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一章
気づいてしまいました
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ロゼの首筋に、熱い息がかかる。
先程まで耳を柔く揉んでいた大きな左手が頭から後ろ首までを覆い固定しているために、ロゼは首を竦めることも、動かすことも出来ない。
身動き出来ないロゼの首筋から、少し尖った、歯の硬い感覚が伝わる。
身をぶるっと震わせ、ぎゅっと目を閉じてその瞬間を待っていると――
「もー、なんでこんなところにいるんだよゼルドー。交代の時間だからって何回も――」
がさ、と乾いた葉の擦れる音と共に、見覚えのある顔が覗く。その顔は、回廊のすぐ側の低木に倒れ込んでいる2人を見て、驚愕の色に染まっていく。
「おおおお、おま、お前えええええ!!ストーカー紛いの行為は百歩譲って良いとして!!それに俺を使ったのもまあ許せるとして!!強制わいせつは立派な犯ざぁぁっぎゃぁぁぁぁいてててていたいたいたい」
「毎回毎回邪魔をするのはこの口か?要らないか、そうか」
「言ってない!要らないなんて言ってない!ちょまじでギブギブギブギブ」
先程までロゼに向けていた熱い目線は何処へやら。
この数瞬でご機嫌が急降下したゼルドは、突然の闖入者であるシュデルの顔を片手で掴み、アイアンクローをお見舞いしている。
「割とまじで!お前がやると冗談になんねえって!!ほ、ほら、ロゼちゃんが怖がって固まってるよ」
「ロゼちゃん、だと……?余程その口が要らぬようだな」
「器ちっっっっさ!!」
やいのやいのと騒いでいる大の男二人の傍ら、ロゼは恐怖ではなく困惑でぽかんとしていた。
そして浮かんだ疑問を、ぽつりと口にする。
「……ストーカー?」
その決して大きくない呟きを口にした瞬間、むさ苦しく肉体言語を交わしていた二人は、ピタッと綺麗に仲良く動きを止めた。
「……ロードさんが、私にストーカー行為をしていたという事ですか?」
「いや違うんだロゼちゃっ……シュワルツェさん」
「?でも先程」
「いや確かに口走ったけど!!実際ゼルドがストーカーしてた訳じゃなくてっ!ただちょっと…………っそう!心配でちょっと見守ってたりとか、ちょっっとスキンシップが多いだけであって!こう、娘を心配する父親みたいな目線だった訳で!なっ、そうだよなぁ!?」
そう言えそう言えと念を押すように、目をかっぴらいてゼルドを振り返るシュデル。
「……そうなんですか?ロードさん」
「……………………………………………………あぁ」
「……そう、ですか」
「――ろ、ロゼちゃん?ゼルドのこと、……嫌い、に…………なった?」
シュデルがロゼの表情を伺うように、恐る恐ると尋ねてくる。先程呼び方を指摘していたゼルドも、今は指摘することもなくただじっとロゼの一挙一動を見ている。
「っえ?き、嫌いになんてなるわけないじゃないですか!……心配してくださるのは、嬉しいです、よ」
「そう、か」
少しほっとしたような表情のゼルドと、その隣で脱力しているシュデル。
しかしその二人が、ロゼの顔に現れた少しの翳りに気づくことはなかった。
あれから少し話した後、審査の仕事のあるゼルドとシュデルは天幕へと向かい、自分の部屋へと戻るロゼとはそこで別れた。まあゼルドは最後まで名残惜しそうにロゼを見ていたが。
がちゃりと部屋の扉を開き、中へと入る。
薄暗くなってきた部屋に人の気配がないのを見るに、同室のリリーは訓練からまだ帰ってきていないようだ。リリーの選抜試験は明日だ。あの親友は大分ぬけているところがあるが、実力は確かだし肝も座っている。おそらく今頃は訓練をしながらも、実技ではなく面接のことで頭がいっぱいだろう。
――またリデナス様に、怒られてないといいですけど。
くすりと笑みを零しながら、隊服に手をかけてシャツの一番上のボタンを外す。
はあ、と詰めていた空気を吐き出した時、ふと目にきら、と銀色が映りこんだ。
それは文机の横に矢と共に立て掛けてある、蔦模様の弓だった。
ベッドに腰掛けながらそっとその弓に手を伸ばす。音ひとつ無い灰色の部屋の中、僅かな冬の陽光に照らされて冷たく輝く模様は、まるで銀世界に埋もれ、凍りついた蔦のようだ。
――これを10歳のロードさんが使っていた。ふふ、何だか不思議な感じがします。
ゼルドがこれをロゼに託してくれた時、値段を知って恐れ多く感じたのは記憶に新しい。
だがその時、それと同じくらい、いやそれ以上にロゼは嬉しかった。
昔ゼルドの使っていたもの――恐らくは使い込んでいた、思い出のあるもの――を自分に託される、そう思うとむず痒いやら誇らしいやらの感情がごちゃ混ぜになったのだ。
あの無表情の怖い顔で、自然と周りを威圧するような人が。
案外優しくて面倒見がいいことをロゼは知っている。
――面倒見、ね。…………まるで子供のようだとしか、思われていないんでしょうね。…………歳は三つしか違わないのに。
先程の遣り取りを思い出して、ロゼは俯く。
くしゃくしゃと頭を撫でる大きな手も、顎を擽る時に少し細まる三白眼も…………全部、全部そうやって子供のように可愛がってくれていたのだと思うと、今までの近い距離感にも納得がいってしまう。
「――わがままなのかなぁ、私」
子供扱いは嫌だ。このくらいの歳なら誰だってそうだろう。
でもそういうことじゃないのだ、きっと。
あのロゼに優しく触れてくれる手には、他の意味があって欲しいと――――もっと触れて欲しいと、そう思ってしまうから。
そう思う理由なんて、もうひとつしかないではないか。
ぎゅっと目を瞑り、ベッドの上で弓を抱えながら丸くなる。
こんな気持ちで、これからどうやって顔を合わせればよいのだろうと考える。最早ロゼには、今までどうやって普通に振舞っていたのかさえ分からなくなっていた。
火照った頬にあたる銀の弓に自分の体温が伝わり、じんわりと暖かくなってゆく。
今はこの弓を抱いたまま眠ってしまおうと、ロゼは意識を手放した。
「――なぁ、聞いてもいいかゼルド」
「審査中だぞ」
「俺らは今は審査員じゃないだろ。………………ほんとにさ、何であの子なんだ?お前、誰かに自分から話しかけたり、何かに固執したりする奴じゃないだろう」
普段のゼルドを知っているシュデルは問い掛ける。
ゼルド=ロードという男は、心根が悪人という訳では無い。一度懐に入れた、ごく限られた数の者は大事にするし、シュデルのように邪険に扱ってはいても気を許している人はいる。
だが、同時に決して優しいと言うわけでもない。
感情の起伏が少ないこの男は、任務で非情な判断を迫られても、表情に出すことなくやり遂げる。
表情に出すことなく、というのは語弊があるかもしれない。
勿論少しの同情や哀れみは感じるのだろう。だがそれだけだ。それらの感情は表情に出すまでもなく、消える。
……生まれもっての軍人、とでも言うのだろうか。
案外、この男は見た目通りの性格なのかもしれない。
そんな男が誰かに自分から興味を持つのを、そして固執するのを、シュデルは初めて見た。
「――理由なんざ分からん。…………だが、あの焦げ茶色は、最初から真っ直ぐに俺を見ていた」
そう言った男が思い出したのは、あの瞳を持つ小さな女の子と初めて会った日の事だ。
此方を怖がり、おどおどとしてゼルドの顔を見ないように俯いている亜麻色の小さな頭。
そしてしゃがんだ時に合った、ありふれた色の瞳。驚きの色を映したその瞳は、一度目が合ってからは怖がることなく真っ直ぐにゼルドを見つめるようになる。
あんなに体が小さくて、おどおどとしていて、そして――悔しくなって泣きそうになる程に涙脆いのに。
強くなりたいと願い、誰かのためになりたいと思うその心は強い。
その心をそのまま表すような真っ直ぐな瞳に、最初に魅入られた。
だから理由なんて分からない。その隠れた強い心なのか、わたわたとしながらも顔を真っ赤にする仕草なのか、小さな体で自分の隣をちょこちょこと歩く姿なのか。
日々の中で心に積み重なってゆくものは、数えてもきりがない。
「…………言わなくていいのか?」
「直に言う。だが、今ではない」
――逃げられたら、元も子もないからな。
天幕の中、真っ直ぐ先を見据えた男は薄らと口端をあげたのだった。
先程まで耳を柔く揉んでいた大きな左手が頭から後ろ首までを覆い固定しているために、ロゼは首を竦めることも、動かすことも出来ない。
身動き出来ないロゼの首筋から、少し尖った、歯の硬い感覚が伝わる。
身をぶるっと震わせ、ぎゅっと目を閉じてその瞬間を待っていると――
「もー、なんでこんなところにいるんだよゼルドー。交代の時間だからって何回も――」
がさ、と乾いた葉の擦れる音と共に、見覚えのある顔が覗く。その顔は、回廊のすぐ側の低木に倒れ込んでいる2人を見て、驚愕の色に染まっていく。
「おおおお、おま、お前えええええ!!ストーカー紛いの行為は百歩譲って良いとして!!それに俺を使ったのもまあ許せるとして!!強制わいせつは立派な犯ざぁぁっぎゃぁぁぁぁいてててていたいたいたい」
「毎回毎回邪魔をするのはこの口か?要らないか、そうか」
「言ってない!要らないなんて言ってない!ちょまじでギブギブギブギブ」
先程までロゼに向けていた熱い目線は何処へやら。
この数瞬でご機嫌が急降下したゼルドは、突然の闖入者であるシュデルの顔を片手で掴み、アイアンクローをお見舞いしている。
「割とまじで!お前がやると冗談になんねえって!!ほ、ほら、ロゼちゃんが怖がって固まってるよ」
「ロゼちゃん、だと……?余程その口が要らぬようだな」
「器ちっっっっさ!!」
やいのやいのと騒いでいる大の男二人の傍ら、ロゼは恐怖ではなく困惑でぽかんとしていた。
そして浮かんだ疑問を、ぽつりと口にする。
「……ストーカー?」
その決して大きくない呟きを口にした瞬間、むさ苦しく肉体言語を交わしていた二人は、ピタッと綺麗に仲良く動きを止めた。
「……ロードさんが、私にストーカー行為をしていたという事ですか?」
「いや違うんだロゼちゃっ……シュワルツェさん」
「?でも先程」
「いや確かに口走ったけど!!実際ゼルドがストーカーしてた訳じゃなくてっ!ただちょっと…………っそう!心配でちょっと見守ってたりとか、ちょっっとスキンシップが多いだけであって!こう、娘を心配する父親みたいな目線だった訳で!なっ、そうだよなぁ!?」
そう言えそう言えと念を押すように、目をかっぴらいてゼルドを振り返るシュデル。
「……そうなんですか?ロードさん」
「……………………………………………………あぁ」
「……そう、ですか」
「――ろ、ロゼちゃん?ゼルドのこと、……嫌い、に…………なった?」
シュデルがロゼの表情を伺うように、恐る恐ると尋ねてくる。先程呼び方を指摘していたゼルドも、今は指摘することもなくただじっとロゼの一挙一動を見ている。
「っえ?き、嫌いになんてなるわけないじゃないですか!……心配してくださるのは、嬉しいです、よ」
「そう、か」
少しほっとしたような表情のゼルドと、その隣で脱力しているシュデル。
しかしその二人が、ロゼの顔に現れた少しの翳りに気づくことはなかった。
あれから少し話した後、審査の仕事のあるゼルドとシュデルは天幕へと向かい、自分の部屋へと戻るロゼとはそこで別れた。まあゼルドは最後まで名残惜しそうにロゼを見ていたが。
がちゃりと部屋の扉を開き、中へと入る。
薄暗くなってきた部屋に人の気配がないのを見るに、同室のリリーは訓練からまだ帰ってきていないようだ。リリーの選抜試験は明日だ。あの親友は大分ぬけているところがあるが、実力は確かだし肝も座っている。おそらく今頃は訓練をしながらも、実技ではなく面接のことで頭がいっぱいだろう。
――またリデナス様に、怒られてないといいですけど。
くすりと笑みを零しながら、隊服に手をかけてシャツの一番上のボタンを外す。
はあ、と詰めていた空気を吐き出した時、ふと目にきら、と銀色が映りこんだ。
それは文机の横に矢と共に立て掛けてある、蔦模様の弓だった。
ベッドに腰掛けながらそっとその弓に手を伸ばす。音ひとつ無い灰色の部屋の中、僅かな冬の陽光に照らされて冷たく輝く模様は、まるで銀世界に埋もれ、凍りついた蔦のようだ。
――これを10歳のロードさんが使っていた。ふふ、何だか不思議な感じがします。
ゼルドがこれをロゼに託してくれた時、値段を知って恐れ多く感じたのは記憶に新しい。
だがその時、それと同じくらい、いやそれ以上にロゼは嬉しかった。
昔ゼルドの使っていたもの――恐らくは使い込んでいた、思い出のあるもの――を自分に託される、そう思うとむず痒いやら誇らしいやらの感情がごちゃ混ぜになったのだ。
あの無表情の怖い顔で、自然と周りを威圧するような人が。
案外優しくて面倒見がいいことをロゼは知っている。
――面倒見、ね。…………まるで子供のようだとしか、思われていないんでしょうね。…………歳は三つしか違わないのに。
先程の遣り取りを思い出して、ロゼは俯く。
くしゃくしゃと頭を撫でる大きな手も、顎を擽る時に少し細まる三白眼も…………全部、全部そうやって子供のように可愛がってくれていたのだと思うと、今までの近い距離感にも納得がいってしまう。
「――わがままなのかなぁ、私」
子供扱いは嫌だ。このくらいの歳なら誰だってそうだろう。
でもそういうことじゃないのだ、きっと。
あのロゼに優しく触れてくれる手には、他の意味があって欲しいと――――もっと触れて欲しいと、そう思ってしまうから。
そう思う理由なんて、もうひとつしかないではないか。
ぎゅっと目を瞑り、ベッドの上で弓を抱えながら丸くなる。
こんな気持ちで、これからどうやって顔を合わせればよいのだろうと考える。最早ロゼには、今までどうやって普通に振舞っていたのかさえ分からなくなっていた。
火照った頬にあたる銀の弓に自分の体温が伝わり、じんわりと暖かくなってゆく。
今はこの弓を抱いたまま眠ってしまおうと、ロゼは意識を手放した。
「――なぁ、聞いてもいいかゼルド」
「審査中だぞ」
「俺らは今は審査員じゃないだろ。………………ほんとにさ、何であの子なんだ?お前、誰かに自分から話しかけたり、何かに固執したりする奴じゃないだろう」
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ゼルド=ロードという男は、心根が悪人という訳では無い。一度懐に入れた、ごく限られた数の者は大事にするし、シュデルのように邪険に扱ってはいても気を許している人はいる。
だが、同時に決して優しいと言うわけでもない。
感情の起伏が少ないこの男は、任務で非情な判断を迫られても、表情に出すことなくやり遂げる。
表情に出すことなく、というのは語弊があるかもしれない。
勿論少しの同情や哀れみは感じるのだろう。だがそれだけだ。それらの感情は表情に出すまでもなく、消える。
……生まれもっての軍人、とでも言うのだろうか。
案外、この男は見た目通りの性格なのかもしれない。
そんな男が誰かに自分から興味を持つのを、そして固執するのを、シュデルは初めて見た。
「――理由なんざ分からん。…………だが、あの焦げ茶色は、最初から真っ直ぐに俺を見ていた」
そう言った男が思い出したのは、あの瞳を持つ小さな女の子と初めて会った日の事だ。
此方を怖がり、おどおどとしてゼルドの顔を見ないように俯いている亜麻色の小さな頭。
そしてしゃがんだ時に合った、ありふれた色の瞳。驚きの色を映したその瞳は、一度目が合ってからは怖がることなく真っ直ぐにゼルドを見つめるようになる。
あんなに体が小さくて、おどおどとしていて、そして――悔しくなって泣きそうになる程に涙脆いのに。
強くなりたいと願い、誰かのためになりたいと思うその心は強い。
その心をそのまま表すような真っ直ぐな瞳に、最初に魅入られた。
だから理由なんて分からない。その隠れた強い心なのか、わたわたとしながらも顔を真っ赤にする仕草なのか、小さな体で自分の隣をちょこちょこと歩く姿なのか。
日々の中で心に積み重なってゆくものは、数えてもきりがない。
「…………言わなくていいのか?」
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