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アイドル編
027 アイドル編4 模擬戦トーナメントGクラス
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模擬戦トーナメント、ビギナークラス3艦の部。
僕のような初心者が、とりあえず様子見で参加するには丁度良い試合だった。
僕の出番は抽選で第三試合に決まった。
相手艦隊は『希望の光』という名前らしい。
僕は艦隊名なんて登録してなかったから、勝手に登録者である僕のGNを使われてアキラ艦隊になっていた。
こちらの戦力は以下3艦。
僕の専用艦『AKIRA』、数合わせで『NPC艦C型』『NPC艦D型』が充てられた。
『AKIRA』
艦種 艦隊旗艦
艦体 全長230m 巡洋艦型 2腕 次元格納庫(-)
主機 対消滅反応炉G型(15) 高速推進機D型
補機 熱核反応炉G型(6)停止
兵装 主砲 長砲身5cmレールガン単装1基1門 通常弾 100/100 特殊弾 20/20
***粒子ビーム砲単装1基1門 (ロック)
副砲 15cm粒子ビーム砲単装1基1門 使用不可
対艦刀 30m対艦刀【**】使用不可
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 D型標準2基2門 最大弾数4×2
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板(盾D型相当)
耐実体弾耐ビーム盾E型 1
停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電脳S型 対艦レーダーS型 広域通信機S型 戦術兵器統合制御システムS型
空きエネルギースロット 2
状態 次元格納庫 機能制限
熱核反応炉G型 停止中
***粒子ビーム砲 使用不能
15cm粒子ビーム砲 故障中
30m対艦刀【**】 破損使用不能
僕の専用艦は衝突の不具合で熱核反応炉G型が停止、15cm粒子ビーム砲故障、30m対艦刀破損。
さらに反応炉停止によるエネルギースロットマイナス化の影響により次元格納庫が機能制限されてしまった。
おかげでエネルギースロットが3解放されたのだが、補機が停止中のためエネルギースロットの余剰は2となっている。
そのため15cm粒子ビーム砲の修理さえ完了すれば、すぐにエネルギースロットを回して使用することが出来る。
対艦刀は……。折れたところで短くして使用可能か検討中。
融合でもくっつかなかったんだよ……。
続けて巡洋艦と駆逐艦。NPC艦としては標準的な諸元だろう。
『NPC艦C型』
艦種 標準巡洋艦
艦体 全長200m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機F型
兵装 主砲 長砲身20cmレールガン単装1基1門 通常弾 80/80
副砲 15cm粒子ビーム砲単装1基1門
対宙砲 5cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 なし
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾E型 1
停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電王E型 対艦レーダーD型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 良好
『NPC艦D型』
艦種 駆逐艦
艦体 全長100m 駆逐艦型 2腕
主機 熱核反応炉G型(6) 標準推進機B型
兵装 主砲 12cmレールガン単装1基1門 通常弾 40/40
副砲 10cm粒子ビーム砲単装2基2門
対宙砲 5cmレーザー単装2基2門
ミサイル発射管 D型標準3基3門 最大弾数4×3
防御 耐実体弾特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾E型 1
停滞フィールド(バリヤー)G型
電子兵装 対艦レーダーG型 通信機G型
空きエネルギースロット 0
残弾数はフル補充状態。
ただし決勝まで補充なしなので節約を心がける必要がある。
初戦で全弾撃ち尽くしたら次は戦いにならないからね。
第一試合から第四試合の初回戦は試合が同時に行われる。
つまり他の艦隊の手の内は見られないということ。
こっちの2艦がNPC艦だと気づかれない方がやりやすいので助かる。
まあ相手も弱点を隠せるわけだし条件は同じだな。
勝利条件は敵全艦の撃破か降伏。制限時間オーバーで判定。
損傷の程度でポイント判定されて勝敗が決まる。
無傷の場合、お互いに戦わない膠着状態だったら双方負け。
一方が逃げ続けて戦いにならない場合は、指導の反則を取られて逃げている方の負け。
模擬戦はゲーマーが艦のCICに入り、そこから電脳空間の試合場に接続しアバターを飛ばして行う。
電脳空間を会場まで移動し、エントリー情報をキーにして会場入りする。
目の前のVR画面に表示される参加艦艇選択画面に『AKIRA』『NPC艦C型』『NPC艦D型』のアイコンを掴んで放り込む。
戦闘宙域は「アステロイドベルト(薄め)」にランダム設定される。
薄めというのは岩塊の密度のことだ。
これで準備完了。試合時間を待つ。
初戦だが緊張感は無い。初心者講習の経験が生きているなぁ。
ありがたいことです。
目の前に数字がIR表示されてカウントダウンが始まる。
カウントゼロで目の前の風景が一変し、宇宙空間の真っ只中に放り込まれた。
試合開始だ。
ここで問題が発生した。NPC艦が勝手に動き出したのだ。
僕の命令で動くものだと思っていたので、あっけに取られてしまった。
だがそれは大間違いで、NPC艦は電脳による自律行動をすることが発覚した。
NPC艦は標準的な行動マニュアルに従って行動し敵艦を補足、勝手に戦いに突入した。
僕は置いてきぼりだ。
2対3、しかもマニュアル通りの機動をするNPC艦など相手にとってはただの標的だった。
僕はNPC艦が撃沈されるのを目にし、とっとと負けを宣言し試合終了。良い経験が出来たわ。
今日はこのままデブリ回収業へと回って小銭を稼ぐ。
回収品は次元格納庫へ入れて隠蔽するつもり。
融合修理の素材になれば幸い。
これ以上利子が増えない借金なら、あえて返さなければこっちに不利益はない。
向こうが文句を言ってきたら待遇改善を要求だ!
◇◇◇◇◆
今日も模擬戦トーナメント、ビギナークラス3艦の部に登録。
僕の出番は抽選で第二試合に決まった。
相手艦隊は『トライスター』という名前らしい。
僕の艦隊名はアキラ艦隊のまま。
こういった名前って若気の至りで恥ずかしいのを付けちゃって後で身悶えることがあるからね。
会場入りし目の前のVR画面に表示される参加艦艇選択画面に『AKIRA』『NPC艦C型』『NPC艦D型』のアイコンを掴んで放り込む。
戦闘宙域は「アステロイドベルト(濃いめ)」にランダム設定される。
これで準備完了。試合時間を待つ。
目の前に数字が現れカウントダウンが始まる。
僕は戦術兵器統合制御システムを起動し、僚艦であるNPC艦のシステムを支配下に置いておく。
昨日の失敗は繰り返さないぞ。
カウントゼロで目の前の風景が一変し、アステロイドベルトの真っ只中に放り込まれた。
試合開始だ。
まずは僚艦をチェック。昨日のように突っ込んで行かない。
戦術兵器統合制御システムにより僚艦2艦を個々に制御する。
僚艦とのデータリンクを使用しコントロールを試みる。
これで僚艦を制御できるけど面倒くさいな。
敵艦の位置はレーダー波無しの受信のみで探るようNPC艦に指示する。
遮蔽物が多い場所でレーダーを起動すれば、それが「ここにいますよ」というサインになってしまう。
まさかと思ったが、NPC艦D型がレーダー波を受信、敵3艦はレーダーを起動して自艦の位置を知らせてくれている。
AKIRAとNPC艦C型は遮蔽物の影になっていてレーダー波は届いていない。
僚艦とのデータリンクは量子通信を使っているので敵艦隊は傍受出来ないだろう。
「よし、囮作戦でいくぞ」
NPC艦C型に長砲身20cmレールガンを起動させ待機状態を命令。
NPC艦D型にレーダー起動を命じ、光学センサーも使って情報収集をさせる。
敵艦隊がNPC艦D型のレーダー波を捕捉し艦首を巡らせる。見つかった。
同時にNPC艦D型は速度を使って逃げ、敵艦をNPC艦C型の射線上に誘導させる。
敵トライスター艦隊は、駆逐艦を発見し各個撃破するために全艦で追いかけ始めた。
僕はデータリンクでNPC艦D型の電子及び光学観測データを手に入れる。
敵は巡洋艦クラス2、駆逐艦クラス1のようだ。
駆逐艦を頭に巡洋艦2艦が並進するデルタ編隊を組んでいる。
NPC艦D型の誘導に釣られてNPC艦C型の射界にトライスター艦隊が接近してくる。
「NPC艦D型、ミサイル発射。牽制でいい。NPC艦C型は敵艦が射界に入ったらレールガン連射!敵を討ち取れ」
ミサイルが3発飛んで行く。1発1発がそれぞれの敵艦に向かっていく。
敵艦は接近してくるミサイルをビームで迎撃する。
ミサイルは近接することなく撃墜される。
その刹那、先頭を行く駆逐艦がレールガンの直撃を受け大破する。
駆逐艦の装甲を紙のように貫く大口径レールガンだ。
後続の巡洋艦が回避行動を取ろうとするも、大口径レールガンが2発、3発と当たり停滞フィールドがダウンし装甲が弾け飛ぶ。
守るものが無くなった所に4発目が直撃し、巡洋艦は航行不能となった。
だが残りの巡洋艦は敵僚艦が壁になっていてNPC艦C型からは撃てない。
その位置を利用し敵巡洋艦が逃げに入る。
「NPC艦C型はその高速性能を活かして突撃、逃げに入った敵艦を後ろから撃て」
NPC艦C型は射界を得るとレールガン発射。
敵艦後方のエンジンを直撃、敵巡洋艦は爆沈した。
『全艦撃破。試合終了。アキラ艦隊の勝利です』
システム音声が響き、目の前の映像がエントリー会場に戻る。
「よし、1勝賞金10,000Gゲットだ! 次も勝つぞ」
◇◇◇◆◇
模擬戦トーナメント、ビギナークラス3艦の部準決勝。(といっても2回戦だけどね)
僕の出番は勝ち上がりで第一試合。
こちらの戦力はおなじみ『AKIRA』『NPC艦C型』『NPC艦D型』の3艦。
トーナメント終了まで弾の補給が無いので残弾数が減っている。
もしも損傷していたら、その損傷も引き継ぐことになる。
例えば武器や盾が壊れていたら使用不能になり、停滞フィールドにダメージを負っていたらそのダメージも引き継ぐ。
それが最下段の項目『状態』に示される。
NPC艦C型がレールガンの弾丸10発を消費し残り70発になっている。
NPC艦D型はミサイルを3発消費し残り9発だ。
それ以外はダメージもなく残弾も豊富。
良い状態で次戦に挑める。
◇◇◇◆◆
NPC艦をコントロールする術を得た僕にビギナークラスは敵じゃなかった。
準決勝、決勝とも危なげなく勝ち、1回戦勝ち上がり賞金1万G、準決勝勝ち上がり賞金2万G、優勝賞金10万Gの賞金合計13万Gを得た。
明日からはFクラスデビューだ。
僕のような初心者が、とりあえず様子見で参加するには丁度良い試合だった。
僕の出番は抽選で第三試合に決まった。
相手艦隊は『希望の光』という名前らしい。
僕は艦隊名なんて登録してなかったから、勝手に登録者である僕のGNを使われてアキラ艦隊になっていた。
こちらの戦力は以下3艦。
僕の専用艦『AKIRA』、数合わせで『NPC艦C型』『NPC艦D型』が充てられた。
『AKIRA』
艦種 艦隊旗艦
艦体 全長230m 巡洋艦型 2腕 次元格納庫(-)
主機 対消滅反応炉G型(15) 高速推進機D型
補機 熱核反応炉G型(6)停止
兵装 主砲 長砲身5cmレールガン単装1基1門 通常弾 100/100 特殊弾 20/20
***粒子ビーム砲単装1基1門 (ロック)
副砲 15cm粒子ビーム砲単装1基1門 使用不可
対艦刀 30m対艦刀【**】使用不可
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 D型標準2基2門 最大弾数4×2
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板(盾D型相当)
耐実体弾耐ビーム盾E型 1
停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電脳S型 対艦レーダーS型 広域通信機S型 戦術兵器統合制御システムS型
空きエネルギースロット 2
状態 次元格納庫 機能制限
熱核反応炉G型 停止中
***粒子ビーム砲 使用不能
15cm粒子ビーム砲 故障中
30m対艦刀【**】 破損使用不能
僕の専用艦は衝突の不具合で熱核反応炉G型が停止、15cm粒子ビーム砲故障、30m対艦刀破損。
さらに反応炉停止によるエネルギースロットマイナス化の影響により次元格納庫が機能制限されてしまった。
おかげでエネルギースロットが3解放されたのだが、補機が停止中のためエネルギースロットの余剰は2となっている。
そのため15cm粒子ビーム砲の修理さえ完了すれば、すぐにエネルギースロットを回して使用することが出来る。
対艦刀は……。折れたところで短くして使用可能か検討中。
融合でもくっつかなかったんだよ……。
続けて巡洋艦と駆逐艦。NPC艦としては標準的な諸元だろう。
『NPC艦C型』
艦種 標準巡洋艦
艦体 全長200m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機F型
兵装 主砲 長砲身20cmレールガン単装1基1門 通常弾 80/80
副砲 15cm粒子ビーム砲単装1基1門
対宙砲 5cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 なし
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾E型 1
停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電王E型 対艦レーダーD型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 良好
『NPC艦D型』
艦種 駆逐艦
艦体 全長100m 駆逐艦型 2腕
主機 熱核反応炉G型(6) 標準推進機B型
兵装 主砲 12cmレールガン単装1基1門 通常弾 40/40
副砲 10cm粒子ビーム砲単装2基2門
対宙砲 5cmレーザー単装2基2門
ミサイル発射管 D型標準3基3門 最大弾数4×3
防御 耐実体弾特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾E型 1
停滞フィールド(バリヤー)G型
電子兵装 対艦レーダーG型 通信機G型
空きエネルギースロット 0
残弾数はフル補充状態。
ただし決勝まで補充なしなので節約を心がける必要がある。
初戦で全弾撃ち尽くしたら次は戦いにならないからね。
第一試合から第四試合の初回戦は試合が同時に行われる。
つまり他の艦隊の手の内は見られないということ。
こっちの2艦がNPC艦だと気づかれない方がやりやすいので助かる。
まあ相手も弱点を隠せるわけだし条件は同じだな。
勝利条件は敵全艦の撃破か降伏。制限時間オーバーで判定。
損傷の程度でポイント判定されて勝敗が決まる。
無傷の場合、お互いに戦わない膠着状態だったら双方負け。
一方が逃げ続けて戦いにならない場合は、指導の反則を取られて逃げている方の負け。
模擬戦はゲーマーが艦のCICに入り、そこから電脳空間の試合場に接続しアバターを飛ばして行う。
電脳空間を会場まで移動し、エントリー情報をキーにして会場入りする。
目の前のVR画面に表示される参加艦艇選択画面に『AKIRA』『NPC艦C型』『NPC艦D型』のアイコンを掴んで放り込む。
戦闘宙域は「アステロイドベルト(薄め)」にランダム設定される。
薄めというのは岩塊の密度のことだ。
これで準備完了。試合時間を待つ。
初戦だが緊張感は無い。初心者講習の経験が生きているなぁ。
ありがたいことです。
目の前に数字がIR表示されてカウントダウンが始まる。
カウントゼロで目の前の風景が一変し、宇宙空間の真っ只中に放り込まれた。
試合開始だ。
ここで問題が発生した。NPC艦が勝手に動き出したのだ。
僕の命令で動くものだと思っていたので、あっけに取られてしまった。
だがそれは大間違いで、NPC艦は電脳による自律行動をすることが発覚した。
NPC艦は標準的な行動マニュアルに従って行動し敵艦を補足、勝手に戦いに突入した。
僕は置いてきぼりだ。
2対3、しかもマニュアル通りの機動をするNPC艦など相手にとってはただの標的だった。
僕はNPC艦が撃沈されるのを目にし、とっとと負けを宣言し試合終了。良い経験が出来たわ。
今日はこのままデブリ回収業へと回って小銭を稼ぐ。
回収品は次元格納庫へ入れて隠蔽するつもり。
融合修理の素材になれば幸い。
これ以上利子が増えない借金なら、あえて返さなければこっちに不利益はない。
向こうが文句を言ってきたら待遇改善を要求だ!
◇◇◇◇◆
今日も模擬戦トーナメント、ビギナークラス3艦の部に登録。
僕の出番は抽選で第二試合に決まった。
相手艦隊は『トライスター』という名前らしい。
僕の艦隊名はアキラ艦隊のまま。
こういった名前って若気の至りで恥ずかしいのを付けちゃって後で身悶えることがあるからね。
会場入りし目の前のVR画面に表示される参加艦艇選択画面に『AKIRA』『NPC艦C型』『NPC艦D型』のアイコンを掴んで放り込む。
戦闘宙域は「アステロイドベルト(濃いめ)」にランダム設定される。
これで準備完了。試合時間を待つ。
目の前に数字が現れカウントダウンが始まる。
僕は戦術兵器統合制御システムを起動し、僚艦であるNPC艦のシステムを支配下に置いておく。
昨日の失敗は繰り返さないぞ。
カウントゼロで目の前の風景が一変し、アステロイドベルトの真っ只中に放り込まれた。
試合開始だ。
まずは僚艦をチェック。昨日のように突っ込んで行かない。
戦術兵器統合制御システムにより僚艦2艦を個々に制御する。
僚艦とのデータリンクを使用しコントロールを試みる。
これで僚艦を制御できるけど面倒くさいな。
敵艦の位置はレーダー波無しの受信のみで探るようNPC艦に指示する。
遮蔽物が多い場所でレーダーを起動すれば、それが「ここにいますよ」というサインになってしまう。
まさかと思ったが、NPC艦D型がレーダー波を受信、敵3艦はレーダーを起動して自艦の位置を知らせてくれている。
AKIRAとNPC艦C型は遮蔽物の影になっていてレーダー波は届いていない。
僚艦とのデータリンクは量子通信を使っているので敵艦隊は傍受出来ないだろう。
「よし、囮作戦でいくぞ」
NPC艦C型に長砲身20cmレールガンを起動させ待機状態を命令。
NPC艦D型にレーダー起動を命じ、光学センサーも使って情報収集をさせる。
敵艦隊がNPC艦D型のレーダー波を捕捉し艦首を巡らせる。見つかった。
同時にNPC艦D型は速度を使って逃げ、敵艦をNPC艦C型の射線上に誘導させる。
敵トライスター艦隊は、駆逐艦を発見し各個撃破するために全艦で追いかけ始めた。
僕はデータリンクでNPC艦D型の電子及び光学観測データを手に入れる。
敵は巡洋艦クラス2、駆逐艦クラス1のようだ。
駆逐艦を頭に巡洋艦2艦が並進するデルタ編隊を組んでいる。
NPC艦D型の誘導に釣られてNPC艦C型の射界にトライスター艦隊が接近してくる。
「NPC艦D型、ミサイル発射。牽制でいい。NPC艦C型は敵艦が射界に入ったらレールガン連射!敵を討ち取れ」
ミサイルが3発飛んで行く。1発1発がそれぞれの敵艦に向かっていく。
敵艦は接近してくるミサイルをビームで迎撃する。
ミサイルは近接することなく撃墜される。
その刹那、先頭を行く駆逐艦がレールガンの直撃を受け大破する。
駆逐艦の装甲を紙のように貫く大口径レールガンだ。
後続の巡洋艦が回避行動を取ろうとするも、大口径レールガンが2発、3発と当たり停滞フィールドがダウンし装甲が弾け飛ぶ。
守るものが無くなった所に4発目が直撃し、巡洋艦は航行不能となった。
だが残りの巡洋艦は敵僚艦が壁になっていてNPC艦C型からは撃てない。
その位置を利用し敵巡洋艦が逃げに入る。
「NPC艦C型はその高速性能を活かして突撃、逃げに入った敵艦を後ろから撃て」
NPC艦C型は射界を得るとレールガン発射。
敵艦後方のエンジンを直撃、敵巡洋艦は爆沈した。
『全艦撃破。試合終了。アキラ艦隊の勝利です』
システム音声が響き、目の前の映像がエントリー会場に戻る。
「よし、1勝賞金10,000Gゲットだ! 次も勝つぞ」
◇◇◇◆◇
模擬戦トーナメント、ビギナークラス3艦の部準決勝。(といっても2回戦だけどね)
僕の出番は勝ち上がりで第一試合。
こちらの戦力はおなじみ『AKIRA』『NPC艦C型』『NPC艦D型』の3艦。
トーナメント終了まで弾の補給が無いので残弾数が減っている。
もしも損傷していたら、その損傷も引き継ぐことになる。
例えば武器や盾が壊れていたら使用不能になり、停滞フィールドにダメージを負っていたらそのダメージも引き継ぐ。
それが最下段の項目『状態』に示される。
NPC艦C型がレールガンの弾丸10発を消費し残り70発になっている。
NPC艦D型はミサイルを3発消費し残り9発だ。
それ以外はダメージもなく残弾も豊富。
良い状態で次戦に挑める。
◇◇◇◆◆
NPC艦をコントロールする術を得た僕にビギナークラスは敵じゃなかった。
準決勝、決勝とも危なげなく勝ち、1回戦勝ち上がり賞金1万G、準決勝勝ち上がり賞金2万G、優勝賞金10万Gの賞金合計13万Gを得た。
明日からはFクラスデビューだ。
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――ダンジョン管理ギルド・苦情係。
そこへ左遷されてきたのは、前職で数万件のクレームを捌き倒した伝説のカスタマーセンター職員・久我良平(くが りょうへい)。
彼にとって、新宿に降臨した災害級ドラゴンは「騒音を撒き散らす困ったお客様」であり、聖女の奇跡は「同意なきサービスの押し付け(強売)」に過ぎない。
「力」でねじ伏せる英雄たちが敗北する中、久我は「正論」と「どら焼き」と「完璧な事務手続き」を武器に、魔物たちの切実な悲鳴(クレーム)をハックしていく。
一癖も二癖もある仲間と共に、久我はギルド上層部の腐敗や外資系企業の傲慢な介入を次々と「不備」として処理していく。
これは、組織の鎖を断ち切った一人の事務屋が、人間と魔物の間に「新しい契約」を紡ぎ、世界を再起動させるまでの物語。
「――さて。予約外の終焉(ラグナロク)ですか? 承知しました。まずは、スケジュールの調整から始めましょう」
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