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ジュリアナ
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「お父様! これニセモノなのっ!?」
とてつもない勢いでジュリアナが商会へとやってきた。
「ジュリアナ学園はどうしたんだ?」
「そんな事どうでもよろしいのです!! ニセモノを渡してくるなんてどう言う事! 恥をかいたのよ!」
「イミテーションに決まっているだろ? こんな大きなエメラルドはたとえ王族でも中々持てない品物だ」
「じゃあ西の国の王妃様が~って言う話は?!」
「このエメラルドの大きさを語る上で、ありえない話だと言う喩えに決まっているだろう? 王妃様はとても国民想いの方で有名だ」
「……それじゃ私の勘違い……酷いじゃない! お父様のおかげで恥をかいたじゃない! 恥ずかしくて学園にも行けない!」
「……うちがイミテーションの宝石を扱っているのを知っているだろう?」
「いつもは本物をくれるもの!」
「うーーん。困ったな……」
「仕返しをしてよ! セリーナ様の屋敷に商品を卸さないで! 食べる物が無くなって家族がひもじい思いをするといいわ! 他の品物も手を回してセリーナ様の家にいかないようにして! 土下座をしてあやまるか、ジェフェリー様の婚約者を降りるか選ばせるのよ!」
「ジュリアナに恥をかかせたのか! よし分かった。この街一番のフロス商会を敵に回すとどうなるか目にモノ見せてやろう!」
******
週末になり屋敷に帰ってきたセリーナ
「あら? 美味しそうですわね」
食卓には艶のある立派なサーモンやパンにスープ、新鮮なサラダが並んでいる。
「今まで卸していた業者を替えたのよ。新しい業者の持ってくるお魚が新鮮でとてもおいしいのよ。パンはセリーナのお友達のサムさんの家のパンよ。朝焼いてもらった物をついでに業者に頼んで持ってきてもらう事にしたの。シェフも気に入ったらしいわ」
「サムさんの家のパンですか。それは良いですね」
グラスに注がれたミルクを一口飲む
「ミルクも甘くてコクがあって美味しいですね、こちらも前のものとは違いますよね?」
「そのミルクはセリーナのお友達のダニエルさんの家のミルクよ」
「まぁ! ダニエルさんの?」
「チーズも作っているみたいで、シェフが足を運んで決めたらしいの」
「ふふふ。それは素敵です、なにより美味しいですわ」
「以前はフロス商会から買っていたが、今は替えてよかったと思うよ。商売に手を広げすぎて食品については、おざなりになっている感が見られたから、いい機会だよ」
お父様もお母様も満足気な顔をしていましたわ。
「そう言えばセリーナは今日王宮だろう?」
「えぇ。王妃様のお茶会にジェフェリー様と行きますの」
「ほぅ。珍しいね、殿下に誘われたのか?」
「はい」
「婚約解消の話はなかった事になりそうだね。殿下の気持ちを聞いたのかい?」
ニヤニヤする両親を見て恥ずかしくなりました。
「……はい」
「殿下はセリーナを裏切る事はないから信用していい。あの方は嘘をつかない」
「……はい」
******
「ねぇ、あなたフロス商会どうなさるおつもり?」
「うちを敵に回して何がしたいんだろうか? 今度友人を招く晩餐で食材が変わった事を知ったら皆どうするだろうか?」
「まぁ! あなたったら。皆さんフロス商会から買わなくなるではないですか、人が悪いです事」
オホホホホ……と笑う夫人
「貴族の家に食材を卸してやっていると言う態度が見え見えだったんだ。他にも業者はいる。他の業者はフロス商会に気を遣っているだろうから今がチャンスだな」
「セリーナのお友達の家の方も喜んでいらしたし、良かったですわね」
「あぁ。貴族の家で食材が使われると言う事は評判にも繋がる。ただし! 売れたからと言って手を抜き味が変わったら、そこで契約は終了だよ」
「まぁ、フロス商会のことを言っておいでますの?」
「さぁな」
「例のゴシップ誌の事もありましたのにね」
「廃刊にしたくらいじゃ、殿下の怒りは収まらなかったよ」
とてつもない勢いでジュリアナが商会へとやってきた。
「ジュリアナ学園はどうしたんだ?」
「そんな事どうでもよろしいのです!! ニセモノを渡してくるなんてどう言う事! 恥をかいたのよ!」
「イミテーションに決まっているだろ? こんな大きなエメラルドはたとえ王族でも中々持てない品物だ」
「じゃあ西の国の王妃様が~って言う話は?!」
「このエメラルドの大きさを語る上で、ありえない話だと言う喩えに決まっているだろう? 王妃様はとても国民想いの方で有名だ」
「……それじゃ私の勘違い……酷いじゃない! お父様のおかげで恥をかいたじゃない! 恥ずかしくて学園にも行けない!」
「……うちがイミテーションの宝石を扱っているのを知っているだろう?」
「いつもは本物をくれるもの!」
「うーーん。困ったな……」
「仕返しをしてよ! セリーナ様の屋敷に商品を卸さないで! 食べる物が無くなって家族がひもじい思いをするといいわ! 他の品物も手を回してセリーナ様の家にいかないようにして! 土下座をしてあやまるか、ジェフェリー様の婚約者を降りるか選ばせるのよ!」
「ジュリアナに恥をかかせたのか! よし分かった。この街一番のフロス商会を敵に回すとどうなるか目にモノ見せてやろう!」
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週末になり屋敷に帰ってきたセリーナ
「あら? 美味しそうですわね」
食卓には艶のある立派なサーモンやパンにスープ、新鮮なサラダが並んでいる。
「今まで卸していた業者を替えたのよ。新しい業者の持ってくるお魚が新鮮でとてもおいしいのよ。パンはセリーナのお友達のサムさんの家のパンよ。朝焼いてもらった物をついでに業者に頼んで持ってきてもらう事にしたの。シェフも気に入ったらしいわ」
「サムさんの家のパンですか。それは良いですね」
グラスに注がれたミルクを一口飲む
「ミルクも甘くてコクがあって美味しいですね、こちらも前のものとは違いますよね?」
「そのミルクはセリーナのお友達のダニエルさんの家のミルクよ」
「まぁ! ダニエルさんの?」
「チーズも作っているみたいで、シェフが足を運んで決めたらしいの」
「ふふふ。それは素敵です、なにより美味しいですわ」
「以前はフロス商会から買っていたが、今は替えてよかったと思うよ。商売に手を広げすぎて食品については、おざなりになっている感が見られたから、いい機会だよ」
お父様もお母様も満足気な顔をしていましたわ。
「そう言えばセリーナは今日王宮だろう?」
「えぇ。王妃様のお茶会にジェフェリー様と行きますの」
「ほぅ。珍しいね、殿下に誘われたのか?」
「はい」
「婚約解消の話はなかった事になりそうだね。殿下の気持ちを聞いたのかい?」
ニヤニヤする両親を見て恥ずかしくなりました。
「……はい」
「殿下はセリーナを裏切る事はないから信用していい。あの方は嘘をつかない」
「……はい」
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「ねぇ、あなたフロス商会どうなさるおつもり?」
「うちを敵に回して何がしたいんだろうか? 今度友人を招く晩餐で食材が変わった事を知ったら皆どうするだろうか?」
「まぁ! あなたったら。皆さんフロス商会から買わなくなるではないですか、人が悪いです事」
オホホホホ……と笑う夫人
「貴族の家に食材を卸してやっていると言う態度が見え見えだったんだ。他にも業者はいる。他の業者はフロス商会に気を遣っているだろうから今がチャンスだな」
「セリーナのお友達の家の方も喜んでいらしたし、良かったですわね」
「あぁ。貴族の家で食材が使われると言う事は評判にも繋がる。ただし! 売れたからと言って手を抜き味が変わったら、そこで契約は終了だよ」
「まぁ、フロス商会のことを言っておいでますの?」
「さぁな」
「例のゴシップ誌の事もありましたのにね」
「廃刊にしたくらいじゃ、殿下の怒りは収まらなかったよ」
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