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努力の方向が間違っている
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変化があったのは、その晩だった。
乱暴に挿入されても、痛みが少なくて、自分で拡げて柔らかくするという恥辱に耐えたかいがあったと、喜んだのもつかの間。
いつもと同じに、ガツガツと突かれてるだけなのに、なんだか息があがってきた。ぞわぞわする。
なんだこれ。
なんだかこれ以上はやばい。
おれは仰向けにベッドに寝かされている。
今までは捕まって空き教室に連れ込まれ立ってヤってたり、床に押しつけられると痛かったりしたから、ベッドがふかふかというだけで、おれは感動していた。うん、その点は部屋でヤれて本当によかった。やつの揺さぶる動きをマットが吸収してくれる。柔らかいベッドは、致すとき体が楽!
しかし、かわりになんだか感覚がおかしい。
おれの上に覆いかぶさってきたやつの胸を、思わず押した。感覚が変だからしばらく落ち着かせて欲しい。
「……ちょ……っと、動くな」
「いいところがあるから探せと言われた」
ちょっと、リラクさん?そうじゃないよ。違うだろ。ジャイルに必要なのは、優しく丁寧に相手を思いやりながら、前戯する方法だよ。教えることが間違ってる。
しかし、もうおれの口は文句を言うことができなかった。
「ハ……ァン……ァ……ア……アッ」
ジャイルに突かれるたびに、口からかん高い声がもれるからだ。
え?これ、おれの声なの?こんな声出せたの?やつがオレを一定のリズムで揺さぶるたびに、甘えたような声が出る。
それになんか、突かれる角度でしびれみたいな未知の感覚がおそってくる場所がある。
「……フッ、アァッ」
ヤバくない?勝手に声がもれる。なんかこれ、セックスじゃねぇ?いつものむりやり手ごめに、とかと違って、おれが感じたら、セックスじゃない?今までは勝手に突っ込んで、勝手に盛って、おれを使って自慰してるようなやり方だったのに。今日は違う。
「ここか?」
「やめ……ろ」
なんかそこしびれみたいな感覚が強いから、やめろ。強く突くな。どこかに、もってかれる感じがするから!
「アッッ……フッ……アッ……ア……」
やめろというのに、そこばかりやつは突きはじめた。お前はほんとうに自分勝手なやつだよ。
ジャイルの動きに応じて、おれの体も揺れ、喉から声が勝手に出るし。自分の体じゃないみたいだ。何も制御できない。むしろおれの体を好きに動かしているのはジャイルだ。ジャイルの律動で、おれは歓声をあげている。ジャイルと一つになっている。
「ああ……ッ……これは……いい……」
ジャイルはそう言って、おれの顔から視線を外さず恍惚とした表情を浮かべた。
「アッ……ア……ァ……ハァ」
くすんだ灰色の目に見つめられながら思う。おれはジャイルに食われてるんだ。もう自分の意識通りに体が動かせない。
抱きつきたい。もっとジャイルと一つになりたい。おれの足はいつのまにかやつの背中に回っていたし、手はやつの首に回していた。目と同じダークグレーの短髪をくしゃりとつかむ。ジャイルと隙間なく、くっつけるように。
ジャイルの唇が上から落ちてくる。ディープキスはいつもと違った。欠けたなにかを埋めるような感覚がする。もっとジャイルと一体化した感じ。おれはその心地よさに酔った。ずっとこの快感が続いて欲しい。
「……ファアァァ!」
急にグッと体に力が入り、丸まる。高まっていた感覚が弾けた。
***
その後一晩結局むさぼられた。今までと違うのは体力があるうちは、おれもノリノリだったことだ。体力がなくなって、途中からいつもどおり、嫌がり続けることになった。ジャイルはもちろんやめなかったが。
「あのオイル、媚薬とか、感覚が鋭敏になるとか、なんか入ってたのか?」
朝、学園にジャイルが出ている間に、治癒魔法というか、体力回復の世話を受けながらリラクにきいた。
「いいえ」
リラクはいつもの困った顔で笑う。
むしろ、何か薬でも入ってて欲しかったなー。昨日の感覚はおれの自前の感覚ってこと?
それならもうこれは、仕事でも役割でもなくなってきてるじゃん?
「ライ様は交合の時にずっと緊張しておられたでしょう?若は乱暴だったので」
そーですね。とても最初からとても乱暴でしたね。
「ある程度交合を重ねたあとも、ずいぶんと痛みを感じておられたように見受けられました。体が必要以上に緊張されて、交合の際、固まっておられたようなので、最高級のリラクゼーション効果のあるオイルを取り寄せました」
自慢げに言いきられた。
あー、入学当初からわかっていたけど、リラクさん。あなただいぶ努力の方向間違ってるよね?
乱暴に挿入されても、痛みが少なくて、自分で拡げて柔らかくするという恥辱に耐えたかいがあったと、喜んだのもつかの間。
いつもと同じに、ガツガツと突かれてるだけなのに、なんだか息があがってきた。ぞわぞわする。
なんだこれ。
なんだかこれ以上はやばい。
おれは仰向けにベッドに寝かされている。
今までは捕まって空き教室に連れ込まれ立ってヤってたり、床に押しつけられると痛かったりしたから、ベッドがふかふかというだけで、おれは感動していた。うん、その点は部屋でヤれて本当によかった。やつの揺さぶる動きをマットが吸収してくれる。柔らかいベッドは、致すとき体が楽!
しかし、かわりになんだか感覚がおかしい。
おれの上に覆いかぶさってきたやつの胸を、思わず押した。感覚が変だからしばらく落ち着かせて欲しい。
「……ちょ……っと、動くな」
「いいところがあるから探せと言われた」
ちょっと、リラクさん?そうじゃないよ。違うだろ。ジャイルに必要なのは、優しく丁寧に相手を思いやりながら、前戯する方法だよ。教えることが間違ってる。
しかし、もうおれの口は文句を言うことができなかった。
「ハ……ァン……ァ……ア……アッ」
ジャイルに突かれるたびに、口からかん高い声がもれるからだ。
え?これ、おれの声なの?こんな声出せたの?やつがオレを一定のリズムで揺さぶるたびに、甘えたような声が出る。
それになんか、突かれる角度でしびれみたいな未知の感覚がおそってくる場所がある。
「……フッ、アァッ」
ヤバくない?勝手に声がもれる。なんかこれ、セックスじゃねぇ?いつものむりやり手ごめに、とかと違って、おれが感じたら、セックスじゃない?今までは勝手に突っ込んで、勝手に盛って、おれを使って自慰してるようなやり方だったのに。今日は違う。
「ここか?」
「やめ……ろ」
なんかそこしびれみたいな感覚が強いから、やめろ。強く突くな。どこかに、もってかれる感じがするから!
「アッッ……フッ……アッ……ア……」
やめろというのに、そこばかりやつは突きはじめた。お前はほんとうに自分勝手なやつだよ。
ジャイルの動きに応じて、おれの体も揺れ、喉から声が勝手に出るし。自分の体じゃないみたいだ。何も制御できない。むしろおれの体を好きに動かしているのはジャイルだ。ジャイルの律動で、おれは歓声をあげている。ジャイルと一つになっている。
「ああ……ッ……これは……いい……」
ジャイルはそう言って、おれの顔から視線を外さず恍惚とした表情を浮かべた。
「アッ……ア……ァ……ハァ」
くすんだ灰色の目に見つめられながら思う。おれはジャイルに食われてるんだ。もう自分の意識通りに体が動かせない。
抱きつきたい。もっとジャイルと一つになりたい。おれの足はいつのまにかやつの背中に回っていたし、手はやつの首に回していた。目と同じダークグレーの短髪をくしゃりとつかむ。ジャイルと隙間なく、くっつけるように。
ジャイルの唇が上から落ちてくる。ディープキスはいつもと違った。欠けたなにかを埋めるような感覚がする。もっとジャイルと一体化した感じ。おれはその心地よさに酔った。ずっとこの快感が続いて欲しい。
「……ファアァァ!」
急にグッと体に力が入り、丸まる。高まっていた感覚が弾けた。
***
その後一晩結局むさぼられた。今までと違うのは体力があるうちは、おれもノリノリだったことだ。体力がなくなって、途中からいつもどおり、嫌がり続けることになった。ジャイルはもちろんやめなかったが。
「あのオイル、媚薬とか、感覚が鋭敏になるとか、なんか入ってたのか?」
朝、学園にジャイルが出ている間に、治癒魔法というか、体力回復の世話を受けながらリラクにきいた。
「いいえ」
リラクはいつもの困った顔で笑う。
むしろ、何か薬でも入ってて欲しかったなー。昨日の感覚はおれの自前の感覚ってこと?
それならもうこれは、仕事でも役割でもなくなってきてるじゃん?
「ライ様は交合の時にずっと緊張しておられたでしょう?若は乱暴だったので」
そーですね。とても最初からとても乱暴でしたね。
「ある程度交合を重ねたあとも、ずいぶんと痛みを感じておられたように見受けられました。体が必要以上に緊張されて、交合の際、固まっておられたようなので、最高級のリラクゼーション効果のあるオイルを取り寄せました」
自慢げに言いきられた。
あー、入学当初からわかっていたけど、リラクさん。あなただいぶ努力の方向間違ってるよね?
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