154 / 180
第154話 もたらされた情報
しおりを挟む
帝都アインガルド、中央議政庁の奥にある戦略会議室。
漆黒の石で築かれた広間には、帝国の将軍、諜報局長官、内政官僚らが顔を揃えていた。冷たい空気が張り詰めるなか、円卓の正面に座る皇帝ダリウス・ヴァルディールは、黙して出席者たちの意見を聞いていた。
「──期限はとうに過ぎました。聖教国は黙して語らず。これは即ち、我ら帝国を軽んじている証左に他なりません」
声を上げたのは帝国軍最高司令官、ガルヴァン・ドレイク将軍だった。白銀の髭を湛えた、戦歴豊かな老将の声音は重く、会議室に微かなざわめきを生んだ。
「鉱山跡の占拠は明確な挑発です。これはもはや交渉ではない。排除すべきです、あの聖騎士団を。ただの象徴ではない。聖教国が実力で地を押さえる意思を示したのです。これ以上は時間の無駄。速やかに掃討を」
しかしその意見に、間髪入れず異を唱えたのは帝国諜報局の長官、ハルベルト・ライゼンだった。涼やかな口調で、だがその言葉は鋭く核心を突く。
「先に手を出すのは愚策です。いかに正当性を掲げようと、世界に与える印象は“侵略者”です。今は聖教国に一手を打たせるべきです。彼らの暴走こそ、我々の正義となる」
「正当性より現実の脅威が優先される時もありますな」
ガルヴァン将軍が鋭く応じる。
「あの地を放置すれば、兵站に穴が開く。遅れれば遅れるほど、取り戻すには血が要る」
「それでも、“我らは被害者だ”と叫ぶ姿の方が、よほど味方を得やすいのです。動かぬまま敵に剣を抜かせるのが、勝利の布石になる」
「だが、もしも聖教国がこのまま引き下がらず、居座り続けたらどうする?」
「動かぬことが罪になる日もあるぞ」
両者の意見は真っ向から対立するというより、戦略と戦術の立場の違いからくる応酬だった。それゆえに議論は一層熱を帯び、円卓の上に緊張が走る。
皇帝は、それを黙然と見つめていた。
──猶予は与えた。示された沈黙は、聖教国の判断か、それとも内部分裂か。
いずれにせよ、次の一手を誤れば、戦端が開かれる。
だが、こちらが先に剣を抜けば、大義は霧散する。
ならば、聖教国に剣を抜かせるのだ。己の意志で、己の失策によって。
しかし、それには決定的な材料がまだ足りない。
──確証。
皇帝は、今も届かぬ“ある情報”を待っていた。
聖教国の内部に生じた亀裂、その所在と規模。
踏み込むべき場所、突くべき急所。それを指し示す“報告”が、まだ届いていない。
その情報さえあれば、帝国は一気に主導権を奪える。だが、今はただ、焦って刃を抜けば、それすら水泡に帰す。
皇帝は無言のまま、書状の山に目を落とした。
そのうちの一通──待たれているのは、それだ。
それさえ届けば、次の一手は明白となる。
「……まだだ」
静かに発せられた皇帝の言葉が、騒がしかった会議の空気を凍りつかせる。
「動くには、もう一押し足りぬ」
その言葉に、ガルヴァンも、ハルベルトも沈黙した。
皇帝の視線は、なお届かぬ報告を求めるかのように、書状の山を見つめていた。
◆
数日後。
帝都アインガルドにて、再び戦略会議が招集された。今回は限られた者だけが呼ばれていた。皇帝ダリウス、諜報局長ハルベルト、そして数名の高官。密やかで、だが確実に帝国の未来を決める密議の場だった。
「……報告いたします」
帝国諜報部の若き将校が一礼し、数通の書簡を捧げる。
室内の空気が僅かに緊張を孕む中、将校は簡潔に、だが明瞭に読み上げた。
「まず、王国について。第一王子ラグナル殿下が謹慎処分を解かれ、再び公の場に復帰したとのこと。聖剣を手に、王に忠誠を誓い直した模様です」
その一報に、出席者の間にどよめきが走った。
「……聖剣の王子が戻ったか」
老将ガルヴァンが腕を組み、低く唸る。
ラグナルは王国の象徴とも言える存在であり、そのスキル〈聖剣〉は神の祝福を示すものだ。彼が動くことは、王国の意思が再び明確になることを意味する。
「……王国が動くかもしれないな」
将軍の一人がぽつりと呟く。
「対聖教国の戦力として、王国が動き出すならば、我らにとっては渡りに船だ。あのラグナルが前線に立てば、少なくとも一面は押し切れるだろう」
「だが、それを判断するのは王だ。王子ではない」
諜報局のハルベルトが即座に応じた。声は冷静ながら鋭く切り込む。
「ラグナルは忠誠を誓ったにすぎない。王が対聖教国の決断を下す保証にはならん。過度な期待は禁物です」
両者の意見に、他の高官たちも互いに視線を交わしつつ、思案を深めていく。
しかし将校の報告は、まだ終わっていなかった。
「次に、聖教国の動向です」
空気が再び引き締まる。
「先日、国内にて異端の集団が摘発されました。正体は〈黒翼〉。かなりの構成員が拘束され、さらに──枢機卿の一人、ラザフォードが〈黒翼〉の構成員であったことが判明しております」
一瞬、会議室が静寂に包まれた。
帝国の名を以てしても探り切れなかった〈黒翼〉が、聖教国内で摘発された──それも枢機卿にまで潜んでいた。
数名の重臣が口元を歪め、声を潜めて笑う。
「これは……もはや内乱ではないか」
「枢機卿にまで潜り込んでいたとは。聖教国は腐っているな」
「……ラザフォードは逃亡したようですが、行方は依然不明とのこと」
「ふん。逃げたか」
重臣の一人が肩をすくめる。
「……問題は、それを誰が動かしたか、だ」
ガルヴァンが表情を引き締め、将校に問い返す。
「教皇か? 枢機卿会議か?」
将校は首を振った。
「いえ。逮捕劇を指揮したのは、教皇でも枢機卿会議でもありません。〈聖女〉セラフィーナ殿下です。その行動に対し、一部の枢機卿たちが強く反発。現在、聖教国内では“〈聖女〉派”と“枢機卿派”に分裂し、対立が顕在化しつつあります」
そして、将校は一枚の補足書簡をめくった。
「加えて、教皇は今回の一連の騒動に対し、いまだ沈黙を守っておられます。表立った声明も、会議出席もなし。意思決定が宙に浮いたまま、教皇庁の機能も著しく鈍っている様子です」
ガルヴァンが納得したように髭を撫でる。
「なるほど。今まで一向に動きが見られなかったのは、教皇が雲隠れしていたから、ということか」
続けて将校は言った。
「枢機卿たちは、〈聖女〉に不満を抱きつつも、教皇が動かない以上、結局〈聖女〉の求心力に頼るしかなかったようです。だからこそ、彼女に我が国との仲裁を依頼したものと思われますが、結果〈聖女〉に断られ、突き放された模様です」
ハルベルトが静かに言葉を継いだ。
「となれば、聖教国の意思統一は完全に崩壊した。上も下も、もう“ぐちゃぐちゃ”というわけだ」
重臣たちが思わず顔を見合わせた。
それはまさに帝国が求めていた情報、聖教国の崩壊の兆しであった。
一瞬の沈黙。
それまで沈黙していた皇帝が、ふっと笑みを浮かべた。
「……ようやく、割れたか」
低く、重みのある声に、誰もが思わず皇帝に目を向ける。
皇帝は書簡を手に取り、指先で軽く弾くようにして言う。
「これでよい。聖教国は内部から崩れつつある。こちらから手を出す必要はない。〈聖剣〉の王子が立ち、〈聖女〉が自ら清浄を求め、枢機卿たちは分裂した。教皇は沈黙し、舵を握る者もいない。──聖教国は、既に均衡を失っている」
そう言って立ち上がったその姿には、かつてない覇気が宿っていた。
「我らが手を下さずとも、彼らは自ら火をつける。火種は──既に揃った。あとは、風を吹かせるだけだ」
皇帝は会議室を一望し、静かに言い添えた。
「我らは見極めよ。いつ、どこに“風”を吹かせればよいかを。時を誤らねば、歴史は帝国の名で刻まれるだろう」
その眼差しは、もはや聖教国との戦争ではなく、その先の“勝利の構図”すら見据えていた。
漆黒の石で築かれた広間には、帝国の将軍、諜報局長官、内政官僚らが顔を揃えていた。冷たい空気が張り詰めるなか、円卓の正面に座る皇帝ダリウス・ヴァルディールは、黙して出席者たちの意見を聞いていた。
「──期限はとうに過ぎました。聖教国は黙して語らず。これは即ち、我ら帝国を軽んじている証左に他なりません」
声を上げたのは帝国軍最高司令官、ガルヴァン・ドレイク将軍だった。白銀の髭を湛えた、戦歴豊かな老将の声音は重く、会議室に微かなざわめきを生んだ。
「鉱山跡の占拠は明確な挑発です。これはもはや交渉ではない。排除すべきです、あの聖騎士団を。ただの象徴ではない。聖教国が実力で地を押さえる意思を示したのです。これ以上は時間の無駄。速やかに掃討を」
しかしその意見に、間髪入れず異を唱えたのは帝国諜報局の長官、ハルベルト・ライゼンだった。涼やかな口調で、だがその言葉は鋭く核心を突く。
「先に手を出すのは愚策です。いかに正当性を掲げようと、世界に与える印象は“侵略者”です。今は聖教国に一手を打たせるべきです。彼らの暴走こそ、我々の正義となる」
「正当性より現実の脅威が優先される時もありますな」
ガルヴァン将軍が鋭く応じる。
「あの地を放置すれば、兵站に穴が開く。遅れれば遅れるほど、取り戻すには血が要る」
「それでも、“我らは被害者だ”と叫ぶ姿の方が、よほど味方を得やすいのです。動かぬまま敵に剣を抜かせるのが、勝利の布石になる」
「だが、もしも聖教国がこのまま引き下がらず、居座り続けたらどうする?」
「動かぬことが罪になる日もあるぞ」
両者の意見は真っ向から対立するというより、戦略と戦術の立場の違いからくる応酬だった。それゆえに議論は一層熱を帯び、円卓の上に緊張が走る。
皇帝は、それを黙然と見つめていた。
──猶予は与えた。示された沈黙は、聖教国の判断か、それとも内部分裂か。
いずれにせよ、次の一手を誤れば、戦端が開かれる。
だが、こちらが先に剣を抜けば、大義は霧散する。
ならば、聖教国に剣を抜かせるのだ。己の意志で、己の失策によって。
しかし、それには決定的な材料がまだ足りない。
──確証。
皇帝は、今も届かぬ“ある情報”を待っていた。
聖教国の内部に生じた亀裂、その所在と規模。
踏み込むべき場所、突くべき急所。それを指し示す“報告”が、まだ届いていない。
その情報さえあれば、帝国は一気に主導権を奪える。だが、今はただ、焦って刃を抜けば、それすら水泡に帰す。
皇帝は無言のまま、書状の山に目を落とした。
そのうちの一通──待たれているのは、それだ。
それさえ届けば、次の一手は明白となる。
「……まだだ」
静かに発せられた皇帝の言葉が、騒がしかった会議の空気を凍りつかせる。
「動くには、もう一押し足りぬ」
その言葉に、ガルヴァンも、ハルベルトも沈黙した。
皇帝の視線は、なお届かぬ報告を求めるかのように、書状の山を見つめていた。
◆
数日後。
帝都アインガルドにて、再び戦略会議が招集された。今回は限られた者だけが呼ばれていた。皇帝ダリウス、諜報局長ハルベルト、そして数名の高官。密やかで、だが確実に帝国の未来を決める密議の場だった。
「……報告いたします」
帝国諜報部の若き将校が一礼し、数通の書簡を捧げる。
室内の空気が僅かに緊張を孕む中、将校は簡潔に、だが明瞭に読み上げた。
「まず、王国について。第一王子ラグナル殿下が謹慎処分を解かれ、再び公の場に復帰したとのこと。聖剣を手に、王に忠誠を誓い直した模様です」
その一報に、出席者の間にどよめきが走った。
「……聖剣の王子が戻ったか」
老将ガルヴァンが腕を組み、低く唸る。
ラグナルは王国の象徴とも言える存在であり、そのスキル〈聖剣〉は神の祝福を示すものだ。彼が動くことは、王国の意思が再び明確になることを意味する。
「……王国が動くかもしれないな」
将軍の一人がぽつりと呟く。
「対聖教国の戦力として、王国が動き出すならば、我らにとっては渡りに船だ。あのラグナルが前線に立てば、少なくとも一面は押し切れるだろう」
「だが、それを判断するのは王だ。王子ではない」
諜報局のハルベルトが即座に応じた。声は冷静ながら鋭く切り込む。
「ラグナルは忠誠を誓ったにすぎない。王が対聖教国の決断を下す保証にはならん。過度な期待は禁物です」
両者の意見に、他の高官たちも互いに視線を交わしつつ、思案を深めていく。
しかし将校の報告は、まだ終わっていなかった。
「次に、聖教国の動向です」
空気が再び引き締まる。
「先日、国内にて異端の集団が摘発されました。正体は〈黒翼〉。かなりの構成員が拘束され、さらに──枢機卿の一人、ラザフォードが〈黒翼〉の構成員であったことが判明しております」
一瞬、会議室が静寂に包まれた。
帝国の名を以てしても探り切れなかった〈黒翼〉が、聖教国内で摘発された──それも枢機卿にまで潜んでいた。
数名の重臣が口元を歪め、声を潜めて笑う。
「これは……もはや内乱ではないか」
「枢機卿にまで潜り込んでいたとは。聖教国は腐っているな」
「……ラザフォードは逃亡したようですが、行方は依然不明とのこと」
「ふん。逃げたか」
重臣の一人が肩をすくめる。
「……問題は、それを誰が動かしたか、だ」
ガルヴァンが表情を引き締め、将校に問い返す。
「教皇か? 枢機卿会議か?」
将校は首を振った。
「いえ。逮捕劇を指揮したのは、教皇でも枢機卿会議でもありません。〈聖女〉セラフィーナ殿下です。その行動に対し、一部の枢機卿たちが強く反発。現在、聖教国内では“〈聖女〉派”と“枢機卿派”に分裂し、対立が顕在化しつつあります」
そして、将校は一枚の補足書簡をめくった。
「加えて、教皇は今回の一連の騒動に対し、いまだ沈黙を守っておられます。表立った声明も、会議出席もなし。意思決定が宙に浮いたまま、教皇庁の機能も著しく鈍っている様子です」
ガルヴァンが納得したように髭を撫でる。
「なるほど。今まで一向に動きが見られなかったのは、教皇が雲隠れしていたから、ということか」
続けて将校は言った。
「枢機卿たちは、〈聖女〉に不満を抱きつつも、教皇が動かない以上、結局〈聖女〉の求心力に頼るしかなかったようです。だからこそ、彼女に我が国との仲裁を依頼したものと思われますが、結果〈聖女〉に断られ、突き放された模様です」
ハルベルトが静かに言葉を継いだ。
「となれば、聖教国の意思統一は完全に崩壊した。上も下も、もう“ぐちゃぐちゃ”というわけだ」
重臣たちが思わず顔を見合わせた。
それはまさに帝国が求めていた情報、聖教国の崩壊の兆しであった。
一瞬の沈黙。
それまで沈黙していた皇帝が、ふっと笑みを浮かべた。
「……ようやく、割れたか」
低く、重みのある声に、誰もが思わず皇帝に目を向ける。
皇帝は書簡を手に取り、指先で軽く弾くようにして言う。
「これでよい。聖教国は内部から崩れつつある。こちらから手を出す必要はない。〈聖剣〉の王子が立ち、〈聖女〉が自ら清浄を求め、枢機卿たちは分裂した。教皇は沈黙し、舵を握る者もいない。──聖教国は、既に均衡を失っている」
そう言って立ち上がったその姿には、かつてない覇気が宿っていた。
「我らが手を下さずとも、彼らは自ら火をつける。火種は──既に揃った。あとは、風を吹かせるだけだ」
皇帝は会議室を一望し、静かに言い添えた。
「我らは見極めよ。いつ、どこに“風”を吹かせればよいかを。時を誤らねば、歴史は帝国の名で刻まれるだろう」
その眼差しは、もはや聖教国との戦争ではなく、その先の“勝利の構図”すら見据えていた。
0
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
レイブン領の面倒姫
庭にハニワ
ファンタジー
兄の学院卒業にかこつけて、初めて王都に行きました。
初対面の人に、いきなり婚約破棄されました。
私はまだ婚約などしていないのですが、ね。
あなた方、いったい何なんですか?
初投稿です。
ヨロシクお願い致します~。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる