お姉さまが家を出て行き、婚約者を譲られました

さこの

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フェリシアの母

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邸に帰ったフェリシアは母の元へ行った

「お母様にお聞きしたい事があります」
「あら?シアちゃんどうしたの?」
母はゆっくりと顔を上げた
「あの、ね」
にこりと笑う母
「エミリオ殿下の話を聞いたの。私がエミリオ殿下と婚約をしていたらお姉様は出ていかなかった?」 

「あら、聞いちゃったの?それは無いわね!エミリオ殿下はあの時とても評判がよろしくなくてね、エミリオ殿下と婚約なんてさせたく無かったのよ。侯爵家からも嫌味は言われたけど、ファビオも大変だったのよ。シアちゃんと会わせろと煩くて…アリーちゃんも人気があるのだけど、シアちゃんの方が求婚が多いわよ。モテモテね」
母が楽しそうに笑う

「だって私知らないもの、教えてもらってない!」
ブスッとするフェリシア

「そうよねぇ、ごめんなさいね、アリーちゃんもファビオも言ってはだめだと言うものだから…でも聞く権利はあるからお話するわ」
「うん」
「シアちゃんは夜会に出ないのにとっても人気があるのは知ってる?」


「知らない」
「なんでか分かる?」
「分かりません」
「あの年のデビュタントでシアが一番可愛かったもの!ファビオとダンスをしてすぐに帰ったでしょう?」

あっ!確かあの時は緊張していてダンスをして気持ちが悪くなってしまった…

「次の夜会でシアに会えると思ったご子息たちがそれ以来中々会えないものだから、幻姫だと言われてたのよ。お父様もまだ貴女をお嫁に出したく無かったし、貴女も夜会に行きたくないって言うものだからまだ良いかなと思っていたの」
くすくすと笑う母

「そうだった…ダンスは苦手だから、緊張していたのね」


「エミリオ殿下も婚約して年数も経っているからもうシアちゃんにちょっかいをかけることはないと思っていたのだけど、嫌なことされたの?」
心配そうにフェリシアを見てくる母


「エクトル様の婚約者がお姉様から私に変わったなら、私の婚約者がエクトル様からエミリオ殿下に変わっても問題ないんじゃないかって…でも揶揄われているだけだと思うの」

「揶揄われている…のなら良いんですけど、エミリオ殿下の評判が悪くなったのは侯爵家の差し金ではないかと噂があってね、侯爵令嬢と婚約後は悪い噂など綺麗さっぱりなくなったのよ。評判の悪いエミリオ殿下と婚約をしてあげたと言う感じね。元々おモテになる方がシアちゃんと婚約できるなら臣下に降るとまで言っていたの。王太子殿下を陰から支えていきたいとまで言っていたの」

「そんな事が…でもお話しした事もありませんし、お会いしたのはこの前の夜会の時が初めてでした」

エミリオ殿下の存在は知っていたが、お会いした事もなかった。あのデビュタントの短い間で…?
婚約は家同士の問題で私は全くノータッチだ


「あの時は貴族間で色々とあってね、王族を抜けられると困る貴族院からの申し出で、陛下からの王命という形で婚約になったのよ。バックが大きい侯爵家ですもの。だからもうシアちゃんのことを諦めたかと思っていたの。来年エミリオ殿下はお式も挙げるのですから」


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