4 / 30
世話役のジェフェリー2
しおりを挟む「まぁ! 毎朝たまごを?」
「はい、僕の仕事でした。それから野菜を収穫して朝食にします」
「新鮮なものを召し上がっていますのね」
「ははっ。そうなりますね、セリーナ様に仰っていただくと贅沢をしていたような感覚になります」
クラスメイトのダニエルさんが仰いました。朝から働き朝食には採れたてのものを。家族揃っていただくのだそうです。
ダニエルさんのお家は牛を飼っていて、牛乳を王都に卸しているのだそうです。家族総出での乳搾りのお話も為になりますわね。
「はい! こちらこそ」
あらジュリアナさんがジェフェリー様に送って貰ったようですわね。
いつもならすぐに教室を出て行くジェフェリー様なのに今日は名残惜しそうに教室の前に立っておられますわね。まだジュリアナ様に用事があるのでしょうか?
「そういえばジュリアナ様のお家は何をされていますの?」
「ジュリアナさんの家は、確か、」
「商会を営んでいます!」
ジュリアナ様がお答えしました。
「まぁ、そうでしたのね? 何を販売されていますの?」
「うちは王都では珍しい外国産の布や食器を扱っていますが手広く商売をしています。食品も貴族様の家へ下請けのものをやっていますのよ? 西の国とも交流があります」
「まぁ! 素敵ですわね」
「えぇ、市街でうちの店を知らない人はまずいません。そこの二人の家とは格が違いますね」
「あら、そうでしたのね。不勉強で申し訳ありません」
「おい、ジュリアナさん!」
「何? 本当のことでしょう? 私のうちは家庭教師を雇って勉強をしたけれど、あなた達は教会でコツコツ勉強してたでしょ! 格が違うのよ」
「教会はそう言った活動をされていますのね。存じませんでしたわ」
「僕たちのような家では教師は雇えませんから……ボランティアの先生に教わりました。中には貴族の方もおられました」
「そうでしたのね。一度その教会へ行ってみたいですわ。ですからお二人とも言葉遣いもしっかりされていますのね。おうちのお仕事をして、お勉強もして頭が下がる思いですわ」
「はい。機会があれば是非」
今日も有意義なお話を聞くことが出来ましたわ! 今度その教会へ行ってみましょう。そうだわ。ノートや本を寄贈するのも良いのかもしれませんわね。
******
「どうしました? 元気がないようですが」
側近の一人がジェフェリーに言った。
「セリーナが楽しそうに男子生徒と話をしていた……私がいるのに酷いではないか!」
「殿下……セリーナ様をお茶にお誘いしなかったんですか?」
「声をかけるタイミングが分からん……。教室へ世話役の生徒を送って行きセリーナを見るので精一杯だ」
「ジュリアナさんですか」
「そんな名前だったか?」
「……セリーナ様以外に興味がなさすぎですね」
「顔の見分けがつくくらいだな」
「早く交流の場を! セリーナ様のデビューを待っていては遅すぎますよ」
「分かっているよ」
*☼*―――――*☼*―――――
ご覧いただきありがとうございます&お気に入り登録ありがとうございます( .ˬ.)"
ホットランキングに入りました(* ᴗ ᴗ)
130
あなたにおすすめの小説
白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』
鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
本日、私の妹のことが好きな婚約者と結婚いたしました
音芽 心
恋愛
私は今日、幼い頃から大好きだった人と結婚式を挙げる。
____私の妹のことが昔から好きな婚約者と、だ。
だから私は決めている。
この白い結婚を一年で終わらせて、彼を解放してあげることを。
彼の気持ちを直接聞いたことはないけれど……きっとその方が、彼も喜ぶだろうから。
……これは、恋を諦めていた令嬢が、本当の幸せを掴むまでの物語。
【完結】「お前とは結婚できない」と言われたので出奔したら、なぜか追いかけられています
22時完結
恋愛
「すまない、リディア。お前とは結婚できない」
そう告げたのは、長年婚約者だった王太子エドワード殿下。
理由は、「本当に愛する女性ができたから」――つまり、私以外に好きな人ができたということ。
(まあ、そんな気はしてました)
社交界では目立たない私は、王太子にとってただの「義務」でしかなかったのだろう。
未練もないし、王宮に居続ける理由もない。
だから、婚約破棄されたその日に領地に引きこもるため出奔した。
これからは自由に静かに暮らそう!
そう思っていたのに――
「……なぜ、殿下がここに?」
「お前がいなくなって、ようやく気づいた。リディア、お前が必要だ」
婚約破棄を言い渡した本人が、なぜか私を追いかけてきた!?
さらに、冷酷な王国宰相や腹黒な公爵まで現れて、次々に私を手に入れようとしてくる。
「お前は王妃になるべき女性だ。逃がすわけがない」
「いいや、俺の妻になるべきだろう?」
「……私、ただ田舎で静かに暮らしたいだけなんですけど!!」
皇太子から愛されない名ばかりの婚約者と蔑まれる公爵令嬢、いい加減面倒臭くなって皇太子から意図的に距離をとったらあっちから迫ってきた。なんで?
下菊みこと
恋愛
つれない婚約者と距離を置いたら、今度は縋られたお話。
主人公は、婚約者との関係に長年悩んでいた。そしてようやく諦めがついて距離を置く。彼女と婚約者のこれからはどうなっていくのだろうか。
小説家になろう様でも投稿しています。
婚約者が実は私を嫌っていたので、全て忘れる事にしました
Kouei
恋愛
私セイシェル・メルハーフェンは、
あこがれていたルパート・プレトリア伯爵令息と婚約できて幸せだった。
ルパート様も私に歩み寄ろうとして下さっている。
けれど私は聞いてしまった。ルパート様の本音を。
『我慢するしかない』
『彼女といると疲れる』
私はルパート様に嫌われていたの?
本当は厭わしく思っていたの?
だから私は決めました。
あなたを忘れようと…
※この作品は、他投稿サイトにも公開しています。
[完結]婚約破棄してください。そして私にもう関わらないで
みちこ
恋愛
妹ばかり溺愛する両親、妹は思い通りにならないと泣いて私の事を責める
婚約者も妹の味方、そんな私の味方になってくれる人はお兄様と伯父さんと伯母さんとお祖父様とお祖母様
私を愛してくれる人の為にももう自由になります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる