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アイドル編
029 アイドル編6 模擬戦トーナメントEクラス1
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SFOギルドが高度に電子化されている弊害に僕は今更ながら気付いた。
たった3日でEクラスに上がって来た僕のアキラ艦隊は、どうやら密かに注目の的だったらしい。
小説で良くある冒険者ギルドであれば、その注目をギルドに行くことで生身で実感出来たのだろうけど、電子化された掲示板や窓口では、そんなものを僕は一斉感じることが出来なかった。
違和感を感じたのはEクラスに上がっての初戦だった。
偶然だろうと思っていたんだけど、僕は初日、2日目、3日目と初戦で敗退していた。
はい、以下回想。
模擬戦トーナメントEクラス初エントリーの試合に僕は参加していた。
Eクラスは32艦隊が参加する大トーナメントだ。
つまり5回勝たないと優勝できない。
参加艦艇はいつもの僕の専用艦とNPC艦C型の2艦。
戦術兵器統合制御システムを使うことで、NPC艦でありながらプレイヤーが操っているかの如く動かすことが出来るのが僕の強みだ。
この初戦も昨日一昨日の勢いを継続して勝ちに行こう。
対戦相手は『スモールリバー』、戦場は通常空間だった。
これは遮蔽物の無い宇宙空間での殴り合いとなる、力こそ有利な戦場だった。
「僕にとっては不利かもな」
この時はそんな軽い気持ちで戦いに挑んでいた。
試合が始まる。
何もない宇宙空間に3:3の艦隊が向き合う。
空間転移と同時にお互いがレーダーを照射し、レールガンによるいきなりの殴り合いが始まった。
「相手のレールガンは何門あるんだよ!?」
NPC艦C型Bに敵艦隊のレールガンが集中する。
NPC艦C型Bはミサイルを搭載しているためNPC艦C型Aよりも重く動きが鈍い。
一方的な展開でNPC艦C型Bは撃沈されてしまう。
そこで僕は違和感に気付いた。
「僕の攻撃が無視されている?」
どうやら僕のレールガンの威力がバレてしまっているようだ。
つまり敵艦隊は最初から2:3で戦うつもりで動いていたのだ。
そのまま続けてNPC艦C型Aが集中攻撃を受けて撃沈した。
そして僕の専用艦が集中攻撃を受け、僕はEクラス初戦に完敗した。
回想終わり。
これは僕の艦隊が専用艦の他はNPC艦だと解った上での対応をされたのだった。
NPC艦であれば若干の差はあれどほぼ性能は同じだ。
それに加えて僕の専用艦が豆鉄砲のレールガンとミサイルしか使用出来ないことがバレていた。
つまり戦力は2:3であり、NPC艦から各個撃破すれば余裕で勝てるという対抗戦術が確立してしまっていた。
対戦相手が変わっても同じ対応。そのことに3日経ってやっと気付いたわけだ。
「これは完全に情報が売られているな……」
おそらくGクラスかFクラスで対戦したどこかの艦隊が僕の艦隊の情報を売ったのだろう。
出る杭は打たれる。ゲームでも情報交換目的の裏掲示板を利用してよくあることだ。
「拙い。なんとかしないとDクラスには上がれない。
Dクラス以上じゃなければ大きな大会には出れないんだぞ……」
僕は思案した。NPC艦は平均的で凡庸な戦力しか持たないので、カスタマイズされた専用艦3艦の艦隊相手では戦力が見劣りして当然だ。
これに手を加えることは完全に不可能。
となると僕の専用艦をカスタマイズして戦えるようにするしかない。
そうすれば少なくとも3:3に持ち込める。
15cm粒子ビーム砲の修理が終わって使えるようになったけど、それじゃEクラスの強者の面々との戦力を覆すには至らない。
幸いGクラスとFクラスの優勝賞金が45万Gもある。
これをすべて投入して必殺の大口径砲を手に入れてやる!
15cm粒子ビーム砲を外せば、エネルギースロットを2使う大口径砲でも使用可能なはずだ。
僕は45万Gを元手にネットショップを検索するのだった。
◇◇◇◇◆
目の前の仮想スクリーンに腕輪を介して接続したネットショップの検索画面が表示される。
36cmレールガン 100万G
40cmレールガン 160万G
30cm粒子ビーム砲 70万G
36cm粒子ビーム砲 90万G
40cm粒子ビーム砲 150万G
僕はその金額に落胆した。
「全然足りないじゃないか!」
ざっと検索しただけで、買える大口径砲が存在してなかった。
手に入れられるのは20cmレールガンまでがせいぜいだった。
このクラスのレールガンなら敵艦隊は各艦2門は持っているはず。
もう下のクラスには戻れないんだから、模擬戦トーナメントで賞金を得るにはEクラスで勝たないといけないんだ。
「詰んだ」
僕はぼっちの辛さを身にしみて感じるのだった。
問題解決のためにはEクラスのゲーマー最低1人と組むか、実戦で拿捕した艦をカスタマイズして僚艦とするかだ。
誰かと組むのは僕の専用艦がしょぼすぎて無理なのは解っている。
拿捕した艦を私用で使うには不公平契約の見直しをプリンスに迫るしかない。
しかも死ぬほど危険だ。
「困った」
と頭を垂れた時、仮想スクリーンが僕の動作でスクロールし、目の前にマッコイ商会のHPが映った。
そこに掘り出し物を見つけた。
36cmブラスター 特価45万G
40cm重金属粒子砲 特価45万G
ブラスターとは熱線砲だ。高温の熱線を放射して敵の装甲を焼く。レーザーの化物といった位置付けか。
重金属粒子砲は、高温に熱した重金属をそのまま撃ち出して敵の装甲に運動エネルギーと熱のダメージを与える。
ともにエネルギースロット2の大口径砲だ。
威力は良くわからないが珍しい砲なことは間違いない。
「さすがマッコイ商会。怪しい兵器には定評があるな」
僕はすっかり魅了されてブラスターを購入してしまった。
「よし次の模擬戦トーナメントは見てろよ!」
僕は根拠の無い自信に満ち溢れ模擬戦トーナメントEクラスに参戦するのだった。
たった3日でEクラスに上がって来た僕のアキラ艦隊は、どうやら密かに注目の的だったらしい。
小説で良くある冒険者ギルドであれば、その注目をギルドに行くことで生身で実感出来たのだろうけど、電子化された掲示板や窓口では、そんなものを僕は一斉感じることが出来なかった。
違和感を感じたのはEクラスに上がっての初戦だった。
偶然だろうと思っていたんだけど、僕は初日、2日目、3日目と初戦で敗退していた。
はい、以下回想。
模擬戦トーナメントEクラス初エントリーの試合に僕は参加していた。
Eクラスは32艦隊が参加する大トーナメントだ。
つまり5回勝たないと優勝できない。
参加艦艇はいつもの僕の専用艦とNPC艦C型の2艦。
戦術兵器統合制御システムを使うことで、NPC艦でありながらプレイヤーが操っているかの如く動かすことが出来るのが僕の強みだ。
この初戦も昨日一昨日の勢いを継続して勝ちに行こう。
対戦相手は『スモールリバー』、戦場は通常空間だった。
これは遮蔽物の無い宇宙空間での殴り合いとなる、力こそ有利な戦場だった。
「僕にとっては不利かもな」
この時はそんな軽い気持ちで戦いに挑んでいた。
試合が始まる。
何もない宇宙空間に3:3の艦隊が向き合う。
空間転移と同時にお互いがレーダーを照射し、レールガンによるいきなりの殴り合いが始まった。
「相手のレールガンは何門あるんだよ!?」
NPC艦C型Bに敵艦隊のレールガンが集中する。
NPC艦C型Bはミサイルを搭載しているためNPC艦C型Aよりも重く動きが鈍い。
一方的な展開でNPC艦C型Bは撃沈されてしまう。
そこで僕は違和感に気付いた。
「僕の攻撃が無視されている?」
どうやら僕のレールガンの威力がバレてしまっているようだ。
つまり敵艦隊は最初から2:3で戦うつもりで動いていたのだ。
そのまま続けてNPC艦C型Aが集中攻撃を受けて撃沈した。
そして僕の専用艦が集中攻撃を受け、僕はEクラス初戦に完敗した。
回想終わり。
これは僕の艦隊が専用艦の他はNPC艦だと解った上での対応をされたのだった。
NPC艦であれば若干の差はあれどほぼ性能は同じだ。
それに加えて僕の専用艦が豆鉄砲のレールガンとミサイルしか使用出来ないことがバレていた。
つまり戦力は2:3であり、NPC艦から各個撃破すれば余裕で勝てるという対抗戦術が確立してしまっていた。
対戦相手が変わっても同じ対応。そのことに3日経ってやっと気付いたわけだ。
「これは完全に情報が売られているな……」
おそらくGクラスかFクラスで対戦したどこかの艦隊が僕の艦隊の情報を売ったのだろう。
出る杭は打たれる。ゲームでも情報交換目的の裏掲示板を利用してよくあることだ。
「拙い。なんとかしないとDクラスには上がれない。
Dクラス以上じゃなければ大きな大会には出れないんだぞ……」
僕は思案した。NPC艦は平均的で凡庸な戦力しか持たないので、カスタマイズされた専用艦3艦の艦隊相手では戦力が見劣りして当然だ。
これに手を加えることは完全に不可能。
となると僕の専用艦をカスタマイズして戦えるようにするしかない。
そうすれば少なくとも3:3に持ち込める。
15cm粒子ビーム砲の修理が終わって使えるようになったけど、それじゃEクラスの強者の面々との戦力を覆すには至らない。
幸いGクラスとFクラスの優勝賞金が45万Gもある。
これをすべて投入して必殺の大口径砲を手に入れてやる!
15cm粒子ビーム砲を外せば、エネルギースロットを2使う大口径砲でも使用可能なはずだ。
僕は45万Gを元手にネットショップを検索するのだった。
◇◇◇◇◆
目の前の仮想スクリーンに腕輪を介して接続したネットショップの検索画面が表示される。
36cmレールガン 100万G
40cmレールガン 160万G
30cm粒子ビーム砲 70万G
36cm粒子ビーム砲 90万G
40cm粒子ビーム砲 150万G
僕はその金額に落胆した。
「全然足りないじゃないか!」
ざっと検索しただけで、買える大口径砲が存在してなかった。
手に入れられるのは20cmレールガンまでがせいぜいだった。
このクラスのレールガンなら敵艦隊は各艦2門は持っているはず。
もう下のクラスには戻れないんだから、模擬戦トーナメントで賞金を得るにはEクラスで勝たないといけないんだ。
「詰んだ」
僕はぼっちの辛さを身にしみて感じるのだった。
問題解決のためにはEクラスのゲーマー最低1人と組むか、実戦で拿捕した艦をカスタマイズして僚艦とするかだ。
誰かと組むのは僕の専用艦がしょぼすぎて無理なのは解っている。
拿捕した艦を私用で使うには不公平契約の見直しをプリンスに迫るしかない。
しかも死ぬほど危険だ。
「困った」
と頭を垂れた時、仮想スクリーンが僕の動作でスクロールし、目の前にマッコイ商会のHPが映った。
そこに掘り出し物を見つけた。
36cmブラスター 特価45万G
40cm重金属粒子砲 特価45万G
ブラスターとは熱線砲だ。高温の熱線を放射して敵の装甲を焼く。レーザーの化物といった位置付けか。
重金属粒子砲は、高温に熱した重金属をそのまま撃ち出して敵の装甲に運動エネルギーと熱のダメージを与える。
ともにエネルギースロット2の大口径砲だ。
威力は良くわからないが珍しい砲なことは間違いない。
「さすがマッコイ商会。怪しい兵器には定評があるな」
僕はすっかり魅了されてブラスターを購入してしまった。
「よし次の模擬戦トーナメントは見てろよ!」
僕は根拠の無い自信に満ち溢れ模擬戦トーナメントEクラスに参戦するのだった。
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