43 / 57
一章
レライ=ノーヴァという男
しおりを挟む
「それで、フィード副師団長。例の調査については?」
少女のことを考えていたフランチェスカは、ロンダールの問い掛けにひとつ頷き、執務机に広げられた神殿直轄地周辺の地図の近くに移動し、その地図のある一点に白く細長い指を置いた。
「未だ魔物の撹乱が報告されていない神殿直轄地内の森で幾つかを絞り、各所の近くの村にノーヴァ団長の部下数名を待機させました。そのうちの一つ、このノルドから少し離れた森で、魔物に対しての罠が見つかり、直接犯人達が魔物を捕獲している現場も確認済みです」
「……では予定通り、犯人の確保ではなく尾行を?」
「はい。近くに施設がありました。大きさは……そうですね、この第一棟の二倍程でしょうか」
「大きさからして、おそらく組織の本部ではないな。どうするノーヴァ、そこを叩くか?」
「神殿から内通者が出た時点で此方が組織の事に勘づいたことは知られていますから、こちら側が忍ぶ必要もない。証拠を探す為にも、制圧して然るべきでしょう。向かわせる人員は既にこちらで決めています。あなたの部下にも行って貰うことになる」
「了解した。詳細を聞き次第、各自に伝達しておく。…………それで、今回はあの男は行くのか?」
「……?あの男、ですか」
何故か慎重に尋ねるロンダールに、首を傾げる。
「第一聖師団第一隊のゼルド=ロードのことだ。……あいつがいるのといないのとでは、現場の状況も異なるだろうからな」
「――ああ成程。 彼は今回、参加しますよ。この大事な時に、あの戦闘力は欠かせませんしね」
「そうか。彼には、もう伝えたのか?」
「ええ勿論。そもそも彼からの志願もありましたから。とても楽しみな様子でした」
「……楽しみ?私は彼を良くは知らないが――……楽しみというのは、些か不謹慎ではないかな」
「ああ、失礼。楽しみというのは少し語弊がありますね。言い換えるなら、待ちきれない、でしょうか。いやあ、当日の活躍ぶりが楽しみですよ」
朗らかそうに笑う己の上司の黄金の瞳は、珍しく喜色に彩られている。そのことに多少の驚きを感じながらも、フランチェスカは我知らず眉間に僅かに皺をよせた。
「ロンダール団長、夜は私用があると言っていましたね?そろそろ帷の降りる時間ですよ」
「――あぁ、すまない。思ったよりも長居してしまっていたらしい。それでは後日、改めて詳細については話し合おう」
そう言って、エダンズが執務室から出ていく。その背が見えなくなった時、目線を扉の方へと向けたままレライが口を開いた。
「――別に、ゼルド=ロードの反応を楽しんでるだけではないですよ」
「………何も、言ってないですよ。私」
「お前は顔に出やすいですから」
回り込んで自らの執務机に座りながら喋るレライには先程までの笑顔はなく、フランチェスカの良く知る彼の顔があった。外で優しく笑う上司を見ると、フランチェスカはいつも悪寒を覚える。それは、普段の彼の、皮肉気にしか笑わない顔や、時たま見せる表情が削げ落ちたような顔を知っているからだ。
フランチェスカは、小さくため息をついた。
……別に、この男がただ楽しんでいるだけなんて、フランチェスカは考えていない。そんな単純な思考だったら、副官の自分はどれだけ楽だっただろうかとは考えるが。
「…………でも、彼の、……彼らの気持ちを知っているから、「楽しみ」なんて皮肉な表現が出てきたのでしょう。彼は、ゼルド=ロードは、あの子を傷つける者も害をなす者も許さない筈です。……それをそんな風に言うとは、不謹慎は彼ではなく団長、あなたなのでは?」
「随分と生意気ですねぇ、私の副官は。最初は私の顔色を窺っているような小娘だったのに」
「何年前の話をしているのか……大体、そんな私を気持ち悪いと言ったのは貴方でしょう」
「おや、根に持つタイプですか。性格が曲がっていると嫁の貰い手は現れませんよ」
その言葉に、次の頭に浮かんでいた台詞で応戦しようとしていたフランチェスカの口がぴたりと止まり、閉じられる。
―――この方は、どこまで私の神経を逆撫でしたいんだ。私の事情を知っていて、嫁の貰い手、などと。
「――――嫁の貰い手など、いなくて結構。そもそも、自分で決められるものでもありませんから」
自分が諦めたものを、繋がれている見えない首輪を、どうしてこの人は思いださせるのか。
奥歯をかみしめ自嘲するフランチェスカを見る、無機質そうな瞳。だがその瞳には、男の本心が揺れるようにして見え隠れしていた。初対面で彼の素を見抜いたフランチェスカでさえ分からないようなその揺れ。だがこの執念深い男は、それを気づかせるほどの愚は侵さない。
――狩りの上手い動物程、慎重に行動するのだ。
獲物が己にむかれた牙に気づく頃には、もう逃げ場など残してはならないのだから。
「……話を戻します。あの子の、ロゼのことについてもそうです。私には、師団長がどうなさりたいのかが分かりません」
「どうしたいのか、ですか?」
脱線した話を元に戻すフランチェスカの顔に、先程のような陰りはない。先程の話をなかったかのようにふるまう彼女の言葉に、レライは質問で返した。
「……前の、暗殺の件。収容所への立ち入り許可証、第一隊長伝いで渡しましたよね?あの子に自分の名前は出さずに。でないとあの管理の厳しい場所に入れるはずがありません。…………本当に、意図が分かりかねます。隊の部下まで収容所までの道中の監視に着けて、どうしてそこまで」
「分かっていたのならなぜ止めなかったのです?」
「…………師団長が私に言わないことなどごまんとありますから。なにか、意味があるのではないかと思っただけです」
「これは手厳しい」
言葉に反してくすくすと笑うレライは、どうにも機嫌が良さそうだ。その金色の瞳を自身の副官へと向け、告げる。
「……別に、意味などありませんよ。ただ彼が――いえ、ゼルド=ロードが何やら考えているようでしたからね。拗れないように助け舟を出しただけです」
「彼の意思では隠し通す事が望みであったはずなのに……暴くことが助け舟、ですか?」
「今日は随分と口答えしますねぇ」
「いえ、申し訳ありません。…………ただあの子には、不幸になって欲しくないのです」
「…………赤の他人に感情移入とは、なんともお優しい。美徳でもありますが、私はお前のそういうところが嫌いですよ」
「一言余計です」
「ふふ、まあ嘘では無いのですがね。…………安心しなさい、私はあの二人の未来に影を差すようなことはしない。暗殺の件だって、結局あの二人は和解したのでしょう?」
「それはそうですが……そもそも、なぜ許可など出したのです」
「――ロードはまだ若く、シュワルツェに関しては直情的です。それは美点でもある。心そのままにぶつかる方が二人の為でしょう」
レライは机の上にある、透明なペン立てへと視線を移す。ガラス製のその表面には執務室で煌々と輝くランプと、そして窓から見える闇夜が映し出されていた。
「……師団長が誰かを気に掛けるなど、珍しい」
フランチェスカが、不意にぽつりと言葉を零す。その声音には揶揄うようなものはなく、ただ純粋に落ちてきた疑問を言葉にしたようだった。
「失礼なことを。私だって人間ですからね、誰かを気にかけることだって多少なりともありますよ。――まあ、ロードに関しては他と違うかもしれませんね」
その含みのある言い方に、フランチェスカは首を傾げる。
「言葉で表すのであれば……同族嫌悪ならぬ同族のよしみ、でしょうかねぇ」
「…………同族、ですか?失礼ながら師団長とロードは、随分と気性も性質も異なるようにお見受けしますが」
……あの青年はまだ若く、一部のこと、主にロゼのことに関しては気性も荒く思ったことを行動に表す。そんな青年と目の前に優雅に座る男が"同族”とは、フランチェスカにはどうしても思えなかった。
「ええ。――お前は当分、分からなくていいですよ」
椅子を回転させて窓から此方に目線を移し、その黄金の瞳をフランチェスカへと向ける。心做しか、その瞳孔は先程よりも細まっている。
当分、という言葉にまたも首を捻るフランチェスカであったが、触らぬ神に祟りなしと口を噤むことにしたのだった。
·······················································
リデナス「···················程々にな」
少女のことを考えていたフランチェスカは、ロンダールの問い掛けにひとつ頷き、執務机に広げられた神殿直轄地周辺の地図の近くに移動し、その地図のある一点に白く細長い指を置いた。
「未だ魔物の撹乱が報告されていない神殿直轄地内の森で幾つかを絞り、各所の近くの村にノーヴァ団長の部下数名を待機させました。そのうちの一つ、このノルドから少し離れた森で、魔物に対しての罠が見つかり、直接犯人達が魔物を捕獲している現場も確認済みです」
「……では予定通り、犯人の確保ではなく尾行を?」
「はい。近くに施設がありました。大きさは……そうですね、この第一棟の二倍程でしょうか」
「大きさからして、おそらく組織の本部ではないな。どうするノーヴァ、そこを叩くか?」
「神殿から内通者が出た時点で此方が組織の事に勘づいたことは知られていますから、こちら側が忍ぶ必要もない。証拠を探す為にも、制圧して然るべきでしょう。向かわせる人員は既にこちらで決めています。あなたの部下にも行って貰うことになる」
「了解した。詳細を聞き次第、各自に伝達しておく。…………それで、今回はあの男は行くのか?」
「……?あの男、ですか」
何故か慎重に尋ねるロンダールに、首を傾げる。
「第一聖師団第一隊のゼルド=ロードのことだ。……あいつがいるのといないのとでは、現場の状況も異なるだろうからな」
「――ああ成程。 彼は今回、参加しますよ。この大事な時に、あの戦闘力は欠かせませんしね」
「そうか。彼には、もう伝えたのか?」
「ええ勿論。そもそも彼からの志願もありましたから。とても楽しみな様子でした」
「……楽しみ?私は彼を良くは知らないが――……楽しみというのは、些か不謹慎ではないかな」
「ああ、失礼。楽しみというのは少し語弊がありますね。言い換えるなら、待ちきれない、でしょうか。いやあ、当日の活躍ぶりが楽しみですよ」
朗らかそうに笑う己の上司の黄金の瞳は、珍しく喜色に彩られている。そのことに多少の驚きを感じながらも、フランチェスカは我知らず眉間に僅かに皺をよせた。
「ロンダール団長、夜は私用があると言っていましたね?そろそろ帷の降りる時間ですよ」
「――あぁ、すまない。思ったよりも長居してしまっていたらしい。それでは後日、改めて詳細については話し合おう」
そう言って、エダンズが執務室から出ていく。その背が見えなくなった時、目線を扉の方へと向けたままレライが口を開いた。
「――別に、ゼルド=ロードの反応を楽しんでるだけではないですよ」
「………何も、言ってないですよ。私」
「お前は顔に出やすいですから」
回り込んで自らの執務机に座りながら喋るレライには先程までの笑顔はなく、フランチェスカの良く知る彼の顔があった。外で優しく笑う上司を見ると、フランチェスカはいつも悪寒を覚える。それは、普段の彼の、皮肉気にしか笑わない顔や、時たま見せる表情が削げ落ちたような顔を知っているからだ。
フランチェスカは、小さくため息をついた。
……別に、この男がただ楽しんでいるだけなんて、フランチェスカは考えていない。そんな単純な思考だったら、副官の自分はどれだけ楽だっただろうかとは考えるが。
「…………でも、彼の、……彼らの気持ちを知っているから、「楽しみ」なんて皮肉な表現が出てきたのでしょう。彼は、ゼルド=ロードは、あの子を傷つける者も害をなす者も許さない筈です。……それをそんな風に言うとは、不謹慎は彼ではなく団長、あなたなのでは?」
「随分と生意気ですねぇ、私の副官は。最初は私の顔色を窺っているような小娘だったのに」
「何年前の話をしているのか……大体、そんな私を気持ち悪いと言ったのは貴方でしょう」
「おや、根に持つタイプですか。性格が曲がっていると嫁の貰い手は現れませんよ」
その言葉に、次の頭に浮かんでいた台詞で応戦しようとしていたフランチェスカの口がぴたりと止まり、閉じられる。
―――この方は、どこまで私の神経を逆撫でしたいんだ。私の事情を知っていて、嫁の貰い手、などと。
「――――嫁の貰い手など、いなくて結構。そもそも、自分で決められるものでもありませんから」
自分が諦めたものを、繋がれている見えない首輪を、どうしてこの人は思いださせるのか。
奥歯をかみしめ自嘲するフランチェスカを見る、無機質そうな瞳。だがその瞳には、男の本心が揺れるようにして見え隠れしていた。初対面で彼の素を見抜いたフランチェスカでさえ分からないようなその揺れ。だがこの執念深い男は、それを気づかせるほどの愚は侵さない。
――狩りの上手い動物程、慎重に行動するのだ。
獲物が己にむかれた牙に気づく頃には、もう逃げ場など残してはならないのだから。
「……話を戻します。あの子の、ロゼのことについてもそうです。私には、師団長がどうなさりたいのかが分かりません」
「どうしたいのか、ですか?」
脱線した話を元に戻すフランチェスカの顔に、先程のような陰りはない。先程の話をなかったかのようにふるまう彼女の言葉に、レライは質問で返した。
「……前の、暗殺の件。収容所への立ち入り許可証、第一隊長伝いで渡しましたよね?あの子に自分の名前は出さずに。でないとあの管理の厳しい場所に入れるはずがありません。…………本当に、意図が分かりかねます。隊の部下まで収容所までの道中の監視に着けて、どうしてそこまで」
「分かっていたのならなぜ止めなかったのです?」
「…………師団長が私に言わないことなどごまんとありますから。なにか、意味があるのではないかと思っただけです」
「これは手厳しい」
言葉に反してくすくすと笑うレライは、どうにも機嫌が良さそうだ。その金色の瞳を自身の副官へと向け、告げる。
「……別に、意味などありませんよ。ただ彼が――いえ、ゼルド=ロードが何やら考えているようでしたからね。拗れないように助け舟を出しただけです」
「彼の意思では隠し通す事が望みであったはずなのに……暴くことが助け舟、ですか?」
「今日は随分と口答えしますねぇ」
「いえ、申し訳ありません。…………ただあの子には、不幸になって欲しくないのです」
「…………赤の他人に感情移入とは、なんともお優しい。美徳でもありますが、私はお前のそういうところが嫌いですよ」
「一言余計です」
「ふふ、まあ嘘では無いのですがね。…………安心しなさい、私はあの二人の未来に影を差すようなことはしない。暗殺の件だって、結局あの二人は和解したのでしょう?」
「それはそうですが……そもそも、なぜ許可など出したのです」
「――ロードはまだ若く、シュワルツェに関しては直情的です。それは美点でもある。心そのままにぶつかる方が二人の為でしょう」
レライは机の上にある、透明なペン立てへと視線を移す。ガラス製のその表面には執務室で煌々と輝くランプと、そして窓から見える闇夜が映し出されていた。
「……師団長が誰かを気に掛けるなど、珍しい」
フランチェスカが、不意にぽつりと言葉を零す。その声音には揶揄うようなものはなく、ただ純粋に落ちてきた疑問を言葉にしたようだった。
「失礼なことを。私だって人間ですからね、誰かを気にかけることだって多少なりともありますよ。――まあ、ロードに関しては他と違うかもしれませんね」
その含みのある言い方に、フランチェスカは首を傾げる。
「言葉で表すのであれば……同族嫌悪ならぬ同族のよしみ、でしょうかねぇ」
「…………同族、ですか?失礼ながら師団長とロードは、随分と気性も性質も異なるようにお見受けしますが」
……あの青年はまだ若く、一部のこと、主にロゼのことに関しては気性も荒く思ったことを行動に表す。そんな青年と目の前に優雅に座る男が"同族”とは、フランチェスカにはどうしても思えなかった。
「ええ。――お前は当分、分からなくていいですよ」
椅子を回転させて窓から此方に目線を移し、その黄金の瞳をフランチェスカへと向ける。心做しか、その瞳孔は先程よりも細まっている。
当分、という言葉にまたも首を捻るフランチェスカであったが、触らぬ神に祟りなしと口を噤むことにしたのだった。
·······················································
リデナス「···················程々にな」
0
あなたにおすすめの小説
人生に絶望していたら異世界のデスゲームに巻き込まれました~ヤンデレ悪魔を召還したので、最期まで楽しもうと思います!~
雨宮 叶月
恋愛
「人の「正しさ」が崩れていく瞬間って、美しいと思いません?」
学校でも家でも理不尽な扱いを受ける少女・成瀬伊澄。
ある日、クラスメイト・担任と共に異世界のデスゲームに巻き込まれた。
召喚したのは悪魔・ディオラル。
なんだか様子がおかしいが、嬉しいので気にしない。
『死』は恐怖じゃない。だから最期までデスゲームを楽しむことにする。
彼氏がヤンデレてることに気付いたのでデッドエンド回避します
八
恋愛
ヤンデレ乙女ゲー主人公に転生した女の子が好かれたいやら殺されたくないやらでわたわたする話。基本ほのぼのしてます。食べてばっかり。
なろうに別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたものなので今と芸風(?)が違うのですが、楽しんでいただけると嬉しいです。
一部加筆修正しています。
2025/9/9完結しました。ありがとうございました。
ストーカーから逃げ切ったつもりが、今度はヤンデレ騎士団に追われています。
由汰のらん
恋愛
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。
さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった!
しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って?
いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?
夕立悠理
恋愛
もうすぐ高校一年生になる朱里には、大好きな人がいる。義兄の小鳥遊優(たかなしゆう)だ。優くん、優くん、と呼んで、いつも後ろをついて回っていた。
けれど、楽しみにしていた高校に入学する日、思い出す。ここは、前世ではまっていた少女漫画の世界だと。ヒーローは、もちろん、かっこよくて、スポーツ万能な優。ヒロインは、朱里と同じく新入生だ。朱里は、二人の仲を邪魔する悪役だった。
思い出したのをきっかけに、朱里は優を好きでいるのをやめた。優くん呼びは、封印し、お兄ちゃんに。中学では一緒だった登下校も別々だ。だって、だって、愛しの「お兄ちゃん」は、ヒロイン様のものだから。
──それなのに。お兄ちゃん、ちょっと、距離近くない……?
※お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね? は二人がいちゃついてるだけです。
時間を止めて ~忘れられない元カレは完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な人でした 【完結】
remo
恋愛
どんなに好きになっても、彼は絶対に私を愛さない。
佐倉ここ。
玩具メーカーで働く24歳のOL。
鬼上司・高野雅(がく)に叱責されながら仕事に奔走する中、忘れられない元カレ・常盤千晃(ちあき)に再会。
完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な彼には、悲しい秘密があった。
【完結】ありがとうございました‼
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる