夢でも良いから理想の王子様に会いたかったんです

さこの

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トラブルメーカー健在

朝を迎える2

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チュンチュン…鳥の鳴き声で目が覚める
「…きゃあっ」
枕だと思ったらアランの腕だったり…夜着をきていなかったりで思考が停止した…


………そうだ、細マッチョを堪能しよう
さわさわと胸筋と腹筋を触る
「かっこいい…ふふっ硬い」
「…朝から妙な行動を」
頭ごと抱きしめられるマリー温もりを感じ眠くなる
「起きたんじゃないのか?」
「うん…」
大好きな香りと体の匂い…心臓の音も心地が良い
「起きられるか?」
「…うん」
「体、どうだ?」
昨日の夜はあまり寝ていない二人
「………痛いかも」
声が小さくなる

「そうだよな無理させて悪い」
ふるふると頭を振るマリー
「もう少し眠るか?」
こくんと頭を下げると途端に、うとうとし始める
アランの香りに包まれて幸せだ…
次に目が覚めるとお昼に近い時間だった

「うぅ…ん、よく寝た…」
「…起きたか」
寝起きの顔も整っているアラン
「…おはよ」
急に恥ずかしくなるマリー視線が痛い
「…なぁに?」
「おまえの寝顔を見ていた」

…こそばゆい、甘いよぉ、アラン
どうしよう、幸せすぎる
こんなイケメンに朝から微笑まれるなんて…
ソーシャルディスタンスなんて、言っていたあの頃が懐かしい…
ペンライトもうちわもないのに私だけを見てくれる…
こんな幸せがあるだなんて…


ギュッとアランを抱きしめアランを見る
「ずっと好きだからね、一番近くにいさせてね、ずっと応援するからね、よそ見しないからね、離れていかないでね」

鬼気迫るようなマリーの行動に戸惑うアラン
「それは嬉しいけど、どうした?」
「どこにも行かないでね!」

…急に事務所を去ったり、公な場所に出なくなるなんてやめて…あれは辛いのぉ
干されるのも辛い…
活動休止の間は呆然としたものよ…

「俺にはおまえの事を見守るという責任があるから、どこにも行かない」
「約束だからね…」
「あぁ…変な奴だな、ほら起きるぞ」
「うん」
手を引かれて起き上がると布団がはらりと体から滑り落ちる
「きゃぁ!」
顔を赤くするマリーそうだ、何も着ていないのだ
「なんだよ!」
「見ないで…あっち向いてよぉ」
「何をいまさら…」
「恥ずかしいもん、明るいもん」
「恥ずかしがられると、余計に見たくなる」
涙目になるマリーを見て
「ほらっ」
バサッとローブが渡される
「ありがと…」
「はぁっ…可愛いじゃないか…」
頭をかくアラン

昨日のようにのんびりとブランチを食べて、着替えを終え、イチャイチャする二人
休暇は明日までだ

三日後にはレオナルドは国へ、ジークムントは三カ国目であるアスター王国へ向かうとの事だ。
二日後にはお別れパーティーがあり、ジークムントとレオナルドにダンスに誘われている、アランはすごく嫌そうだが、お世話になったので、受けることにしたマリー

「首元がぎゅっと閉まったドレスはないのか?」
「えっ?分かんない、見たことある?」
「アンに確認してもらえ」
という事でアンに確認してもらう為、ブロッサム邸に行ってもらった

「どうしたの?急に…最近はアランから贈られたものしか着てないよ?」
「…ダンスの時は嫌でも体が密着するだろ」
「そうだね?」
「おまえは身長が低いからいつものドレスだと胸元が丸見えなんだよ!」
「えっ!アランそんな事思ってたの?」
「当たり前だろ!見るよ!おまえもいつも開きすぎだの、恥ずかしいだの言っていただろうが!」
「そんな素振りも見せなかったのに…」
「好きな女が近くにいて胸が出てたら見るだろ…」
「そんな目で見られていたの…?」
「当たり前だろうが!触りたくて仕方なかった、願いが叶ったよ…」 
「あるかな、そんな苦しそうなドレス…」


数時間後アンがドレスを抱えて戻ってきたが首元は詰まったデザインだが胸元は開いていた
「これはこれで…出しすぎでは…?何このドレス?」
「殿下からですね…」
「アラン覚えてる?」
「…最近のやつだな、おまえの胸が成長するから」
かぁっと赤くなるマリー
「えっち!」
「本当のことだろうが!」
「それ着る…アランからのプレゼントだし」

「お嬢様はもう少し身長があればよろしかったのですが…残念です」
「どうしてかしら…お父様もお兄様もフランだって大きいのに…酷いわ」
「良いじゃないか…ちっちゃくてもおまえは可愛いよ…」
「…お父様の言う通り成長と共に身長が止まったのね」


蜜月の三日は終わりお別れパーティーが催される
わいわいと貴族たちが談笑する中

ジークムントとマリーがダンスをした後、
レオナルドとマリーがダンスをする
ダンスを終えた後はアランがぶすっとした顔をして、マリーを迎えに来る

「レオナルド、マリーを返せ」
「えっ?嫌だと言ったら?」
「死ぬか?」
「冗談だよ!マリーちゃんアランが怖いから、ここまでだね、明日帰るけどまた手紙出すね」
チュッと手にキスをするレオナルド
「うん、レオ様お世話になりました、助かっちゃった」
へへっと笑うマリーを眩しそうに見つめるレオナルド
「マリーちゃん幸せそうだね?」
「えっ?そうかな…」
「綺麗になったね、父上にも報告しなきゃ」
「国王陛下によろしくお伝えくださいね、お手紙もありがとうって伝えて」
「父上とも手紙の交換してるの?」
「うん、いつもお優しい言葉をいただいてるの」
「そうか…伝えておくよ」

「ジーク様もお元気で」
「あぁ、ローズマリア、またな、そうだな、落ち着いたら私も手紙を書くか」
「お待ちしてますね」
えへっと笑う
「やっぱり可愛いなローズマリアは」
アランに睨まれるジークムント
「可愛いから可愛いと言っただけだ、アラン、睨むなよ!」
ギュッとマリーの肩を抱くアラン
「ジーク、レオナルド、今回は我が国へ訪問に来てくれて感謝する、話が出来て良かった」
それぞれ握手をして仲のいいところを、貴族たちにアピールした。

今回の帝国の若き皇帝へのおもてなしは、うまくいったのだった



それからしばらくして
「マリー私しばらくアスター王国に留学するから!」
ソフィアとのお茶会で急にそんな事を言われるマリー
「えぇ!寂しいです…外国へ行かれるなんて」
「遊学ってやつね!」
「マリーもお兄様との結婚式を迎えるまで、安心したらダメよ?!天然バカなんだから何があるか分からないわよ?」

「原作にありましたか?帝国の件…?」
「あったわよ…だから結婚したらどうかと進言したの」
「えっ!サイドストーリーとか?」
「そうなるわね…私がアスターに行くのも理由があるのよ…でもまだ内緒!」
「…はい、寂しくなります、お友達だと思ってましたので」
「お友達と言うか、大事な秘密を共有する親友でしょ?」
「ぐすっ、はいっ」
「また泣いた…お兄様も大変ね」
「そうなんです…もうお父様にも見捨てられちゃったので、アランしかいなくて…フランにもお兄様にもバカにされて…」
「本気じゃないわよ…可愛い子には旅をさせろってやつよ…きっと」
「旅に行くのはソフィア様です…」
「…そうね」
二人で笑いあう

「マリー元気でね!」
「…はい?ソフィア様こそ早く帰ってきてください、お待ちしてますからね」


ソフィアはアスター王国へと旅立った









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