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63話 アイシャちゃんの悲しい目覚め
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ハイド様と会うことになった日、キリアン君も何故かわたしの隣に座っていた。
「アイシャお姉ちゃんが嫌なことがあったら助けてあげるのは俺だからね」
キリアン君は不敵な笑みを浮かべた。
ーー最近のキリアン君はなぜか可愛い天使というよりブラックキリアンに見えるのはわたしだけなのか……
「あ、ありがとう。でもハイド様はたぶん大丈夫だと思うわ」
そしてハイド様とカイザ様が部屋に入ってきた。
「ハイド様、お久しぶりです」
わたしは頭を下げて挨拶をした。
頭を上げると、何とも言えない顔をしたハイド様が立っていた。
「…まだわたしのアイシャではないんだな」
分かってはいるはずなのにショックを受けているようだった。
「アイシャ、バナッシユ国ではどんな風に過ごしたんだ?」
「ゴードン様の屋敷にしばらくお邪魔しておりました。そして、キリアン君のお母様やお祖母様にお会いして、そのあと、わたしの父と兄に再会しました。二人とは話をして少しずつですが誤解を解くことができたと思っています。
そしてエリック様……わたしの元婚約者で元王太子殿下であったお方……今は陛下の臣下になられているエリック様ともお話しする機会がありました。
わたしが転生をした意味はもしかしたら、このためにあったのではないかと思っています。
お互いの憂いが晴れたと思います」
ハイド様は「そうか…」と言うとしばらく黙っていた。
「……カイザ様にターナとリサの話は聞いていると思う」
「はい、聞きました」
「君は二人がもし改心したとして、アイシャと会わせるべきだと思うかい?」
「わかりません、わたしが知っているリサ様は気高くとても優しい、情け深い方だと思っています。でもリサ様を狂わせてしまったのはわたしのせいだと思っています。
わたしがリサ様の元で転生などしなければこんな不幸なことは始まりませんでした」
「アイシャお姉ちゃん、俺は生まれ変わってくれて嬉しい、それにアイシャお姉ちゃんがそうしたわけでもないだろ?」
「わたし達だって君が生まれてくることを待ち望んでいたんだ。リサはとても喜び慈しみ可愛がっていた。それは本当なんだ……ただ、それ以上に君の成長がリサよりも優れてしまっていたんだ。彼女は自分より優れているアイシャに嫉妬してしまったんだ、母親としては最低だ。人としても最低だと思う。
でも彼女は今まで常にトップで自分より優れた人をあまり知らないのだと思う。その傲慢さがアイシャに対しても無関心だったり、関心を持った時には酷い言葉を言ったりしたのだと思う」
「……わたしはリサ様の良いところを知っています。でもアイシャちゃんに対する態度はとても褒められるようなものではありません。わたしの頭の中に流れてきたアイシャちゃんの記憶はとても寂しそうでした。いつもターナちゃんだけの両親、それを横で笑ってみているだけのアイシャちゃん。
両親に褒められたくて必死で魔力制御の訓練をしているアイシャちゃん。勉強だって貴族令嬢としてのマナーや作法の勉強だってダンスの練習やピアノだって、別に好きでしたわけではなかった、
ただ少しでも頑張れば二人が褒めてくれるかもしれない、もしかしたらターナちゃんのように自分にも笑いかけてくれるかもしれないと必死で頑張っていたみたいです、いつも家族の前では、笑っていた。笑って誤魔化すしかアイシャちゃんがあの屋敷で過ごすことはできなかったのでしょう」
「……すまない、アイシャを除け者にするつもりなんてなかった」
「そうですか……ここに居るのにその存在自体を無視されてきたアイシャちゃんの苦しみが今もわたしの心を締め付けて……」
「アイシャお姉ちゃん、もういいよ、やめよう、これ以上話しても無駄だよ」
キリアン君がわたしを止めた。
「ハイド様はアイシャお姉ちゃんに会ってどうしたかったのですか?」
「わたしは……アイシャに一目会いたかったんだ。君を傷つけて以来会うことができなかったからただ心配だった」
「ハイド様、アイシャちゃんの体は元気です。でもまだ貴方達家族も含めアイシャちゃんには会わせるべきではなかったみたいです」
「わたしは君の父親なんだ、心配している」
「貴方が心配なのはアイシャちゃんではなくてリサ様とターナ様です。だから、アイシャちゃんを労る気持ちも彼女に寄り添う言葉もないのでしょう。アイシャちゃんが可哀想です」
「わたしは……アイシャを愛している。なぜ何だ?家族を愛してみんなで幸せになりたい、なのにどうして君がいると家族の輪が壊れてしまうんだ?」
「ふふ、それが本音何ですね?」
ハイド様の言葉がわたしの中のアイシャちゃんに伝わってきた。
「……お……と…う……ま………わた……ごめ……い…」
ーーこんな酷い言葉で目覚めるなんて……わたしはアイシャちゃんの中に入っていく……
アイシャちゃん、ごめんなさい、守れなかった、守ってあげたかったのに……
「アイシャお姉ちゃんが嫌なことがあったら助けてあげるのは俺だからね」
キリアン君は不敵な笑みを浮かべた。
ーー最近のキリアン君はなぜか可愛い天使というよりブラックキリアンに見えるのはわたしだけなのか……
「あ、ありがとう。でもハイド様はたぶん大丈夫だと思うわ」
そしてハイド様とカイザ様が部屋に入ってきた。
「ハイド様、お久しぶりです」
わたしは頭を下げて挨拶をした。
頭を上げると、何とも言えない顔をしたハイド様が立っていた。
「…まだわたしのアイシャではないんだな」
分かってはいるはずなのにショックを受けているようだった。
「アイシャ、バナッシユ国ではどんな風に過ごしたんだ?」
「ゴードン様の屋敷にしばらくお邪魔しておりました。そして、キリアン君のお母様やお祖母様にお会いして、そのあと、わたしの父と兄に再会しました。二人とは話をして少しずつですが誤解を解くことができたと思っています。
そしてエリック様……わたしの元婚約者で元王太子殿下であったお方……今は陛下の臣下になられているエリック様ともお話しする機会がありました。
わたしが転生をした意味はもしかしたら、このためにあったのではないかと思っています。
お互いの憂いが晴れたと思います」
ハイド様は「そうか…」と言うとしばらく黙っていた。
「……カイザ様にターナとリサの話は聞いていると思う」
「はい、聞きました」
「君は二人がもし改心したとして、アイシャと会わせるべきだと思うかい?」
「わかりません、わたしが知っているリサ様は気高くとても優しい、情け深い方だと思っています。でもリサ様を狂わせてしまったのはわたしのせいだと思っています。
わたしがリサ様の元で転生などしなければこんな不幸なことは始まりませんでした」
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「わたし達だって君が生まれてくることを待ち望んでいたんだ。リサはとても喜び慈しみ可愛がっていた。それは本当なんだ……ただ、それ以上に君の成長がリサよりも優れてしまっていたんだ。彼女は自分より優れているアイシャに嫉妬してしまったんだ、母親としては最低だ。人としても最低だと思う。
でも彼女は今まで常にトップで自分より優れた人をあまり知らないのだと思う。その傲慢さがアイシャに対しても無関心だったり、関心を持った時には酷い言葉を言ったりしたのだと思う」
「……わたしはリサ様の良いところを知っています。でもアイシャちゃんに対する態度はとても褒められるようなものではありません。わたしの頭の中に流れてきたアイシャちゃんの記憶はとても寂しそうでした。いつもターナちゃんだけの両親、それを横で笑ってみているだけのアイシャちゃん。
両親に褒められたくて必死で魔力制御の訓練をしているアイシャちゃん。勉強だって貴族令嬢としてのマナーや作法の勉強だってダンスの練習やピアノだって、別に好きでしたわけではなかった、
ただ少しでも頑張れば二人が褒めてくれるかもしれない、もしかしたらターナちゃんのように自分にも笑いかけてくれるかもしれないと必死で頑張っていたみたいです、いつも家族の前では、笑っていた。笑って誤魔化すしかアイシャちゃんがあの屋敷で過ごすことはできなかったのでしょう」
「……すまない、アイシャを除け者にするつもりなんてなかった」
「そうですか……ここに居るのにその存在自体を無視されてきたアイシャちゃんの苦しみが今もわたしの心を締め付けて……」
「アイシャお姉ちゃん、もういいよ、やめよう、これ以上話しても無駄だよ」
キリアン君がわたしを止めた。
「ハイド様はアイシャお姉ちゃんに会ってどうしたかったのですか?」
「わたしは……アイシャに一目会いたかったんだ。君を傷つけて以来会うことができなかったからただ心配だった」
「ハイド様、アイシャちゃんの体は元気です。でもまだ貴方達家族も含めアイシャちゃんには会わせるべきではなかったみたいです」
「わたしは君の父親なんだ、心配している」
「貴方が心配なのはアイシャちゃんではなくてリサ様とターナ様です。だから、アイシャちゃんを労る気持ちも彼女に寄り添う言葉もないのでしょう。アイシャちゃんが可哀想です」
「わたしは……アイシャを愛している。なぜ何だ?家族を愛してみんなで幸せになりたい、なのにどうして君がいると家族の輪が壊れてしまうんだ?」
「ふふ、それが本音何ですね?」
ハイド様の言葉がわたしの中のアイシャちゃんに伝わってきた。
「……お……と…う……ま………わた……ごめ……い…」
ーーこんな酷い言葉で目覚めるなんて……わたしはアイシャちゃんの中に入っていく……
アイシャちゃん、ごめんなさい、守れなかった、守ってあげたかったのに……
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