一基当千ゴーレムライダー ~十年かけても動かせないので自分で操縦します~

葵東

文字の大きさ
71 / 187
第十一章 戦争終結

その手に掴みし者は

しおりを挟む
 眩しくてルークスは目覚めた。
 遥か東の果て、海から太陽が昇っている。
 イノリの水繭の内面には集落が点在する農地が映し出されていた。
「ここはどこ?」
「さて、かなり北へ走りましたが」
 集落に破壊の痕が見られない。
(敵軍の進撃路から外れたのかな?)
 やがて東西に流れる大きな川が見えて来た。
「ソロス川の北にこんな大きな川なんて……あったな」
 かつて国境だったテルミナス川が。
 九年前に隣国に奪われた、かつてはパトリアだった地をイノリは走っているのだ。つまりここは既に敵国、リスティア大王国である。
「敵のグラン・シルフ使いって、こんな遠くにいたんだ」
「まだまだ先になります、主様」
「ルークスちゃん、川を渡る?」
「イノリなら橋を渡れる――ああ、敵の本拠地に乗り込むかってことか。リスティアは公称でゴーレム二百基保有。百五十と二十をパトリアに。国境に配置した以外のゴーレム全部を差し向けたんだろうな。なら、この先は無防備だ。進もう」
 川を渡ってさらに北上しても、イノリを阻む者はいなかった。
 夕べ、アルティからもらったバスケットの残りを朝食にして、ルークスはさらに進んだ。
 いくつもの小さな町を迂回した先に、大きな町が見えた。都市と呼ぶべきか。
 イノリの腰より高い壁に囲まれ、その上に大型弩が据えられてある。
「いかがします?」
「グラン・シルフ使いがいるなら乗り込むまでだ。でもあの壁、石積みかレンガか。火炎槍じゃ壊せないな」
「心配ありませんよ、ルークスちゃん」
 リートレが言うので任せる事にした。
「シルフに周囲の安全を確保させます」
「頼む」
 弩をつむじ風が襲った。さすがに破壊はできないが、照準させなければ脅威ではない。
 イノリが近づくと、胸壁から矢が放たれてきたが、突風が吹き流した。
「いくわよ、ノンノンちゃん」
「頑張るです!」
 イノリは走りだす。さらに加速して全力疾走。壁に迫るや跳躍した。左手を壁上に着き、体を横にして壁を飛び越えた。両足で着地を決める。
「凄いや! 二人共」
 下りた先は大通りだった。人々が蜘蛛の子を散らすように逃げ惑っている。
「人を踏まないように気を付けて」
 大通りを北に進むと外壁より高い壁があり、その向こうに城がそびえていた。
 白亜と色とりどりの石で飾り立てられ、領主の城にしては豪華すぎるように見える。
「ひょっとして、王城?」
 城壁の上には兵が並び、一斉に矢を放ってきた。
 シルフの群れが矢を全て運びさる。刺さっても人間相手の矢ではゴーレムにダメージは与えられない。
「主様! 左の塔に大型弩があります!」
 シルフが飛ぶが、間に合わず丸太の矢が放たれた。
 咄嗟に突き出した左手に衝撃があり、弾かれた腕が鎧にぶつかる。前腕当てに付けられていた円盾が宙を舞い、右の路面に落ちた。矢は向きを変えられ、どこかへ飛んで行く。
「右の塔にもありました。シルフが封じております」
 旋風に巻かれ兵たちが塔から逃げて行く。
 城壁はイノリの胸元まであるので、跳び越えるには高すぎた。
 火炎槍を背中に戻し、両手を城壁の上にかけ、膝を曲げ、跳躍する勢いで上体を持ち上げ――きれなかった。
 一度着地、その反動で空気バネを活かし、さらに高くジャンプ。両手をしっかり伸ばして上体を持ち上げた。右脚を振り上げ城壁に乗せ、左脚を持ち上げ、乗り越え中庭に着地した。

 リスティア大王にして大将軍アラゾニキ四世は、王城のテラスから中庭に整列する将兵に訓示を行っていた。
「これより諸君は、野蛮なパトリア王国を開化する為に進駐する! 激しい抵抗が予想されるが、勇猛なる諸君ならば必ず――」
 言葉を失った。
 城壁の向こうに異様な存在を見たのだ。
 ゴーレムほどの巨大な人型が、大王都の外壁を跳び越えたのだ。
 大通りをこちらに向かって歩いてくる。
「あれは何だ?」
 アラゾニキ四世が指で差しても、後ろに居並ぶ将官たちは答えられなかった。
 女神像が動いているとしか思えない。白銀の鎧を身に纏い槍を手にしている。
 鎧の胸にはパトリアの紋章が描かれていた。
「!?」
 城壁の塔から大型弩が放たれるも、女神像は片手で弾き飛ばした。
 そして城壁に両手をかけると、飛び上がって乗り越えてきた。
 やっとアラゾニキ四世には「あれがパトリアのゴーレムである」と「ゴーレムが城壁を破壊せずに城に入った」が理解できた。
 その時はもう敵ゴーレムは眼前に迫っていた。

 中庭に降り立ったイノリの足下から、リスティア兵が逃げ散っている。
 城のテラスで、一人の男が腰を抜かしてへたり込んでいた。他が皆、城中に逃げ込んで取り残されたのだ。
 やたら腹が突き出した男だ。
「グラン・シルフ使い、じゃなさそうだな」
「建物の奥にいるようです」
「うーん、燻しだすか」
 邪魔な男を左手で掴んでどけ、背中から抜いた火炎槍を城の奥へと突き込む。
「カリディータ、グラン・シルフ使いを捕まえて」
「任せろ!」
 炎から躍り出たサラマンダーは怯える人間どもを尻目に室内を歩き回り、さらに奥の部屋に踏み込んだ。
 そこに精霊使いがいた。灰色のマントを着た痩せた男で、背後のグラン・シルフに命じた。
「ラファール! そのサラマンダーを吹き飛ばせ!」
 グラン・シルフが強風が吹き付けるも、カリディータの炎は勢いを増すばかり。
「そんなそよ風じゃ、あたしの炎は消せないぜ!」
 不敵に笑ってカリディータが迫るも、グラン・シルフは無駄な作業を続けるだけだ。
「家の中だから力を出せねえ、てわけじゃなさそうだな」
 この風精使いの為に本気を出す気がないのだ。
 ルークスの為なら何でも厭わない魂持ちに比べたら、契約者への想いなど無いに等しい。
 カリディータは簡単に男を捕まえ、首に手を回した。
「抵抗したら焼き殺すぞ!」
 男はがくりとうな垂れた。
 カリディータは意気揚々と男をテラスに引きずり出した。
「こいつがグラン・シルフに命令していたぜ」
 ルークスは左手で掴んでいた男を解放し、精霊使いを掴もうとした。
 カリディータが手を離したその瞬間、男は駆けだした。イノリの手をかいくぐり、テラスの手すりを乗り越える。
 あ、と思う間も無く落下し、白い石畳に鮮血と肉片の破片を散らした。
「ど……どうして?」
 理解できない事態にルークスは動揺した。
「せっかく生け捕りにしたのに! あたしの手間を無駄にしやがって」
「あれでは私でも治せないわ」
 カリディータは怒り、リートレは嘆いた。
「高さが分からなかったって、訳じゃないよね? つまり、自殺?」
「精霊には考えられない行動だわ。だから命を粗末にしているように見えるの」
「主様、グラン・シルフが去ります。シルフに確認させましたが、契約者が死んだとの事です」
「そこまでして素性を隠したかったのか」
「無駄死にでしたな。あれはラファール。グラン・シルフが確認できた以上、契約者を特定するのは容易です」
「本当に、無駄死になんだ」
 ルークスは即死であって欲しいと願った。
「ルールー、こっちの人はどうするですか?」
 先程掴んだ肥満男は腰が抜けたままらしく、まだテラスにいた。
「あ」
 頭に王冠があるのに、やっとルークスは気付いた。グラン・シルフ使いしか頭に無かったので、目に入らなかったのだ。
「まさか……リスティア王なのか?」
 もしそうなら両親の仇である。
 漠然としていた「敵」が、今始めて血肉ある人間としてルークスの前に現れたのだ。
 少年の心に暗い感情が湧いた。全身が強ばり手が小刻みに震えている。
「こいつ、どうしてやろう」
 自分でもわかるほど異様な音が口から出た。
「ルークスちゃん、どうしちゃったの?」
「いつものルールーと違うです」
「焼いちまうか? 言ってくれればすぐ焼くぜ」
 親友たちの声が遠くから聞こえる。
 ルークスは想像した。イノリの腕を動かすだけで男を潰せるのだ、と。
「主様、我らは主様の意思に従います」とインスピラティオーネが遠くで言う。「されど、リスティアの王ならば、処遇をパトリアの王に相談すべきと存じます」
 パトリアに王はいない。今は女王だ。
 そう思い至ったとき、ルークスの脳裏に幼い顔が閃き、意識が現実に戻った。
「そ、そうか。そうだよね。女王陛下に無断で敵国の王をどうこうなんて、とんでもない」
 ルークスは浅い息を繰り返し、頷いた。
「ノンノン、捕まえて。連れ帰るから」
「いつものルールーに戻ったです」
 イノリは男を掴んだ。
「よし、帰ろう」
 腰ほどの高さの城門の閂を外し、門を開けてイノリはくぐり抜ける。
 城を出たところで左手で掴んでいる男が喚きだした。
「離せ、無礼者!! 余はリスティア大王にして大将軍のアラゾニキ四世なるぞ! 下ろせ、下郎が!!」
「ああ、やっぱりリスティア王だったか」
 お陰で城を守る将兵や首都の住民に「国王がパトリアのゴーレムに捕まった」と知れ渡ることになった。
 イノリは大通りを今度は南下し、助走を付け外壁を飛び越した。
 掴んでいるリスティア王が死にそうな悲鳴をあげる。
 敵国の首都を後にしたルークスは、故郷へとイノリを走らせるのだった。

                   א

 イノリがパトリアの王都アクセムに到着したとき、太陽は西に大きく傾いていた。
 途中で親切な人から食べ物をもらっただけなので、ルークスはかなり空腹なうえ、イノリの中で寝るときも立ち姿勢でいたので疲れ果て、時折意識が途切れていた。
 前夜の勝利をもたらした女神の凱旋に王都中が沸き返ったが、ルークスにとっては良い迷惑である。
 迎えに出た将官にリスティア王を引き渡し、敵のグラン・シルフがラファールである事を伝えると、引き留める声も聞かず家路についた。
 一刻も早くベッドで寝たかったし、何より待っている人たちがいるのだ。
 帰宅しかルークスには考えられなかった。

 フェルームの町も戦勝祝いの真っ最中で、王都に負けないくらいの熱狂でルークスは迎えられた。
 イノリから降りるや、ルークスにアルティが飛びついてきた。体力が尽きていたルークスは、またしても尻餅をつかされた。
「まただよ、アルティ。加減を覚えて」
「こんなに疲れるまで! どうしてすぐ帰ってこなかったのよ!?」
「あれ? また僕叱られているの?」
 強い既視感に襲われた。
「そうじゃない。そうじゃないけど、少しは自分を労りなさい」
 アルティはルークスを引き起こして言う。
「ええとね、敵のグラン・シルフ使いを探していたんだ。見つけたけど、飛び降りて自殺した」
 それ以上説明すると面倒になりそうなので、場所や他の人間については黙っていた。
「良く帰ったな」
 満面の笑みでアルタスに肩を叩かれ、また倒れそうになる。
「ただいま」
「ルークス、お帰りだ!」
 アルティの友達やフォルティスら学園の生徒たちが群がってくる。
「疲れた」
 を連呼して何とか人々の祝福「攻撃」から家に逃げ込み、ベッドに倒れ込んだ。
 枕を手探りすることもできず眠りに落ちた。
 程なく王都から急使が駆けつけ「ルークスがリスティア国王を捕まえてきた」と告げたので、人々の驚きは二桁増した。そして喜びも。
 敵ゴーレム三十七基撃破、捕虜一万という戦場の活躍だけでも奇蹟の成せる技だったが、国王を捕らえたとなると別次元である。
「戦争に勝ったぞ!」 
 とカルミナが先走りするが、あながち間違いではなかった。
 それほどルークスは決定的な戦果を挙げたのだ。
 喜びに沸き返るパトリア人の誰もがまだ知らなかった。
 ルークスがリスティア国王を捕まえた場所がどこであるかは。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした

茜カナコ
ファンタジー
魔法使いよりも錬金術士の方が少ない世界。 貴族は生まれつき魔力を持っていることが多いが錬金術を使えるものは、ほとんどいない。 母も魔力が弱く、父から「できそこないの妻」と馬鹿にされ、こき使われている。 バレット男爵家の三男として生まれた僕は、魔力がなく、家でおちこぼれとしてぞんざいに扱われている。 しかし、僕には錬金術の才能があることに気づき、この家を出ると決めた。

悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。

向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。 それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない! しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。 ……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。 魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。 木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

処理中です...