婚約破棄されて国外追放…?の予定だった

さこの

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殿下は傷ついてます

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 生徒会室の扉をノックをすると殿下の侍従の方が扉を開けて対応してくだいました。

「アルベルティーナ嬢?どうした?」
 入室を許可されたので、生徒会室に入りました


「殿下、忘れ物ですよ」
 はい。と言うように手帳のようなものを渡しました。


「あっ!中…見てないよね…?」

「もちろんですわ。勝手に見るなど致しません!」
「ありがとう助かったよ。急いで出てきてしまったからか……気をつけるよ」
 殿下はバツの悪そうな顔をしました。


「大事なものだったのですね。お届け出来てよかったです。
 ところで他の生徒会のメンバーはまだ来ておられないのですか?」


 先日ミーナと来た時も殿下と侍従の方だけでした。静まり返った生徒会室
 5~6人は座っても余裕な長机は綺麗に整頓されていた

「……来ないんだ。気にしなくていいよ」

 ぽりぽりと頬を人差し指で掻き、決まり悪そうな顔をした

「それはどうしてですか?殿下一人で生徒会の仕事をしておられるのですか?」


「それはだね…、生徒会に入っている者達は、例の女生徒との関係をよく思っていなくて、注意をしてくれていたんだ。それなのに私は話を聞かなくて、ヘルミーナ嬢を追放しただろう?…私が悪いんだが…。
 一緒にいたくないんだろうな…分からんでもない。
 あの時はクスリの影響で人の話を聞いてなくて、信頼が無くなったんだ。それでなくても、私は顔だけ王子と影で呼ばれていたからね…。自分で言っていて情けないよ」

 はぁっ…っと一つため息を吐かれました


「そんな…!クスリの事は公になっていないからと言って、殿下を、」

「良いんだ。どれだけ時間がかかるかは分からないけど、自業自得だから地道に信頼を取り戻していく事にする」

「そんな、」


「アルベルティーナ嬢も、私とは教室以外で話をしない方が良いのかも知れない。
 令嬢の噂というのは回るのが早いし、悪い噂がたつのは良くない。しかも君は他国の公爵令嬢だ。国際問題になってしまう。もう帰る時間だろ?届けてくれてありがとう。気をつけて帰ってくれ」


 何も言えませんでした…殿下はご自分の行いをとても悔やみ反省されているようでした。それであってわたくしの事も気遣ってくださいました。
 優しくて不器用な方なんだと思いました


******


 テスト期間が終わり、あとは発表を待つばかり。
 学園は午前で終わり久しぶりにミーナの家に遊びに行く事になりました。


「へー。生徒会って殿下一人でやっているの?大変じゃないの」

 他人事ですね。

「なんだか、辛そうでしたよ。クラスの女生徒からも良い風に思われていないようですし」


 殿下に聞こえるように悪く言うなんて信じられない光景でした


「一部貴族は殿下にクスリが盛られていた事を知っているけど、公にはなっていないから、男爵令嬢にうつつを抜かして、婚約者を国外追放して…。しかも冤罪で…。
 元々殿下の事は幼馴染としては嫌いじゃないのよ。見目は良いし、優しいのは確かよ。 
 無駄に顔が良いから、他が目立たないけど根はマジメだし成績も良い方なんだけど…ちょっと残念なのね。
 仕方がないわね…国外追放をされた悲劇の令嬢は卒業するわ」

 くすくすと笑い出すミーナ

「どう言う事?」

「仲直りして、幼馴染に戻るのよ」

「オーバリ侯爵家としては良いの?」
「良いのよ。実はね…わたくしに婚約の話が出ていて」

「えぇぇっ!そうなんですか?」

「今度紹介するわね、幼馴染なんだけど同じ侯爵家の人なの、留学していて帰ってくるのが年明けで、殿下と婚約破棄があってから話があったらしくて、お父様が隠していたのよ」

 知りませんでした。ミーナは殿下と話し合いをして一歩前進したかと思っていたら、もっと先に進んでいたようです!

 婚約話で盛り上がっているとマティアス様ミーナの兄が帰ってこられました


「やぁ、アルベルティーナ嬢ようこそ、今日は公爵閣下は来ないのかな?」
 苦笑いのマティアス様…


「お恥ずかしいです…伯父は一昨日からシーバ国へお仕事で留守にしています。もし来るとしたらお兄様ですが、そのお兄様も領地へ行っていますので、誰も迎えには来ません」


「そうなんだ。今日はゆっくりしていけるんだね?」

「はい、今日はお迎えも来ませんし…」

 お迎えに来られるのが恥ずかしくて、お友達の家に遊びに行けないなんて…


「ふふっ。まぁ良いんじゃない?うちとしては、迎えに来る公爵閣下はもう恒例となってしまったからね。うちにいる方が安心なんじゃない?」

 くすくすと笑っていますが、笑い顔がなんとなくミーナに似てるなぁ…と思って見つめていると目が合いました

「申し訳ありません…」
 かぁっと顔が赤くなるのが分かりました…
恥ずかしくて手で顔を隠しました


「ねぇねぇ、今日は一緒に晩餐をどう?」

 笑顔のミーナに誘われますが…遅くなると執事怒られます。うーんっと考えていると


「うちから公爵家に言付けを頼もう。アルベルティーナ嬢、帰りは私が送って行くよ。晩餐を一緒に囲めるなんて両親喜ぶから」


「…ご迷惑でなければ、よろしいでしょうか?」

「やったね!お兄様」


 その後侯爵家で晩餐をご馳走になってマティアス様に邸まで送ってもらいました。

 マティアス様は執事長に、侯爵家が引き止めたんだ。と説明をしてくださりました。


 執事長は
「たまにはようございます、羽を伸ばされましたか?」
 そう笑顔で言ってきました

「はい、すごく楽しい時間でした」

返事をしたら、それは旦那様方に言わない方が良いですね…と苦笑いされました。

「ヤキモチを妬かれますからね」

「それでは、秘密にしておいてね」

「畏まりました、私も命が惜しいですから…  
 それにしてもまさか男性に送られてくるとは…オーバリ侯爵のご子息は勇気があるお方ですね」


「?そうね。マティアス様は素敵な方よ」

「はい、それも秘密にしておきます」

「?」








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