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登校します。変な目で見られる事は覚悟の上です!
しおりを挟む「……おはようございます」
教室へ入りクラスメイトに声をかけました。
「リディアーヌ様、心配しておりましたわ」
「リディアーヌ様、お加減はいかが?」
「リディアーヌ様、体調が悪くなったらすぐお伝えくださいね」
あ、あら。皆さん好意的と言うか、お優しいです事……。
お母様がメイドに指示して作ってくれたこのゆるカワヘアで、少しキツめの目も和らいだような気がしますもの。
か弱そうな令嬢にイメチェンのチャンスかも知れませんわね。
「皆様、ご心配ご迷惑をおかけした事心よりお礼とお詫びを申し上げますわ。ですがもう心の整理はつきましたのよ」
「なんて慈悲深い……私は絶対に許せませんわ!」
「そうですわ! 紳士たるものの行いではありません」
「自由恋愛をしたいのなら、まずご両親から説得なさるべきですわ!」
その両親に言うと反対されると思って先走った行動でしょうね。
「皆さんありがとうございます。休んでいる間はわたくし悪かった所を見つめ直す日々を過ごしてきましたの。
まずあの方を責めるのではなく、わたくし自身直すところがあったのではないかと……家族にも心配をかけてしまって心苦しいですわ」
「「「まぁ!」」」
頬に手を当て少し下を向きました。なんとなく可憐な少女がしそうなポーズだと思います。
「あんな方を忘れてしまった方が宜しいですわ!」
「そうですわ! 私たちがいますよ!」
クラスの皆、味方になってくださるわ。男女問わずに……。
思っていたより婚約破棄されても世間は優しいのね。
まぁ、明らかにあっちが悪いし、悪意があったもの。今後の生活に悪影響をもたらすのはあの男の方でしょうね。
皆さんと談笑をしていたら教室内がざわつきましたわ。
「リディアーヌ! 来ていたのか!」
相変わらず声が大きいですわね……全く何の用ですの? せっかくいい風が吹いてますのに!
「何かご用ですか?」
にこりと微笑んだ。今までディータにこんなに笑顔見せた事がない。営業スマイル。お母様の必殺技! 相手を黙らすのには打って付けなのだそう。
「今ここで婚約破棄の撤回をする」
ビシッと指を差してきた!
ザワザワ……また教室に変な空気が流れた
「先日の件は……その、お前の気持ちを試したのだ!」
サイテー
信じられない
ヒソヒソと聞こえてくるディータへの感情。全てに同意しますわよ。
「私が悪かったと言う事にしてやる」
なんて上から目線なんでしょう……
まず謝罪からでしょうに……
サイテー……
全てに同意しますわよ。
「さぁ仲直りのハグでもしようではないか! このクラスのみんなが証人だ」
両手を広げて待つディータ
「どうした? まさか恥じらっているのか? 可愛いところもあるものだな。なぁに心配ないさ、私が守ってやるよ」
いや……気持ちが悪すぎて言葉が出なかったのと、フリーズしてしまったから
「さぁリディアーヌ、返事をくれ、私と婚約すると」
「お断りいたします」
礼儀正しく頭を下げた
「なんて? 耳が遠いのかな俺は!」
「お断りしますわ。わたくしはようやく心の整理がついたのです。慰謝料も早々に伯爵自らお持ちいただき、誠心誠意の謝罪を受け入れましたの。もうこの事は既に過去の話です、貴方様もどうぞ未来を見据えてお幸せに」
「いや、だからリディアーヌ、俺は君と、」
「授業が始まってしまいますわ、どうぞご自分の教室にお戻りくださいませね」
ポーンとベルが鳴った。
「くっ……また来る!」
来なくていいから! 心の中でそう毒を吐き、またクラスのみんなに迷惑をかけたことを謝罪した。
厚顔無恥とはこのことを言うのでしょうね。この後またこの馬鹿げた求婚話は学園内に行き渡る事になるのです。
ディータは私への接触を禁ずる! と学園長様に厳しく注意されたそうですし、伯爵家にも報告されたそうですわ。
これで大丈夫でしょう。
それから平穏な日々が訪れて……
「お嬢様、お届けものです」
「……アルセーヌ様から!」
大きな箱や小さな箱が積み重なりリボンが掛けられていた。
「な、なに? こんなに?」
挙動不審にもなりますわよね。急なことですもの。
「あら! 開いてご覧なさいよ」
「おっ、お母様!いつからいらっしゃったの?!」
驚いて変な声が出てしまったではないですか!
「ほらほらー、お母様も見たいのよ、お礼を急がなくてはいけないでしょう?」
そうだけど……なんだろう。大きな箱はドレスかな? と思うけど、本気で誘ってくれたんだ。
迎えに行くって言ったのも嘘では無いって事なのね。
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