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「ジュキ!!」
私だって馬鹿じゃない。
多分だけど、ケンは外に野菜を売りに行くのだろう。
私だって、バカじゃないもん。
それぐらいわかる。
周りの大人たちの様子を見ていれば、その様子は顕著だ。
最近私のことを変人だと言う人は少なくなってきている。
私のことを敬っている人も多いと感じるのは気のせいなのかもしれないけど、ちょっとうぬぼれているところもあるよ。
「なに?ケン」
「もうそろそろ外の世界にこの野菜を売りに行こうと思うんだ」
「そうなんだ。」
「喜ばしくないのか?悲しいのか?」
「悲しいよ。だって私置いてくんでしょ」
ケンはハッとしたのか、「すぐ戻る」と残していき、どこかに走って行ってしまった。
別に怒ってるわけでもないし、喜ばしくない訳でもない。
けど、なんか寂しいし置いていかれるって思うと、ちょっと悲しい。
私はエルフにとってまだ子供だから、この村から出る事は許されない。
ケンは生まれてから200年経つみたいで、もうそろそろ成人の儀式が行われるだろう。
まだケンは外に出ることを許されているからいいけど、私は絶対に外に出る事は許されないだろうな。
ちなみに、私のひとつ下の子は私より20年離れている。
その下の子は?最近生まれた子が1人いる位で、エルフの子供っていうのは何十年に1人生まれるか生まれないか位のとても繁殖意欲が少ない。
ちなみに、私の弟と妹は人間だ。
なので、もう死んでしまっている。
「ジュキ!!!ちょっと来てくれ!!!」
「え?」
長老の家に呼ばれてしまった。
まだ野菜できてないんだけどな。
なんで呼ばれたんだろう。
「ジュキ?」
「パパ?」
何故かパパも呼ばれたみたい。
ありゃ?家族で何か悪いことしたっけ?思い当たる節は無いけどな。
パパは私の横であぐらをかき、私は正座をする。
いや、怒られるんだったら、アグラなんてかけないよね。
怒られる準備として正座をしておこう。
「はは。ジュキ怒らないから正座を崩しなさい」
「ほんと?」
「ああ。」
私は足を左に崩してから抱え込み体育座りをする。
「すまないね。ジュザーこんなとこまで呼びつけてしまって、狩りの邪魔だったかな」
「最近はほんとに獲物が取れないので大丈夫ですよ。」
「なるほど。して呼び出した理由なのだが、ジュキに今回の野菜を売る際外を見てきてもらおうかと思っている。」
「ジュキにですか?まだ子供ですよ。」
「まだ子供かもしれないけど、野菜の責任者でもある。そとの世界を知ればこの世界で何が必要とされているのか、この子にもわかるじゃないかな?無理にとは言わない。大人の君が決めることだ」
私は長老の言葉を重く受け止めた。
野菜の責任者というのはそれもそうだ、野菜を作っているのだから当たり前だ。
「はは。ジュキ外に行きたいかい」
「うん。パパ。」
「外は甘い世界じゃないよ。この村みたいに優しい人も少ない。」
「大丈夫!」
「長老ということですので、外の世界に連れて行ってやってください。よろしく頼みます。」
そう言うとパパは長老の家から出て行った。
冷たいなぁと思うかもしれないけど、うちは放任主義だ。
エルフにとって自分の子供がうまく外でやっていけている方が、父親にとっても、母親にとっても誇らしいことなのだ。
なので、外から嫁を連れてきた息子とかがいると結構お祭り騒ぎする。
けど、人間のお嫁さんはすぐ死んじゃったりするから、寂しい人生になってしまうのかなと思うが…そうするとまた旅に出て、新しい人間のお嫁さんを連れて帰ってくる。
ちなみに人間とエルフの子供はエルフだ。
エルフってモテるのか?
「ジュキ。ジュザーの言っていたことは本当だからね?外の世界は危ない。気をつけるんだよ?」
「ケン甘えは何回か行った時があるからわかるだろうが、絶対に守るんだぞ。」
「わかってる」
「ケン。よろしくお願いします。」
「何かくすぐったいな。明後日出発するから、準備しておけよ!」
「うん。」
このたびは、野菜を売りに行くだけではなくて、もし孤児がいたり、生活に困っている人がいたら村に連れてくる旅でもある。
エルフの掟で、施せる時には施せというものがある。
まぁ、得を積んでおけってことかな。
エルフ寿命がないから、人間を少しの間様子を見てあげることぐらい造作でもない。
私だって馬鹿じゃない。
多分だけど、ケンは外に野菜を売りに行くのだろう。
私だって、バカじゃないもん。
それぐらいわかる。
周りの大人たちの様子を見ていれば、その様子は顕著だ。
最近私のことを変人だと言う人は少なくなってきている。
私のことを敬っている人も多いと感じるのは気のせいなのかもしれないけど、ちょっとうぬぼれているところもあるよ。
「なに?ケン」
「もうそろそろ外の世界にこの野菜を売りに行こうと思うんだ」
「そうなんだ。」
「喜ばしくないのか?悲しいのか?」
「悲しいよ。だって私置いてくんでしょ」
ケンはハッとしたのか、「すぐ戻る」と残していき、どこかに走って行ってしまった。
別に怒ってるわけでもないし、喜ばしくない訳でもない。
けど、なんか寂しいし置いていかれるって思うと、ちょっと悲しい。
私はエルフにとってまだ子供だから、この村から出る事は許されない。
ケンは生まれてから200年経つみたいで、もうそろそろ成人の儀式が行われるだろう。
まだケンは外に出ることを許されているからいいけど、私は絶対に外に出る事は許されないだろうな。
ちなみに、私のひとつ下の子は私より20年離れている。
その下の子は?最近生まれた子が1人いる位で、エルフの子供っていうのは何十年に1人生まれるか生まれないか位のとても繁殖意欲が少ない。
ちなみに、私の弟と妹は人間だ。
なので、もう死んでしまっている。
「ジュキ!!!ちょっと来てくれ!!!」
「え?」
長老の家に呼ばれてしまった。
まだ野菜できてないんだけどな。
なんで呼ばれたんだろう。
「ジュキ?」
「パパ?」
何故かパパも呼ばれたみたい。
ありゃ?家族で何か悪いことしたっけ?思い当たる節は無いけどな。
パパは私の横であぐらをかき、私は正座をする。
いや、怒られるんだったら、アグラなんてかけないよね。
怒られる準備として正座をしておこう。
「はは。ジュキ怒らないから正座を崩しなさい」
「ほんと?」
「ああ。」
私は足を左に崩してから抱え込み体育座りをする。
「すまないね。ジュザーこんなとこまで呼びつけてしまって、狩りの邪魔だったかな」
「最近はほんとに獲物が取れないので大丈夫ですよ。」
「なるほど。して呼び出した理由なのだが、ジュキに今回の野菜を売る際外を見てきてもらおうかと思っている。」
「ジュキにですか?まだ子供ですよ。」
「まだ子供かもしれないけど、野菜の責任者でもある。そとの世界を知ればこの世界で何が必要とされているのか、この子にもわかるじゃないかな?無理にとは言わない。大人の君が決めることだ」
私は長老の言葉を重く受け止めた。
野菜の責任者というのはそれもそうだ、野菜を作っているのだから当たり前だ。
「はは。ジュキ外に行きたいかい」
「うん。パパ。」
「外は甘い世界じゃないよ。この村みたいに優しい人も少ない。」
「大丈夫!」
「長老ということですので、外の世界に連れて行ってやってください。よろしく頼みます。」
そう言うとパパは長老の家から出て行った。
冷たいなぁと思うかもしれないけど、うちは放任主義だ。
エルフにとって自分の子供がうまく外でやっていけている方が、父親にとっても、母親にとっても誇らしいことなのだ。
なので、外から嫁を連れてきた息子とかがいると結構お祭り騒ぎする。
けど、人間のお嫁さんはすぐ死んじゃったりするから、寂しい人生になってしまうのかなと思うが…そうするとまた旅に出て、新しい人間のお嫁さんを連れて帰ってくる。
ちなみに人間とエルフの子供はエルフだ。
エルフってモテるのか?
「ジュキ。ジュザーの言っていたことは本当だからね?外の世界は危ない。気をつけるんだよ?」
「ケン甘えは何回か行った時があるからわかるだろうが、絶対に守るんだぞ。」
「わかってる」
「ケン。よろしくお願いします。」
「何かくすぐったいな。明後日出発するから、準備しておけよ!」
「うん。」
このたびは、野菜を売りに行くだけではなくて、もし孤児がいたり、生活に困っている人がいたら村に連れてくる旅でもある。
エルフの掟で、施せる時には施せというものがある。
まぁ、得を積んでおけってことかな。
エルフ寿命がないから、人間を少しの間様子を見てあげることぐらい造作でもない。
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