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第二章 男爵とそのメイド
57.看病※
しおりを挟む「………っ…本当に、こんな使い方をするの?」
「はい。貴女よりはこうした物に精通していますので、間違ってはいないと思いますよ。使い心地はどうですか?」
「分からない、初めてで……っんぁ、」
変な声が出たので私は慌てて口に手を当てます。
ロカルドの指示通り、向かい合うソファの片方に私は座っています。たくしあげたブラウスの下で、振動する卵を下着越しに胸に押し当てていました。
やっぱりこの使い方は間違っているような気がします。
ロカルドが言うには、この小さな卵は身体の凝りを解消するために使えるそうですが、なんだか身体がムズムズしますし、私がこうしていることが女王として相応しい行いなのか微妙です。
私の姿など見えていないはずなのに、しっかりと屹立したロカルドの雄も私の頭を悩ます要因でした。どうしてこのシチュエーションで彼の方が恍惚とした表情を浮かべているのでしょうか?
やはり、我が主人は侮れません。
天賦の才能とはこのことを言うのでしょう。
「女王様…脚を開いてもらえますか?」
「え?あ…ええ、分かったわ」
「ゆっくりと太腿にその卵を当ててみてください。プルプル震えて気持ち良いはずです」
「あっ、そう、そうね……ッ…くすぐったくて」
「少し上に移動してみてください。布越しに押し当てると、きっとお気に召すと思いますよ」
「………っはぅ…!?」
チカチカと頭の中を電気が走ったようでした。
思わず自分の手元を見下ろします。
白いショーツは卵が当たっている部分だけ色が変わっているような気がします。咄嗟にロカルドの方を見遣りましたが、彼は目隠しをしたままなのでとりあえず安心しました。こんな玩具如きに善がっているなど知られたら終わりです。
「どうですか?以前は安物の下着だと仰っていましたが、今日はまともなものを穿いておいでですか?」
「ええ。サラサラで肌触りが良いものを」
「そうですか。では、確認しても?」
「………え?」
「ただの確認ですよ。貴女を疑っているわけではありませんが、俺は嘘吐きなメイドを知っている。人は時折平然と嘘を吐くから、一応自分で確かめておきたいだけです」
そこまで言われると断れません。
私は嘘吐きではないからです。
これは単に緊張から汗が滲んだだけであって、何ら恥ずべきことではありません。恐る恐る近付いてロカルドの前に立ちました。差し出された手を、まだ変色していないショーツの前部分に触れさせてみます。
「どう?大丈夫でしょう…?」
ドキドキしながら問い掛けると、ロカルドの唇が弧を描きました。
突然差し込まれた指が割れ目をなぞるように前後します。びっくりして思わず距離を取ろうとしたところを、伸びて来た手が引き寄せました。
今や私は主人の膝の上に手を付いて尻を突き出す無様なメイドです。最悪なことにロカルドの右手は私の太腿の隙間に挟まったままでした。
「不思議ですね……サラサラというよりは、」
言葉を切ってグッと指の腹で柔らかな肉が押されます。
指の動きに応じてニチニチと水音が響きました。
「どちらかと言うと、潤っているような音がしますね。女王様はどう思いますか。この音、聞こえてます?」
「………っあ、んぅ…あぁ、あ…やぁ、」
秘肉の上を這う指はいやらしく、私は羞恥で死にたくなりました。いえ、この屈辱のまま死ぬわけにはいきません。女王たるもの、やられっぱなしは許せないのです。
私は床に座り込んでロカルドのズボンの前を寛げました。
顔を出した元気な雄に口を寄せます。
「女王…ちょっと待て、アンナ……!?」
「待たないわ。これ、気持ち良いから貴方にも貸してあげる」
言いながらスイッチを入れた玩具をロカルドの胸に押し当てました。シャツの上からにも関わらず、刺激に弱い彼はビクッと大きく震えます。
「やめろ、アンナ!今日は俺が…!」
「すっごく気に入ったみたいね。一緒にしたらどうなるのかしら?情けなく果てるところ、見せてくれる?」
「………んあっ…!?あ、これ…っすご、」
先端を口に含みつつ、聳り立つ笹を扱きながら、はだけたシャツの隙間から手を入れ込んで玩具を押し付けます。
濡れた唇から漏れる嬌声はとても可愛らしく、私まで嬉しくなってしまいました。この卵はこうして使うのがきっと正解なのでしょうね。ミュンヘン邸に持って来て大正解です。
「やばい、出る……っあぁ…っぐ!」
引き抜かれた肉棒が欲を吐き出す様を眺めながら、私はご満悦でした。目隠しを外してやるとロカルドは肩で息をしながら少し怒った風に睨んで来ます。
「アンナ……君は、」
「すみません。とても苦しそうでしたので、看病しました」
赤面して言葉を失うロカルドに笑顔を返してみます。
もう十分に遅い時間でしたが、主人の家に泊まるわけにもいきませんので、引き止めるロカルドをあしらって私を待つ小さな部屋に帰りました。
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