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ソラマメ
ソラマメと七海
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お腹もいっぱいになり、時刻は間も無くで正午を回る。掃除と洗濯しなくちゃ。無意識に足は馴染みのあまりない駅看板へと向かっていた。切符を買おうと財布を出した時、足元を黒い影がよぎった。反射的に足元を見ると、ソラマメだった。
「着いておいで」と言ってるような、そんな気がした。私の大好きな綺麗なグリーンの瞳が見つめている。
「あの、急いでるんだけど」
苛立ち混じりの声に驚き振り向くと、何時の間にか七海の後ろに何人か並んでいた。
「あっ、すいません!」
慌てて券売機の前を避ける。あ、結局切符買えていない。ふとソラマメを見ると、ゆっくりと歩き始めていた。券売機に視線を戻すと、先程のサラリーマンが睨みをきかせて去って行く。また切符を買うにも、なんだか腑に落ちず、自然とソラマメにまたついて歩いていた。
少しだけ。夕方には帰ろう。
先程とは変わり、ソラマメは路地裏を歩く。昔ながらの街並みが連なるその路地裏は、余所者を受け付けないような冷たさと、何時でも迎え入れてくれるような暖かさが入り混じっている。今の七海には、不思議と心地が良かった。
「着いておいで」と言ってるような、そんな気がした。私の大好きな綺麗なグリーンの瞳が見つめている。
「あの、急いでるんだけど」
苛立ち混じりの声に驚き振り向くと、何時の間にか七海の後ろに何人か並んでいた。
「あっ、すいません!」
慌てて券売機の前を避ける。あ、結局切符買えていない。ふとソラマメを見ると、ゆっくりと歩き始めていた。券売機に視線を戻すと、先程のサラリーマンが睨みをきかせて去って行く。また切符を買うにも、なんだか腑に落ちず、自然とソラマメにまたついて歩いていた。
少しだけ。夕方には帰ろう。
先程とは変わり、ソラマメは路地裏を歩く。昔ながらの街並みが連なるその路地裏は、余所者を受け付けないような冷たさと、何時でも迎え入れてくれるような暖かさが入り混じっている。今の七海には、不思議と心地が良かった。
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