【完】今流行りの婚約破棄に婚約者が乗っかり破棄してきました!

さこの

文字の大きさ
4 / 11

リディアーヌと父&母

しおりを挟む

「リディ……演技はいい。普通に話なさい」


 バレてた! お兄様は知っていても付き合ってくれるのに!


「はい。婚約破棄されましたの。教室に急に入ってきたと思ったら、婚約破棄する! ビシッ! って感じで!」


 腰に手を当てて、お父様を指差した! ディータの真似をした。キメ顔は流石に恥ずかしくてやめた。


「はぁっ……それで?」


「教室内でしたので、人目があるでしょう? ですから同情されるように、か弱い女の子を演じて、婚約破棄は分かりましたと言って、泣きながら帰ってきました」


「リディ! だから目が赤かったのか! 可哀想に!! ディータ許すまじ……リディのどこに不満があるんだ!」

 お兄様はとても怒ってらっしゃるわ。その調子です!


「婚約破棄ねぇ……もしここで、はい。と言ったら次の相手が決まりにくくなるし傷物とか言われるぞ? ディータ殿に謝らせて元通りと言う手もあるが、」


「いいえ! 破棄ですよ。お父様、よく言ってらっしゃるでしょう? 男に二言はない!! って。あれは嘘ですの? 二言はありますの?」


「あぁ言えばこう言う……」


「嘘つきと結婚しても幸せになれません。私はお父様やお兄様のような誠実な方と結婚したいと思いますもの」


「……む、、」

 お父様もなんだかんだと私に甘いのは知っています。


「事実なんだな?」


「事実です! 教室で婚約破棄するなんて聞いたことありますか? 私はありませんよ。気弱な令嬢なら卒倒していますわ! それをディータがしたんです。愉快犯です!」


「フリードどう思う?」


「ディータがそれを望んでいるのならとっとと破棄を受け入れましょう。リディのクラスメイトが承認になるでしょう。自分勝手に両家が決めた婚約を破棄するとはどう言うことか、教えてあげましょう!」



「そうだな。婚約破棄の慰謝料はたっぷり貰おうか! うちの娘に恥をかかせた罪は重いぞ!」

「お父様、先ほどと言っている事が違いますけど……? まぁ良いですわ! お父様、お兄様よろしくお願いしますわね」


「よし、そうと決まればディータの家に手紙を書く!」

「はい! 早々にお願いします」


「リディ、今週中は学園を休んで、週明けから行った方がいい。傷心の身だからな!」


「はい! お兄様!」


「傷心の娘がこんな元気なわけあるか….」


「父上、先程の件ですが、傷物とか次の相手が決まらないとか、あちらが確実に悪い場合はそうはなりませんし、もしリディが未婚のままでも、私がリディの面倒を見ますのでご安心を!」


 お父様は頭を抱えました……


「好きにしろ……私だって娘が可愛いんだ! お前達がその気ならあちらが謝罪してきても、受け入れんからな!」


 おぉー! さすがお兄様。お父様もその気になりました!!


 あとはお母様に報告ね。


******


「おかあさまーいらっしゃる?」


 お母様もお仕事中で、お手紙を書いているようでした。


 お茶会のお礼や、季節の折に届く手紙のお返事など、お母様もお仕事は多いです。



「なぁに、リディ? 学園はどうしたの?」

「早退してきました」

「あら、どこが悪いの?」

 そっと席を立たれて私の近くまで来ました。心配している様子です。




「あのね、さっき婚約破棄されたの」






「……誰に?」

「ディータ」

「あら、そう。良かったじゃない。それで理由は?」


「親が決めた婚約者と結婚するのは理不尽だと言う事です。今は自由恋愛の時代だと言っていましたよ」


「流行りのロマンス小説のようね……」


 お母様は話を聞くや否や、元いた場所に座り直し、私にも座るようにと促しました。


「うん。お父様とお兄様も分かってくださって、慰謝料を請求するって! ディータが単独でやった行動だと思うからまだあちらの家は知らないと思うの。だから早めに行動をしてもらわないと!」

「たっぷりいただきましょう。リディ、もしかして喜んで! なんて言ってないわよね?」


「言いませんよ! 涙を見せて同情を誘ったの」

「誰に?」

「クラスのみんな?」

「……どう言う状況?」

「ディータったら急に私のクラスに来て、婚約破棄だ!」

 ビシッと指を差す仕草を真似て見せた。

「みんな見てたから、覆ることはないし、涙を浮かべてか弱い女の子を演じて帰ってきたの」


「さすが、わたくしの子です。それで良いのです。あっさりさっぱり別れるのではなくて、こちらは弱い立場と言う所を見せつけるなんて、中々筋がいいわ!」


「はい! お母様が亡くなったと仮定して涙を流しました!」

「まぁ。リディは私が儚くなったら泣いてくれるのね」


「それはもちろん、悲しくて悲しくて……なんの話でしたか?」


「婚約破棄おめでとう。わたくしはそもそも反対だったのです。なんかイケすかない感じがして、ナルシストっぽいと思っていました。婚約破棄の際にみんなの前でとか、指を差すとか、気持ちの悪い行動ですわ」


「そうですよね、気持ちが悪かったの。お母様は分かって下さると思っていたの」


「後は任せておきなさい。次はいい男が見つかるわよ」


 お母様が笑ってくださったので、そうなるといいなと思いました。










しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約破棄?むしろ願ってましたわ。では、隣国の冷酷公爵と幸せになりますね

ニャーゴ
恋愛
「エリザベート・フォン・クラウゼル! お前との婚約を破棄する!」 王太子エドワードは聖女を新たな婚約者にすると宣言し、侯爵令嬢エリザベートを断罪した。 しかし、彼女は微笑みながら言い放つ。 「まあ! これで心置きなく、次の結婚準備ができますわ」 実は彼女には 隣国アストリアの”氷の公爵” ことアレクシス・フォン・ノルディアから熱烈な求婚を受けていた。 彼は冷酷無慈悲な軍人として恐れられるが、エリザベートには甘く、彼女を溺愛していたのだ。 やがて、エリザベートが去った王国は混乱に陥る。 彼女の実家であるクラウゼル侯爵家は王国経済の要だったため、貿易が停止し、王国は財政危機に。 焦った王太子はエリザベートに復縁を申し込むが、彼女は優雅に微笑む。 「もう遅いですわ。私は公爵の妻として幸せになりますから」 そして、冷酷な公爵が王太子に言い放つ。 「私の妻に手を出すな。次は国交を断絶する」 婚約破棄で人生を狂わせるつもりだった王太子は、逆に自らの国を崩壊へと導く。 一方、エリザベートは 公爵に溺愛され、何不自由なく幸せな人生 を歩んでいくのだった──。

悪役令嬢はざまぁされるその役を放棄したい

みゅー
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生していたルビーは、このままだとずっと好きだった王太子殿下に自分が捨てられ、乙女ゲームの主人公に“ざまぁ”されることに気づき、深い悲しみに襲われながらもなんとかそれを乗り越えようとするお話。 切ない話が書きたくて書きました。 転生したら推しに捨てられる婚約者でした、それでも推しの幸せを祈りますのスピンオフです。

婚約破棄?どうぞ私がいなくなったことを後悔してください

ちょこ
恋愛
「おい! この婚約は破棄だ!」 そう、私を突き付けたのはこの国の第二王子であるルーシュである。 しかし、私の婚約者であるルーシュは私の返事など聞かずにただ一方的に婚約を破棄してきたのである。 「おい! 返事をしろ! 聞こえないのか?」 聞こえないわけがない。けれども私は彼に返事をするつもりはなかった。私は何も言わない。否、何も言えないのだ。だって私は彼のことを何も知らないからだ。だから、返事ができないのである。 そんな私が反応を示さなかったのが面白くなかったのかルーシュは私を睨みつけて、さらに罵声を浴びせてきた。 「返事をしろと言っている! 聞こえているんだろ! おい!」 そんな暴言を吐いてくるルーシュに私は何も言えずにいた。けれども彼が次に発した言葉により私は反射的に彼に言い返してしまうのである。 「聞こえているわ! その反応を見てルーシュは驚いたのかキョトンとした顔をしていた。しかしすぐにまた私に暴言を吐いてきた。 「聞こえているじゃないか! ならなぜ、返事をしなかった?」 「返事をしたかったわ! けれど、貴方の勢いに圧倒されてできなかっただけよ!」 そんな私の言葉にルーシュは益々驚いてしまったようだった。そのルーシュの顔を見て私は少し笑ってしまった。 「何笑っているんだ? 俺を馬鹿にしたつもりか!?」 そんなつもりは無いと私は彼に否定するが彼は聞く耳を持たないといった様子だった。そんな彼に対して私はある質問をした。それは今私が最も知りたい質問である。 「それより、この婚約破棄の理由は何かしら? 私は貴方に何かした覚えはないのだけれども」 そんな私の疑問にルーシュはさも当然といった様子で答えたのである。 「そんな理由など決まっているだろ! お前が俺よりも優秀な人材を捕まえたからに決まっている!」 そう言って彼は指をさした。その指が指し示している先には私がいた。一瞬なんのことか分からなかったが、少ししてからそのことに気づいた私はまさかと思った。 「そんな理由で!?だってその優秀な人材と言うのはまさか、彼なの!?」 そう言って私が指を指した方向にはあの眼鏡を掛けた彼がいた。すると彼は頭を下げてこう言ったのだ。 「はい、お嬢様に拾っていただきたくこちらに来ました」 彼の名前はリビン・ボタスキー。ボタスキー伯爵家の次男である。そして何を隠そう、私が暇つぶしでやっていたゲームの攻略対象であった人物だ。 「あら? そんな理由で私を追い出したと言うの? 随分と小さい器をお持ちなのね」 「なんだと!? お前は自分の立場が分かっていないのか?」 彼は私が何を言っているのか理解出来ていない様子だった。まぁ、それも仕方がないだろう。

【本編完結】真実の愛を見つけた? では、婚約を破棄させていただきます

ハリネズミ
恋愛
「王妃は国の母です。私情に流されず、民を導かねばなりません」 「決して感情を表に出してはいけません。常に冷静で、威厳を保つのです」  シャーロット公爵家の令嬢カトリーヌは、 王太子アイクの婚約者として、幼少期から厳しい王妃教育を受けてきた。 全ては幸せな未来と、民の為―――そう自分に言い聞かせて、縛られた生活にも耐えてきた。  しかし、ある夜、アイクの突然の要求で全てが崩壊する。彼は、平民出身のメイドマーサであるを正妃にしたいと言い放った。王太子の身勝手な要求にカトリーヌは絶句する。  アイクも、マーサも、カトリーヌですらまだ知らない。この婚約の破談が、後に国を揺るがすことも、王太子がこれからどんな悲惨な運命なを辿るのかも―――

貧乏令嬢はお断りらしいので、豪商の愛人とよろしくやってください

今川幸乃
恋愛
貧乏令嬢のリッタ・アストリーにはバート・オレットという婚約者がいた。 しかしある日突然、バートは「こんな貧乏な家は我慢できない!」と一方的に婚約破棄を宣言する。 その裏には彼の領内の豪商シーモア商会と、そこの娘レベッカの姿があった。 どうやら彼はすでにレベッカと出来ていたと悟ったリッタは婚約破棄を受け入れる。 そしてバートはレベッカの言うがままに、彼女が「絶対儲かる」という先物投資に家財をつぎ込むが…… 一方のリッタはひょんなことから幼いころの知り合いであったクリフトンと再会する。 当時はただの子供だと思っていたクリフトンは実は大貴族の跡取りだった。

宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました

悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。 クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。 婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。 そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。 そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯ 王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。 シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯

「平民とでも結婚すれば?」と捨てられた令嬢、隣国の王太子に溺愛されてますが?

ゆっこ
恋愛
「……君との婚約は、ここで破棄させてもらう」  その言葉を、私は静かに受け止めた。  今から一時間前。私、セレナ・エヴァレットは、婚約者である王国第一王子リカルド・アルヴェイン殿下に、唐突に婚約破棄を言い渡された。 「急すぎますわね。何か私が問題を起こしましたか?」 「いや、そういうわけではない。ただ、君のような冷たい女性ではなく、もっと人の心を思いやれる優しい女性と生涯を共にしたいと考えただけだ」  そう言って、彼は隣に立つ金髪碧眼の令嬢に視線をやった。

何度時間を戻しても婚約破棄を言い渡す婚約者の愛を諦めて最後に時間を戻したら、何故か溺愛されました

海咲雪
恋愛
「ロイド様、今回も愛しては下さらないのですね」 「聖女」と呼ばれている私の妹リアーナ・フィオールの能力は、「モノの時間を戻せる」というもの。 姉の私ティアナ・フィオールには、何の能力もない・・・そう皆に思われている。 しかし、実際は違う。 私の能力は、「自身の記憶を保持したまま、世界の時間を戻せる」。 つまり、過去にのみタイムリープ出来るのだ。 その能力を振り絞って、最後に10年前に戻った。 今度は婚約者の愛を求めずに、自分自身の幸せを掴むために。 「ティアナ、何度も言うが私は君の妹には興味がない。私が興味があるのは、君だけだ」 「ティアナ、いつまでも愛しているよ」 「君は私の秘密など知らなくていい」 何故、急に私を愛するのですか? 【登場人物】 ティアナ・フィオール・・・フィオール公爵家の長女。リアーナの姉。「自身の記憶を保持したまま、世界の時間を戻せる」能力を持つが六回目のタイムリープで全ての力を使い切る。 ロイド・エルホルム・・・ヴィルナード国の第一王子。能力は「---------------」。 リアーナ・フィオール・・・フィオール公爵家の次女。ティアナの妹。「モノの時間を戻せる」能力を持つが力が弱く、数時間程しか戻せない。 ヴィーク・アルレイド・・・アルレイド公爵家の長男。ティアナに自身の能力を明かす。しかし、実の能力は・・・?

処理中です...