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生贄になるために入学しました

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 ドンッ!
 肩を強く押され、背中が壁にあたり大きな音を立てた。
「グッ」
 強い衝撃にライの口からうめき声がもれる。
 痛いし、苦しい。
 放課後の空き教室。遠くから課外活動として剣技を練習している生徒の声が聞こえる。しかしこの校舎は誰もいないため、ライが壁に叩きつけられた音は大きく響いた。
 
 ライは今日もジャイルに捕まっていた。予定通りに。
 ジャイルに早急に口づけられる。噛みつくようなキス。歯が当たって痛い。
 ジャイルは、左手でライの肩を壁に押しつけながら、右手でライのズボンのベルトを外そうと試みたが、もちろん片手では難しい。すぐに諦めて、ビリビリとベルトとズボンをひきちぎった。
 (このバカ力が、毎度毎度破るんじゃないよ、もったいないだろうが)
 内心で罵倒したが、声には出せない。食われるようなキスは続いてるし、今の自分は罵倒するキャラクターではないので。
 ジャイルは、ライの下着に手をかけ、ドロリとした果汁を含む木の実を潰してから指を秘所に突き刺した。
 キスの合間に、そっと息を吐く。
 よかった。最初の頃はジャイルも加減をしなかったので、こちらはいつも血みどろだった。滑りのよくなる液体を使ってくれるだけでも、最中の痛みと事後の怪我はだいぶマシになる。
「っいやだ……はな…せ」
 どうにかキスの合間に、嫌がることも忘れない。ここでちゃんと本気で嫌がっていると、ジャイルに主張しておかなければならない。
 果汁でぬめりをおびた指で秘部をおなざりに拡張しただけで、ろくに慣らしもしないまま、ジャイルの男根が突き入れられた。
「……ッツ……」
 細く息を吐いて、痛みと衝撃を逃す。
 こちらの受け入れなどかまわないまま、ジャイルが腰を動かしはじめる。男根を無理に入れられた秘部の痛みとは別にライの体の内部が圧迫され、ジャイルの激しい動きが衝撃となり痛みにかわる。
「ハッ……ア…… ッ」
 (早く、早く終わってくれ)
 痛みが断続的に襲ってくるので、思考が一つのことしか考えられなくなる。
 (これは仕事だ、今日も、耐えなければ)
 とにかく痛みを少しでも楽にするために、息を逃すことに集中する。これは強姦なのだ。ライが快感を拾うような抱かれ方にはならない。純粋に暴力だった。
 今日もライはジャイルに見つからないように、通学路ではなく、わざわざ遠回りをして小道を使い寮に帰ろうとしていたのに、捕まった。
 そして空き教室に連れ込まれ、この惨状だ。
 ジャイルも別に、ライに好意を抱いているわけではない。彼は彼の嗜虐心を煽るタイプを捕まえて、強姦という行為を行っているに過ぎない。
 彼のありあまる力の発散先が、たまたまライだというだけだ。
 やがて精を2度ほど吐き出して、ジャイルはライからやっと出て行った。
 ライは力なく、壁にそってズルズルと座り込む。
 もう一歩も動けなかった。
 「……さま、ジャイルさま」
 彼のおつきの使用人が、やっとここまで追いついてきたようだ。今日もジャイルは使用人を振り切って、隠れて移動するライを見つけ、ここにひっぱり込んだ……のだろう。
「逃げるな」
 一言。部屋を出ていく時に、ジャイルは今日初めて言葉を発した。
 そのままドアを開けて出ていく。
 服を破かれ、あきらかに強姦されたライを残して。
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