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第一章:追放編
000:追放
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「〈呪術士〉ラグナ! お前をパーティーから追放する!!」
……野営の準備してたら、いきなりなんか意味がわからん事を言われた。
焚き火を起こそうとしていた、っていうか丁度今起こしてふーふーしてたところの俺にそんな怒鳴り声が響いて来たのだ。
めちゃくちゃ苛ついたけど、大人な俺は一瞬顔をしかめただけで、すぐに怒鳴ってきた相手に穏やかに聞き返してみせた。
「いきなり何言ってやがんだ、お前は」
「これは我ら《暁の旅団》全員の意思だ! お前に我らと共にいる資格はない! 今すぐに出て行け!!」
あ、だめだわ我慢できんかったわ。
どんな聖人でもこんな阿保を相手に冷静でいられるはずなかったわ。
いきなり怒鳴って来たのは、俺ことラグナ・エヴァンスが所属する班の頭・〈剣士〉アレス・ロックフリード。
腰に提げた相棒でバッタバッタと敵を倒す、まぁそれなりに腕のいい戦士だ。
最初の頃はともかく、最近はやたらあたりが強くなったり、話しかけても無視されたりした事もあったけど……追放とか何考えてんだ、こいつ。
「だからさ、追放って何よ。俺、何か悪い事した? お前に誘われて1年……半年だったか? お前との契約通りに頑張って来たよな?」
ものすごい嫌だったけど、我慢して俺はアレスの言葉の意味を問う。
が、アレスの奴は喚くばかりで何も答えねぇ。質問してんだぞこっちは、途中で遮りやがって、話聞けよこんちくしょう。
「何かしたか、だと? それはこちらの台詞だ! おまえと班を組んで1年! お前が何か成果を残したことがあったか!?」
丁度今してるんだが?
お前に言われた通りに野営の準備をして飯の用意をしてるんだが?
まじで何言ってるんだこいつ、その目は節穴か。
……まぁ、こいつの言わんとしてる事は分からなくもないが。
だがそれは最初に忠告したはずだぞ。
「……前も言ったけどな、俺の力は目立たない地味な種類のもんだから、結果が目に見えないのは仕方ない事でーーー」
「その言葉を信じた俺が馬鹿だった!! 目立たぬ矮小な力だとしても、さぼって何もしない言い訳にはならん!! 懸命に戦っている俺や他の仲間に申し訳ないと思わないのか!?」
……あぁ、もう駄目だわ。
俺の話聞いてなかったんじゃない。聞いた上で何一つ理解してなかったんだわ、こいつ。
「〈呪術士〉などという胡散臭い〝天職〟に期待を抱く方が間違っていた! よほど暮らしにも困っているだろうと温情をかけてやればこれだ! お前には本当に裏切られた!!」
「……いや、俺は〈呪術士〉じゃなくて呪ほ―――」
「口答えするな! お前の意地汚い自己弁護など聞きたくない!!」
ま~だ勘違いしてんのか、こいつは……本当に話を聞かねぇ奴だこと。
地味な〝天職〟なりに一生懸命やってた俺の努力を丸々無視しやがって……そんなに派手な〝天職〟が偉いのか、〈農夫〉とか〈使用人〉の〝天職〟持ちに謝れ馬鹿野郎。
つーか、何、え?
班員全員の意思だとか言わなかった、こいつ?
「……なぁ、そこのお三方? 頭が何か変な事言い出したんだけど、本当?」
思わず俺は、アレスの隣に立って……っていうか侍っている他の面々に訝しげな目を向ける。
小柄で可愛らしいが実際は二十歳を越えてる〈僧侶〉のナナハ・リトラ・ヴァレンシュタイン。
体はごっついけど胸も尻もそれなりにむっちりしてる〈重戦士〉のレッカ・オルテスカ。
そして細身で長身の森人の〈弓士〉のリリィ・エル……なんとかも一緒になって、大体似たような視線を向けて来ていた。
俺が一人でせっせと野営の用意をしてるところにこの野郎……やる気が下がるような事を言ってんじゃねぇよ。こちとらお前らに押し付けられてんだぞ。
「……詫びはする。だが、もう私達も我慢の限界だ。お前の顔はもう見たくない」
「今までずっと我慢し続けていましたが、無理ですわ。存在そのものが邪悪なあなたとこれまで組んであげたことを感謝して欲しいくらいです。さっさと消えて下さらないかしら」
「気持ち悪い、から、同意」
言葉は丁寧だが、思いっきり俺を睨んでやがる。ナナハとリリィに至っては遠慮がねぇな……レッカは最低限言葉を選んでくれてるぞ。口の悪さじゃ同程度のくせに。
というか、本気か。
長い……まぁこいつらに関してはたかだか1年程度の付き合いだが、それでももうちょっと信頼関係を築けていたと思ってたが……所詮は俺の儚い妄想か。
まぁ、そもそも仲間だと思ってなかったし、別にいいんだけど。
本当にもう……人間ってのは面倒臭いったらありゃしねェ。
……野営の準備してたら、いきなりなんか意味がわからん事を言われた。
焚き火を起こそうとしていた、っていうか丁度今起こしてふーふーしてたところの俺にそんな怒鳴り声が響いて来たのだ。
めちゃくちゃ苛ついたけど、大人な俺は一瞬顔をしかめただけで、すぐに怒鳴ってきた相手に穏やかに聞き返してみせた。
「いきなり何言ってやがんだ、お前は」
「これは我ら《暁の旅団》全員の意思だ! お前に我らと共にいる資格はない! 今すぐに出て行け!!」
あ、だめだわ我慢できんかったわ。
どんな聖人でもこんな阿保を相手に冷静でいられるはずなかったわ。
いきなり怒鳴って来たのは、俺ことラグナ・エヴァンスが所属する班の頭・〈剣士〉アレス・ロックフリード。
腰に提げた相棒でバッタバッタと敵を倒す、まぁそれなりに腕のいい戦士だ。
最初の頃はともかく、最近はやたらあたりが強くなったり、話しかけても無視されたりした事もあったけど……追放とか何考えてんだ、こいつ。
「だからさ、追放って何よ。俺、何か悪い事した? お前に誘われて1年……半年だったか? お前との契約通りに頑張って来たよな?」
ものすごい嫌だったけど、我慢して俺はアレスの言葉の意味を問う。
が、アレスの奴は喚くばかりで何も答えねぇ。質問してんだぞこっちは、途中で遮りやがって、話聞けよこんちくしょう。
「何かしたか、だと? それはこちらの台詞だ! おまえと班を組んで1年! お前が何か成果を残したことがあったか!?」
丁度今してるんだが?
お前に言われた通りに野営の準備をして飯の用意をしてるんだが?
まじで何言ってるんだこいつ、その目は節穴か。
……まぁ、こいつの言わんとしてる事は分からなくもないが。
だがそれは最初に忠告したはずだぞ。
「……前も言ったけどな、俺の力は目立たない地味な種類のもんだから、結果が目に見えないのは仕方ない事でーーー」
「その言葉を信じた俺が馬鹿だった!! 目立たぬ矮小な力だとしても、さぼって何もしない言い訳にはならん!! 懸命に戦っている俺や他の仲間に申し訳ないと思わないのか!?」
……あぁ、もう駄目だわ。
俺の話聞いてなかったんじゃない。聞いた上で何一つ理解してなかったんだわ、こいつ。
「〈呪術士〉などという胡散臭い〝天職〟に期待を抱く方が間違っていた! よほど暮らしにも困っているだろうと温情をかけてやればこれだ! お前には本当に裏切られた!!」
「……いや、俺は〈呪術士〉じゃなくて呪ほ―――」
「口答えするな! お前の意地汚い自己弁護など聞きたくない!!」
ま~だ勘違いしてんのか、こいつは……本当に話を聞かねぇ奴だこと。
地味な〝天職〟なりに一生懸命やってた俺の努力を丸々無視しやがって……そんなに派手な〝天職〟が偉いのか、〈農夫〉とか〈使用人〉の〝天職〟持ちに謝れ馬鹿野郎。
つーか、何、え?
班員全員の意思だとか言わなかった、こいつ?
「……なぁ、そこのお三方? 頭が何か変な事言い出したんだけど、本当?」
思わず俺は、アレスの隣に立って……っていうか侍っている他の面々に訝しげな目を向ける。
小柄で可愛らしいが実際は二十歳を越えてる〈僧侶〉のナナハ・リトラ・ヴァレンシュタイン。
体はごっついけど胸も尻もそれなりにむっちりしてる〈重戦士〉のレッカ・オルテスカ。
そして細身で長身の森人の〈弓士〉のリリィ・エル……なんとかも一緒になって、大体似たような視線を向けて来ていた。
俺が一人でせっせと野営の用意をしてるところにこの野郎……やる気が下がるような事を言ってんじゃねぇよ。こちとらお前らに押し付けられてんだぞ。
「……詫びはする。だが、もう私達も我慢の限界だ。お前の顔はもう見たくない」
「今までずっと我慢し続けていましたが、無理ですわ。存在そのものが邪悪なあなたとこれまで組んであげたことを感謝して欲しいくらいです。さっさと消えて下さらないかしら」
「気持ち悪い、から、同意」
言葉は丁寧だが、思いっきり俺を睨んでやがる。ナナハとリリィに至っては遠慮がねぇな……レッカは最低限言葉を選んでくれてるぞ。口の悪さじゃ同程度のくせに。
というか、本気か。
長い……まぁこいつらに関してはたかだか1年程度の付き合いだが、それでももうちょっと信頼関係を築けていたと思ってたが……所詮は俺の儚い妄想か。
まぁ、そもそも仲間だと思ってなかったし、別にいいんだけど。
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