18 / 106
その18(うっかりメンバーカラー)
しおりを挟む「お嬢様は色が白くて可愛らしいお顔立ちされてますし、髪の色は銀色。もう何色を着てもお似合いです!!」
来月のお茶会に着て行くドレスを作るのだ
「お嬢様は好きな色などございますか?」
えぇーっと好きな色………?
前世ではこういう時、推しのメンバーカラーを選んでいたわ………。
自分の好きな色なんて関係ないの!!
推しの色で決まりなの!
似合う・似合わないは関係ないの!
ライブ会場周辺は色とりどりのカラーに溢れていたわ!!まるで花が咲き誇るかの如く!
一目で推しに愛を伝えられる。
それがメンバーカラー!!!!
「…………ピンク」
「姉様!ピンク凄く似合うと思うよ。この濃い色じゃなくて、こっちの薄めの柔らかいピンクにしよっ!」
フランが一緒に選んでくれるっていうの。
私はまだこの世界のドレスや、しきたりがよく分からないからフランが勧めてくれるものにしよう。フランってね、すっごく物知りなの!私なんかより詳しいの。
「お昼のお茶会と言うことですので、フランソワ様の言う通り、素敵な色ですね」
と生地を合わせながら、言う。
「後ね、腰のところにリボンを付けてね。何色がいい?姉様」
「銀色を入れて欲しいの。」
「えっ?銀色?」
「うん。だってみんなでお揃いの色だもん」
お父様もお兄様も私もフランも髪の色お揃いでしょ?女子っていくつになっても、お揃いが好きなの。
ふふふ男子にはわからないかもね。
「良いね。すっごく良い。ボクの衣装にも銀色入れてもらうね!お揃いだもん」
あら?フランってばお揃い肯定派なのね。
嬉しいーーー。
「まぁまぁ、仲のいい事ですこと。では腰のリボンは、透け感のあるこちらの銀色にいたしましょう?」
マダムが勧めてくれる。
「素敵ね!」
もう。可愛過ぎるんですけど?
アラサーじゃ着られないデザインと色合い。
限定デザインね。良い。すっごく良い。
こんなの大人になって着ていたら姫様コスよ!!田舎じゃ後ろ指刺されちゃう。
今のわたしが来たらリアルお姫様じゃない?
あら?お姫様って私が?
し・あ・わ・せ・カーニバル!!
「えっと…お願い。ドレスね軽くして動きやすくして欲しいの」
私体力ないのよ。病弱設定だから。何かの勢いで池に落ちたらもう沈んじゃう。ちょっとトラウマなの。
「それでしたらこちらのスカート部分のフリルのところは、レース素材の物を何枚か重ねて軽くしましょう」
ウィンクしながらマダムがいそいそとデザインを書き上げる!
「さぁ?お嬢様こちらのデザインはどうでしょう?」
「うん。とっても素敵ね。フランどう?」
「ねぇ様によく似合うと思うよ。出来上がりが楽しみだね」
ふふふと二人で笑い合う。
コンコンコン、ノックの後
「マリードレスの件だけどーーー」
「お兄様?」
「何?兄様?」
と同時に言うと、
「もう始まってるの?私も入れてくれよ」
仲間外れかよと、ごちる
「もうドレスは決まったの!!」
フランがお兄様にそう伝える。
「あぁ……そうみたいだな」
ふー。っと一言。
「あのね、お兄様、私とフランとね、衣装に銀色を入れるの。お兄様もよかったらお揃いにしよ?」
近くに寄ってお兄様を下から見つめる形になる。
「………そうか。私の衣装にも銀色で刺繍してもらおう」
「うん!」
やった!お兄様もお揃い肯定派なのね。
「本当に仲の良いご兄弟ですこと!腕によりをかけて最高の衣装に仕上げてまいりますわね。皆さん工房へ戻りましょう」
「「「「「はい」」」」」
「それでは出来上がり次第お持ちいたしますので、本日は失礼いたします」
嵐が去るように、帰っていく。
「フランソワ、マダムが来たら私に伝えるように言わなかったか?」
「えーーー?言ってた??覚えてないよ」
「……………………」
「マリー当日は、私たちから離れてはいけないよ。一人になってはダメだよ」
「はい。お兄様とフラン以外知り合いがいないもの!パパは会場に来ないんでしょ?不安だわ………」
そうよ。ドレスに夢中になって忘れていたけど、私ってば友達がいないの。
中身おばさんだけど友達になってもらえるのかしら?不安だわ……。
私どちらかと言うと、団体行動は苦手なのよ。どうしよう………。
不安な顔が伝わったのか、
「姉様。約束だからね。一緒にいようね」
フランが手を握ってくる。
「マリー。知らない人とお話するときは必ず私がいる時にしなさい。変な虫が付くと困る。」
「私、虫嫌い、やっぱり王宮ってお庭が広いから虫も多いの?」
「姉様は知らないだろうけど、とても多いよ!!嫌になったらすぐ帰ろう?大丈夫父上が許してくれるから!!ねっ。兄様」
「あぁ。そうしよう」
「……既に大きい虫が厄介なんだけどね」
ボソリ呟く
「ん?フランなんか言ったー?」
「ううん。姉様のドレス楽しみだね」
「パパにね、髪飾りも買ってもらうの!パパに選んで貰おっかな」
「ボクも一緒に選ぶよ。」
「ありがと。お兄様も選んでくれる?」
上目遣いでこちらを覗きながら微笑む
「あぁ。勿論」
と答えたが、どこでそんな仕草を覚えてきた?可愛いじゃないか!!他の男の前でそんな仕草しないでくれよ。
特に殿下の前ではするなよ。
自制が効かなくなり、即婚約されてしまうぞ。あぁー。茶会が憂鬱だ。
どうしたの?と笑うマリー。
ぶつぶつと「大きい虫が……」とぶつぶつ言うフラン。
不覚にも妹の可愛らしさに胸を打たれた私に、どんな状況だよ。カオスだな。
と頭痛がしてきたのだった。
25
あなたにおすすめの小説
公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。
【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。
目覚めたら魔法の国で、令嬢の中の人でした
エス
恋愛
転生JK×イケメン公爵様の異世界スローラブ
女子高生・高野みつきは、ある日突然、異世界のお嬢様シャルロットになっていた。
過保護すぎる伯爵パパに泣かれ、無愛想なイケメン公爵レオンといきなりお見合いさせられ……あれよあれよとレオンの婚約者に。
公爵家のクセ強ファミリーに囲まれて、能天気王太子リオに振り回されながらも、みつきは少しずつ異世界での居場所を見つけていく。
けれど心の奥では、「本当にシャルロットとして生きていいのか」と悩む日々。そんな彼女の夢に現れた“本物のシャルロット”が、みつきに大切なメッセージを託す──。
これは、異世界でシャルロットとして生きることを託された1人の少女の、葛藤と成長の物語。
イケメン公爵様とのラブも……気づけばちゃんと育ってます(たぶん)
※他サイトに投稿していたものを、改稿しています。
※他サイトにも投稿しています。
〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?
せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
「転生したら推しの悪役宰相と婚約してました!?」〜推しが今日も溺愛してきます〜 (旧題:転生したら報われない悪役夫を溺愛することになった件)
透子(とおるこ)
恋愛
読んでいた小説の中で一番好きだった“悪役宰相グラヴィス”。
有能で冷たく見えるけど、本当は一途で優しい――そんな彼が、報われずに処刑された。
「今度こそ、彼を幸せにしてあげたい」
そう願った瞬間、気づけば私は物語の姫ジェニエットに転生していて――
しかも、彼との“政略結婚”が目前!?
婚約から始まる、再構築系・年の差溺愛ラブ。
“報われない推し”が、今度こそ幸せになるお話。
モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~
咲桜りおな
恋愛
前世で大好きだった乙女ゲームの世界にモブキャラとして転生した伯爵令嬢のアスチルゼフィラ・ピスケリー。
ヒロインでも悪役令嬢でもないモブキャラだからこそ、推しキャラ達の恋物語を遠くから鑑賞出来る! と楽しみにしていたら、関わりたくないのに何故か悪役令嬢の兄である騎士見習いがやたらと絡んでくる……。
いやいや、物語の当事者になんてなりたくないんです! お願いだから近付かないでぇ!
そんな思いも虚しく愛しの推しは全力でわたしを口説いてくる。おまけにキラキラ王子まで絡んで来て……逃げ場を塞がれてしまったようです。
結構、ところどころでイチャラブしております。
◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆
前作「完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい」のスピンオフ作品。
この作品だけでもちゃんと楽しんで頂けます。
番外編集もUPしましたので、宜しければご覧下さい。
「小説家になろう」でも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる