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第十章 決戦
最後の切り札
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合計七十基のボアヘッドが川に入ったのを見て、パトリア軍の総司令ヴェトス元帥は決断した。
「堰を切れ」
堤防上の本陣で狼煙が上げられた。すると上流で篝火の覆いが外され灯りが露出する。暗がりに灯った合図を見て、さらに上流でも篝火の覆いが外される。それを確認したさらに上流でも同様の事が行われる。
そうして上流へ上流へ、シルフを使えなくても素早く合図を送った。
貯水池を守るパトリア軍の一隊は、下流で篝火の合図が出たのを確認した。
水門は既に全開にされており、板と石組みで水を堰き止めているだけだ。板を繋ぐ綱を切れば、水圧で倒れて放流できる仕組みである。
水門は滑車で吊られているので巻き上げるには時間が掛かるし、万一障害が起きたら切り札が使えなくなってしまう。その為即座に放流できるよう事前に準備していたのだ。
そして命令を確認するや、遅滞なく綱は切られた。
板が倒れ石組みが崩れる。
満々と湛えていた貯水池の水が一気に放出された。
轟音を上げて激流は川床を削りながら駆け下りる。そして下流の全てを押し流すはずだ。
この激流に祖国の命運が懸かっていると思うと、将兵たちは暗がりへと流れ出る水をいつまでも見守った。
א
その激流を止めるべく、リスティア軍分遣隊が渓谷の闇の中に待機していた。
本陣から連絡が来るか、水が来るかしたらノームによって崖を崩して堰き止めるよう命じられていた。
騎兵中隊二百騎と精霊士分隊十名は渓谷の斜面中程を走る山道にいた。崖の途中にあるような場所で、足下の谷底を渓流が流れている。
一隊は崩す予定の下流側にいる。万一崩した土砂を水が越したら、すぐさま下流も崩さねばならないからだ。
もちろんそれに巻き込まれてはたまらないので、渓流に張り出したしっかりした岩の上に中隊長ら幹部と精霊士分隊およそ二十名がいた。残りの騎兵は上流と下流とに散開し、襲撃に備えて縦深防御の構えをしていた。
移動速度重視で投入されたので、騎兵に不向きな山岳地帯に分遣隊は難渋していた。馬が二頭並べば塞がる山道である。迂闊に走れば崖下に転落するので、歩兵より優位なのはより高い位置で剣を振るえる程度か。
精霊士分隊はノーム七体とシルフ二体、サラマンダー一体を使える。
激流をいち早く察知できるようシルフの一体を上流に飛ばし、残り一体で周辺を警戒していた。
そのシルフが、他のシルフによって動きを封じられたときの事までは考えていなかった。
前は崖、後ろも急斜面の暗闇で、注意はどうしても上流と下流に向いてしまう。
突如背後の急斜面から、人間の背丈ほどもある大岩が転がってきた。立木を薙ぎ倒し、土煙を巻きあげ、針路上の騎兵数騎を巻き込んで渓流へと落ちた。
谷底での大音響にリスティア将兵の注意が眼下に向けられる。
その隙を突いて、岩が平した斜面を騎馬部隊が駆け下りてきた。
分遣隊の存在はパトリア軍に察知されていたのだ。
そして総司令ヴェトス元帥は、ソロス川の北にいる最強の駒を当ててきた。
鬨の声を上げ、パトリア騎士団による奇襲である。
シルフによる事前警告を受けられなかった騎兵中隊は、完全に不意を打たれた。停止したまま部隊の横腹に突撃を受ける。
先頭の騎士が勢い余って敵もろとも崖に落ちるのを目の当たりにして、リスティア騎兵は恐怖した。
敵に気取られぬよう獣道を進んできた騎士団は、渓流に沿って細長く配置されていた分遣隊の上流側三分の一辺りに横合いから突入した。山道に出るや左右に分かれ、上流下流双方へと突撃する。
騎士団は先頭が登り斜面ぎりぎりに馬を走らせ、斜めに次が続く形で、嫌でもリスティア騎兵が崖へ追い詰められる形で突き進んだ。
走る騎馬と止まっている騎馬との差、さらに技量の差で圧倒され、リスティア騎兵は次々と崖下へ落とされた。
無論パトリア騎士団も無傷ではない。特に上流側に向かった主力は、敵を崖下に追いやる為に槍を持たぬ左側を敵に向けねばならない。盾で攻撃を受けるだけでなく、盾で敵を殴って血路を切り開いた。
落馬した騎士は後続の邪魔にならぬよう、斜面を駆け上る。そこで馬を捨てて斜面に逃げたリスティア騎兵と遭遇し、格闘が始まる。落馬で負傷した従者の一人は、恐怖に駆られたリスティア兵ともつれ合って山道に転げ出て、後続の騎士団に蹴られ崖下へと落下した。
山道は狭く、リスティア騎兵が弩を構えていれば当てる事はできる。しかし当たり所が盾だと、矢が刺さった盾に殴られるのが落ちだ。狙おうにも曇の切れ目から月が昇っても木々の葉に遮られ暗すぎる。運を天に任せて射るや弩を捨て、剣を振り抜くので精一杯だ。
騎馬が最も不得手とする地形で騎馬同士が戦う戦場に、上流からシルフが戻って来た。
「水が来るぞ! 凄い勢いだ!」
岩の上にいる契約者に呼びかける。
土精使いたちは一斉に地面に手を付き、予め崖に配していたノームに念を送る。
「崩せ!」
しかし全員が送るより早く、騎士団の先頭が岩上に駆け込み、精霊士分隊に突入した。
一人を槍で突き倒し、残りを蹴散らす。騎士団はさらに続き、岩の上にいた敵兵を次々と突き倒し馬に踏ませ、崖下へ落とした。
その結果三体のノームが崖を崩したものの、残る四体は連絡が来なかったので行動しなかった。
地響が渓谷全体を揺るがし、轟音が山間部に木霊する。
斜面がゴッソリ谷底へと落ちた。
「崩したぞ!」
リスティア軍から歓迎の声が上がった。
任務を終えたとばかりに、まだ騎士団が到達していない場所にいた騎兵は下流へと逃げだした。
上流側にいた騎兵は崩した斜面に追い詰められ、騎士団によって崖下か自分らが崩した斜面へと落とされた。
さらなる轟音が暗闇の山間部に幾重にも木霊する。
「水だ!」
崩された斜面に到達したフィデリタス騎士団長が声を上げる。
続いた従者が火矢を谷底へと放った。谷底を埋める土砂に刺さり照らし出す。
濁流が向こう側に押し寄せた。
水は土砂に堰き止められ、たちまち水位を上げる。
予定より崩し方が足りない為、土砂を水が越すのは時間の問題に見えた。
「これなら押し流せよう。精霊士に生き残りがいないか探せ! もし生きていたら即座に殺すのだ!」
騎士団長は冷酷に命じる。
土砂を追加させてなるものか。
敵の位置特定が遅れ、攻撃がぎりぎりになってしまったのは痛恨である。土砂が流れを止める僅かな時間でさえ、敵の渡河を許す決定的な時間になり得るのだ。
崖を崩して戻って来たノームは、斜面の茂みに倒れている契約者に驚いた。
馬に蹴られ内臓をやられたか、外傷は無いものの顔面は蒼白、虫の息で精霊士は言う。
「くずせ……ここを」
「そんな事をしたら死ぬぞ」
と渋るノームに彼は言う。
「もう……死ぬ。だから……敵を道連れに……頼む」
頼まれては仕方ない。ノームは地面に潜った。
リスティア軍は上下両側が崩れても巻き込まれないよう、しっかりした岩の上に中隊長や精霊士たちを置いていた。
その岩の付け根を、ノームは砕いた。
馬に跨がるパトリア軍と、地面に倒れているリスティア軍の双方がいた地面が傾く。
その上にいた者もろとも、大音響と地響きを上げて巨岩が渓谷に倒れ込んだ。
上流の土砂を突き崩した水は、その先にそびえる巨大な障害物に完全に堰き止められてしまった。
「堰を切れ」
堤防上の本陣で狼煙が上げられた。すると上流で篝火の覆いが外され灯りが露出する。暗がりに灯った合図を見て、さらに上流でも篝火の覆いが外される。それを確認したさらに上流でも同様の事が行われる。
そうして上流へ上流へ、シルフを使えなくても素早く合図を送った。
貯水池を守るパトリア軍の一隊は、下流で篝火の合図が出たのを確認した。
水門は既に全開にされており、板と石組みで水を堰き止めているだけだ。板を繋ぐ綱を切れば、水圧で倒れて放流できる仕組みである。
水門は滑車で吊られているので巻き上げるには時間が掛かるし、万一障害が起きたら切り札が使えなくなってしまう。その為即座に放流できるよう事前に準備していたのだ。
そして命令を確認するや、遅滞なく綱は切られた。
板が倒れ石組みが崩れる。
満々と湛えていた貯水池の水が一気に放出された。
轟音を上げて激流は川床を削りながら駆け下りる。そして下流の全てを押し流すはずだ。
この激流に祖国の命運が懸かっていると思うと、将兵たちは暗がりへと流れ出る水をいつまでも見守った。
א
その激流を止めるべく、リスティア軍分遣隊が渓谷の闇の中に待機していた。
本陣から連絡が来るか、水が来るかしたらノームによって崖を崩して堰き止めるよう命じられていた。
騎兵中隊二百騎と精霊士分隊十名は渓谷の斜面中程を走る山道にいた。崖の途中にあるような場所で、足下の谷底を渓流が流れている。
一隊は崩す予定の下流側にいる。万一崩した土砂を水が越したら、すぐさま下流も崩さねばならないからだ。
もちろんそれに巻き込まれてはたまらないので、渓流に張り出したしっかりした岩の上に中隊長ら幹部と精霊士分隊およそ二十名がいた。残りの騎兵は上流と下流とに散開し、襲撃に備えて縦深防御の構えをしていた。
移動速度重視で投入されたので、騎兵に不向きな山岳地帯に分遣隊は難渋していた。馬が二頭並べば塞がる山道である。迂闊に走れば崖下に転落するので、歩兵より優位なのはより高い位置で剣を振るえる程度か。
精霊士分隊はノーム七体とシルフ二体、サラマンダー一体を使える。
激流をいち早く察知できるようシルフの一体を上流に飛ばし、残り一体で周辺を警戒していた。
そのシルフが、他のシルフによって動きを封じられたときの事までは考えていなかった。
前は崖、後ろも急斜面の暗闇で、注意はどうしても上流と下流に向いてしまう。
突如背後の急斜面から、人間の背丈ほどもある大岩が転がってきた。立木を薙ぎ倒し、土煙を巻きあげ、針路上の騎兵数騎を巻き込んで渓流へと落ちた。
谷底での大音響にリスティア将兵の注意が眼下に向けられる。
その隙を突いて、岩が平した斜面を騎馬部隊が駆け下りてきた。
分遣隊の存在はパトリア軍に察知されていたのだ。
そして総司令ヴェトス元帥は、ソロス川の北にいる最強の駒を当ててきた。
鬨の声を上げ、パトリア騎士団による奇襲である。
シルフによる事前警告を受けられなかった騎兵中隊は、完全に不意を打たれた。停止したまま部隊の横腹に突撃を受ける。
先頭の騎士が勢い余って敵もろとも崖に落ちるのを目の当たりにして、リスティア騎兵は恐怖した。
敵に気取られぬよう獣道を進んできた騎士団は、渓流に沿って細長く配置されていた分遣隊の上流側三分の一辺りに横合いから突入した。山道に出るや左右に分かれ、上流下流双方へと突撃する。
騎士団は先頭が登り斜面ぎりぎりに馬を走らせ、斜めに次が続く形で、嫌でもリスティア騎兵が崖へ追い詰められる形で突き進んだ。
走る騎馬と止まっている騎馬との差、さらに技量の差で圧倒され、リスティア騎兵は次々と崖下へ落とされた。
無論パトリア騎士団も無傷ではない。特に上流側に向かった主力は、敵を崖下に追いやる為に槍を持たぬ左側を敵に向けねばならない。盾で攻撃を受けるだけでなく、盾で敵を殴って血路を切り開いた。
落馬した騎士は後続の邪魔にならぬよう、斜面を駆け上る。そこで馬を捨てて斜面に逃げたリスティア騎兵と遭遇し、格闘が始まる。落馬で負傷した従者の一人は、恐怖に駆られたリスティア兵ともつれ合って山道に転げ出て、後続の騎士団に蹴られ崖下へと落下した。
山道は狭く、リスティア騎兵が弩を構えていれば当てる事はできる。しかし当たり所が盾だと、矢が刺さった盾に殴られるのが落ちだ。狙おうにも曇の切れ目から月が昇っても木々の葉に遮られ暗すぎる。運を天に任せて射るや弩を捨て、剣を振り抜くので精一杯だ。
騎馬が最も不得手とする地形で騎馬同士が戦う戦場に、上流からシルフが戻って来た。
「水が来るぞ! 凄い勢いだ!」
岩の上にいる契約者に呼びかける。
土精使いたちは一斉に地面に手を付き、予め崖に配していたノームに念を送る。
「崩せ!」
しかし全員が送るより早く、騎士団の先頭が岩上に駆け込み、精霊士分隊に突入した。
一人を槍で突き倒し、残りを蹴散らす。騎士団はさらに続き、岩の上にいた敵兵を次々と突き倒し馬に踏ませ、崖下へ落とした。
その結果三体のノームが崖を崩したものの、残る四体は連絡が来なかったので行動しなかった。
地響が渓谷全体を揺るがし、轟音が山間部に木霊する。
斜面がゴッソリ谷底へと落ちた。
「崩したぞ!」
リスティア軍から歓迎の声が上がった。
任務を終えたとばかりに、まだ騎士団が到達していない場所にいた騎兵は下流へと逃げだした。
上流側にいた騎兵は崩した斜面に追い詰められ、騎士団によって崖下か自分らが崩した斜面へと落とされた。
さらなる轟音が暗闇の山間部に幾重にも木霊する。
「水だ!」
崩された斜面に到達したフィデリタス騎士団長が声を上げる。
続いた従者が火矢を谷底へと放った。谷底を埋める土砂に刺さり照らし出す。
濁流が向こう側に押し寄せた。
水は土砂に堰き止められ、たちまち水位を上げる。
予定より崩し方が足りない為、土砂を水が越すのは時間の問題に見えた。
「これなら押し流せよう。精霊士に生き残りがいないか探せ! もし生きていたら即座に殺すのだ!」
騎士団長は冷酷に命じる。
土砂を追加させてなるものか。
敵の位置特定が遅れ、攻撃がぎりぎりになってしまったのは痛恨である。土砂が流れを止める僅かな時間でさえ、敵の渡河を許す決定的な時間になり得るのだ。
崖を崩して戻って来たノームは、斜面の茂みに倒れている契約者に驚いた。
馬に蹴られ内臓をやられたか、外傷は無いものの顔面は蒼白、虫の息で精霊士は言う。
「くずせ……ここを」
「そんな事をしたら死ぬぞ」
と渋るノームに彼は言う。
「もう……死ぬ。だから……敵を道連れに……頼む」
頼まれては仕方ない。ノームは地面に潜った。
リスティア軍は上下両側が崩れても巻き込まれないよう、しっかりした岩の上に中隊長や精霊士たちを置いていた。
その岩の付け根を、ノームは砕いた。
馬に跨がるパトリア軍と、地面に倒れているリスティア軍の双方がいた地面が傾く。
その上にいた者もろとも、大音響と地響きを上げて巨岩が渓谷に倒れ込んだ。
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