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47話
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殿下の話があまりにも唐突で頭の中がぐちゃぐちゃで、どうも整理できない。
でもふと思う。
「殿下、なぜ貴方がこの国にいるのですか?それに……どうしてここに?私がここにいることをなぜ知っているの?」
疑問に思うことがあまりにも多くて、混乱しっぱなしだわ。
「ああ、忘れてた。俺、もう殿下じゃないから」
この爆弾発言に私は固まった。
ううん、背中に嫌な汗が流れている。
ニコニコと笑う殿下の顔が、全く能天気で他人事で、お気楽で、この発言が嘘だとしても、誰かがもし聞いてしまったら……状況の深刻さを認識せず、軽く見ているのに無性に腹が立つ。
私がこんなに複雑な表情を浮かべているというのにこの人は!
もう嫌だ!
「殿下!ふざけるのも大概にしてください!貴方は王太子殿下でいずれ国王になるお方ですよ?貴方のご両親である陛下も王妃様も許すはずがないでしょう?貴方はなんのためにこれまで必死で厳しい勉強に耐えてきたのですか?
国民を守りたいと言っていたでしょう?貴方の夢だったのではありませんか?いくら嘘だとしてもそんな言葉を吐いては駄目です!」
嘘のはずなのに涙が止まらない。
だって……殿下の顔が哀しそうにしているのだもの。
「ビアンカ……俺はもうお前が結婚をする前から決めていたんだ。王太子の座を降りると。弟とも話し合った。アイツが俺の代わりにあの国を継ぐ。もちろん両親は反対した。でも俺はお前と生きていきたい」
「…………」
返事はしては駄目。今ならまだ間に合うもの。殿下は私なんか選んじゃ駄目。
「約束を忘れていないはずだ。ずっと一緒に生きていこうと誓っただろう?」
「………私は結婚したの」
「していない。あれは偽りだ。お前とダイガットは籍を入れていない」
「え?」
そんなはずはない。結婚式も挙げたし、侯爵家で暮らしていた間も、嫁として仕事をしていたもの。
侯爵様も侯爵夫人も私のことを嫁として扱っていたわ。
「信じられないよな?俺もお前のためにこの国を出て二人で暮らそうと思い弟に王太子になって欲しいと頼んで、説得するのに時間がかかったがなんとか了承を得た。
そしてやっとお前をあの伯爵家から連れ出せると思ったらダイガットと結婚すると聞かされたんだ」
お父様の冷たい言葉を思い出す。
要らない娘をさっさと捨ててしまおうとするかのように追い出された。
「俺は父上と母上に抗議したんだ。なぜ止めないのか、なぜビアンカを助けてやらないのか。特に母上にとってビアンカは大切な従姉妹の娘で、可愛がっていただろうと腹が立って怒鳴ったんだ」
「ふふっ。いつも私の前でしか言葉使いが悪くないのに、そんな激しく言ってしまったらご両親は驚かれたでしょう?」
「ああ、いつも品行方正で良い息子を演じてきたからな。俺が親に向かってあんな激しい言い方をするなんて自分でも驚いたよ」
頭を掻きながら殿下は笑った。
「でもどうして王太子を辞めようなんて思ったの?」
「ミラー伯爵夫人の実家のカルソン公爵家は財力だけなら王家を遥かに超えてる。だからお金にものを言わせて彼らは好き勝手にしている。
お前の母上はカルソン公爵の手に者によって殺された。それは周知の事実だが誰も口に出しては言えない」
やっぱり……みんなそう思っているのね。
「アイツらがやった証拠はどこにもないんだ。もし犯人を捕まえてもそれは実行犯だけで、公爵やミラー伯爵夫人が犯人だという証拠はどこにもないんだ。
これは父上から聞かされた話だ。いくら調べてもアーシャ様が事故で亡くなったとしか出てこない。殺人の証拠はどこにもないらしい……ただ、アーシャ様が亡くなってすぐに、君の父上に圧力をかけて無理やり再婚を迫ったらしい」
「お父様の意思ではなかったの?」
お母様が亡くなって悲しんでいないのだと思っていた。だって、さっさと再婚したんだもの。
継母と父は、とても仲が良く見えていたわ。
次から次へとあかされる真実に私の頭も心も壊れそうだった。
でもふと思う。
「殿下、なぜ貴方がこの国にいるのですか?それに……どうしてここに?私がここにいることをなぜ知っているの?」
疑問に思うことがあまりにも多くて、混乱しっぱなしだわ。
「ああ、忘れてた。俺、もう殿下じゃないから」
この爆弾発言に私は固まった。
ううん、背中に嫌な汗が流れている。
ニコニコと笑う殿下の顔が、全く能天気で他人事で、お気楽で、この発言が嘘だとしても、誰かがもし聞いてしまったら……状況の深刻さを認識せず、軽く見ているのに無性に腹が立つ。
私がこんなに複雑な表情を浮かべているというのにこの人は!
もう嫌だ!
「殿下!ふざけるのも大概にしてください!貴方は王太子殿下でいずれ国王になるお方ですよ?貴方のご両親である陛下も王妃様も許すはずがないでしょう?貴方はなんのためにこれまで必死で厳しい勉強に耐えてきたのですか?
国民を守りたいと言っていたでしょう?貴方の夢だったのではありませんか?いくら嘘だとしてもそんな言葉を吐いては駄目です!」
嘘のはずなのに涙が止まらない。
だって……殿下の顔が哀しそうにしているのだもの。
「ビアンカ……俺はもうお前が結婚をする前から決めていたんだ。王太子の座を降りると。弟とも話し合った。アイツが俺の代わりにあの国を継ぐ。もちろん両親は反対した。でも俺はお前と生きていきたい」
「…………」
返事はしては駄目。今ならまだ間に合うもの。殿下は私なんか選んじゃ駄目。
「約束を忘れていないはずだ。ずっと一緒に生きていこうと誓っただろう?」
「………私は結婚したの」
「していない。あれは偽りだ。お前とダイガットは籍を入れていない」
「え?」
そんなはずはない。結婚式も挙げたし、侯爵家で暮らしていた間も、嫁として仕事をしていたもの。
侯爵様も侯爵夫人も私のことを嫁として扱っていたわ。
「信じられないよな?俺もお前のためにこの国を出て二人で暮らそうと思い弟に王太子になって欲しいと頼んで、説得するのに時間がかかったがなんとか了承を得た。
そしてやっとお前をあの伯爵家から連れ出せると思ったらダイガットと結婚すると聞かされたんだ」
お父様の冷たい言葉を思い出す。
要らない娘をさっさと捨ててしまおうとするかのように追い出された。
「俺は父上と母上に抗議したんだ。なぜ止めないのか、なぜビアンカを助けてやらないのか。特に母上にとってビアンカは大切な従姉妹の娘で、可愛がっていただろうと腹が立って怒鳴ったんだ」
「ふふっ。いつも私の前でしか言葉使いが悪くないのに、そんな激しく言ってしまったらご両親は驚かれたでしょう?」
「ああ、いつも品行方正で良い息子を演じてきたからな。俺が親に向かってあんな激しい言い方をするなんて自分でも驚いたよ」
頭を掻きながら殿下は笑った。
「でもどうして王太子を辞めようなんて思ったの?」
「ミラー伯爵夫人の実家のカルソン公爵家は財力だけなら王家を遥かに超えてる。だからお金にものを言わせて彼らは好き勝手にしている。
お前の母上はカルソン公爵の手に者によって殺された。それは周知の事実だが誰も口に出しては言えない」
やっぱり……みんなそう思っているのね。
「アイツらがやった証拠はどこにもないんだ。もし犯人を捕まえてもそれは実行犯だけで、公爵やミラー伯爵夫人が犯人だという証拠はどこにもないんだ。
これは父上から聞かされた話だ。いくら調べてもアーシャ様が事故で亡くなったとしか出てこない。殺人の証拠はどこにもないらしい……ただ、アーシャ様が亡くなってすぐに、君の父上に圧力をかけて無理やり再婚を迫ったらしい」
「お父様の意思ではなかったの?」
お母様が亡くなって悲しんでいないのだと思っていた。だって、さっさと再婚したんだもの。
継母と父は、とても仲が良く見えていたわ。
次から次へとあかされる真実に私の頭も心も壊れそうだった。
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