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婚約者ルイス

ルイスの家

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父の誕生会のあと、ルイスが王都のタウンハウスに滞在をしているとの事で、お茶をしようと誘われお邪魔する事になった。
馬車を走らせ、止まった先の邸は遠目でしか見た事がなかったが、立派で強固な門が目印の邸だった。
「へぇーここがマルロー家のタウンハウスなんだ」
門が開かれ馬車がエントランスに着いたのだろう、馬車が止まった。
扉を開かれよいしょっと腰を浮かして降りようとしたらすっと手が差し伸ばされた。
顔を上げて確認するとルイスだった
わぁ…普段着もかっこいいと思い笑顔で答える
「ありがとうございます」
「どういたしまして、ようこそマルロー家のタウンハウスへ」
笑顔で答えてくれた
手を差し伸べられて玄関扉の前に立つルイス
「ちょっと大袈裟かもしれないけど…ごめん先に言っておくよ」

頭に?が浮かび首を傾げるリージア
「うん?」


扉を開けると執事だろうか、涙を流しながら
「ようこそ…ようこそリージア様のお越しをお待ちしておりました」
震える声で挨拶をされ、後ろに控えている使用人が一斉に頭を下げる

「な、なに、どういう事…ルイス様」
流石にルイスの邸でさん付けで呼ぶことは躊躇い様を付けて呼ぶことにした

「おぉ…リージア様は坊ちゃんのことをそのようにお呼びとは、嬉しくて感激のあまり私は泣きそうでございます」

…いやもう泣いてますよー心の中で突っ込む
苦笑いをするルイス
「子供の頃から世話になってる執事なんだ、大袈裟なんだよ…ごめん引いただろ?」

「何を仰いますか!リージア様のお陰で坊ちゃんが戻ってこられたんですから!リージア様は我が家の、いや、国の救世主ですぞ」
執事の言葉に流石に後ずさってしまった


「お願いだから引かないで!!お前たちも大袈裟なんだよ、せっかく婚約者を連れてきたのに引かれてるじゃないか!こちらはロブレス伯爵令嬢のリージアだ!私の婚約者、皆頼んだぞ」
ルイスが使用人一同に文句とリージアの紹介があった

「坊ちゃんの口から婚約者などと」
「あの坊ちゃんが…」
「この姿を旦那様と奥様にお見せしたい」
感動して泣き出す人たち…

おずおずとリージアは執事と使用人の前に立ち
「はじめまして私はロブレス伯爵が娘リージアと申します。この度はお招きいただきましてありがとうございます。皆様どうぞよろしくお願いします」
とりあえず挨拶をした

「美しい方だ…坊ちゃんは面食いなんだな」
「所作も素晴らしく美しい」
「笑った顔はとても可愛らしい」
いつのまにか拍手で迎えられた

「わぁ!嬉しいです、皆さん明るくて楽しそうですね」
楽しそうにルイスを見ると、頭を押さえていた

「どうしたの?」
キョトンとするリージア
「恥ずかしい…早く此処を離れよう」
リージアの手を引いて庭園を案内してくれるそうだ
「ごめん、おかしな家で、言って聞かせるから」
またキョトンとするリージア
「なんで?」
「貴族の家なのに、礼儀もなってないだろ?此処はまだましな方なんだ…領地はもっとひどいんだよ…」
「へーそれは楽しみですね。皆さん私を受け入れてくださって嬉しかったです、私も早く馴染めるように頑張りますね」
笑顔で答えるリージア

「可愛い…リージア、触れても良い?」
「えっ?」
顔が赤くなるが頷くとギュッと抱きしめられた
「絶対に幸せにするから…変な家だけど」
「はい」
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