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第5章 脅威襲来、そして王都へ
第29話
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いつも読んで頂き、ありがとうございます。お陰様で累計1万p越える事が出来ました!? 本当に感謝感謝です。なかなか不定期での更新でご迷惑をおかけしますが、これからもよろしくお願い致します。
※読んで下さった方々、大変申し訳ありません、編集ミスで第25話が一部入れ替わっていました。繋がりがおかしくなっていました事をお詫び致します。8/22修正しました。宜しくお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
大量の水蒸気に蒸せ返る戦場を【魔導強化外殻】に乗り高速で駆け抜ける。アイによる擬似外部モニターの視界の中で、見る間に巨獣【黒殻龍蟲】の姿が近付いてくる。
デカい。とにかくデカい。地球の兵器でも多脚戦車や陸上空母の様なものはあったが、それに勝るとも劣らない大きさと迫力だ。しかも苦しさの為か暴れ回っているせいで迫力が半端無いことになっている。
『アイ、攻撃を開始する。【魔導強化外殻】の機動制御を頼む。魔法による攻撃はアイに任す、宜しくな 』
『イエス、マイマスター。思う侭に戦って下さい。必ず完璧にサポートしてご覧にいれます。兵装ですが、連射による面制圧性よりも、一撃の打撃重視とのオーダーでしたので、《岩魔弾》の圧縮生成、装填に二秒掛かります。また〈超振動〉については発射の際にオートで付与される様に設定しましたのでご安心下さい 』
視覚モニターの端でペコリとアイが頭を下げる。
『さすがだな、ありがとうアイ。よし、交戦開始だっ!! 』
間近に迫った【黒殻龍蟲】は見上げるほどの大きさだが、すぐ側まで接近した事で、そのダメージの大きさが見て取れた。
爺さんが言っていたように、元は黒曜石のように美しく黒く輝いていたであろう甲殻は、今やその全身がビッシリとした罅に覆われ、見る限りでは無事な箇所など何処にも無い。
罅割れた全身の彼方此方からは血が噴き出して、その黒い甲殻を赤黒く染め始めていた。それどころか、場所によっては急激に冷やされた事で砕け、崩れて剥げ落ちてしまい、赤黒い肉が露出してしまっている箇所までがある。
ーーキュラロロロロロロォォォォォォンッ!?ーー
すぐ真下まで接敵したものの、今までこれほどのダメージを受けた事が無いんだろう、圧倒的強者である自分が追い詰められている今のこの状況がまだ理解出来ていないのか、パニックに陥っているようで、俺の存在に全く気が付いていない。
まあ、好都合だ。今の内に削れるだけ削らせて貰おう。
こういったデカブツを仕留める為の常套手段といえば、まず”機動力”を削ぐ事、すなわち「足」を潰す、だ。多脚戦車だろうと陸上空母だろうと、やる事は変わらない。
これだけの大きさだ、いったい何千トンあるのか知らないが、余りある魔力に物を言わせて半分無理やり《身体強化》で支えているんだろうな。だったら……!
ーードンッ!ドンッ!ドンッ!!ーー
どんな生物であれ、四肢と呼べる物を備えているのならば、軟体生物で無い限り内骨格・外骨格を問わずその弱点は”関節”だ。何故かって?鍛えようが無いからだよ。まあ、この世界の生物には「魔力強化」という反則技が有るが、魔力を透しその身を護る甲殻が滅茶苦茶に罅割れている今ならば問題無いだろう。
逆に言えば、その魔力で"再生”を始めてしまえば元の木網という事だ。だから殺るなら今しか無い。
俺が放った三発の《岩魔弾》は狙い違わず右前肢の第二関節?へと命中し……、
ーーバガァァァンッ!!ーー
よし!まずは一本目だ。砕き、折り飛ばす事に成功した。更に大きな悲鳴を上げる巨獣【黒殻龍蟲】。その視線が(複眼なので分かり辛いが)、とうとう痛みを与えた当事者である俺の姿を捉えたようだ。
ブワリッ!と巨獣の身体の魔力が膨れ上がる。その魔力波動から伝わってくるものは”憤怒”。直接俺の姿を捉えた事で、全ての怒りが俺へと向けられたらしい。
ーーギュロロロロロロォォォォォォンッ!!ーー
さっきまでの悲痛な哭き声とは打って変わった怒りの咆哮を上げ、踏み潰し、噛み砕き、叩き潰すべく、その巨躯の全てを使って執拗に攻撃を仕掛けて来る。
これだけの巨体の割には意外と素早い動きをする……だが、遅い!!
〈魔導ブースター〉による高速機動で右に左に、縦横無尽に動き回りながら狙いを定め……撃つ!
ーードンッ!ドンッ!!ーー
ーーキュロロロロロロォォォォォォンッ!?ーー
次は叩き潰そうと振り下ろされてきた尾を掻い潜り、左後肢を砕く!
「二本目! 」
今度は折り飛ばすところまではいかなかったが、左後肢は既に筋繊維で繋がっているのみでぶら下がり、もはや脚としての役目は果たせない。
後ろ側にいる為、またもや尻尾が今度は横薙ぎに振られるが、〈魔導ブースター〉の出力を上げて空中へと飛び上がり回避すると、そのまま巨獣の背中へと着地し、すぐさま前方に疾駆しながら次に狙いを定めたのは右側中肢。連続でトリガーを絞り《岩魔弾》を発射する。命中、砕け散る中肢関節部。
「三本目! 」
ーードッドオォォォォォォンッ!!ーー
これで左右で三本二対、六本ある脚の内の半分を破壊。バランスを崩し、とうとうその重量を支えきれなくなった【黒殻龍蟲】の巨体が、轟音を立てて地面へと崩れ落ちる。何とか立ち上がろうと、残った三本の脚と尻尾を必死でバタつかせているが、ダメ押しに右側でまだ残っていた最後の後肢を《岩魔弾》数発で砕き、破壊する。
だが、そこまでやっても巨獣は怯むどころか更に怒りが増したようで、残った脚と尻尾で器用に向きを変えて、今度はその巨大な顎で噛み砕くべく、首を伸ばしてきた。しかし、
『マスターを傷付けることは許しません、喰らいなさい!! 』
ーーヴァゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!ーー
ーーバシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!ーー
さっきまでの魔獣達との乱戦の中では対空攻撃に使用していた【バルカンファランクス】と【地対空迎撃ミサイル】を、巨獣の顔目掛けて一斉掃射する。
悲鳴を上げて仰け反った巨獣目掛けて、里の方向から多数の攻撃魔法の反応が迫り来るのを感知し、急いで一時離脱すると、次の瞬間、飛来した攻撃魔法の第二陣が、まるで絨毯爆撃のように次々と巨獣に着弾する。
その様は巨獣が爆炎の華に包まれているかのようだ。しかし、夜通しの魔獣との戦いで相当消耗しているのだろう、初撃で見せた爆裂魔法よりも明らかに威力が落ちているようだ。
だが、さっきまでとは違い、鉄壁の防御力を誇っていた甲殻は傷付き罅割れて、魔法によるダメージを弾くことはできなかったようで、更に甲殻は弾け飛び内部の肉が覗いている箇所が増えていた。しかしこれだけのダメージを受けていてもさすがは巨獣と言うべきか、火力不足の攻撃ではまだまだ倒れる気配は無い。
悲鳴のような哭き声を上げてのたうち回る巨獣。再度接近した俺とアイは、動き回りながら最も効果的な箇所、甲殻が破壊され肉が露出している場所へと集中して攻撃を仕掛けていく。
巨獣は本当にタフなようだ。さっきまでの攻撃で真っ先に狙った脚部のような箇所ならともかく、いくら〈超振動〉を付加した《岩魔弾》でも、この巨体の前には致命傷にはならないようだ。また、コイツの闘志も大したもので、こんな状態になってもまだ隙を突いてはまだ健在の牙で、巨大な尻尾でと俺を狙ってくる。
戦場に立ち込めていた水蒸気はすでに晴れ、援護の為か時折打ち込まれる武士団からの魔法攻撃も疎らになってきた。少し前には朝の光が戦場へと差し込み、魔獣達や巨獣の流した血が辺り一面を真っ赤に染めた血に反射してキラキラと光っている。
本当ならば凄惨であり、気の弱い者なら卒倒ものの光景なんだろうが、度重なる戦闘行動で高揚していた俺には、何故かその光の反射が美しく見えたのだった。
『マスター!目標体内で異常な魔力反応が上昇中、危険です!一旦離脱して下さい!! 』
突然、アイからの警告が頭の中で響く。見ると、大きく首を引いた巨獣が口を開けて、その腔内に光が灯り出していた。
『ヤバい、ブレス攻撃ってヤツか!? 回避を……っ!? 』
だが、そこでハッと気付く。今の自分の立ち位置、【黒殻龍蟲】がブレス攻撃を放とうとしているその方向を。迂闊、という他は無い。その方向、俺の背後にある物は!? ダークエルフ達の隠れ里「秀真の國」、それは同時にセイリアであり、爺さんであり、一緒に遊んだ子供達だという事だ。
『アイ、機体の全力強化!推力全開だ、急げっ!! 』
『いけません!?危険です、マスター!! 』
『いいから、やれ!させるかぁぁぁぁぁぁぁっ!! 』
俺の脳裏には、親父が、大輔が、零の仲間達が、そして父や母、失ってしまった”家族”達の姿が浮かんでいた。大切な者をまた無くすかも知れない、そんな思いに全身の毛が総毛立つ程の恐怖を覚え、矢も盾もたまらずに飛び出して行く。
嫌だっ!! もう、二度とあんな思いなんてしたくない!新しく出来た”家族”は、今度こそ絶対に守ってみせる!!
【黒殻龍蟲】の口元からは、既に膨大で破壊的な魔力が溢れ始めていた。 ヤツは深呼吸でもするかのように一旦大きく首を引き、その巨大な顎をいっぱいに開きながら一気に伸ばす。
その喉奥より迫り上がって来た眩いまでの禍々しい光を湛えた魔力が巨獣の顎から今正に放たれようとした瞬間!!
「や・ら・せ・るかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!! 」
ーーゴッガアァァァァァァァンッ!!ーー
間に合ったっ!? 間一髪でブレス発射に間に合った俺は、魔闘術とかそんなものは一切無く、ただ全力で巨獣のアゴを下から思いっ切りカチ上げた。
全推力、質量を使ったアッパーカットだ。それは巨獣の下顎を砕きながらその巨大な頭を仰け反らせ、強制的に向きを変えられた巨獣の口から、上空に向かって直径二十メートルほどに膨れ上がった火球が放たれる。
そして…………。
ーーゴッゴオオオォォォォォォォォォォォォォォンッッッ!!!!!!ーー
目も眩む程の閃光、そして轟音が響き渡り、大気の全てを揺るがすかのような衝撃波が上空から地上に届く。
アイの風系魔法による防御で軽減しても機体がギシギシと軋むほどの衝撃波だ。視界が晴れ、一瞬仰ぎ見た上空の様子を見て息を飲む。
空にあったはずの雲は全て爆風によって吹き飛ばされ、爆発の余波なのか、空間までがゆらゆらと揺らいでいたのだ!?
『マスター!あの巨獣による今の攻撃を衝撃波から測定した結果、地球の核爆発規模の威力があると想定されますっ!?危険です!退避して下さい!! 』
ああ、あの爆発なら、それぐらいの威力はあるだろうな。だが、だったら尚更退くわけにはいかねぇだろう!!
『ダメだ!ヤツの魔力はまだまだ余裕がある。見ろ!またヤツの体内の魔力反応が上昇し始めている。今、俺達が退いたらセイリアが、秀真の國が無くなっちまうぞ!絶対にケリを付ける!……俺の大事なモノを奪おうとするヤツは、絶対に潰す!ブッ殺すっ!! 』
『お、落ち着いて下さい、マスター!一撃で倒すにはこちらの火力が足りません!』
アイが悲鳴のように声を上げて退避勧告をして来るが、ごめんな、今だけは無視させてもらう!
『「手」は有る。本当に最後の「奥の手」だけどな』
『まさか、マスター!”奥義”を使うおつもりですか!? 危険です、もしも失敗した場合には、マスターの身に危険がっ!?』
そう、アイが言う通り、「奥の手」とは、【玖珂流闘氣術】の”奥義”にして集大成〈仇(究)の牙 吼〉の事だ。壱からハまでの牙全ての力を結集し、全闘氣を一点に集中して相手に叩き込み、相手の全てを崩壊させてしまうと云う恐るべき技。
だが、それだけに難しく、且つその反動は大きく、暫く行動不能に陥ってしまうのだ。一度だけ、実際に親父に見せてもらった事があるが、その時はサンドバッグ代わりに木に吊り下げた巨大なグリズリーの死体が、その一撃で針に刺された”水風船”のように跡形もなく弾け飛んでしまうというトンデモない威力だった。
ただ、その後はあの親父が苦しげに膝を着いて、暫くの間全く動く事が出来なかった。
正直に言えば、俺はこの技を一度も成功させた事が無い。氣の練りも甘く、単純に言えば発動する為に必要な量の氣を集めることが出来なかったのだ。何度となく挑戦はしたものの、ガス欠状態で身動きが出来なくなるばかりで、実戦は疎か訓練の中でも成功した事は一度もない。
だが、豊富な魔素があるこちらの世界なら!?【魔闘術】へと進化した今なら!出来るはずだ。いや、やってみせる!!
【黒殻龍蟲】は、もう既に第二撃の準備に入っている。もう猶予も躊躇している暇も無い。
「はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
【魔導強化外殻】を全力で駆けさせ、魔力を全開にして掌に集中、今だけはアイの声を無視して巨獣目掛けて突貫する。
狙いは頸の付け根、僅かに甲殻が剥がれ、肉の覗くその隙間!
「喰らえっ!【玖珂流魔闘術】ー〈仇(究)の牙 吼〉ー!! 」
※読んで下さった方々、大変申し訳ありません、編集ミスで第25話が一部入れ替わっていました。繋がりがおかしくなっていました事をお詫び致します。8/22修正しました。宜しくお願い致します。
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大量の水蒸気に蒸せ返る戦場を【魔導強化外殻】に乗り高速で駆け抜ける。アイによる擬似外部モニターの視界の中で、見る間に巨獣【黒殻龍蟲】の姿が近付いてくる。
デカい。とにかくデカい。地球の兵器でも多脚戦車や陸上空母の様なものはあったが、それに勝るとも劣らない大きさと迫力だ。しかも苦しさの為か暴れ回っているせいで迫力が半端無いことになっている。
『アイ、攻撃を開始する。【魔導強化外殻】の機動制御を頼む。魔法による攻撃はアイに任す、宜しくな 』
『イエス、マイマスター。思う侭に戦って下さい。必ず完璧にサポートしてご覧にいれます。兵装ですが、連射による面制圧性よりも、一撃の打撃重視とのオーダーでしたので、《岩魔弾》の圧縮生成、装填に二秒掛かります。また〈超振動〉については発射の際にオートで付与される様に設定しましたのでご安心下さい 』
視覚モニターの端でペコリとアイが頭を下げる。
『さすがだな、ありがとうアイ。よし、交戦開始だっ!! 』
間近に迫った【黒殻龍蟲】は見上げるほどの大きさだが、すぐ側まで接近した事で、そのダメージの大きさが見て取れた。
爺さんが言っていたように、元は黒曜石のように美しく黒く輝いていたであろう甲殻は、今やその全身がビッシリとした罅に覆われ、見る限りでは無事な箇所など何処にも無い。
罅割れた全身の彼方此方からは血が噴き出して、その黒い甲殻を赤黒く染め始めていた。それどころか、場所によっては急激に冷やされた事で砕け、崩れて剥げ落ちてしまい、赤黒い肉が露出してしまっている箇所までがある。
ーーキュラロロロロロロォォォォォォンッ!?ーー
すぐ真下まで接敵したものの、今までこれほどのダメージを受けた事が無いんだろう、圧倒的強者である自分が追い詰められている今のこの状況がまだ理解出来ていないのか、パニックに陥っているようで、俺の存在に全く気が付いていない。
まあ、好都合だ。今の内に削れるだけ削らせて貰おう。
こういったデカブツを仕留める為の常套手段といえば、まず”機動力”を削ぐ事、すなわち「足」を潰す、だ。多脚戦車だろうと陸上空母だろうと、やる事は変わらない。
これだけの大きさだ、いったい何千トンあるのか知らないが、余りある魔力に物を言わせて半分無理やり《身体強化》で支えているんだろうな。だったら……!
ーードンッ!ドンッ!ドンッ!!ーー
どんな生物であれ、四肢と呼べる物を備えているのならば、軟体生物で無い限り内骨格・外骨格を問わずその弱点は”関節”だ。何故かって?鍛えようが無いからだよ。まあ、この世界の生物には「魔力強化」という反則技が有るが、魔力を透しその身を護る甲殻が滅茶苦茶に罅割れている今ならば問題無いだろう。
逆に言えば、その魔力で"再生”を始めてしまえば元の木網という事だ。だから殺るなら今しか無い。
俺が放った三発の《岩魔弾》は狙い違わず右前肢の第二関節?へと命中し……、
ーーバガァァァンッ!!ーー
よし!まずは一本目だ。砕き、折り飛ばす事に成功した。更に大きな悲鳴を上げる巨獣【黒殻龍蟲】。その視線が(複眼なので分かり辛いが)、とうとう痛みを与えた当事者である俺の姿を捉えたようだ。
ブワリッ!と巨獣の身体の魔力が膨れ上がる。その魔力波動から伝わってくるものは”憤怒”。直接俺の姿を捉えた事で、全ての怒りが俺へと向けられたらしい。
ーーギュロロロロロロォォォォォォンッ!!ーー
さっきまでの悲痛な哭き声とは打って変わった怒りの咆哮を上げ、踏み潰し、噛み砕き、叩き潰すべく、その巨躯の全てを使って執拗に攻撃を仕掛けて来る。
これだけの巨体の割には意外と素早い動きをする……だが、遅い!!
〈魔導ブースター〉による高速機動で右に左に、縦横無尽に動き回りながら狙いを定め……撃つ!
ーードンッ!ドンッ!!ーー
ーーキュロロロロロロォォォォォォンッ!?ーー
次は叩き潰そうと振り下ろされてきた尾を掻い潜り、左後肢を砕く!
「二本目! 」
今度は折り飛ばすところまではいかなかったが、左後肢は既に筋繊維で繋がっているのみでぶら下がり、もはや脚としての役目は果たせない。
後ろ側にいる為、またもや尻尾が今度は横薙ぎに振られるが、〈魔導ブースター〉の出力を上げて空中へと飛び上がり回避すると、そのまま巨獣の背中へと着地し、すぐさま前方に疾駆しながら次に狙いを定めたのは右側中肢。連続でトリガーを絞り《岩魔弾》を発射する。命中、砕け散る中肢関節部。
「三本目! 」
ーードッドオォォォォォォンッ!!ーー
これで左右で三本二対、六本ある脚の内の半分を破壊。バランスを崩し、とうとうその重量を支えきれなくなった【黒殻龍蟲】の巨体が、轟音を立てて地面へと崩れ落ちる。何とか立ち上がろうと、残った三本の脚と尻尾を必死でバタつかせているが、ダメ押しに右側でまだ残っていた最後の後肢を《岩魔弾》数発で砕き、破壊する。
だが、そこまでやっても巨獣は怯むどころか更に怒りが増したようで、残った脚と尻尾で器用に向きを変えて、今度はその巨大な顎で噛み砕くべく、首を伸ばしてきた。しかし、
『マスターを傷付けることは許しません、喰らいなさい!! 』
ーーヴァゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!ーー
ーーバシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!ーー
さっきまでの魔獣達との乱戦の中では対空攻撃に使用していた【バルカンファランクス】と【地対空迎撃ミサイル】を、巨獣の顔目掛けて一斉掃射する。
悲鳴を上げて仰け反った巨獣目掛けて、里の方向から多数の攻撃魔法の反応が迫り来るのを感知し、急いで一時離脱すると、次の瞬間、飛来した攻撃魔法の第二陣が、まるで絨毯爆撃のように次々と巨獣に着弾する。
その様は巨獣が爆炎の華に包まれているかのようだ。しかし、夜通しの魔獣との戦いで相当消耗しているのだろう、初撃で見せた爆裂魔法よりも明らかに威力が落ちているようだ。
だが、さっきまでとは違い、鉄壁の防御力を誇っていた甲殻は傷付き罅割れて、魔法によるダメージを弾くことはできなかったようで、更に甲殻は弾け飛び内部の肉が覗いている箇所が増えていた。しかしこれだけのダメージを受けていてもさすがは巨獣と言うべきか、火力不足の攻撃ではまだまだ倒れる気配は無い。
悲鳴のような哭き声を上げてのたうち回る巨獣。再度接近した俺とアイは、動き回りながら最も効果的な箇所、甲殻が破壊され肉が露出している場所へと集中して攻撃を仕掛けていく。
巨獣は本当にタフなようだ。さっきまでの攻撃で真っ先に狙った脚部のような箇所ならともかく、いくら〈超振動〉を付加した《岩魔弾》でも、この巨体の前には致命傷にはならないようだ。また、コイツの闘志も大したもので、こんな状態になってもまだ隙を突いてはまだ健在の牙で、巨大な尻尾でと俺を狙ってくる。
戦場に立ち込めていた水蒸気はすでに晴れ、援護の為か時折打ち込まれる武士団からの魔法攻撃も疎らになってきた。少し前には朝の光が戦場へと差し込み、魔獣達や巨獣の流した血が辺り一面を真っ赤に染めた血に反射してキラキラと光っている。
本当ならば凄惨であり、気の弱い者なら卒倒ものの光景なんだろうが、度重なる戦闘行動で高揚していた俺には、何故かその光の反射が美しく見えたのだった。
『マスター!目標体内で異常な魔力反応が上昇中、危険です!一旦離脱して下さい!! 』
突然、アイからの警告が頭の中で響く。見ると、大きく首を引いた巨獣が口を開けて、その腔内に光が灯り出していた。
『ヤバい、ブレス攻撃ってヤツか!? 回避を……っ!? 』
だが、そこでハッと気付く。今の自分の立ち位置、【黒殻龍蟲】がブレス攻撃を放とうとしているその方向を。迂闊、という他は無い。その方向、俺の背後にある物は!? ダークエルフ達の隠れ里「秀真の國」、それは同時にセイリアであり、爺さんであり、一緒に遊んだ子供達だという事だ。
『アイ、機体の全力強化!推力全開だ、急げっ!! 』
『いけません!?危険です、マスター!! 』
『いいから、やれ!させるかぁぁぁぁぁぁぁっ!! 』
俺の脳裏には、親父が、大輔が、零の仲間達が、そして父や母、失ってしまった”家族”達の姿が浮かんでいた。大切な者をまた無くすかも知れない、そんな思いに全身の毛が総毛立つ程の恐怖を覚え、矢も盾もたまらずに飛び出して行く。
嫌だっ!! もう、二度とあんな思いなんてしたくない!新しく出来た”家族”は、今度こそ絶対に守ってみせる!!
【黒殻龍蟲】の口元からは、既に膨大で破壊的な魔力が溢れ始めていた。 ヤツは深呼吸でもするかのように一旦大きく首を引き、その巨大な顎をいっぱいに開きながら一気に伸ばす。
その喉奥より迫り上がって来た眩いまでの禍々しい光を湛えた魔力が巨獣の顎から今正に放たれようとした瞬間!!
「や・ら・せ・るかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!! 」
ーーゴッガアァァァァァァァンッ!!ーー
間に合ったっ!? 間一髪でブレス発射に間に合った俺は、魔闘術とかそんなものは一切無く、ただ全力で巨獣のアゴを下から思いっ切りカチ上げた。
全推力、質量を使ったアッパーカットだ。それは巨獣の下顎を砕きながらその巨大な頭を仰け反らせ、強制的に向きを変えられた巨獣の口から、上空に向かって直径二十メートルほどに膨れ上がった火球が放たれる。
そして…………。
ーーゴッゴオオオォォォォォォォォォォォォォォンッッッ!!!!!!ーー
目も眩む程の閃光、そして轟音が響き渡り、大気の全てを揺るがすかのような衝撃波が上空から地上に届く。
アイの風系魔法による防御で軽減しても機体がギシギシと軋むほどの衝撃波だ。視界が晴れ、一瞬仰ぎ見た上空の様子を見て息を飲む。
空にあったはずの雲は全て爆風によって吹き飛ばされ、爆発の余波なのか、空間までがゆらゆらと揺らいでいたのだ!?
『マスター!あの巨獣による今の攻撃を衝撃波から測定した結果、地球の核爆発規模の威力があると想定されますっ!?危険です!退避して下さい!! 』
ああ、あの爆発なら、それぐらいの威力はあるだろうな。だが、だったら尚更退くわけにはいかねぇだろう!!
『ダメだ!ヤツの魔力はまだまだ余裕がある。見ろ!またヤツの体内の魔力反応が上昇し始めている。今、俺達が退いたらセイリアが、秀真の國が無くなっちまうぞ!絶対にケリを付ける!……俺の大事なモノを奪おうとするヤツは、絶対に潰す!ブッ殺すっ!! 』
『お、落ち着いて下さい、マスター!一撃で倒すにはこちらの火力が足りません!』
アイが悲鳴のように声を上げて退避勧告をして来るが、ごめんな、今だけは無視させてもらう!
『「手」は有る。本当に最後の「奥の手」だけどな』
『まさか、マスター!”奥義”を使うおつもりですか!? 危険です、もしも失敗した場合には、マスターの身に危険がっ!?』
そう、アイが言う通り、「奥の手」とは、【玖珂流闘氣術】の”奥義”にして集大成〈仇(究)の牙 吼〉の事だ。壱からハまでの牙全ての力を結集し、全闘氣を一点に集中して相手に叩き込み、相手の全てを崩壊させてしまうと云う恐るべき技。
だが、それだけに難しく、且つその反動は大きく、暫く行動不能に陥ってしまうのだ。一度だけ、実際に親父に見せてもらった事があるが、その時はサンドバッグ代わりに木に吊り下げた巨大なグリズリーの死体が、その一撃で針に刺された”水風船”のように跡形もなく弾け飛んでしまうというトンデモない威力だった。
ただ、その後はあの親父が苦しげに膝を着いて、暫くの間全く動く事が出来なかった。
正直に言えば、俺はこの技を一度も成功させた事が無い。氣の練りも甘く、単純に言えば発動する為に必要な量の氣を集めることが出来なかったのだ。何度となく挑戦はしたものの、ガス欠状態で身動きが出来なくなるばかりで、実戦は疎か訓練の中でも成功した事は一度もない。
だが、豊富な魔素があるこちらの世界なら!?【魔闘術】へと進化した今なら!出来るはずだ。いや、やってみせる!!
【黒殻龍蟲】は、もう既に第二撃の準備に入っている。もう猶予も躊躇している暇も無い。
「はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
【魔導強化外殻】を全力で駆けさせ、魔力を全開にして掌に集中、今だけはアイの声を無視して巨獣目掛けて突貫する。
狙いは頸の付け根、僅かに甲殻が剥がれ、肉の覗くその隙間!
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草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
コミカライズ企画進行中です!!
2巻2月9日電子版解禁です!!
紙は9日に配送開始、12日発売!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&2巻出版!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、コミカライズ決定いたしました!現在企画進行中!!そしてオリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
12日には、楽天koboにおいてファンタジー5位となりました!皆様のおかげです!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
オリコンランキングライトノベル 週間BOOKランキング 18位(2025年9月29日付)
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