82 / 85
第一章 帝都の賢者
第82話 変わり者の家庭教師
しおりを挟む
しまった、ネコ好きか!
猫の姿の俺に向かって男が『チッチッチッ』と言いながら手を伸ばしてくる。
俺はギリギリまで引き付けてから、サッと躱し、すばやく走って逃げた。
振り返ると、男は残念そうな顔をして、そのままどこかへ歩き去っていった。
+ + + +
俺は男の後を追うのをやめ、皇宮の宰相執務室に戻り、待っていた賢者と宰相のブライナスに結果を報告した。
メイヴィス「見つけたか! して、その男は誰じゃ?」
「そんなん知らんにゃ」
メイヴィス「なんじゃと? それじゃ困るぞ。何か特徴とかないか?」
「顔写真ならあるにゃ」
メイヴィス「おお、さすがじゃ!」
ブライナス「写真? ってなんです?」
この世界には【複写】という魔法がある。印刷の代わりに書物の複製などに使われる魔法/スキルである。全ての魔法が使える俺にも当然使える。
しかも、俺の【複写】は人間の複写より高機能である。人間の魔法/スキルである【複写】は現物がないとできないらしいのだが、俺なら自分のイメージをそのまま魔力で表現し、紙に転写して見せる事ができるのだ。また、見た瞬間の視覚情報を、写真を撮るように魔力でそのまま写し取り固定して保存しておく事が可能なのである。後でそれを紙に転写すればよい、言わば人間カメラ、もとい賢者猫カメラである。
地球で“瞬間映像記憶”という特殊能力がある人間が居たと聞いたことがあるが、この世界に来て、それと同じような事が俺にもできるようになったわけだ。
そう、ギリギリまで男を引き付けたのは、男の顔をはっきりと脳内カメラで写すためであったのだ。そして、証拠写真が手に入ったので、追跡を終了して戻ったというわけだ。(一応念の為、魔力で目印はつけておいたが。先日メイヴィスが転移で追ってきた時のやり方を真似させてもらったのだ。相手が印を着けられた事に気づいて払い落とさない限り、いつでも捉えられる。)
ブライナス「これは…すごい…! こんな精巧な絵は見たことないです…」
紙に【複写】された男の姿を見て宰相はしばし驚いていたが、すぐに我にかえり、似顔絵を元に身元を調査をするよう指示を出した。
そして、男の正体はすぐに判明する。
それは、幼少時からマルスについている家庭教師であった。
この家庭教師は皇宮で雇った者ではない。マルスに幼少時よりついている家庭教師であった。皇宮の教師として公認された者ではなく、市井から来た変わり者の学者だそうだ。
なぜそのような者が家庭教師になっていたのか? その理由は、マルスの出自にある。実は、マルスの母は平民だった。つまりマルスは庶子だったのだ。皇帝の息子が平民の女に産ませた子供、それがマルスなのだった。
庶子と言っても別に平民として街で暮らしていたというわけではなく、離宮に母親と住まわせていた。ただ、身分の低い母親は正妻達には相手にされておらず、王族との交流はなく、皇宮の敷地内の一番小さな離宮を与えられ、静かに暮らしていたのだ。父親であった皇帝の息子(当時の皇太子)も忙しさかまけ放置気味で、庶子なので皇位継承権も非常に低いので王族としての教育にもあまり力が入れられず。一応、教師は着けたが、市井から一般的な常識と教養を教えられる教師を雇ったというわけである。
だが、その家庭教師がおかしな人物である事に、最近まで誰も気づいていなかった。そのタドゥルという家庭教師は独自の政治理論を持っており、マルスに幼少時より帝王学とは掛け離れたその理論を吹き込んでいったのだ。
その教師に悪気があったのかどうかは定かではない。もしかしたら(稚拙ではあったが)本気で理想を追求していたのかも知れない。だが、それは、皇帝の座を継ぐ者が学ぶべき内容からは掛け離れていたのだ。
マルスが皇帝の座を継ぐ事はないと思われていたが、何が起きるか分からないものである。その後、皇帝の息子(マルスの父親)が戦死。そして、血みどろの王位継承権争いが起き、皇位継承権の有るものが一人、また一人と暗殺合戦によって消えていったのだ。
そして、皇位継承レースも終盤、情勢も決したかと思われた頃、疫病が流行し、後継者が全員死んでしまった…。(※マニブール王国の王族が亡くなったのと同じ疫病と思われる。)
そして……マルスが継承権一位になってしまった。(他に皇帝の直系はいないので、残るは皇帝とはかなり遠縁の、公爵家から他国に嫁いた者の子孫だけらしい。)
どうしてこうなったと皇帝は頭を抱えたがどうしようもない。残った唯一の孫であるマルスを教育して皇帝にするしかなくなってしまった。
だが、メイヴィスの予知で、マルスが皇帝になった後、帝国があっという間に瓦解していく未来が見えた、というわけである。
うん、脳内お花畑な皇帝では、未来予知の魔法などなくても多分そうなるだろうなぁと俺でも思うわ。
だが、未来は不確定であるそうだ。
帝国の未来を救うために、不確定要素を積極的に取り入れて、未来を変える必要がある。その不確定要素が俺だったのだそうだ。事実、俺が今回関わったことで、メイヴィスの予知した未来は大きく変わったらしい。
マルスは悪い人間ではない。というか、後継者争いで暗殺合戦を繰り広げた王族のち筋にしては珍しいほどの善人である。
人を思いやれる優しさがあるし、頭も悪くない。教えられれば素直に聞き入れる素直さもある。人としての器も大きい。きちんと教育すれば、慈悲深い立派な皇帝になれる可能性がある。
だからこそ、周囲の人間も期待して、放っておけず、皆で教育している最中なのだそうだ。
その甲斐あって、帝国の未来(予知)はかなり持ち直したらしい。だが、それでもまだ予断を許さない状況だった。そこでダメ押しに呼び込んだ不確定要素が俺だったそうな。
事実、今回俺がマルスと関わったことで、マルスの家庭教師という要素が発覚し、未来に大きな変化があったわけである。
ただ俺の不確定性はかなりのもので、俺が関わると未来は相当不透明になるらしい。つまり、俺が関わったからと言って、必ず良い方向になるとは言えないわけだ。
+ + + +
◆翌日
メイヴィス「マルスにおかしな事を吹き込んでいた家庭教師は即解雇した」
「対応早いにゃ。でも…マルスは何も言わなかったにゃ?」
猫の姿の俺に向かって男が『チッチッチッ』と言いながら手を伸ばしてくる。
俺はギリギリまで引き付けてから、サッと躱し、すばやく走って逃げた。
振り返ると、男は残念そうな顔をして、そのままどこかへ歩き去っていった。
+ + + +
俺は男の後を追うのをやめ、皇宮の宰相執務室に戻り、待っていた賢者と宰相のブライナスに結果を報告した。
メイヴィス「見つけたか! して、その男は誰じゃ?」
「そんなん知らんにゃ」
メイヴィス「なんじゃと? それじゃ困るぞ。何か特徴とかないか?」
「顔写真ならあるにゃ」
メイヴィス「おお、さすがじゃ!」
ブライナス「写真? ってなんです?」
この世界には【複写】という魔法がある。印刷の代わりに書物の複製などに使われる魔法/スキルである。全ての魔法が使える俺にも当然使える。
しかも、俺の【複写】は人間の複写より高機能である。人間の魔法/スキルである【複写】は現物がないとできないらしいのだが、俺なら自分のイメージをそのまま魔力で表現し、紙に転写して見せる事ができるのだ。また、見た瞬間の視覚情報を、写真を撮るように魔力でそのまま写し取り固定して保存しておく事が可能なのである。後でそれを紙に転写すればよい、言わば人間カメラ、もとい賢者猫カメラである。
地球で“瞬間映像記憶”という特殊能力がある人間が居たと聞いたことがあるが、この世界に来て、それと同じような事が俺にもできるようになったわけだ。
そう、ギリギリまで男を引き付けたのは、男の顔をはっきりと脳内カメラで写すためであったのだ。そして、証拠写真が手に入ったので、追跡を終了して戻ったというわけだ。(一応念の為、魔力で目印はつけておいたが。先日メイヴィスが転移で追ってきた時のやり方を真似させてもらったのだ。相手が印を着けられた事に気づいて払い落とさない限り、いつでも捉えられる。)
ブライナス「これは…すごい…! こんな精巧な絵は見たことないです…」
紙に【複写】された男の姿を見て宰相はしばし驚いていたが、すぐに我にかえり、似顔絵を元に身元を調査をするよう指示を出した。
そして、男の正体はすぐに判明する。
それは、幼少時からマルスについている家庭教師であった。
この家庭教師は皇宮で雇った者ではない。マルスに幼少時よりついている家庭教師であった。皇宮の教師として公認された者ではなく、市井から来た変わり者の学者だそうだ。
なぜそのような者が家庭教師になっていたのか? その理由は、マルスの出自にある。実は、マルスの母は平民だった。つまりマルスは庶子だったのだ。皇帝の息子が平民の女に産ませた子供、それがマルスなのだった。
庶子と言っても別に平民として街で暮らしていたというわけではなく、離宮に母親と住まわせていた。ただ、身分の低い母親は正妻達には相手にされておらず、王族との交流はなく、皇宮の敷地内の一番小さな離宮を与えられ、静かに暮らしていたのだ。父親であった皇帝の息子(当時の皇太子)も忙しさかまけ放置気味で、庶子なので皇位継承権も非常に低いので王族としての教育にもあまり力が入れられず。一応、教師は着けたが、市井から一般的な常識と教養を教えられる教師を雇ったというわけである。
だが、その家庭教師がおかしな人物である事に、最近まで誰も気づいていなかった。そのタドゥルという家庭教師は独自の政治理論を持っており、マルスに幼少時より帝王学とは掛け離れたその理論を吹き込んでいったのだ。
その教師に悪気があったのかどうかは定かではない。もしかしたら(稚拙ではあったが)本気で理想を追求していたのかも知れない。だが、それは、皇帝の座を継ぐ者が学ぶべき内容からは掛け離れていたのだ。
マルスが皇帝の座を継ぐ事はないと思われていたが、何が起きるか分からないものである。その後、皇帝の息子(マルスの父親)が戦死。そして、血みどろの王位継承権争いが起き、皇位継承権の有るものが一人、また一人と暗殺合戦によって消えていったのだ。
そして、皇位継承レースも終盤、情勢も決したかと思われた頃、疫病が流行し、後継者が全員死んでしまった…。(※マニブール王国の王族が亡くなったのと同じ疫病と思われる。)
そして……マルスが継承権一位になってしまった。(他に皇帝の直系はいないので、残るは皇帝とはかなり遠縁の、公爵家から他国に嫁いた者の子孫だけらしい。)
どうしてこうなったと皇帝は頭を抱えたがどうしようもない。残った唯一の孫であるマルスを教育して皇帝にするしかなくなってしまった。
だが、メイヴィスの予知で、マルスが皇帝になった後、帝国があっという間に瓦解していく未来が見えた、というわけである。
うん、脳内お花畑な皇帝では、未来予知の魔法などなくても多分そうなるだろうなぁと俺でも思うわ。
だが、未来は不確定であるそうだ。
帝国の未来を救うために、不確定要素を積極的に取り入れて、未来を変える必要がある。その不確定要素が俺だったのだそうだ。事実、俺が今回関わったことで、メイヴィスの予知した未来は大きく変わったらしい。
マルスは悪い人間ではない。というか、後継者争いで暗殺合戦を繰り広げた王族のち筋にしては珍しいほどの善人である。
人を思いやれる優しさがあるし、頭も悪くない。教えられれば素直に聞き入れる素直さもある。人としての器も大きい。きちんと教育すれば、慈悲深い立派な皇帝になれる可能性がある。
だからこそ、周囲の人間も期待して、放っておけず、皆で教育している最中なのだそうだ。
その甲斐あって、帝国の未来(予知)はかなり持ち直したらしい。だが、それでもまだ予断を許さない状況だった。そこでダメ押しに呼び込んだ不確定要素が俺だったそうな。
事実、今回俺がマルスと関わったことで、マルスの家庭教師という要素が発覚し、未来に大きな変化があったわけである。
ただ俺の不確定性はかなりのもので、俺が関わると未来は相当不透明になるらしい。つまり、俺が関わったからと言って、必ず良い方向になるとは言えないわけだ。
+ + + +
◆翌日
メイヴィス「マルスにおかしな事を吹き込んでいた家庭教師は即解雇した」
「対応早いにゃ。でも…マルスは何も言わなかったにゃ?」
346
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる