種子生成で変わる世界

そごね

文字の大きさ
9 / 23

スイカのスーパージューチュ

しおりを挟む
「うわぁ!なんですか?それ悪魔の食べ物ですか?!」

「スイカって言う食べ物だよ」

「スイカ?」

「今までにないほどジューシーでジューシーなジューシーである食べ物だ。ふふふ。」

「もしかしてジュキ様は変人って言われますか?」

「もう見抜かれちゃった。」


 私は両手いっぱいの大きなスイカをまな板に持っていくと半分に切る。
 半分に切ったものを、また半分に切り一口大に切っていく。
 その時皮は邪魔なので落としてしまう。
 

「中は真っ赤で黒い種がちょっと不気味ですね」

「そうかな?すっごくおいしいよ?」


 ひと口口に入れるとしゅわぁ!とスイカのジュースが口の中にいっぱいになる。
 口の中に残った種を、その辺にプププと捨てる。
 新しいエルフは、私のその行動を真似して、口にほおばったら種をポポット吐き出す。


「これはジュースみたいですね!なんて言うんでしょうか?この味は幸せな味です」

「甘くておいしいでしょ」

「甘いって言うんですね。とってもおいしい。今までの野菜とはまたちょっと違った味で、お腹は満たないけど、喉は潤うみたいな?なんて言えばいいかわかんないけど、とってもおいしい。」

「こういうのも食べてみたいなって思ったんだ」


 長老の家にカットした後の食べ切れないスイカを持っていき、カットしてないスイカを新しいエルフに持ってもらう。
 長老の家は村一立派で、村の真ん中にある。
 中に入ると、すぐに歓迎されて、飲み物を出される。
 まぁ、ただの水だけどね。


「これは…食べれるか?こんな真っ赤だけど…。」

「ジュースみたいでおいしいですよ。」

「ほう。」


 長老は私に出された野菜を躊躇なく食べた。
 いつもの野菜は食事の野菜だけど、たまにはデザートな野菜もいいかなと思ったのだ。
 メロンの方が先じゃねー?なんて声が聞こえてきた気がしたけど、私はスイカの方が大好きだ。
 メロンは後で作るよ。
 気分が乗ったらね。


「それにしてもエアロはジュキの元でなんで働いているんだ?」

「僕がジュキのことを気に入ったからだよ」

「気に入ったからといって、自分の仕事を曲げて、別の仕事に就くのは話が違うだろう。ジュキは嫌じゃないかい?」

「私は別に誰でもいいし、何でもいいかな。」

「はぁ、」

「それに私のことを手伝ってくれる人がいるんだったら、助かるし、専属で私の手伝いをしてくれるんだったら、野菜の知識も増えるから収穫量も増えるかもしれないしね。みんな野菜を食べるの食べるけど、私の手伝いをしてくれる人はケンとこの新しいエルフ位だしね。」

「そうか、わかった。エアロ君はジュキの手伝いをするのと護衛をしなさい。そうだなジュキの従者みたいなものだと思って生活するんだ。」

「わかりました。」


 彼の名前はエアロって言うんだ…知らなかったな。
 覚えられるかどうか不安だけど、もし明日覚えていたら私は天才だと思う。
 今日は残りのスイカを収穫して、あとジャガイモも収穫する予定だ。
 エアロに手伝ってもらおう。

 私が外に出ようとすると、長老の奥さんに止められた。
 何かなぁと思って振り返ろうとすると、頭を押えられた。
 髪を編んでくれているようだ。
 私三つ編みできないから、多分三つ編みをしてくれているのだろう。
 ちなみに、母もできない。
 エルフは大体三つ編みにする。
 けど、エルフの狩猟を主な仕事にしている家族は三つ編みではなくて、ただの1つに結んだ髪型が多い。


「三つ編みですか?」


 奥さんはニコニコしながらうなずいているのがわかる。
 女の子はおしゃれをすべきだと言いたいのかもしれない…ふがいない。
 しかも、三つ編みを、くるりと丸めてお団子にしてくれたのだ。
 これで土いじりをしても、髪は汚れなくなった。
 結構嬉しい。
 鏡を持ってきてくれて自分の顔見ると、可愛らしく、髪がまとまっていることに目を輝かせる。


 自分の顔をまともに見るのは初めてだったので、意外とかわいいことにびっくり。
 この村の中でも1番か2番には可愛いんではないかと自負してしまいたい。
 ふふふ。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

ねえ、今どんな気持ち?

かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた 彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。 でも、あなたは真実を知らないみたいね ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

私は逃げ出すことにした

頭フェアリータイプ
ファンタジー
天涯孤独の身の上の少女は嫌いな男から逃げ出した。

悪役令嬢の去った後、残された物は

たぬまる
恋愛
公爵令嬢シルビアが誕生パーティーで断罪され追放される。 シルビアは喜び去って行き 残された者達に不幸が降り注ぐ 気分転換に短編を書いてみました。

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシェリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

処理中です...