秋葉原工作室物語

秋葉原工作室店長

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とりあえず人生初プラモ組むさ組めばいいんだろうぅぅ

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プラモデルを作る
男の子なら小学校の頃にきっと作ったことがあるだろう、僕も昔々にテレビでやっていたアニメのロボットのプラモデルを少しだけさわった事があったけど、今のガ○ダムのプラモデルはもう全く別の物に進化していた。
かんこちゅんの正面に座わり少しドキドキしながら、待っていると彼女がニッパーを二種類、デザインナイフとヤスリを数種類そしてカッターマットを持ってきてそれから少し意外なハサミを用意してくれた。
「じゃあまず箱を開けてちゅん!」
約50cm×50cmくらいもある箱を開けると、中にはビニールに小分けされたプラスチックのランナーと説明書そして出来上がったプラモデルに貼るのであろうシールがきちっと上品に詰められていた。
「箱を開けたらまずはランナーのビニール袋を全部ハサミで開けてちゅん!」成る程この文房具っぽいこのハサミってやつはこれを開けると為か、【どうでもいい話なんだけど、物語の主人公君は初心者で気がつかなかったけど、ハサミを用意すると意外と便利ですね】でも、それならデザインナイフやニッパーでも良いんじゃないのか??「デザインナイフやニッパーでもいいじゃん?って思ったちゅん(笑)!」と微笑みながら言うと続けて「せっかく工具は無料で貸し出してるんだからちゃんと適材適所で使うちゅんよ!」と笑った。
もしも僕が物語の主人公のように話すなら『彼女が言った言葉の意味を知るのはもう少し後で、プラモの入り口に入ってからの事だった、この時の僕は彼女が何を言っているのか分からなかったw』
ビニール袋を全て破くとデカールなるマークが台紙に貼られているシールの用な物と説明書が入っていた。
全てを封を空けるとかんこちゅんかから最初のアドバイス「まず、最初の方にランナーの一覧表があるからそれをちゃんと見比べるの大丈夫ちゅん」沢山のパーツが一つのタグに大量にひっついている状態をランナーと呼ぶらしいけど、パーツだけじゃなくてそのランナーという状態になっている物も沢山種類があってそれぞれ色と形が違い、ランナー毎にアルファベットがふってあり、その中のパーツ毎に数字がふってある、後で思いしる事になるのだがこの色も形も違うランナー今回は10種類ぐらいしかないとなめてかかったのだけど、これが意外と後できいてくるどのランナーが何色してるかわかるのは凄く大事な事だった(笑)
ランナーの確認が終わったら、その後はついに待ちに待った組み立て、そしてこれが長く苦しい戦いの幕開けになるとはこの時の僕はまだ知らなかった…
「そうしたら、順番に組み立てていくちゅん」と言って彼女はニッパーを手に持ち「先ずは説明書の通り作るからA1の19というパーツを切り出すちゅん!」と言って手にもったニッパーでパチパチと手際良く切り出して、でも良く見ると彼女の切り出したパーツはパーツに余分なランナーがまだ着いてたので不思議そうな視線を送ると彼女は最初に持っていたニッパーから、見るからに高級感の溢れるニッパーに持ち替えたそれから大雑把に切り出したパーツについてる余分なランナーをパーツスレスレに切り落とした、机には小さなリスの食事の後に落ちてそうな破片と綺麗に切り出されたA1の19のパーツが手元に残った「これが2度切りって言うちゅん、パーツに残ってる余分な処をバリづて読んでるんだげど、バリがあるとパーツとパーツに隙間が出来て最後は上手くはまらなくなるから、丁寧にとってあげるちゅん!」
「えっと、綺麗に作るにはイチイチ大雑把に切ってから細かくのそなの二度切りしていく必要があるの?」って工程が二倍になる事への不安から少し焦って聞くと「デザインナイフでバリ取りをしてそれから、細かい傷を何種類かのヤスリを使って消して、パーツを組んでいくちゅん♥️」「…………………」なんてこった、プラモデルなんて子供の頃、子供の間で流行ってたから子供でも作れるって思ってたらなんてこったと閉口してると「でも、別にそこまで綺麗にしなくても、こなプラモデルは良くできてるから少し綺麗に切り出して行けばかっこ良く出来ると思うちゅん、二度切りはしなくても大丈夫ちゅん!」と言われて希望を見いだして「そっそうかな?」って返すと「うん塗装をしたら細かい処は気にならなくなると思うちゅん!」と笑顔で返事をしてくれた。で終わっていれば僕もこんなにプラモデルにはまる事も無かったのかもしれない楽しさを知る事もなく終わっていたのかもしれない
でも、彼女は優しくそしていつも可愛い笑顔で鋭く大事な事を伝えてくれるのだ、その時も塗装すれば大丈夫だよって言って弛緩した僕を見て「でも、その無茶振りをしてきたくそ上司さんを本当に、心の底から見返したいのなら、出きることは全部やった方が自分が納得できると思うよ、ううん逆にやればやる程自分の作った物に納得出来ないかもだけど、それなりの工程にはそれなりの結果しかついてこないと思うの」「ちゅん」
焦っていて忘れていたけど、そうなんだ僕は今自分がおかれてる状況にまったく納得できてないんだ、仕事に恋愛に曖昧模糊とした毎日に、それが万世橋の上で秋葉原という非日常的な場所で、かんこちゅんと出会って何かがあるかもって思ったんじゃなかったのかそこまで思い出して
「やります、くそ上司さんはとりあえず忘れてプラモデルを全力で作ってみたいと思いますので、僕にちからを貸して下さい」と言って頭を下げた
「私は最初っからそのつもりちゅん、さぁ楽しい模型の時間だちゅん!」と言っていつも笑顔だけどさらに満面の笑顔で、僕にさぁニッパーを持って持ってって促してこのキットがどんなキットか、そしてこの機体がアニメでどんな活躍をしてどんなキャラクターが乗っていたのか等の説明を聞いてもないのに上機嫌で語り出したのだもちろん、彼女の口は動いていても手元も止まらずパチパチとニッパーが小気味良く音を立てていた
僕はというと、それを聞きながら悪戦苦闘のプラモ作りが始まったでも、さっきまでのような重い気分はしなかったまだそんなにこの機体に興味は沸かないけどちょっとだけわくわくしてニッパーを動かして組み立てを始めた
    
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