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95話
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カイさんが突然、謝ってきたのに驚いて、思わず「へっ?」とへんな声が出た。
「ああ、ほんと、腹が立つ!」
「え?どうしたのですか?」
「ミリルだが、この国から追放になった」
「……追放……」
「強制送還だ。もうこの国に来ることはない」
「強制送還?では、もうこの国から出て行かれたのですか?」
「いや、明日、迎えが来る。フェリックスとの婚約は破棄になった」
「フェリックス様はついて行かれないのですか?」
「フェリックスは無理やりこの国のために婚約させられたんだ。ついて行くつもりはないだろう」
確かに……彼の意思だけで婚約が決まったわけではない……
「ミリルに罪を問うことが出来なかったんだ」
「どうしてですか?これは国際問題にまで発展しそうな事件ではなかったのですか?」
「そうだ。だがミリルはただ、幼い頃の記憶があってお前が花を持っていたことしか知らない。それを、たまたま人に話しただけなんだ」
「………たまたま……」
「証拠がない……誰もミリルが悪意を持って情報を流したとは証言できない。本人がそれを否定すればこちらとしては強くは出られなかった」
「………」
「すまない……悔しいがオリソン国としては、疑いのあるミリルをこの国に置くことはできないと、突っぱねることしかできなかった」
カイさんは冷たい瞳のまま口角が片方だけ上がった。
「ガルカッタ王国は、今国内の情勢があまりいいとは言えない。まあ、あと少ししたら、あの国の王族は地位を追われるだろう。だからオリソン国は、ミリル殿下に対して何もしなくても勝手に破滅する」
「……でも、助けを求めてくるのでは?」
「オリソン国が助けたのは、ガルカッタ王国であって、ミリル達がどうなろうと助ける必要はない」
「国王陛下がお決めになったことに私からは何も言うことはありません」
何もしなくてもミリル殿下には罰が下る。
スッキリしない今回の事件の幕引きに、なんともモヤモヤしながらも、たかがいち令嬢でしかない私が発言することはできない。
「ルワン国に対してはきっちり落とし前をつける。お前を襲った奴らはもちろん、その裏で手を引いているルワンの貴族達も徹底して捕まえて罰を下す予定だ」
カイさんは帰り際にニヤッと笑った。
「ま、これは全てオリソン国としての建前の話だ」
「え?」
「俺は暗躍が仕事だ。ガルカッタ王国の王族には、しっかり罪は償ってもらう。あと数年はかかると他国は見ているが、国の崩壊はひと月もかからない」
「数年からひと月?」
「ああ、貴族達に猜疑心を抱かせ、疑心暗鬼にさせる。俺の得意とすることだ、もうタネは蒔いた」
流石に想像するだけで怖すぎる。
「国民は……」
「大丈夫だ、自滅するのは王族だ」
その言葉を聞いてホッとした。
その先ミリル殿下達がどうなるのかは、今の私ではわからない。
「あいつらは利己的で強欲すぎたんだ、自ら破滅への道を選んだ。そこに俺が少し言葉を添えただけだ」
「ああ、ほんと、腹が立つ!」
「え?どうしたのですか?」
「ミリルだが、この国から追放になった」
「……追放……」
「強制送還だ。もうこの国に来ることはない」
「強制送還?では、もうこの国から出て行かれたのですか?」
「いや、明日、迎えが来る。フェリックスとの婚約は破棄になった」
「フェリックス様はついて行かれないのですか?」
「フェリックスは無理やりこの国のために婚約させられたんだ。ついて行くつもりはないだろう」
確かに……彼の意思だけで婚約が決まったわけではない……
「ミリルに罪を問うことが出来なかったんだ」
「どうしてですか?これは国際問題にまで発展しそうな事件ではなかったのですか?」
「そうだ。だがミリルはただ、幼い頃の記憶があってお前が花を持っていたことしか知らない。それを、たまたま人に話しただけなんだ」
「………たまたま……」
「証拠がない……誰もミリルが悪意を持って情報を流したとは証言できない。本人がそれを否定すればこちらとしては強くは出られなかった」
「………」
「すまない……悔しいがオリソン国としては、疑いのあるミリルをこの国に置くことはできないと、突っぱねることしかできなかった」
カイさんは冷たい瞳のまま口角が片方だけ上がった。
「ガルカッタ王国は、今国内の情勢があまりいいとは言えない。まあ、あと少ししたら、あの国の王族は地位を追われるだろう。だからオリソン国は、ミリル殿下に対して何もしなくても勝手に破滅する」
「……でも、助けを求めてくるのでは?」
「オリソン国が助けたのは、ガルカッタ王国であって、ミリル達がどうなろうと助ける必要はない」
「国王陛下がお決めになったことに私からは何も言うことはありません」
何もしなくてもミリル殿下には罰が下る。
スッキリしない今回の事件の幕引きに、なんともモヤモヤしながらも、たかがいち令嬢でしかない私が発言することはできない。
「ルワン国に対してはきっちり落とし前をつける。お前を襲った奴らはもちろん、その裏で手を引いているルワンの貴族達も徹底して捕まえて罰を下す予定だ」
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「ま、これは全てオリソン国としての建前の話だ」
「え?」
「俺は暗躍が仕事だ。ガルカッタ王国の王族には、しっかり罪は償ってもらう。あと数年はかかると他国は見ているが、国の崩壊はひと月もかからない」
「数年からひと月?」
「ああ、貴族達に猜疑心を抱かせ、疑心暗鬼にさせる。俺の得意とすることだ、もうタネは蒔いた」
流石に想像するだけで怖すぎる。
「国民は……」
「大丈夫だ、自滅するのは王族だ」
その言葉を聞いてホッとした。
その先ミリル殿下達がどうなるのかは、今の私ではわからない。
「あいつらは利己的で強欲すぎたんだ、自ら破滅への道を選んだ。そこに俺が少し言葉を添えただけだ」
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