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第一巻:追放と再始動編
第七話:【逆転】王国の使者の『贈り物』を、最高級の『入浴剤』へリメイク。
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「――き、貴様ぁ! 何を根拠に、我が国の誠意ある献上品を『爆発物』などと!」
顔を真っ赤にして叫ぶ王国の使者。その手は、震えながら腰の剣へと伸びている。 謁見の間の空気は一瞬で凍りついた。いや、実際に凍りついたのだ。玉座に座るエドワルドから放たれた、凄まじい「冷気」によって。
「……リセットの言葉は、私の言葉だ。彼女が不純物だと言えば、それは不純物なのだ。……使者よ、その手を剣から離せ。さもなくば、その腕を今すぐクリスタルの彫刻にしてやろうか?」
エドワルドの青い瞳が、絶対零度の光を放つ。使者はその重圧に腰を抜かし、持っていた「献上品の箱」を床に落とした。
ガラン、と無造作に転がった箱。その衝撃で、中から禍々しい赤黒い輝きを放つ魔石がこぼれ落ちる。
「ヒッ……! 逃げろ、爆発するぞ!」 使者たちが一斉に逃げ出そうとしたが、私は欠伸をしながらその魔石を拾い上げた。
「……あら、逃げるなんて失礼ね。陛下、この石……確かに爆発物ですけれど、成分を鑑定してみたら、なかなか『面白い素材』が含まれていますわよ」
「リセット、危ない! それは不安定な高濃度魔石だろう?」
「ええ。でも、不安定なのは『エネルギーが外に向かおうとしている』から。なら、そのエネルギーを『癒やし』に変換して、水に溶けやすく研磨(カット)してあげればいいだけですもの」
私はカバンから小さなピンセットと、極細の魔導やすりを取り出した。 陛下や重臣たちが固唾を呑んで見守る中、私は魔石の「最も危険な核」に触れる。
【鑑定対象:王国の暗殺用魔石『紅蓮の牙』】 【成分:硫黄、高熱魔力、毒性不純物】 【最適リメイク:毒性を分離し、熱量を『持続的な保温効果』へ。硫黄成分を『美肌効果』へ。……つまり、最高級の入浴剤ね。】
「――【研磨(カット):不純物抽出・効能変換】!」
キィィィィン、という高い音が一度だけ鳴った。 私の手の中で、赤黒かった魔石は一瞬にして、淡いピンク色の透き通った結晶へと姿を変えた。立ち込めていた不穏な気配は消え、代わりに、バラの花が咲き誇るような、甘く芳醇な香りが謁見の間を満たしていく。
「……あ、……いい香り……」 逃げようとしていた使者の一人が、思わず足を止めて呟いた。
「はい、鑑定完了。……陛下、これ、今夜の私のお風呂に入れてくださいな。王国の悪意をたっぷり詰め込んだおかげで、一晩中お湯が冷めない『永久保温入浴剤』になりましたわ。……ああ、使者の皆さん。素敵なプレゼントをありがとう。……お礼に、あなたたちの『虚偽報告の罪』は、陛下にじっくり鑑定していただくことにしましょうか?」
リセットが冷たく微笑むと、使者たちは絶望に顔を歪め、近衛兵によって引き立てられていった。
「……リセット。君は、暗殺兵器すら『快適な生活の一部』に変えてしまうのだな」 エドワルドが玉座から降り、私の手の中にあるピンクの結晶を覗き込んだ。
「ええ。不純物は使いようによって至高の宝になるんです。……それより陛下。この入浴剤、二人で使うには少し量が多すぎるかしら?」
「……。……今、なんと?」 エドワルドの動きが止まる。その瞳に、入浴剤のピンク色よりも熱い、情熱的な火が灯った。
「ですから、一人で使うと勿体ないから、陛下のお風呂にも分けてあげようかと……」
「……リセット。それは、私を『混浴』に誘っているという鑑定で間違いないか?」
「……はあ!? 鑑定結果:脳内変換が極端すぎますわよ! 誰がそんなこと……っ、ちょっと、抱き上げないでください!」
エドワルドは嬉々として私を横抱きにすると、そのまま謁見の間を後にした。
「バルタザール! 後のことは任せた! 私は今から、リセットと最高の『入浴剤』を試しに行ってくる!」
「……へ、陛下! 公務が山積みですぞぉぉぉ!」
背後で聞こえる宰相の悲鳴を無視して、私は皇帝の腕の中で「……ああ、これじゃ二度寝の前に、変な体力(熱)を使わされる……」と、自分の不用意な発言を深く後悔するのだった。
顔を真っ赤にして叫ぶ王国の使者。その手は、震えながら腰の剣へと伸びている。 謁見の間の空気は一瞬で凍りついた。いや、実際に凍りついたのだ。玉座に座るエドワルドから放たれた、凄まじい「冷気」によって。
「……リセットの言葉は、私の言葉だ。彼女が不純物だと言えば、それは不純物なのだ。……使者よ、その手を剣から離せ。さもなくば、その腕を今すぐクリスタルの彫刻にしてやろうか?」
エドワルドの青い瞳が、絶対零度の光を放つ。使者はその重圧に腰を抜かし、持っていた「献上品の箱」を床に落とした。
ガラン、と無造作に転がった箱。その衝撃で、中から禍々しい赤黒い輝きを放つ魔石がこぼれ落ちる。
「ヒッ……! 逃げろ、爆発するぞ!」 使者たちが一斉に逃げ出そうとしたが、私は欠伸をしながらその魔石を拾い上げた。
「……あら、逃げるなんて失礼ね。陛下、この石……確かに爆発物ですけれど、成分を鑑定してみたら、なかなか『面白い素材』が含まれていますわよ」
「リセット、危ない! それは不安定な高濃度魔石だろう?」
「ええ。でも、不安定なのは『エネルギーが外に向かおうとしている』から。なら、そのエネルギーを『癒やし』に変換して、水に溶けやすく研磨(カット)してあげればいいだけですもの」
私はカバンから小さなピンセットと、極細の魔導やすりを取り出した。 陛下や重臣たちが固唾を呑んで見守る中、私は魔石の「最も危険な核」に触れる。
【鑑定対象:王国の暗殺用魔石『紅蓮の牙』】 【成分:硫黄、高熱魔力、毒性不純物】 【最適リメイク:毒性を分離し、熱量を『持続的な保温効果』へ。硫黄成分を『美肌効果』へ。……つまり、最高級の入浴剤ね。】
「――【研磨(カット):不純物抽出・効能変換】!」
キィィィィン、という高い音が一度だけ鳴った。 私の手の中で、赤黒かった魔石は一瞬にして、淡いピンク色の透き通った結晶へと姿を変えた。立ち込めていた不穏な気配は消え、代わりに、バラの花が咲き誇るような、甘く芳醇な香りが謁見の間を満たしていく。
「……あ、……いい香り……」 逃げようとしていた使者の一人が、思わず足を止めて呟いた。
「はい、鑑定完了。……陛下、これ、今夜の私のお風呂に入れてくださいな。王国の悪意をたっぷり詰め込んだおかげで、一晩中お湯が冷めない『永久保温入浴剤』になりましたわ。……ああ、使者の皆さん。素敵なプレゼントをありがとう。……お礼に、あなたたちの『虚偽報告の罪』は、陛下にじっくり鑑定していただくことにしましょうか?」
リセットが冷たく微笑むと、使者たちは絶望に顔を歪め、近衛兵によって引き立てられていった。
「……リセット。君は、暗殺兵器すら『快適な生活の一部』に変えてしまうのだな」 エドワルドが玉座から降り、私の手の中にあるピンクの結晶を覗き込んだ。
「ええ。不純物は使いようによって至高の宝になるんです。……それより陛下。この入浴剤、二人で使うには少し量が多すぎるかしら?」
「……。……今、なんと?」 エドワルドの動きが止まる。その瞳に、入浴剤のピンク色よりも熱い、情熱的な火が灯った。
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「……リセット。それは、私を『混浴』に誘っているという鑑定で間違いないか?」
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