しました。
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