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リディアーヌと父&母
しおりを挟む「リディ……演技はいい。普通に話なさい」
バレてた! お兄様は知っていても付き合ってくれるのに!
「はい。婚約破棄されましたの。教室に急に入ってきたと思ったら、婚約破棄する! ビシッ! って感じで!」
腰に手を当てて、お父様を指差した! ディータの真似をした。キメ顔は流石に恥ずかしくてやめた。
「はぁっ……それで?」
「教室内でしたので、人目があるでしょう? ですから同情されるように、か弱い女の子を演じて、婚約破棄は分かりましたと言って、泣きながら帰ってきました」
「リディ! だから目が赤かったのか! 可哀想に!! ディータ許すまじ……リディのどこに不満があるんだ!」
お兄様はとても怒ってらっしゃるわ。その調子です!
「婚約破棄ねぇ……もしここで、はい。と言ったら次の相手が決まりにくくなるし傷物とか言われるぞ? ディータ殿に謝らせて元通りと言う手もあるが、」
「いいえ! 破棄ですよ。お父様、よく言ってらっしゃるでしょう? 男に二言はない!! って。あれは嘘ですの? 二言はありますの?」
「あぁ言えばこう言う……」
「嘘つきと結婚しても幸せになれません。私はお父様やお兄様のような誠実な方と結婚したいと思いますもの」
「……む、、」
お父様もなんだかんだと私に甘いのは知っています。
「事実なんだな?」
「事実です! 教室で婚約破棄するなんて聞いたことありますか? 私はありませんよ。気弱な令嬢なら卒倒していますわ! それをディータがしたんです。愉快犯です!」
「フリードどう思う?」
「ディータがそれを望んでいるのならとっとと破棄を受け入れましょう。リディのクラスメイトが承認になるでしょう。自分勝手に両家が決めた婚約を破棄するとはどう言うことか、教えてあげましょう!」
「そうだな。婚約破棄の慰謝料はたっぷり貰おうか! うちの娘に恥をかかせた罪は重いぞ!」
「お父様、先ほどと言っている事が違いますけど……? まぁ良いですわ! お父様、お兄様よろしくお願いしますわね」
「よし、そうと決まればディータの家に手紙を書く!」
「はい! 早々にお願いします」
「リディ、今週中は学園を休んで、週明けから行った方がいい。傷心の身だからな!」
「はい! お兄様!」
「傷心の娘がこんな元気なわけあるか….」
「父上、先程の件ですが、傷物とか次の相手が決まらないとか、あちらが確実に悪い場合はそうはなりませんし、もしリディが未婚のままでも、私がリディの面倒を見ますのでご安心を!」
お父様は頭を抱えました……
「好きにしろ……私だって娘が可愛いんだ! お前達がその気ならあちらが謝罪してきても、受け入れんからな!」
おぉー! さすがお兄様。お父様もその気になりました!!
あとはお母様に報告ね。
******
「おかあさまーいらっしゃる?」
お母様もお仕事中で、お手紙を書いているようでした。
お茶会のお礼や、季節の折に届く手紙のお返事など、お母様もお仕事は多いです。
「なぁに、リディ? 学園はどうしたの?」
「早退してきました」
「あら、どこが悪いの?」
そっと席を立たれて私の近くまで来ました。心配している様子です。
「あのね、さっき婚約破棄されたの」
「……誰に?」
「ディータ」
「あら、そう。良かったじゃない。それで理由は?」
「親が決めた婚約者と結婚するのは理不尽だと言う事です。今は自由恋愛の時代だと言っていましたよ」
「流行りのロマンス小説のようね……」
お母様は話を聞くや否や、元いた場所に座り直し、私にも座るようにと促しました。
「うん。お父様とお兄様も分かってくださって、慰謝料を請求するって! ディータが単独でやった行動だと思うからまだあちらの家は知らないと思うの。だから早めに行動をしてもらわないと!」
「たっぷりいただきましょう。リディ、もしかして喜んで! なんて言ってないわよね?」
「言いませんよ! 涙を見せて同情を誘ったの」
「誰に?」
「クラスのみんな?」
「……どう言う状況?」
「ディータったら急に私のクラスに来て、婚約破棄だ!」
ビシッと指を差す仕草を真似て見せた。
「みんな見てたから、覆ることはないし、涙を浮かべてか弱い女の子を演じて帰ってきたの」
「さすが、わたくしの子です。それで良いのです。あっさりさっぱり別れるのではなくて、こちらは弱い立場と言う所を見せつけるなんて、中々筋がいいわ!」
「はい! お母様が亡くなったと仮定して涙を流しました!」
「まぁ。リディは私が儚くなったら泣いてくれるのね」
「それはもちろん、悲しくて悲しくて……なんの話でしたか?」
「婚約破棄おめでとう。わたくしはそもそも反対だったのです。なんかイケすかない感じがして、ナルシストっぽいと思っていました。婚約破棄の際にみんなの前でとか、指を差すとか、気持ちの悪い行動ですわ」
「そうですよね、気持ちが悪かったの。お母様は分かって下さると思っていたの」
「後は任せておきなさい。次はいい男が見つかるわよ」
お母様が笑ってくださったので、そうなるといいなと思いました。
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