20 / 48
学園にて
しおりを挟む~ヘルミーナ~
ロングバケーションも終わり、学園へ復帰することとなった。
元婚約者の顔を見るのは気がひけるけど、クラスは違うから、顔を見ないようにしなくちゃ
何かにつけて文句を言われたことを思い出した…
国に戻ってきたことが王家に報告され、王宮へ呼び出され、恐れ多いことですが陛下と王妃様から謝罪を受けました。
全面的にフランクが悪いのだから、堂々と過ごして欲しいと言われました。
学園へ通うのは憂鬱だけど、今日はティーナも留学初日ですもの。休むわけには行けません。ランチの約束もしました
ティーナから貰ったペンケースはとても繊細な刺繍が施してあり、ケース自体も縫い目が均等で本当に素晴らしい出来で、ティーナが作ったと言うだけで大金を払うくらいの付加価値はありそう…そしてこの万年筆。
絶対高価な物だわ。
クオーツで花を作り、良く見るとキャップの上部に宝石が付いてるじゃない…わたくしのイニシャルも彫ってあるし。公爵家では普通なのかしら…?お礼としてプレゼントする品物ではないわよねぇ…絶対に失くせない
学園についてからティーナを案内しようと、学園の馬車止めで待ち合わせをしました
公爵家の紋章の付いた見るからに質のいい馬車が止まった…白い馬はとても目立つ…おそらく公爵様がティーナの為に用意したっぽい
馬車の扉が開きティーナが降りてくると思ったら、ニコラウス様が先に降りてティーナの手を取りエスコートした
「やぁオーバリ侯爵令嬢、良い朝だね」
「ミーナ、おはようお待たせしたかしら?」
二人とも大変さわやかな笑顔で挨拶をしてきた…
「おはようございます、時間通りよ。ところでニコラウス様はどうされたんですか?」
「初日だから送りに来たに決まっているだろう?学園長に挨拶へ行く」
「は、はぁ…わたくしも用事がありますので、お供します…」
ティーナも大変ね…実のお兄様方もティーナに、甘かったけどニコラウス様と公爵様はそれを遥かに超える…過保護。
こんなに甘やかされて育っているのに、驕らずに素直で優しくて可愛いって奇跡ね、こんなに甘やかされて育っていたら傲慢になりそうなのに…
『ミーナごめんね、またお兄様が来ちゃった。今日だけだから』
ひそひそと話をするティーナを学生達が興味津々で見ていた
『良いのよ、これから毎日学園でティーナと会えると思うと嬉しいわ』
ティーナは目立つ、美しさだけではなくピンクの髪の毛は、ルアン王国では女神の祝福と呼ばれているのよね…しかも紫色の瞳は、高貴な出じゃないとあり得ない、血統の良さ
学園長にティーナを頼むと話をして、ニコラウス様が渋々帰って行った。学園長はわたくしの顔を見て
「大変だったね、悪く言うものも中には居るかもしれないが、堂々と過ごして欲しい」
両陛下と同じ事を仰られました
学園長は王立学園というだけあって、王家の親戚から、選ばれているので仰ることも似るのかしらね
でも、そう言うなら、ティーナと同じクラスにしてよ!心の中で毒を吐きました
よりによってティーナのクラスは忌々しいフランク第二王子殿下と同じクラス
あぁ、嫌な予感しかしない
ランチを取る為に待ち合わせ場所で待っていると、ティーナが急足でやってきた
「ごめんね、待った?」
「ううん今来たところ、どう?クラスの様子は?」
ランチルームに向かって歩き出した
「…転校してきたばかりだから、学園を案内してくれるらしいの」
「そうね、転校生が来たら誰かが世話人になるわね。ティーナにはそれなりの人が付くわよね?」
学園では皆んな平等というけどれど、実際は身分差がある。
平等と言って全てを真に受けて捉える者は愚か者だわ
「…それが、」
「アルベルティーナ嬢ここに居たのか」
「…うわっ」
つい心の声が漏れた、なんで第二王子がティーナを呼び止めるのよ!
「…ヘルミーナ、嬢。久しぶりだ、ね」
戸惑う様子のフランク様に気まずい雰囲気が流れた。あっ…後退りした…
「お久しぶりです」
スカートの裾を摘み他人行儀に挨拶をした
「アルベルティーナ嬢、知り合いなのか?」
フランク様はこちらを見ないようにしてティーナに声をかけた
「はい、こちらでの初めてのお友達ですの」
ティーナがはっきりと答えた事により複雑な顔をするフランク様
「そうか、君の世話役としてランチに誘おうと思っていたが、またにするよそれでは後ほど」
「えぇ、お気遣いありがとう存じます」
ティーナと共に頭を下げた
「フランク様が世話人なのね…」
「そうなのよ…お断りできないでしょう…」
困った顔をするティーナを見て、少しだけ申し訳ないと思った
51
あなたにおすすめの小説
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?
きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。
しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……
【本編,番外編完結】私、殺されちゃったの? 婚約者に懸想した王女に殺された侯爵令嬢は巻き戻った世界で殺されないように策を練る
金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベルティーユは婚約者に懸想した王女に嫌がらせをされたあげく殺された。
ちょっと待ってよ。なんで私が殺されなきゃならないの?
お父様、ジェフリー様、私は死にたくないから婚約を解消してって言ったよね。
ジェフリー様、必ず守るから少し待ってほしいって言ったよね。
少し待っている間に殺されちゃったじゃないの。
どうしてくれるのよ。
ちょっと神様! やり直させなさいよ! 何で私が殺されなきゃならないのよ!
腹立つわ〜。
舞台は独自の世界です。
ご都合主義です。
緩いお話なので気楽にお読みいただけると嬉しいです。
愛しいあなたは竜の番
さくたろう
恋愛
前世で無惨に処刑された記憶を持つ少女フィオナは、今世では幼い頃から番である竜族の王に保護されて塔の中で大切に育てられていた。
16歳のある日、敵国の英雄ルイが塔を襲撃しにきたが、なんとフィオナは彼に一目惚れをしてしまう。フィオナを人質にするために外へと連れ出したルイも、次第に彼女に離れがたい想いを感じ始め徐々に惹かれていく。
竜人の番として育てられた少女が、竜を憎む青年と恋に落ちる物語。
※小説家になろう様に公開したものを一部省略して投稿する予定です。
※全58話、一気に更新します。ご了承ください。
【完結】冤罪で殺された王太子の婚約者は100年後に生まれ変わりました。今世では愛し愛される相手を見つけたいと思っています。
金峯蓮華
恋愛
どうやら私は階段から突き落とされ落下する間に前世の記憶を思い出していたらしい。
前世は冤罪を着せられて殺害されたのだった。それにしても酷い。その後あの国はどうなったのだろう?
私の願い通り滅びたのだろうか?
前世で冤罪を着せられ殺害された王太子の婚約者だった令嬢が生まれ変わった今世で愛し愛される相手とめぐりあい幸せになるお話。
緩い世界観の緩いお話しです。
ご都合主義です。
*タイトル変更しました。すみません。
【完結】消えた姉の婚約者と結婚しました。愛し愛されたかったけどどうやら無理みたいです
金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベアトリーチェは消えた姉の代わりに、姉の婚約者だった公爵家の子息ランスロットと結婚した。
夫とは愛し愛されたいと夢みていたベアトリーチェだったが、夫を見ていてやっぱり無理かもと思いはじめている。
ベアトリーチェはランスロットと愛し愛される夫婦になることを諦め、楽しい次期公爵夫人生活を過ごそうと決めた。
一方夫のランスロットは……。
作者の頭の中の異世界が舞台の緩い設定のお話です。
ご都合主義です。
以前公開していた『政略結婚して次期侯爵夫人になりました。愛し愛されたかったのにどうやら無理みたいです』の改訂版です。少し内容を変更して書き直しています。前のを読んだ方にも楽しんでいただけると嬉しいです。
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる